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■D言語とは D言語は、C++の影響を受けて設計されたシステムプログラミング言語で、C++の利便性を継承しつつ、モダンなプログラミング言語の機能を取り入れた言語です。D言語は、DigitalMars社のWalter Bright氏とAndrei Alexandrescu氏により開発されました。 D言語の特徴として、C++との高い互換性を保ちつつ、ガベージコレクションによるメモリ管理を行うこと、モジュールシステムによる名前空間の管理ができること、関数のオーバーロードとテンプレートによるジェネリックプログラミングができること、delegates、closures、anonymous functionsなどの高度な関数機能を持つこと、Unittestをサポートしていること、並列プログラミングのためのスレッドやファイバーをサポートしていること、インラインアセンブリが記述できることなどが挙げられます。 D言語ができる開発は、システムプログラミング、ネイティブアプリケーション開発、ゲーム開発、数値計算ライブラリの開発、Webサーバーやフレームワークの開発、組み込みシステム開発など、低レベルから高レベルまでの幅広い分野のソフトウェア開発と幅広いです。 D言語を活用している世界的なサービスやプロダクトは、Facebook の libphobos(標準ライブラリ)、Sociomantic Labs のデータ分析プラットフォーム、Weka.io の分散ストレージシステム、Emsi のデータ分析ツール、Funkwerk の列車無線システムなどが挙げられます。また、DConf というD言語のカンファレンスが毎年開催され、コミュニティを中心とした活発な開発が行われています。 ■D言語を活用するメリット この章ではD言語を活用するメリットについて説明します。 D言語を習得することにより、具体的に以下のようなメリットがあります。 ・C/C++との高い互換性によりネイティブコードの生産性向上が見込める ・ガベージコレクションによるメモリ管理の自動化でメモリリークを防げる ・並行/並列プログラミングのサポートによるマルチコア活用が容易に行える ・テンプレートのメタプログラミングにより、柔軟なジェネリックプログラミングが可能 ・ユニットテストのサポートにより、効率的なテスト駆動開発が実践できる ・Phobosと呼ばれる充実した標準ライブラリにより開発の生産性が高い ・コンパイル時の高度な静的解析により、安全で高速なコードの生成が期待できる D言語はシステムプログラミング言語の次世代を担う存在として、組み込みソフトウェアやOSの開発など低レベル層のソフトウェア開発で徐々に採用が進んでいます。上記活用する上でのメリットを踏まえて、習得可否を検討することをおすすめします。 ■D言語を活用するデメリット この章ではD言語を活用するデメリットについて説明します。 D言語を習得することにより、具体的に以下のようなデメリットがあります。 ・採用事例の少なさから言語仕様の安定性への不安がある ・ツールやライブラリのエコシステムがC/C++と比べ貧弱でサポート面で不安がある ・言語仕様の複雑さから学習コストが高く習得難易度が高い ・C++からの移行の障壁が高く既存資産の活用が難しい面がある D言語はメリットが多いですが、言語の成熟度不足やエコシステムの貧弱さなど注意すべき点がいくつかあることを理解しておきましょう。 D言語習得を今後検討しているフリーランスエンジニアはD言語を活用するメリットデメリットを比較した上で決めると後悔が少ないでしょう。