マーケティング検定に興味があるものの、どのような資格なのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
マーケティング検定はマーケティング関連の基礎を身につけるうえで役立つ資格です。
本記事ではマーケティング検定とは何かについて解説します。
マーケティング検定の出題範囲や難易度、学習方法、メリット・デメリットなどについてまとめました。
本記事を読むことでマーケティング検定を受験すべきかどうか決めることができます。
マーケティング検定に興味がある方はぜひお読みください。
目次
1.マーケティング検定とは
マーケティング検定は公益社団法人日本マーケティング協会が運営する内閣府認定の試験です。
マーケティング検定では、マーケティングの基礎能力全般が試されます。
マーケター志望者やマーケターとしてスキルアップしたい方を始め、営業職やエンジニア職などさまざまな方におすすめできる資格です。
マーケティング検定は全国各地のテストセンターで受験することができます。
受験の申し込みはマーケティング検定の公式サイトから行うことが可能です。
また、マーケティング検定は1級・2級・3級の3つに分かれています。
2級・3級に関しては誰でも受験することが可能ですが、1級を受験するには2級に合格している必要があります。
2.マーケティング検定試験
マーケティング検定がどういった試験なのかについてまとめました。
次の項目について順番に解説していきます。
マーケティング検定の詳細
マーケティング検定の出題範囲
マーケティング検定の申し込み手順
マーケティング検定の有効期限
マーケティング検定の勉強時間
本記事で解説する情報はマーケティング検定の公式サイトを参考にしています。
マーケティング検定の詳細
マーケティング検定の詳細について表にまとめました。
マーケティング検定は1級・2級・3級に分かれており、それぞれ試験形式や受験料などが異なります。
3級 | 2級 | 1級 | |
---|---|---|---|
受験条件 | 制限なし | マーケティング検定2級試験の合格者 | |
試験形式 | 多肢選択式(CBT試験) | 記述式(CBT試験) | |
問題数 | 30問 | 40問 | 3題( 各1000 ~1500 字程度の問題文) |
試験時間 | 60分 | 90分 | 120分 |
合否基準 | 正答率70%以上 | 300点満点の60%程度の得点かつ受験者全体の上位20%内に属することを基準として、検定委員の審査によって決定。 | |
結果発表 | 試験終了と同時に確認 | ホームページにて合格者の受験予約Noを掲載。 後日、合否結果を受験者に郵送。 | |
受験料 | 一般6,600円(税込) | 一般9,460円(税込) | 一般14,850円(税込) |
試験予約期間 | 随時 | 2023年6月1日(木)~2023年9月21日(木) | |
実施日程 | 随時 | 年1回開催。 今年度は2023年9月24日(日)14:00~16:00に実施。 |
マーケティング検定の出題範囲
マーケティング検定の出題範囲について、種類ごとにまとめました。
マーケティング検定3級の出題範囲は次のとおりです。
下記の10の領域から出題されます。
基本概念
市場環境
戦略的マーケティング
マーケティング・リサーチ
消費者行動
製品戦略
価格戦略
コミュニケーション戦略
チャネル戦略
サービス・マーケティング
マーケティング検定2級の出題範囲は次のとおりです。
下記の16の領域から出題されます。
マーケティング・マネジメント
マーケティング環境の分析
資源配分と製品ポートフォリオ管理
マーケティング組織のデザイン
産業と競争の構造
消費者行動の分析
価格設定のデザイン
製品開発と顧客価値
ブランド・マネジメント
マーケティング・コミュニケーション
サプライチェーン・マネジメント
顧客関係マネジメント
サービス・マーケティング
生産財(B to B)マーケティング
ソーシャル・マーケティング
グローバル・マーケティング
マーケティング検定1級では、全ての領域に基づくマーケティング力が試されます。
そのためか、公式サイトにも出題範囲の記載はありませんでした。
マーケティング検定の申し込み手順
マーケティング検定は公式サイトから申し込むことが可能です。
マーケティング検定の申し込み手順は次のとおりです。
CBT-Solutionsの新規登録画面からアカウントを取得
CBT-Solutionsの受験予約画面から受験予約
試験を選択し、日時と会場を選びましょう
受験予約完了メールを確認
受験予約完了メールには試験会場の場所などが書かれています。
予約完了後はメールの内容に従ってください。
なお、予約内容の確認や変更、キャンセルは受験予約画面から行えます。
受験日・会場の変更キャンセルは、マイページより受験日の3日前まで可能です。
1級は一斉試験のため、試験会場のみ変更可能です。また、入金後のキャンセルは手数料が発生します。
マーケティング検定の有効期限
マーケティング検定は資格自体に有効期限はありません。
マーケティング検定2級に合格した方には、「Advanced Marketer」としてオープンバッジが交付されます。
こちらの有効期限は発行から1年間となっています。
マーケティング検定1級に合格した方には、「Marketing Specialist」としてオープンバッジが交付されます。
こちらもやはり有効期限は1年間です。
「Advanced Marketer」や「Marketing Specialist」は資格認定証(デジタル証明書)のことであり、資格者名簿に記載されたり、名刺のロゴマークの利用が特典となっています。
マーケティング検定の勉強時間
あくまで目安ですが、マーケティング検定2級・3級に合格するには30時間程度の学習が必要です。
ただし、マーケティング初心者の場合、基礎力を高めるためにさらに学習時間が必要な場合があります。
マーケティング検定1級は難易度が高く、合格するには100時間以上の学習が必要と予想されます。
マーケティング用語や手法を単に暗記するだけでなく、それらを実務で活かすための応用力や、受験時間内に1000〜1500字程度の問題文を3問読み解けるだけの読解力が必要となります。
3.マーケティング検定の資格取得のメリット
マーケティング検定の資格を取得するメリットは次の3つです。
マーケティングの基礎を身につけられる
マーケティング職への転職が有利になる
他の会社でも通用するマーケティングスキルを得られる
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
マーケティングの基礎を身につけられる
マーケティング検定を受験することで、マーケティングの基礎を身につけることが可能です。
マーケティング検定の出題範囲は広く、製品戦略や価格戦略、コミュニケーション戦略など幅広いマーケティング手法を学ぶことができます。
そのため、これからマーケティング職を目指す方には特におすすめです。
また、エンジニアや営業職もマーケティングの基礎を身につけることで、仕事の幅を広げることができます。
マーケティング職への転職が有利になる
マーケティング検定に合格することで、マーケティング職への転職が有利になります。
Webマーケターやデジタルマーケターなどに転職したい方にはおすすめです。
資格を取得することで、最低限のスキルを持っていることをアピールできます。
また、採用担当者から学習意欲を評価される可能性があります。
特に、マーケティング職未経験の方や経験が浅い方は、前職での実績・経験をアピールできないので、資格を通じてスキルや学習意欲をアピールするのがおすすめです。
他の会社でも通用するマーケティングスキルを得られる
マーケティング検定では、他の会社でも通用するマーケティングスキルを得られます。
マーケティングの手法は会社によって少しずつ異なります。
また、マーケティング用語なども社内独自のものを使っていることがあります。
そのためマーケティングの経験が長い方でも、他の会社に転職した場合、培ってきた経験・スキルがあまり通用しない可能性があります。
マーケティング検定合格に向けて勉強することで、汎用性の高いスキル・知識を得ることが可能です。
4.マーケティング検定の資格取得のデメリット
マーケティング検定の資格を取得するデメリットは次の2つです。
ある程度の勉強時間を確保する必要がある
必ずしもマーケティング職に転職できるとは限らない
1つ1つのデメリットについて詳しく解説していきます。
ある程度の勉強時間を確保する必要がある
マーケティング検定に合格するには、ある程度の勉強時間を確保する必要があります。
特にマーケティング検定1級は難易度が高く、集中して試験対策に取り組まなくてはいけません。
マーケティング職志望者の方ならともかく、他の職種の方の場合、学習の優先順位を決める必要があるでしょう。
たとえば、エンジニア職の場合「マーケティング検定とIT系の資格取得のどちらを優先すべきか」などを考えることが大切です。
必ずしもマーケティング職に転職できるとは限らない
マーケティング検定に合格できたからといって、必ずしもマーケティング職に転職できるとは限りません。
Webマーケターなどのクリエイティブ性の高い職種は人気も高く、転職難易度が高い可能性があります。
また、マーケティング検定に合格できても、面接でそのことを上手くアピールできなくては、資格を取得した効果が半減してしまいます。
単に合格したことを話すのではなく、資格を通じて得たスキルを実務でどう活かす予定か、などを具体的に話すことが大切です。
5.マーケティング検定合格のためのおすすめの参考書や対策法
最後に、マーケティング検定合格のためのおすすめの参考書や対策法をまとめました。
おすすめの参考書や対策法は次の3つです。
内閣府認定 マーケティング検定 3級試験 公式問題集&解説 2023年度版
ベーシック・マーケティング(第2版)
マーケティング検定3級 Eラーニング講座
1つ1つの参考書や対策法について詳しく解説していきます。
内閣府認定 マーケティング検定 3級試験 公式問題集&解説 2023年度版
内閣府認定 マーケティング検定3級試験 公式問題集&解説 2023年度は公式で販売している問題集です。
マーケティング検定の出題分野を章ごとに分かりやすく掲載しています。
何度も繰り返し問題を解くことで、マーケティングの基礎スキルを伸ばすことが可能です。
また、解説が分かりやすいのも本書のメリットです。
マーケティング初心者の方が間違えて理解しやすい部分には、丁寧に下線が引かれています。
ベーシック・マーケティング(第2版)
ベーシック・マーケティング(第2版) は公式で販売されている参考書です。
日本マーケティング協会が主催する講座を書籍化したものとなっています。
本書は300ページとボリュームがあり、巻末には重要語の用語解説が掲載されています。
上記の公式問題集を解く際に、分からないことやさらに詳しく知りたいことがあったら、本書を辞書として活用するのがおすすめです。
マーケティング検定3級 Eラーニング講座
マーケティング検定3級 Eラーニング講座は公式で提供されている動画教材です。
3分程度の動画に各単元がまとめられているため、空き時間に手軽に学ぶことができます。
また、動画で使われる教材は図表が豊富であり、マーケティング手法などについて理解しやすくなっています。
加えて、各領域にテスト問題があり、習熟度を確かめながら進めることが可能です。
6.まとめ
本記事ではマーケティング検定とは何かについて解説しました。
マーケティング検定のメリット・デメリットや学習方法などがお分かりいただけたかと思います。
マーケティング検定はマーケティングの基礎知識を体系的に身につけられる資格です。
特にマーケターとして活躍したい方にはおすすめの資格です。
ただし、合格するにはそれなりの勉強時間を有します。
特にマーケティング検定1級に合格するには、幅広い知識と応用力が必要です。
まずはマーケティング検定2級の合格を目指すのが良いでしょう。
マーケティング検定2級の合格を目指すなら、公式で販売されている参考書・問題集やEラーニング講座を活用することをおすすめします。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。