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ホワイトハッカーとはどんなエンジニア?仕事内容や必要なスキル・知識、資格について解説!

公開日:2024/08/12最終更新日:2025/06/19

ホワイトハッカーに憧れているものの、どうすればホワイトハッカーになれるのか分からない、という方は多いのではないでしょうか。

ホワイトハッカーは映画などでは多く登場するものの、実際にはどのような仕事を行っているのか、どういったスキルが必要なのかご存知ない方は多いかと思います。

本記事ではホワイトハッカーとは何か、について解説します。

ホワイトハッカーとハッカーの違いやホワイトハッカーの仕事内容、必要なスキル・知識や資格についてまとめました。


本記事を読むことでホワイトハッカーになるにはどうしたら良いかが分かります。

ホワイトハッカーの仕事に興味があるエンジニアの方はぜひお読みください。


1.ホワイトハッカーとは?

ホワイトハッカーとは一言で言うと、外部からのハッキング攻撃からシステムを守る仕事です。


Webサービスやスマホアプリなど一般に公開されているシステムは、いつでも悪い人から攻撃される可能性があります。

悪い人はシステムの脆弱性をついて、会社の機密情報やユーザー情報を抜き取ろうとします。


これらの情報が漏洩したら損害賠償請求される可能性もありますし、会社としての信頼も失ってしまいます。

そのため企業側は、外部からの攻撃を受けない強固なシステムを構築する必要があります。


そのためには、ハッキング攻撃の手法および対策方法について詳しいホワイトハッカーが必要です。

ホワイトハッカーとハッカーの違い

一般的に言われているハッカーは、システムにハッキング攻撃を仕掛ける側を指します。


ホワイトハッカーと区別するために、ブラックハッカーと呼ばれることもあります。

ハッキングを行うのは当然犯罪ですので、ブラックハッカーは職種ではありません。


ホワイトハッカーは、ハッキング知識を持っているという点はブラックハッカーと共通していますが、その知識を使ってハッキングからシステムを守っている点が異なります。

ホワイトハッカーはブラックハッカーと違い、犯罪ではなく職業の1つです。


なお、ホワイトハッカーが「ハッカー」と名乗ると、悪い方を想像してしまう人も多いので注意しましょう。

ホワイトハッカーとセキュリティエンジニアの違い

ホワイトハッカーとセキュリティエンジニアは担当する業務範囲が異なります。


セキュリティエンジニアは、社内のセキュリティに関連する業務全般を担当するエンジニア職です。

対して、ホワイトハッカーはハッキング攻撃の対策に特化しています。


ただし、明確に定義が分かれているわけでもなく、ホワイトハッカーとセキュリティエンジニアはほぼ同じ意味で用いられることも多くあります。

ホワイトハッカーの有名人

ホワイトハッカーの有名人としては、「下村努」が挙げられます。

「下村努」は、ブラックハッカーであるケビン・ミトニックの逮捕に大きく貢献したことで知られています。

彼の功績は映画にもなっているほどです。


また、「リチャード・ストールマン」という方も有名です。

「リチャード・ストールマン」はLinux開発の第一人者でもあります。

フリーソフトウェアのライセンスを編み出したことなどから、セキュリティ面に大きく貢献した人物と言えます。

2.ホワイトハッカーの仕事内容

ホワイトハッカーの仕事内容としては次の3つが挙げられます。

  • システムの脆弱性のチェック

  • セキュリティシステムの設計・開発

  • 外部から攻撃された場合の対処


1つ1つの仕事内容について詳しく解説していきます。

システムの脆弱性のチェック

ホワイトハッカーは既存システムに脆弱性がないか確認します。

既存システムにハッキング攻撃を実際に行い問題がないか確認したり、システムが出力するログをチェックして異常がないか調べたりします。


問題を発見したら、上層部やクライアントに報告します。

問題箇所を報告書に分かりやすくまとめ、どのように改善すれば良いかの提案も行います。


上層部やクライアントとも相談し、システムをどう修正するか、もしくは停止するかを決めていきます。

セキュリティシステムの設計・開発

続いて、システムの設計および開発へと進みます。

システムの修正箇所および新規作成箇所を設計書にまとめます。


その後は設計書を元にプログラミングを行います。

一通りシステムが完成したらテストを繰り返し、問題なければリリースします。


ホワイトハッカーがどこまで担当するかは企業によって異なります。

企画書・設計書の作成のみ行い、プログラミング・テストはプログラマーに任せる場合もあります。

外部から攻撃された場合の対処

外部から攻撃された場合の対処を行うのもホワイトハッカーの仕事です。

システムに不正アクセスを行った跡が見られた場合や、不審な動きをしているユーザーを目撃した場合、ホワイトハッカーはすぐに調査・分析をします。


外部から攻撃されていると判明した場合、ユーザーのアクセスをブロックするなどの対処を行います。

3.ホワイトハッカーに必要なスキル・知識

ホワイトハッカーに求められるスキル・知識は多岐に渡ります。

その中でも特に重要なのが、次の3つのスキル・知識です。

  • IT関連の基礎知識

  • セキュリティ関連のスキル

  • セキュリティ関連の法律知識


これらのスキル・知識を高めることで、よりホワイトハッカーとして評価されるようになるでしょう。

1つ1つの必要なスキル・知識について詳しく解説していきます。

IT関連の基礎知識

ホワイトハッカーにはIT関連の基礎知識が求められます。

具体的には、プログラミングやサーバ、ネットワーク、データへース、OSといったものです。


ホワイトハッカーの業務内容は多岐に渡ります。

プログラムの修正を行うこともありますし、サーバなどのインフラの運用・保守を行うこともあります。


そのため、IT関連について幅広く知っておく必要があります。


IT関連の基礎知識を抑えるなら、資格取得を目指すのが効率的でしょう。

たとえば、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験はITエンジニアが知っておくべき知識を体系的に身につけることができるうえに、人気が高く信頼性もある資格なのでおすすめです。

セキュリティ関連のスキル

ホワイトハッカーはセキュリティ関連の基礎知識が必要です。

具体的にはコンピュータウイルスやスパイウェアなどの、ハッキング攻撃に関する知識が必要です。


ハッキング攻撃に対する対策を取るにはまず、ハッキング攻撃の仕組みを知っておかないといけません。

また、暗号技術や認証技術などセキュリティ対策の基本も抑えておく必要があります。


加えて優秀なホワイトハッカーになるには、最先端のハッキング攻撃に関する情報を仕入れておくことが重要です。

ハッキング技術は年々進歩しており、古い対策が通用しなくなることもあるため、ホワイトハッカーは知識をアップデートしていく必要があります。

セキュリティ関連の法律知識

ホワイトハッカーはセキュリティ関連の法律知識も求められます。


外部からの攻撃が法律に違反しているものなのか、判断できる必要があるためです。

また、法律を守った健全なセキュリティシステムを構築するためにも、法律知識は欠かせません。


具体的には、システムの著作権に関する法律や個人情報保護に関する法律、サイバーセキュリティ関連の法律などの知識を持っておく必要があるでしょう。

4.ホワイトハッカーになるには?

続いて、ホワイトハッカーになるにはどうしたら良いのか、について解説します。

ホワイトハッカーを目指す場合、次の3つを実践してみると良いでしょう。

  • 大学や専門学校で基礎知識を学ぶ

  • セキュリティ関連の資格を取得する

  • インフラエンジニアとして働く


これらを実践することで、ホワイトハッカーになるための基礎知識を培うことができます。

1つ1つのホワイトハッカーを目指す方法について、詳しく解説していきます。

大学や専門学校で基礎知識を学ぶ

1つ目は大学や専門学校で基礎を学ぶ方法です。

今から大学などに通うことができるなら、おすすめの方法と言えます。


大学の情報工学部ではIT関連の基礎知識全般を学ぶことが可能です。

独学やプログラミングスクールでは、幅広いIT技術を学ぶことは難しいです。

セキュリティ関連の資格を取得する

2つ目はセキュリティ関連の資格を取得する方法です。

今から大学に通うのは難しい場合、資格を通じて学ぶのがおすすめです。


資格という明確な目標がある方が、モチベーションも維持しやすいです。

また、試験の出題内容に沿って学習すれば、知識が偏ることもありません。


先程も挙げた基本情報技術者試験や応用情報技術者試験に加え、セキュリティ関連の資格取得を目指すと良いでしょう。

具体的には、情報セキュリティマネジメント試験や情報処理安全確保支援士試験がおすすめです。

インフラエンジニアとして働く

3つ目はインフラエンジニアとして働きながらスキルを高めていく方法です。

インフラエンジニアはシステムのインフラ環境の構築や運用・保守を担当する仕事です。


ホワイトハッカーはスペシャリスト職であり、いきなり転職するのは難しいです。

対してインフラエンジニアは求人数が多く、エンジニアとしての経験が浅い段階でも転職しやすいです。


インフラエンジニアとして働きつつ、セキュリティ方面に特化していくことで、ホワイトハッカーを目指しやすくなるでしょう。

5.ホワイトハッカーに向いている人

ホワイトハッカーに向いている人は次の通りです。

  • IT技術に関する幅広いことを学べる人

  • 日々情報をアップデートしていける人

  • プレッシャーに耐えられる人


ホワイトハッカーはシステム開発における幅広いスキル・知識を備えている必要があります。


その中でも特にセキュリティ関連は、最新知識を抑えておかなくてはいけません。

ハッキングの手法などは新しいものが登場していくため、ホワイトハッカーはそれらに対応できるようにしておく必要があります。


また、ホワイトハッカーはプレッシャーに対する耐性も求められます。

ホワイトハッカーは仕事で失敗すると、会社に多大な損害を発生させてしまう責任が重い仕事のためです。

6.まとめ

本記事ではホワイトハッカーとは何か、について解説しました。

ホワイトハッカーの仕事内容や必要なスキル・知識がお分かりいただけたかと思います。


ホワイトハッカーは外部からの攻撃からシステムを守る重大な役割を担う職種です。

求められるスキル・知識の幅も広く、ホワイトハッカーになるのは容易ではありません。


ホワイトハッカーを目指す方は、まずはインフラエンジニアを目指すのが現実的と言えます。

その後スキルを磨いてセキュリティ方面に特化していけば、ホワイトハッカーになれる可能性はあります。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

ホワイトハッカーとはどんなエンジニア?仕事内容や必要なスキル・知識、資格について解説!に関するよくある質問

ホワイトハッカーの主な役割は何ですか?

ホワイトハッカーと一般的なハッカーの違いは?

ホワイトハッカーの具体的な仕事内容は?

ホワイトハッカーに求められるIT基礎知識は?

ホワイトハッカーに必要なセキュリティスキルは?

ホワイトハッカーになるにはどうしたら良いですか?

有名なホワイトハッカーはいますか?

ホワイトハッカーに求められる法律知識は?

なぜインフラエンジニアの経験が推奨されますか?

ホワイトハッカーに向いている人の特徴は?

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この記事の監修者

笠間 慎

大学卒業後、人材紹介会社にコンサルタントとして従事。フリーランスとして独立。その後、フリーランス案件サイト「フリーランススタート」の立ち上げに編集長兼ライターとして参画し、月間30万人が利用する人気メディアへと成長させる。 2024年より、フリーランスボード編集長に就任。自身の経験を元に、フリーランスの活躍を支援する情報を発信している。

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目次

1.ホワイトハッカーとは?

ホワイトハッカーとハッカーの違い

ホワイトハッカーとセキュリティエンジニアの違い

ホワイトハッカーの有名人

2.ホワイトハッカーの仕事内容

システムの脆弱性のチェック

セキュリティシステムの設計・開発

外部から攻撃された場合の対処

3.ホワイトハッカーに必要なスキル・知識

IT関連の基礎知識

セキュリティ関連のスキル

セキュリティ関連の法律知識

4.ホワイトハッカーになるには?

大学や専門学校で基礎知識を学ぶ

セキュリティ関連の資格を取得する

インフラエンジニアとして働く

5.ホワイトハッカーに向いている人

6.まとめ