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インフラ設計とは?業務内容や具体的なスケジュール例、将来性を解説

公開日:2024/09/08最終更新日:2024/09/27

ITシステムの安定稼働を支える「縁の下の力持ち」、それがインフラ設計エンジニアです。

専門性が高く、市場価値も高いこの仕事は、未経験からでも挑戦可能で、年収1000万円も可能かもしれません。

この記事では、インフラ設計の具体的な仕事・業務内容から1日のスケジュール例、需要や将来性、必要なスキル、キャリアパスまで詳しく解説します。


1.インフラ設計とは?

インフラ設計とは、ITシステムの基盤となるインフラを設計する仕事です。インフラには、サーバー、ネットワーク、ストレージなど、システムを安定稼働させるために必要な要素が含まれます。インフラ設計エンジニアは、これらの要素を適切に組み合わせ、顧客の要望や予算に合わせて最適なインフラを設計します。

インフラ設計の3つの工程

インフラ設計は、主に以下の3つの工程に分かれています。

  • 要件定義: 顧客の要望や課題をヒアリングし、システムに必要な機能や性能を明確にします。

  • 設計: 要件定義に基づき、サーバー、ネットワーク、ストレージなどの構成を設計します。

  • 構築: 設計書に基づき、実際にインフラを構築します。


インフラ設計エンジニアは、これらの工程を通して、システムの安定稼働を支える重要な役割を担っています。

インフラ設計の種類

インフラ設計には、いくつかの種類があります。

  • オンプレミス型: 自社でサーバーやネットワーク機器などを保有し、自社内にインフラを構築する方式です。

  • クラウド型: クラウドサービスプロバイダーが提供するインフラを利用する方式です。AWS、Azure、GCPなどが代表的なクラウドサービスです。

  • ハイブリッド型: オンプレミス型とクラウド型を組み合わせた方式です。


それぞれの方式には、メリットとデメリットがあります。インフラ設計エンジニアは、顧客のニーズや予算に合わせて、最適な方式を提案する必要があります。

2.インフラ設計エンジニアの需要

ITインフラは、現代社会において必要不可欠な存在です。企業の業務効率化、顧客サービスの向上、新しいビジネスモデルの創出など、あらゆる場面でITインフラが活用されています。そのため、インフラ設計エンジニアの需要は非常に高く、今後も安定した需要が見込まれます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)推進で需要拡大中

近年、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しており、ITインフラの重要性はさらに高まっています。DXとは、デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや業務プロセスを変革することです。DXを成功させるためには、ITインフラの整備が不可欠であり、インフラ設計エンジニアの活躍の場はますます広がっています。

専門スキルで年収アップも可能

インフラ設計エンジニアは、専門性の高いスキルを持つことで、市場価値を高めることができます。経験を積むことで、より高度な設計やプロジェクトリーダーなどの役割を担うことができ、それに伴い年収もアップしていきます。年収1000万円を超えるインフラ設計エンジニアも存在します。ただし多くのケースで高度な専門知識と長い経験が必要です。

インフラ設計エンジニアの年収例|経験年数とスキルで年収アップを目指そう

インフラ設計エンジニアの年収は、経験年数やスキル、資格、勤務先企業などによって異なりますが、一般的には未経験で400万円〜、経験を積むことで1000万円以も可能です。

ここでは、転職サイトの情報を参考に、インフラ設計エンジニアの年収例を紹介します。

経験年数

平均年収

3年未満

450万円~650万円

3~5年

650万円~850万円

5~10年

850万円~1200万円

10年以上

1200万円~

※上記はあくまで目安であり、企業やスキルによって異なります。

3.インフラ設計エンジニアに必要なスキルとは?未経験でも大丈夫?

インフラ設計エンジニアに必要なスキルは多岐にわたりますが、ここでは特に重要なスキルを3つ紹介します。

  • ITインフラに関する基礎知識: サーバー、ネットワーク、ストレージなどの基本的な知識は必須です。これらの知識は、書籍やWebサイト、オンライン講座などで学ぶことができます。

  • Linux、AWS、Azureなどのスキル: 多くの企業でLinuxベースのサーバーが利用されており、Linuxの操作やコマンドに関する知識は必須です。また、クラウドコンピューティングサービスであるAWSやAzureの利用も一般的になっており、これらのサービスに関する知識やスキルも求められます。

  • コミュニケーション能力と問題解決能力: インフラ設計エンジニアは、顧客やチームメンバーと連携しながら仕事を進めるため、コミュニケーション能力が重要です。また、システムトラブルが発生した際には、原因を特定し、迅速に解決する問題解決能力も求められます。

未経験からインフラ設計エンジニアになるには?

未経験からインフラ設計エンジニアを目指す場合、ITスクールに通ったり、オンライン講座を受講したりして、基礎知識やスキルを身につけることから始めましょう。また、資格取得もスキルアップに有効です。CCNA(Cisco Certified Network Associate)やLPIC(Linux Professional Institute Certification)などの資格を取得することで、自分のスキルを客観的に証明することができます。

インフラ設計エンジニアの資格

インフラ設計エンジニアとしてスキルアップを目指す上で、資格取得は有効な手段です。資格を取得することで、自分のスキルを客観的に証明でき、転職やキャリアアップにも有利になります。以下に、代表的な資格をいくつか紹介します。

  • CCNA (Cisco Certified Network Associate): ネットワークエンジニアの登竜門的な資格で、ネットワークの基礎知識を証明できます。

  • LPIC (Linux Professional Institute Certification): Linux技術者としてのスキルを証明できる資格で、レベル1からレベル3まであります。

  • AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト: AWSクラウドの設計に関する知識を証明できる資格です。

  • Microsoft Certified: Azure Administrator Associate: Azureクラウドの管理に関する知識を証明できる資格です。

4.インフラ設計エンジニアのキャリアパス

インフラ設計エンジニアのキャリアパスは多岐にわたります。専門性を高めてスペシャリストを目指す道、マネジメントスキルを磨いてチームを率いる道、コンサルタントとして顧客を支援する道など、様々な選択肢があります。

スペシャリストとして技術を極める

特定の分野(例:ネットワーク、セキュリティ、クラウド)に特化して専門性を高め、その分野のエキスパートを目指すことができます。専門性の高いスキルを持つことで、市場価値を高め、高収入を得ることも可能です。

マネージャーとしてチームを率いる

プロジェクトマネージャーやチームリーダーとして、チームを率いてプロジェクトを成功に導くことができます。マネジメントスキルを磨くことで、より大きなプロジェクトを任されるようになり、キャリアアップにつながります。

コンサルタントとして顧客を支援する

顧客のIT戦略立案やシステム導入を支援するコンサルタントとして活躍することもできます。顧客の課題解決に貢献することで、大きなやりがいを感じることができます。

フリーランスとして独立する

インフラ設計エンジニアとしての実績やスキルがあれば、フリーランスとして独立することも可能です。自分のペースで働きたい人や、より高収入を目指したい人にとって魅力的な選択肢です。

5.インフラ設計エンジニアの1日|具体的な仕事内容を紹介

インフラ設計エンジニアの1日の仕事は、担当するプロジェクトや業務内容によって異なりますが、一般的な流れは以下のようになります。

  • メールチェックとスケジュール確認: 1日の始まりは、メールチェックとスケジュール確認を行います。その後、チームメンバーからの連絡や顧客からの問い合わせに対応します。

  • 設計作業: システムの要件定義に基づいて、インフラの設計を行います。サーバー構成、ネットワーク構成、セキュリティ対策などを検討し、設計書を作成します。

  • 構築作業: 設計書に基づき、実際にインフラを構築します。サーバーのセットアップ、ネットワーク機器の設定、セキュリティソフトの導入などを行います。

  • テスト: 構築したインフラが設計通りに動作するかを確認します。負荷テストやセキュリティテストなどを実施し、問題があれば修正します。

  • 運用・保守: システムの安定稼働を維持するため、運用・保守作業を行います。サーバーの監視、ログの確認、障害対応などを行います。

  • ミーティング: チームメンバーや顧客とのミーティングを行います。プロジェクトの進捗状況を報告したり、課題について議論したりします。

  • 資料作成: 設計書、報告書、提案書など、様々な資料を作成します。

  • 自己学習: 新しい技術や知識を習得するため、常に自己学習を心がけます。

6.インフラ設計エンジニアに向いている人とは?

インフラ設計エンジニアは、専門的な知識やスキルが必要な仕事ですが、特定のタイプの人に向いているというわけではありません。しかし、以下のような特徴を持つ人は、この仕事でより活躍できる可能性が高いでしょう。


・ITに興味があり、新しい技術を学ぶことが好きな人:

IT技術は常に進化しており、インフラ設計エンジニアは常に新しい技術を学び続ける必要があります。新しい技術に触れることに喜びを感じ、常に学習意欲を持っている人は、この仕事に向いていると言えるでしょう。


・論理的思考力があり、問題解決能力が高い人

インフラ設計では、複雑なシステムを理解し、問題が発生した際には論理的に原因を分析し、解決策を導き出す必要があります。論理的思考力や問題解決能力が高い人は、この仕事で活躍できるでしょう。


・コミュニケーション能力があり、チームで仕事をするのが好きな人: 

インフラ設計エンジニアは、顧客やチームメンバーと連携しながら仕事を進めます。コミュニケーション能力が高く、チームワークを大切にできる人は、円滑なプロジェクト進行に貢献できます。


・責任感が強く、最後までやり遂げる力がある人: 

インフラ設計は、システムの安定稼働を支える重要な役割を担います。責任感が強く、最後までやり遂げる力がある人は、この仕事で信頼を得ることができます。

粘り強く、地道な作業を続けられる人: インフラ設計は、地道な作業の積み重ねです。細かい設定や確認作業をコツコツと続けられる粘り強さが求められます。

7.インフラ設計エンジニアになるには?3つのステップで夢を叶えよう

インフラ設計エンジニアになるには、いくつかの道があります。ここでは、代表的な3つのステップを紹介します。


・ステップ1:ITインフラの基礎知識を学ぶ

まずは、インフラ設計に必要な基礎知識を身につけましょう。ネットワーク、サーバー、ストレージなどの基本的な知識を学ぶことから始めます。書籍やWebサイト、オンライン講座など、様々な学習方法がありますので、自分に合った方法を選びましょう。


・ステップ2:実践的なスキルを身につける

基礎知識を習得したら、次は実践的なスキルを身につける段階です。Linuxの操作やコマンド、クラウドサービス(AWS、Azureなど)の利用方法などを学びましょう。ハンズオン形式の研修や、実際にシステムを構築する経験を積むことが効果的です。


・ステップ3:資格取得やポートフォリオ作成でアピール

スキルアップのために、資格取得に挑戦することもおすすめです。CCNA、LPIC、AWS認定資格など、インフラ設計エンジニアに関連する資格は数多くあります。また、実際に構築したシステムや、学習の成果をまとめたポートフォリオを作成することで、自分のスキルをアピールすることができます。

8.インフラ設計エンジニアの将来性

インフラ設計エンジニアの将来性は非常に明るいと言えます。IT技術の進化は止まることなく、5G、IoT、AIなどの最新技術が次々と登場しています。これらの技術は、インフラ設計にも大きな影響を与えており、インフラ設計エンジニアは常に新しい知識やスキルを身につけていく必要があります。

5Gの普及による大規模なインフラ需要

5Gの普及により、高速・大容量通信が可能になり、IoTやAIの活用が加速すると予想されています。それに伴い、大規模なインフラの設計・構築・運用が必要となり、インフラ設計エンジニアの需要はさらに高まるでしょう。

IoT時代の到来でインフラ設計の重要性が増す

IoT(Internet of Things)とは、様々なモノがインターネットにつながることで、新しいサービスや価値を生み出す概念です。IoTの普及により、膨大な量のデータが生成され、それを処理・分析するためのインフラが必要になります。インフラ設計エンジニアは、IoT時代の到来に合わせて、新たなインフラ設計の課題に取り組む必要があります。

AI技術の進化とインフラ設計の融合

AI(人工知能)技術の進化は、インフラ設計にも大きな影響を与えています。AIを活用することで、インフラの自動化や最適化が可能になり、効率的な運用が可能になります。インフラ設計エンジニアは、AI技術を理解し、インフラ設計に活かすスキルが求められます。

9.まとめ

インフラ設計エンジニアは、ITシステムの安定稼働を支える重要な役割を担う、やりがいのある仕事です。IT化が進む現代社会において、その需要はますます高まっており、未経験からでも挑戦できるチャンスがあります。


この記事を読んで、インフラ設計エンジニアに興味を持った方は、ぜひ積極的に情報収集を行い、自分に合った学習方法を見つけてください。そして、IT社会を支える一員として、活躍することを目指しましょう。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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