Illustratorクリエーター能力認定試験に興味があるものの、どのような試験なのかよく分からないという方も多いのではないかと思います。
Illustratorクリエーター能力認定試験はWebデザイナーの方やこれからWebデザイナーを目指す方におすすめの資格です。
本記事ではIllustratorクリエーター能力認定試験とは何かについて解説します。
Illustratorクリエーター能力認定試験の出題範囲や難易度、メリット・デメリットなどについてまとめました。
本記事を読むことでIllustratorクリエーター能力認定試験を受験すべきか判断できるようになります。
Illustratorクリエーター能力認定試験に興味のある方はぜひお読みください。
目次
1.Illustratorクリエーター能力認定試験とは
Illustratorクリエーター能力認定試験は株式会社サーティファイが運営する民間資格であり、Illustratorの活用スキルを評価されます。
Illustratorはロゴやデザインカンプ資料などを作成するのに使われるツールで、Adobe社が提供しています。
Photoshopと並んでWebデザイナーの多くが使うツールとして知られています。
Illustratorクリエーター能力認定試験の特徴は、知識問題だけでなく実技問題がある点です。
実技問題では問題文の指示に従い、1つのグラフィックコンテンツを作り上げる必要があります。
そのため、制限時間内にコンテンツを制作するスキルを身につけることが可能です。
また、与えられた指示を正確に読み取れるヒアリングスキルも身につけられるでしょう。
2.Illustratorクリエーター能力認定試験
Illustratorクリエーター能力認定試験がどういった試験なのかについてまとめました。
次の項目について順番に解説していきます。
Illustratorクリエーター能力認定試験の詳細
Illustratorクリエーター能力認定試験の出題範囲
Illustratorクリエーター能力認定試験の申し込み手順
Illustratorクリエーター能力認定試験の有効期限
Illustratorクリエーター能力認定試験の勉強時間
本記事で解説する情報はIllustratorクリエーター能力認定試験を参考にしています。
Illustratorクリエーター能力認定試験の詳細
Illustratorクリエーター能力認定試験の詳細についてまとめました。
試験名 | スタンダード | エキスパート |
---|---|---|
試験会場 | 随時試験: サーティファイが認定した随時試験会場 こちらから随時試験会場を検索可能 公開試験: リモートWebテスト(在宅・在社受験) | |
試験日時 | 随時試験:試験会場により開催日程は異なる 公開試験:年2回(2023年7月2日(日)、2024年1月21日(日)) | |
試験時間 | 第1部:40分 第2部:90分 | 第1部:50分 第2部:90分 |
出題形式 | 第1部(実技):Adobe Illustrator®の操作によるDTPファイル、及びWebデザインパーツの作成 第2部(実践):Adobe Illustrator®の操作による作品制作 | 第1部(知識):多岐選択解答形式 第1部(実技):Adobe Illustrator®の操作によるDTPファイル、及びWebデザインパーツの作成 第2部(実践):Adobe Illustrator®の操作による作品制作 |
出題数 | 第1部(実技):テーマ別大問7~9問程度 第2部(実践):1テーマ | 第1部:知識・実技ともにテーマ別大問4~6問程度 第2部(実践):1テーマ |
合格基準 | 実技問題の得点率65% 以上で、かつ実践問題の得点率70% 以上 | 知識問題・実技問題の得点率65% 以上で、かつ実践問題の得点率70% 以上 |
受検料 | 7,600円 | 8,600円 |
受験資格 | 学歴、年齢等に制限なし | |
試験結果 | 合否に関わらず、すべての受験者の方に「結果表」を発行 合格者には「オープンバッジ(デジタル認定証)」と「デジタル認定証明書」を授与 |
Illustratorクリエーター能力認定試験の出題範囲
Illustratorクリエーター能力認定試験の出題範囲についてまとめました。
・基本機能
・オブジェクトの基本操作
・パスの描画と編集
・カラー設定
・オブジェクトの編集
・レイヤー
・テキストの入力と編集
・グラフ
・アクションと自動処理
・データの入出力
・DTP/Web デザイン基本知識
各試験の詳しい出題範囲については出題範囲に掲載されています。
スタンダードとエキスパートで出題内容が異なります。
Illustratorクリエーター能力認定試験の受験者数・合格率・難易度
Illustratorクリエーター能力認定試験の累計受験者数は、2023年3月31日時点で101,755名です。
また、2022年度の平均合格率は71.48%です。
ただし、合格率に比例して難易度が低いとは言えません。
WebデザインやIllustratorに関する知識が不足している場合、落ちる可能性は十分にあります。
Illustratorクリエーター能力認定試験の申し込み手順
Illustratorクリエーター能力認定試験は、2023年時点「随時試験」と「公開試験」に分かれています。
「随時試験」は試験会場を自分で選択して受験する方式です。
試験日時に関しては試験会場から連絡があります。
「随時試験」の申し込み手順は次のとおりです。
「随時試験受験会場検索」ページより受験会場を検索
受験を希望する会場に連絡
試験会場から試験日時や受験申込期間などの連絡を受ける
試験会場が指定する方法で受験申込・お支払いを行う
「公開試験」はリモートでの在宅・在社受験となります。
試験日時はあらかじめ決められており、公開試験の流れから日時を確認することが可能です。
「公開試験」の申し込み手順は次のとおりです。
資格受付 ONLINEからアカウント登録
資格受付 ONLINEのマイページから「受験申込」を選択
画面の指示に従って受験申込・お支払いを行う
※受験料の支払方法:「クレジットカード」「コンビニ支払」「銀行振込」
Illustratorクリエーター能力認定試験の有効期限
Illustratorクリエーター能力認定試験を含むサーティファイの主催する資格・検定試験において有効期限はありません。
2022年4月以降に受験して合格した場合、「オープンバッジ(デジタル認定証)」と「デジタル認定証明書」が授与されます。
Illustratorクリエーター能力認定試験の勉強時間
Illustratorクリエーター能力認定試験の勉強時間の目安は、50時間程度です。
ただし、Webデザインに関して初心者の方の場合、基礎力を身につけるために、さらに多くの勉強時間が必要になる可能性はあります。逆も然りでWebデザインの知識/経験がある方はより少ない勉強時間で合格できるでしょう。
また、パソコンやITツールの使用に慣れているかどうかも大きく影響します。
ITツールに慣れていない方の場合、参考書などの説明を読んでも理解するのに時間がかかる可能性があります。
そのため、勉強時間はある程度多めに見積もっておいた方が良いでしょう。
3.Illustratorクリエーター能力認定試験の資格取得のメリット
Illustratorクリエーター能力認定試験の資格取得のメリットは次の2つです。
Webデザインスキルを身につけることができる
Web業界への転職やスキルアップに役立つ
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
Webデザインスキルを身につけることができる
Illustratorクリエーター能力認定試験に向けて勉強することで、Webデザインスキルを身につけることが可能です。
Illustratorクリエーター能力認定試験は実技試験も出題されるため、実務で役立つスキルを身につけられます。
Webデザインの勉強がしたくても、何から始めれば良いか分からない方も多いかと思います。
そのような方は、資格合格からチャレンジしてみることをおすすめします。
Web業界への転職やスキルアップに役立つ
Illustratorクリエーター能力認定試験に合格することで、Webデザイナーに転職しやすくなります。
資格を取得していれば、自分のスキルレベルを証明することができるためです。
また、累計受験者数が10万人を超えているIllustratorクリエーター能力認定試験はWeb業界で有名な資格なので、面接官にも伝わりやすいです。
面接で口頭で「Illustratorのスキルを持っています」と言うだけでは、具体的にどの程度使えるのか伝わりませんし、説得力に欠けてしまいます。
Webデザイナーを目指す方は、Illustratorクリエーター能力認定試験は取得しておいて損はないでしょう。
4.Illustratorクリエーター能力認定試験の資格取得のデメリット
Illustratorクリエーター能力認定試験の資格取得のデメリットは次の2つです。
本資格を取得しただけで転職できるとは限らない
合格するには学習期間を設ける必要がある
1つ1つのデメリットについて詳しく解説していきます。
本資格を取得しただけで転職できるとは限らない
「illustratorクリエイター能力認定試験は意味ない」と思う方もいるかと思いますが、Illustratorクリエーター能力認定試験の資格を取得しただけで、Webデザイナーに必ず転職できるわけではありません。
なぜなら、クリエイター職に転職する場合、ポートフォリオの提出が求められることが多く、ポートフォリオの質によっても判断されるためです。
ポートフォリオには自分が制作したWebサイトをまとめる必要があります。
加えて、制作物を作るにあたって取得したスキルや工夫した点なども記載します。
つまり、仕事を得るためには資格取得以外にある程度の実務経験や実績が必要になることを知っておきましょう。
Webデザイナーへの転職を目指す方は資格の取得に加えて、質の高いポートフォリオを準備することが重要です。
合格するには学習期間を設ける必要がある
Illustratorクリエーター能力認定試験に合格するには、ある程度の学習期間を設ける必要があります。
Webデザイナーを目指すなら、Illustratorクリエーター能力認定試験は優先して取得したい資格です。
しかし、Webエンジニアなどの他職種の方が、デザイン面も少し理解できるようになりたいという理由で受験する場合、優先順位を考える必要があります。
Webエンジニアの場合、仕事内容によっては、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などのIT資格の方が優先順位が高い可能性があります。
5.Illustratorクリエーター能力認定試験合格のためのおすすめの参考書や対策法
最後に、Illustratorクリエーター能力認定試験の合格を目指す方におすすめの参考書や対策法をまとめました。
おすすめの参考書や対策法は次の3つです。
Illustrator®クリエイター能力認定試験問題集
Illustrator®クイックマスター
Illustratorことはじめオンライン講座
これらを実践することで、効率的に学習することが可能です。
1つ1つの参考書や対策法について詳しく解説していきます。
Illustrator®クリエイター能力認定試験問題集
Illustrator®クリエイター能力認定試験問題集はサーティファイが販売している公式問題集です。
Illustratorクリエーター能力認定試験に向けて勉強する場合、本書をメインに使うことをおすすめします。
本書には模擬問題が多く掲載されており、実試験の感覚を掴むことができます。
模擬問題については、受験プログラム化したデータをダウンロードすることが可能です。
計236ページとボリュームもあり、本書の問題を何度も解くだけで合格に大きく近づくことができます。
Illustrator®クイックマスター
Illustrator®クイックマスターはIllustratorの基礎から実践までを1冊で学べる本であり、同じく公式から販売されています。
本書はIllustratorの画面のキャプチャーが豊富に掲載されており、操作手順が1つずつ丁寧に説明されています。
そのため、Illustratorにまったく触れたことがない方でも、途中でつまずくことなく勉強を進めていきます。
また、本書に掲載された素材データはすべてダウンロード可能です。
ダウンロードした素材を自分なりに加工してみることで、習熟度をさらに高めることができます。
Illustratorことはじめオンライン講座
Illustratorことはじめオンライン講座はAdobe社が提供している無料のオンライン講座です。
隔週の月曜日か日曜日の夕方に開催されるオンライン講座を通じて、Illustratorの基礎を学ぶことができます。
講座内ではロゴやイラストなどの作品を実際に作るため、実践的なスキルを身につけられます。
講座はIllustrator初心者を対象にしているため、誰でもついていくことができます。
講座内で理解できないことがあった場合も、後日公開されるアーカイブ版で復習することが可能です。
6.まとめ
本記事ではIllustratorクリエーター能力認定試験とは何か、について解説しました。
Illustratorクリエーター能力認定試験の試験内容やメリット・デメリットなどがお分かりいただけたかと思います。
Illustratorクリエーター能力認定試験は、Webデザイナーを目指す方なら取得しておきたい資格の1つです。
その理由としてIllustratorはロゴやデザインカンプ資料などを作成する際多く使われているためです。
資格という目標があればモチベーションも維持しやすいですし、合格することで転職も有利になります。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。