Webクリエイター能力認定試験に興味があるものの、受験に意味があるのか分からないという方は多くいます。
結論から言うと、Webクリエイター能力認定試験は取得しておいて損のない資格です。
Webクリエイター能力認定試験は、WebエンジニアやWebデザイナー、WebディレクターなどWeb制作関連の仕事を目指す方に特におすすめです。
資格を通してWeb制作に関する基礎知識を習得することができます。
本記事ではWebクリエイター能力認定試験の概要について解説します。
Webクリエイター能力認定試験のメリット・デメリットや試験の難易度、受験方法、必要な知識、学習方法などについてまとめました。
本記事を読むことで、Webクリエイター能力認定試験を受験するか決めることができます。
Webクリエイター能力認定試験に興味がある方はぜひお読みください。
目次
1.Webクリエイター能力認定試験とは
Webクリエイター能力認定試験はWeb制作に関する知識・スキルを問われる資格です。
Web業界内での知名度が高く、業界でもっとも受験者が多いとされています。
Webクリエイター能力認定試験は様々な資格検定試験を主催しているサーティファイが運営しています。
インターネットで活用される技術の標準化を図ることを目的として設立されました。
2.Webクリエイター能力認定試験試験
Webクリエイター能力認定試験がどういった試験なのかについてまとめました。
次の項目について順番に解説していきます。
Webクリエイター能力認定試験の詳細
Webクリエイター能力認定試験の出題範囲
Webクリエイター能力認定試験の申し込み手順
Webクリエイター能力認定試験の有効期限
Webクリエイター能力認定試験の勉強時間
本記事で解説する情報はWebクリエイター能力認定試験の公式サイトを参考にしています。
Webクリエイター能力認定試験の詳細
Webクリエイター能力認定試験の試験会場や試験日時など、詳細についてまとめました。
Webクリエイター能力認定試験は難易度別に、エキスパートとスタンダードに分かれています。
試験名 | エキスパート | スタンダード |
---|---|---|
試験会場 | 随時試験: こちらから選択可能
自宅または所属する団体施設 「リモートWebテスト」の概要はこちら | |
試験日時 | 随時試験:各試験会場が設定した日時 公開試験: 【第3回】2023年7月16日(日) 【第4回】2024年1月28日(日) 公開試験の申込締切: 【第3回】2023年7月2日(日) 【第4回】2024年1月14日(日) | |
試験時間 | 【随時試験】 知識問題:20分 実技問題(テキストエディター使用:130分、Webページ作成ソフト使用:110分)
【エキスパート】110分 | 【随時試験】 実技問題(テキストエディター使用:70分、Webページ作成ソフト使用:60分)
【スタンダード】60分 |
出題形式 | 知識問題:多肢選択形式(4択) 実技問題:配布された問題データおよび素材データに基づき、設問文の指示に従って編集を行い、解答データを提出する。 | 実技問題:配布された問題データおよび素材データに基づき、設問文の指示に従って編集を行い、解答データを提出する。 |
出題数 | 知識問題:20問 実技問題:1テーマ | 実技問題:1テーマ |
合格基準 | 知識問題と実技問題の合計得点において得点率65%以上。 | 実技問題の得点において得点率65%以上。 |
受検料 | 7,500円(税込) | 5,900円(税込) |
受験資格 | なし | |
試験実施バージョン | 随時試験:Windows、MacOS 公開試験:Windows | |
試験結果 | 分野別得点率をお知らせ ※問別の正答状況、配点等の詳細は非公開 |
Webクリエイター能力認定試験の出題範囲
Webクリエイター能力認定試験の出題範囲は次のとおりです。
制作環境
Webサイトの構成と設計
HTML
CSS
ビジュアルデザインと配色
細かな出題範囲に関しては、エキスパートとスタンダードで異なります。
たとえば、エキスパートではJavaScriptの知識を問う問題も出題されます。
細かい出題範囲については公式サイトを参考にしてください。
引用:出題範囲(HTML5対応版)|Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験の受験者数・合格率・難易度
Webクリエイター能力認定試験の2023年3月31日時点の累計受験者数は47,113名です。
また、2022年度平均合格率は89.92%となっています。
合格率を見る限り、難易度はそこまで高くないように思われます。
しかし、実践的なスキルを問う問題も多く出題されるため油断はできないでしょう。
Webクリエイター能力認定試験の申し込み手順
Webクリエイター能力認定試験の申し込み手順は次のとおりです。
【随時試験】
「随時試験受験会場検索」ページから各項目を選択し、受験会場を検索
希望する会場に受験したい旨を伝える(電話・メールなど)
受験会場の担当者の指示に従い、申し込みを行う
【公開試験】
「資格受付 ONLINE」へのアカウント登録
「資格受付 ONLINE」の「マイページ」から受験申込
申込手順に案内メールに従い、入力し受験料の支払いを行う
※受験料の支払方法:「クレジットカード」「コンビニ支払」「銀行振込」
※リモートWebテストによる受験は不正防止の観点から申込時に本人の顔写真アップロードが必要
試験日の5日前までに受験票がメールで届く
Webクリエイター能力認定試験の申し込みは若干複雑なので注意が必要です。
試験会場を決めたら、会場に自分で問い合わせないといけません。
Webクリエイター能力認定試験の有効期限
Webクリエイター能力認定試験には有効期限が特に設けられていません。
また、年次更新手続きも必要ありません。
Webクリエイター能力認定試験の勉強時間
Webクリエイター能力認定試験の公式サイトには、合格に必要な学習時間の目安が記載されています。
エキスパート:38時間
スタンダード:24時間
ただしこれはあくまで目安です。
一からHTMLなどを学習する場合、更なる学習時間を有する可能性はあります。
なお、エキスパートの学習時間はスタンダード取得後に要する概ねの学習時間の目安であるので、念頭に置いておきましょう。
3.Webクリエイター能力認定試験の資格取得のメリット
Webクリエイター能力認定試験の資格を取得するメリットは次の3つです。
Webエンジニア・クリエイターとしての基礎能力を得られる
Web業界への転職が有利になる
マネジメント職に就くための幅広い知識を得られる
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
Webエンジニア・クリエイターとしての基礎能力を得られる
Webクリエイター能力認定試験合格に向けて勉強することで、Webエンジニア・クリエイターとしての基礎能力を得ることができます。
たとえば、HTML・CSSを使ったコーディングスキルや、JavaScriptを使った動的なWebサイトの作成、ユーザーによって使いやすいサイトにするためのUI/UXの基礎、などを習得することが可能です。
元々Webクリエイター能力認定試験は、Web制作で使われる技術の標準化を図る目的で作られた資格です。
そのためどの会社でも通用する汎用性の高いスキルを得ることができます。
Web業界への転職が有利になる
Webクリエイター能力認定試験に合格することで、Web業界への転職が有利になります。
Webクリエイター能力認定試験は業界内での知名度も高く、採用担当者の多くは知っていると予想されます。
資格を取得することで、一定レベルのスキルを持っていることを証明することが可能です。
特にWeb業界は、即戦力として働ける人材を採用する傾向が強いです。
経験者の場合は過去の実績や経験を提示することで、即戦力になることをアピールできますが、未経験者の場合それができないため、資格を持つことの重要性が高まります。
キャリアアップに役立つ
Webクリエイター能力認定試験は転職だけでなく、キャリアアップにも役立ちます。
すでにWeb業界でエンジニアとして働いている方も、Webクリエイター能力認定試験を受験する意味はあります。
特に、プロジェクトマネージャーやWebディレクターなどのマネジメント職に就くために重要です。
マネジメント職はWebクリエイター全員に一通り作業指示を出せる必要があるため、デザインやコーディングなど、自分の専門分野以外の技術も知っておかなくてはいけません。
Webクリエイター能力認定試験を通じて、デザインやコーディングなどの基礎知識を得ることが可能です。
マネジメント職を目指すなら、資格を利用して幅広い知識を身につけましょう。
4.Webクリエイター能力認定試験の資格取得のデメリット
Webクリエイター能力認定試験の資格を取得するデメリットは次の2つです。
資格取得だけで転職できるとは限らない
ある程度の勉強時間を確保する必要がある
1つ1つのデメリットについて詳しく解説していきます。
資格取得だけで転職できるとは限らない
Webクリエイター能力認定試験に合格するだけでは、Web系企業に転職できない可能性はあります。
Web業界の選考では資格だけでなく、実績・経験も重視して判断される場合が多いです。
資格を持つことは加点対象にはなるのですが、それだけでは不十分とみなされるかもしれません。
未経験からWeb業界に転職したいなら、資格合格に加え、ポートフォリオを作成することをおすすめします。
ポートフォリオに自作したWebサイトのリンクを掲載し、企業に提出することで、即戦力として働けることをより強くアピールすることが可能です。
ある程度の勉強時間を確保する必要がある
Webクリエイター能力認定試験に合格するには、ある程度の勉強時間を確保しなくてはいけません。
IT系の資格の中では難易度は低い方ではあるものの、実践的なスキルを問う問題も多いため、学習が不十分だと落ちる可能性はあります。
特にエキスパートの方は、JavaScriptなど学習難易度が高めの知識を問う問題も出題されます。
5.Webクリエイター能力認定試験合格のためのおすすめの参考書や対策法
最後に、Webクリエイター能力認定試験に合格するためのおすすめの参考書や対策法をまとめました。
Web クリエイター能力認定試験 HTML5 対応 スタンダード 公式テキスト
オンライン学習サービスを使う
Webサイトを実際に作ってみる
1つ1つの参考書や対策法について詳しく解説していきます。
Web クリエイター能力認定試験 HTML5 対応 スタンダード 公式テキスト
Web クリエイター能力認定試験 HTML5 対応 スタンダード 公式テキストは公式の参考書であり、資格の出題範囲が一通り網羅されています。
本書の問題を繰り返し解けば、基本的には合格可能です。
本書の良いところは、本書で使用しているHTMLを公式サイトからダウンロードできるところです。
ダウンロードしたHTMLを自分で変更し、どのように表示が変わるか確かめてみることで、さらに知識を定着させることができます。
また、公式の参考書のため情報も正確なうえに説明も分かりやすいです。
Webクリエイター能力認定試験に合格したいなら欠かせない一冊と言えるでしょう。
オンライン学習サービスを使う
Progateやドットインストールなどのオンライン学習サービスも平行して使うと良いでしょう。
学習サービスは教材が初心者向けにまとめられており、Webクリエイター能力認定試験の受験者のレベルにも適していると言えます。
通勤時間や昼休みなどのスキマ時間にスマホで手軽に学べるのもメリットです。
スキマ時間では学習サービスを使い、帰宅したら公式の参考書でじっくり学ぶのが、効率的と言えます。
Webサイトを実際に作ってみる
ある程度基礎を身につけたら、Webサイトを一から実際に作ってみることをおすすめします。
一からWebサイトを作ることで、実践的なスキルを得ることが可能です。
Webクリエイター能力認定試験では実技問題も出題されるため、自分でWeb制作ができることは必須です。
また、一から作成したWebサイトはポートフォリオに掲載することができます。
6.まとめ
本記事ではWebクリエイター能力認定試験について解説しました。
Webクリエイター能力認定試験の難易度やメリット・デメリットなどがお分かりいただけたかと思います。
Webクリエイター能力認定試験はWebクリエイターを目指すならぜひ取得したい資格の1つです。
HTML・CSSやUI/UXに関することなど、Web制作の基礎を資格を通じて身につけることができます。
Webクリエイター能力認定試験の合格を目指すなら、まずは公式で販売されている参考書を購入すると良いでしょう。
参考書の問題を解きつつ、自分で簡単なWebサイトを作るなどして、実践的なスキルを身につけることが大切です。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。