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ファームウェアとは?OSなど他のソフトウェアとの違いや具体的な機器を解説!

公開日:2024/08/07最終更新日:2024/08/07

ファームウェアという言葉を聞いたことがあるものの、どういった意味なのかしっかり理解していないという方は多いかと思います。

IT用語には由来が分かりにくいものや、意味が混同しやすいものも多くあるため注意が必要です。


本記事ではファームウェアとは何かについて解説します。

ファームウェアとOSなどの違いや、ファームウェアの具体例、ファームウェアのアップデート方法についてもまとめました。


本記事を読むことでファームウェアとはどういったものか理解できるようになるでしょう。

ファームウェアについて知見を深めたい方はぜひお読みください。


1.ファームウェアとは?


ファームウェアとは、ハードウェアを制御するためのソフトウェアです。

ファームウェアは英語でfirmwareと書きます。

firmは「硬い」「ハード」という意味になります。


ファームウェアは「ハードウェアに近い性質を持ったソフトウェア」というイメージで捉えると良いでしょう。

ファームウェアはソフトウェアの1種であるため実態を持ちません。

C言語やJava、アセンブリー言語といったプログラミング言語によって作られたプログラムです。


ファームウェアはパソコンやスマホ、電化製品といったハードウェア内に組み込まれています。

購入した時点で組み込まれており、ユーザーがインストールや初期設定を行う必要はありません。


ファームウェアがないと、パソコンなどのハードウェアを制御することができず、OSも起動しなくなるため、パソコンがまったく使えなくなってしまいます。

2.ファームウェアに関連する用語


ファームウェアに関連する用語についてまとめました。

  • ソフトウェア

  • ハードウェア

  • OS

  • デバイス

  • 組み込みソフト


IT用語を覚えるときは、似た用語や関連性のある用語も同時に勉強すると、意味を混同しにくくなりますし、記憶に定着しやすくもなるでしょう。

1つ1つの用語の意味について詳しく解説していきます。

ソフトウェア


ソフトウェアはコンピュータを動かすためのプログラムを指します。

ソフトウェアは次の3つに分けることが可能です。

  • OS

  • アプリケーションソフト

  • デバイスドライバ


このうちアプリケーションソフトは、ExcelやWebブラウザなど、一般的なソフトウェアを指します。

アプリケーションソフトはパソコンにインストールすることで使うことが可能です。

ハードウェア


ハードウェアはコンピュータそのもの、および関連する機器を指します。

具体的には次のようなものをハードウェアと呼びます。

  • パソコン本体

  • CPU、メモリ、HDDなどのパソコンの各パーツ

  • ディスプレイ

  • キーボード

  • マウス

  • プリンタ


ハードウェアはソフトウェアと違い実態があり、触ることが可能です。

OS


OSはOperating Systemの略であり、基本ソフトウェアを指します。

OSの役割はパソコンのソフトウェアとハードウェアを繋げることです。


たとえば、キーボードから入力された文字を画面に表示したり、エディタによって作成されたファイルを保存するためにHDDに書き込んだりすることも、OSがないとできません。


パソコンやスマホなどにはそれぞれOSが1つ内蔵されています。

パソコンのOSは「Windows」「Mac」「Linux」、スマホは「Android」「iOS」などが代表例として挙げられるでしょう。


ファームウェアとOSは、パソコン全体を制御する、という役割自体は似ています。

ただ、OSはユーザーが直接扱うこともあるのに対して、ファームウェアは特に意識することがないのが異なる点です。


パソコンが立ち上がる際は、まずBIOSというファームウェアが起動し、ハードウェアおよびOSの制御を開始します。

つまり、OSよりもBIOSの方がより上の立場にいるというイメージです。

デバイスドライバ


デバイスドライバは、コンピュータに接続されるデバイス(周辺機器)を、OSが制御できるようにするためのソフトウェアを指します。


OSにはデバイスドライバが含まれています。

デバイスドライバはデバイスとOSを接続させるために必要なものです。


なぜデバイスドライバのような、接続を行う専用のプログラムが必要かというと、デバイスの種類が異なっても、デバイスドライバだけを変更すれば済むようにするためです。

デバイスドライバがないと、OS本体をあらゆるデバイスに対応させないといけなくなります。

組み込みソフト


組み込みソフトは、エアコンや冷蔵庫を始めとする家電製品やカーナビなどに組み込まれるソフトウェアを指します。

たとえば、エアコンの組み込みソフトは、エアコンの温度を上げたり、リモコンからの動作を受信したりする役割を担います。


ファームウェアと組み込みソフトは、同じ意味で扱われることも多いです。

ただ、組み込みソフトはハードウェアに組み込まれたソフト全般を指すこともあり、ファームウェアよりも広い概念を意味していると言えるでしょう。

3.ファームウェアが搭載された機器の例


ファームウェアは身の回りのさまざまな電子機器に搭載されています。

今回はその中でも代表的な3つを紹介します。

  • BIOS

  • Wi-Fiルーター

  • プリンタ


1つ1つのファームウェアが搭載された機器の例について詳しく解説していきます。

BIOS


BIOSはBasic Input Output Systemの略であり、マザーボードに搭載されたパソコンのハードウェアの制御を行うファームウェアです。

BIOSはOSが起動する前にハードウェアの制御を行います。


BIOSは普段パソコンを使ううえで意識することはほとんどありません。


BIOSは設定画面からユーザーの方で設定を変更することも可能です。

パソコンに不具合が生じた場合は、BIOSの設定を変更することで改善する可能性があります。


ただ、下手に変更するとパソコンが使えなくなることもあるため、パソコン上級者の方以外は、修理業者などの専門家に設定変更を依頼した方が安全でしょう。

Wi-Fiルーター


Wi-Fiルーターは、パソコンやスマホなどの通信を制御するものです。

具体的には、1つの回線で複数の機器を無線でインターネットに接続するために必要です。


光回線などを使ってパソコンをネットに繋ぐ場合、モデムと呼ばれる電話回線の信号とインターネットの信号を変換する装置が必要です。

このモデムにパソコンを直接接続することで、ネットに繋ぐことができます。


ただ、これではパソコンしか接続できません。

そのため、モデムにWi-Fiルーターを繋ぎ、Wi-Fiルーター経由でモデムを使うようにすることで、複数の機器を無線でネットに繋げるようにします。

プリンタ


プリンタはコンピュータから指示された内容を紙に出力するための周辺機器です。

プリンタにもファームウェアが内蔵されており、プリンタを制御しています。


プリンタのファームウェアは、メーカーからアップデートの連絡が来ることがあります。

ファームウェアをアップデートすることで、プリンタの特定の不具合が治る可能性があります。

4.ファームウェアのアップデートを行う理由


ファームウェアは種類によっては、アップデートをしなくてはいけない場合があります。

ファームウェアのアップデートを行う理由は次の2つです。

  • バグが改善されている可能性があるため

  • セキュリティを高めるため


1つ1つのアップデートを行う理由について詳しく解説していきます。

バグが改善されている可能性があるため


最新版のファームウェアはバグが改善されている可能性があります。


ファームウェアに限らずソフトウェアは基本的に、ユーザーからの報告や開発者の運用保守などによってバグが発見された場合、プログラムの修正が行われます。

修正したプログラムは最新版としてリリースされ、ユーザーに更新をお願いすることがあります。


最新版のファームウェアにアップデートすることで、より製品を快適に使えるようになる可能性があります。


たとえば、Wi-Fiルーターのファームウェアを更新することで、Wi-Fiルーターの調子が良くなったりちょっとした不具合などが改善されたりするかもしれません。

セキュリティを高めるため


ファームウェアをアップデートすることで、セキュリティを高めることが可能です。

なぜなら最新版のファームウェアは、不正アクセスなどの新しい攻撃手口の対策もされている可能性があるためです。


不正アクセスやウイルス感染の手口は、日々新しいものが生まれています。

古いファームウェアの場合、新しい攻撃手口に対応できない可能性があります。


たとえば、Wi-Fiルーターのファームウェアが古いままだと、DNS設定が勝手に書き換えられるなどのリスクが発生します。

5.ファームウェアのアップデートを行うには?


ファームウェアのアップデート方法は、機器によって異なります。


Wi-Fiルーターやプリンタの場合は、自動アップデート機能を利用、もしくは手動でアップデートす

ることが多いです。

製品元からアップデートの連絡が来た場合は、製品元の指示に従って進めることをおすすめします。


また、ファームウェアの種類によっては、アップデートが不要だったり非推奨だったりする場合もあるので注意が必要です。

パソコンのBIOSに関しては、アップデートに失敗するとパソコンが使えなくなるリスクもあるので、特に必要がなければ無理にアップデートを行う必要はないでしょう。


いずれにしても、アップデートに関しては製品の公式サイトを参考に進めることが大切です。

6.まとめ


本記事ではファームウェアとは何か、について解説しました。

ファームウェアの意味やOS、デバイスソフトなどとの違いがお分かりいただけたかと思います。


ファームウェアはパソコンやスマホなどの電子機器に内蔵されており、ハードウェアを制御する重要な役割を担っています。


また、Wi-Fiルーターやプリンタなどのファームウェアはバージョンが古くなると、セキュリティ上の穴が見つかりやすくなってしまったり、バグが改善されないままになってしまったりするので、アップデートが必要な場合もあることを覚えておきましょう。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。


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目次

1.ファームウェアとは?

2.ファームウェアに関連する用語

ソフトウェア

ハードウェア

OS

デバイスドライバ

組み込みソフト

3.ファームウェアが搭載された機器の例

BIOS

Wi-Fiルーター

プリンタ

4.ファームウェアのアップデートを行う理由

バグが改善されている可能性があるため

セキュリティを高めるため

5.ファームウェアのアップデートを行うには?

6.まとめ