スクラム開発とは、チーム全体で協力しながら進めるアジャイルな開発手法です。
柔軟性があり変化に強く、迅速な成果を求める現代の開発現場で注目されていますが、その導入に戸惑う方も多いのではないでしょうか?
この記事では、スクラム開発の基本からプロセス、メリット・デメリットまでをていねいに解説します。これを読めば、スクラムの導入・活用のヒントが得られ、実践に一歩近づけるはずです。ぜひ参考にしてください。
目次
1.スクラム開発
スクラム開発とはアジャイル開発手法の一つで、チーム全員が協力しながら段階的に成果を出していく開発手法です。
プロジェクト全体を小さな作業単位に分割することで、開発速度や品質の向上を目指します。短期間の反復作業を繰り返すことで、柔軟な対応と迅速な改善が期待できるでしょう。
この章では、スクラム開発の定義と特徴、アジャイル開発との違いについて詳しく紹介します。
スクラム開発とは?定義と特徴
スクラム開発は、「スプリント」と呼ぶ短期間の作業サイクルを反復し完成を目指す開発手法です。プロジェクトを小さな作業単位に分割し、各スプリントごとに達成可能な目標を設定します。
スプリント期間中は開発チームが協力しながら機能を開発・検証し、「インクリメント」と呼ぶ成果物をリリースします。
インクリメントは、最終的に作り上げたいプロダクトの一部ですが、それ自体でも機能するものであり、スクラムガイドでは、インクリメントは「プロダクトゴールに向けた具体的な踏み石である」と解説されています。
インクリメントに対して、常にユーザーやステークホルダーからのフィードバックを得ることができるので、成果物をブラッシュアップし続けることが可能です。
スクラムの特徴は、予測可能性の向上や早期リリース、迅速な改善にあり、特に不確実なプロジェクトや変化の激しい環境で効果を発揮するでしょう。
アジャイル開発との違い
アジャイル開発は変化に柔軟に対応し、チームのコラボレーションを重視する開発手法の総称です。スクラム開発はアジャイル開発の1つで、アジャイルの原則を具体化したフレームワークです。
アジャイル開発全体が、適応性や反復的な作業を強調する広範な概念であるのに対し、スクラムは役割やミーティング、アーティファクトなどの具体的な要素を定義しています。
スクラムでは「スプリントプランニング」「デイリースクラム」「スプリントレビュー」「レトロスペクティブ」などのミーティングを設け、チームの進捗が一定のリズムになるよう調整します。これらのミーティングによって、短期間での成果物リリースや、早期の課題発見・解決が可能になります。
一方アジャイル開発は、スクラム以外にも「XP(エクストリームプログラミング)」「リーン開発」などさまざまな方法論を含んでいます。
アジャイル開発が全体の方針を示すのに対し、スクラムはその方針を実現するための具体的な手段を提供する役割を担っているというのが違いです。
2.スクラム開発のプロセスとは?
スクラム開発の中核となるのが、スプリントと呼ばれる短期間の反復的な開発サイクルです。スプリントを通じてチームは小さな単位での開発を進め、迅速なフィードバックを得ながらプロジェクトを進行させます。
この章では、スプリントの目的と具体的な進行手順、スクラム全体の進行ステップ、バックログの作成と管理方法について詳しく解説します。
スプリントとは?
スプリントは通常1〜4週間の短期間で行う反復的な開発サイクルで、スクラム開発の中心的な要素です。スプリントの主な目的は、チームが特定の目標を達成しインクリメントを作ることです。
スクラム開発の進行ステップ
スクラム開発は、次のステップで進行します。
プロダクトバックログの作成
プロダクトオーナーが、ユーザーの要求や機能のリストをプロダクトバックログにまとめます。このプロダクトバックログは、プロジェクト全体の作業計画を反映することが重要で、常に優先度が見直されます。
スプリントプランニング
スプリントの始まりに行われる会議で、プロダクトバックログから優先度の高い項目を選び、スプリントバックログを作成します。
スプリントプランニングで定める計画では、チーム全員が取り組むべきタスクを明確にし、達成可能な範囲を設定することが重要です。
スプリントバックログに従い、スプリントを開始しましょう。
デイリースクラム
毎日15分ほど行われる短いミーティングで、各メンバーが進捗状況や課題、次の作業を共有します。デイリースクラムを実施することで、コミュニケーションが活性化され、プロジェクトの進行がスムーズになることを期待しています。
スプリントレビュー
スプリントレビューは各スプリントの終了時に行う会議です。成果物を関係者に発表し、フィードバックを得ることが目的です。
スプリントレビューを通じて、次のスプリントに向けた改善点を見つけ、反映させることが重要です。
スプリントレトロスペクティブ
スプリントレトロスペクティブも各スプリント終了後に開催する会議です。スプリントレビューが成果物に対する会議であるのに対して、プロセスについて振り返りすることが開催目的です。
プロセスの良かった点と改善すべき点をチーム全員で議論し、チーム全体のパフォーマンス向上を目指し、次のスプリントに反映しましょう。
プロダクトバックログとスプリントバックログの違いとは?
スクラム開発では、プロダクトバックログとスプリントバックログと呼ばれる2つの主要なバックログが存在します。
プロダクトバックログ
プロダクトバックログはプロダクトオーナーが管理するバックログで、プロダクト全体の機能や要求がリスト化されたものです。顧客やステークホルダーのニーズを反映させ、開発の優先順位を設定します。
プロダクトバックログは常に変化し続けるものであり、新たな要求やフィードバックが出てくれば、追加・削除や優先順位の変更をおこないましょう。
スプリントバックログ
スプリントプランニングにおいて、そのスプリント期間中に達成すべきタスクをプロダクトバックから選んだものをスプリントバックログと呼びます。タスクを詳細化し、具体的な作業内容や達成目標を設定しましょう。
スプリントバックログは開発チームが管理しますが、スプリント中に変更されることはありません。スプリントの成功に向けてチーム全員が取り組むべきタスクが明確に定義されていなければなりません。
3.スクラム開発チームの体制図と役割
スクラム開発チームは、プロジェクトの成功に向けて明確な役割分担と体制を持つ自己管理型のチームです。スクラムでは「プロダクトオーナー」「スクラムマスター」「チームメンバー」の3つの主要な役割が定義され、それぞれが異なる責任を担います。
この章では、スクラム開発チームの体制図を示し、それぞれの役割と責任についてていねいに解説します。
スクラム開発チームの体制図
スクラム開発チームの体制図はシンプルです。役割は3つあり、プロダクトオーナー、スクラムマスター、チームメンバーです。
それぞれの役割で与えられた責任を担うため、効果的に成果を発揮するでしょう。
一方でスクラム開発チームの体制図は、全メンバーがフラットな立場で協力し合うことを重視しており、上下関係に縛られない協力的なチーム構成が特徴です。
メンバーそれぞれが自発的に目標達成に向けて作業を進め、プロジェクト全体の透明性を確保することが求められます。
スクラム開発では、スムーズなコミュニケーションと迅速な意思決定が重要なので、活かせる体制を整えることも重要です。
プロダクトオーナーの役割
プロダクトオーナーはスクラム開発における戦略的な役割を担います。主な責任は、プロダクトバックログの管理です。バックログに含まれる項目の優先順位を決定し、顧客やステークホルダーの要求を反映させます。
プロダクトオーナーはプロジェクトのビジョンを明確にし、チームに伝える役割も持ちます。また、顧客との連携を密にし、プロダクトの価値を最大化するための決定を行います。
プロダクトオーナーの役割は、チームの技術的な側面よりもビジネスやユーザーの視点に重きを置くことが特徴です。プロジェクト全体の方向性を示し、スクラム開発チームが正しい目標に向かっているかを確認します。
プロダクトオーナーが効果的に機能すると、プロジェクトの成功確率が高まるでしょう。
スクラムマスターの役割
スクラムマスターはスクラムの実践者として、チームがスクラムの原則に従って効率的に作業を進められるようサポートします。チームのコーチとしての役割を持ち、スクラムのルールやプロセスを徹底させることが主な責任です。
スクラムマスターは、ミーティングのファシリテーションや障害の排除を行い、チームがスムーズに作業を進められる環境を整備します。
さらに、スクラムマスターはチームの進捗状況をモニタリングし、必要に応じて調整を行うことが重要です。チームが自律的に作業を進められるようにするための支援も行い、チームのパフォーマンス向上を目指します。
スクラムマスターには問題解決能力とコミュニケーション能力が重要であり、チーム全体の成長を促進する役割を担っています。
開発チームメンバーの役割
開発チームのメンバーは、バックログにあるタスクを実行し、スプリント期間中にインクリメントを達成する役割を持ちます。チームメンバーは多機能型であることが求められ、各メンバーが異なるスキルセットを持ち、協力しながら開発を進めることが重要です。
チームメンバーは、スプリントプランニングやデイリースクラムに積極的に参加し、タスクの進捗状況を共有します。プロダクトオーナーやスクラムマスターと緊密に連携し、プロジェクトの目標達成に向けた迅速な対応を心掛けることも大切でしょう。
スプリントやプロジェクトの成功には、チーム内での協力を重視し、オープンなコミュニケーションを通じて課題を解決する姿勢が不可欠です。
4.スクラム開発のメリットとデメリット
スクラム開発にはメリットとデメリットがあります。この章ではメリットとデメリットについて具体的に見ていきます。
スクラム開発のメリット
まずは、スクラム開発のメリットについて紹介しますので、参考にしてください。
柔軟な対応と迅速なリリースが可能
スクラム開発では短期間のスプリントを繰り返すため、変化に柔軟に対応可能です。新たな要求やフィードバックに対しても、次のスプリントで迅速に反映できるため、リリースまでの時間が短縮されます。
他の開発手法と比べて柔軟性が高く、開発中の仕様変更が発生してもスムーズに調整可能です。
高い透明性とコミュニケーションの向上が期待できる
スクラム開発ではデイリースクラムやスプリントレビューなど、定期的なミーティングを通じてプロジェクト全体の透明性が確保されます。また、プロダクトオーナー、スクラムマスター、チームメンバーという明確な役割が定義されています。
この役割分担によって、各メンバーが自分の責任を理解し、効率的に作業を進めることができます。
開発チーム内では、それぞれの役割と責任をもちながら、互いに進捗を把握し必要に応じてサポートし合うため、コミュニケーションが活性化されます。
他の開発手法と比べて、高い透明性とコミュニケーションの向上が期待できるため、プロジェクトの成功確率が高まるでしょう。
継続的な改善と品質の向上が期待できる
スクラム開発ではレビューやミーティングが多く、その結果がすぐに反映しやすい開発手法です。
特にスプリントレトロスペクティブでは、プロジェクトの進行中に改善点を見つけ出すことが主な目的で開催されるため、次のスプリントで取り入れることが可能です。
レビューやミーティングの開催が継続的な改善と品質の向上につながるため、最終的なプロダクトがより高い完成度を持つようになるでしょう。
スクラム開発のデメリット
メリットがある一方で、もちろんスクラム開発にもデメリットもあります。
導入コストとレビュー・ミーティングの負担が大きい
スクラムでは自己管理やチーム間での高いコミュニケーションが必要なので、導入時にコストと時間がかかります。特にウォーターフォール型開発に慣れたチームに導入する場合には、スクラムのプロセスや文化に適応するまでに相当の時間が必要になるでしょう。
またスクラムでは、デイリースクラムやスプリントレビューなど多くのレビューやミーティングが必要です。他の開発手法よりも会議に対する負担が大きいです。
スクラム開発の経験や習熟度への依存度が高い
スクラム開発の成功は、チームメンバーの経験や成熟度に大きく依存します。自己管理やオープンなコミュニケーションが求められるため、慣れていないと期待した成果が得られません。
特に、プロダクトオーナースキルと習熟度がプロジェクトに与える影響力は大きいです。プロダクトの方向性を示す重要な役割なので、十分な知識や経験がなければ、プロジェクトの進行に悪影響を与える恐れがあります。
特にステークホルダーの意見をバランス良く取り入れることは難しく、高いスキルと習熟度が求められます。
大規模プロジェクトに不向き
スクラムは小規模なチームで効果を発揮する開発手法です。そのため、大規模なプロジェクトや複雑な体制のプロジェクトでは効果が発揮できない恐れがあります。
スクラム開発でスタートしたプロジェクトを大きく拡張する場合には、SAFeやLeSSなどアジャイル開発で使われるスケーリングフレームワークの導入を検討しましょう。
5.スクラム開発とウォーターフォール開発の違い
システム開発では長年、ウォーターフォール開発が主流でした。スクラム開発とウォーターフォール開発の違いはどのような点でしょうか。
この章では、スクラム開発とウォーターフォール開発の違いについて、特徴とメリット・デメリットを解説し、プロジェクトに最適な選び方について紹介します。
ウォーターフォール開発とは?
ウォーターフォール開発は、プロジェクトの進行を順番に行う直線的な手法です。通常は、要件定義、設計、開発、テスト、ローンチの順に進行し、各フェーズが完全に終了するまで次のフェーズには進みません。
ウォーターフォール開発の特徴は、プロジェクト開始時点で全体計画を詳細に立てる点です。事前にすべての要件が明確である場合には、計画に沿った開発が可能なので、スムーズにプロジェクトを進行できるでしょう。
計画が明確なのでスケジュール管理がしやすいのがウォーターフォール開発を採用する最大のメリットです。プロジェクトの全体像を把握しやすく、各フェーズでの進捗が管理しやすいため、大規模なプロジェクトや変更が少ないプロジェクトに向いています。
一方で、柔軟性が低いのがウォーターフォール開発の最大のデメリットです。プロジェクトの途中で仕様変更が必要になる場合や、リスクが顕在化した場合などには、プロジェクトへの影響が大きく、遅延やコストの増加につながる恐れがあります。
またテストが最終段階で行われるため、早期のバグ発見が難しく、コスト増加やスケジュール遅延の要因になってしまうこともデメリットです。
ウォーターフォール開発よりもスクラム開発が向いているのは?
ウォーターフォール開発と比較した場合、スクラム開発を選ぶメリットは、変化に対する柔軟性の高さです。プロジェクトの状況に応じて優先順位を調整し、顧客やユーザーのフィードバックを反映させながら開発を進めることが可能です。
一方、スクラムはメンバーの参加意識やプロセス理解が求められるため、導入初期には時間やコストがかかる恐れがあります。スクラム開発を選ぶ場合には、プロジェクトの規模や要件の変動頻度、チームの成熟度などを考慮することが重要です。
ウォーターフォール開発よりもスクラム開発が向いているのは、小規模で迅速なプロジェクトや、仕様変更が頻繁に起こるプロジェクトでしょう。
6.スクラム開発を成功させるためのポイント
スクラム開発を成功させるためには、導入時と実行時にそれぞれ重要なポイントを押さえることが必要です。この章では、スクラムの導入と実行を成功させるためのポイントを紹介します。
スクラム開発の導入時に心がけるポイント
まずは、スクラム開発を導入するときに重要なポイントを紹介します。
チーム全体への教育
スクラム開発導入の初期段階には、メンバー全員への教育とトレーニングが不可欠です。プロダクトオーナー、スクラムマスター、メンバーの全員が、スクラムの基本概念や役割を理解する必要があります。
教材で学習するだけでなくワークショップなどを取り入れて、スクラムの原則やプロセスを学ぶことをおすすめします。実際のプロジェクトを題材にしたシミュレーションを行うことも効果が大きいので、ぜひ取り入れてみてください。
プロダクトバックログの整備
スクラム開発で最初に取り組むべきタスクは、プロダクトバックログの整備です。プロダクトオーナーはユーザーの要求やプロダクトのビジョンに基づき、バックログの項目を明確にし、優先順位を設定します。
バックログが整理されていない場合、スプリントプランニングが混乱し、チームの目標達成に支障をきたす恐れがあります。
混乱を防ぐためにも、導入初期からバックログを整備して、開発指針を明確にすることが重要です。
チームの役割と責任の明確化
スクラム導入に成功するためには、チーム内の役割と責任を明確にしましょう。プロダクトオーナー、スクラムマスター、メンバーのそれぞれが役割を理解し、他のメンバーと協力しながら作業を進めることが、スクラム開発で求められます。
特に、スクラムマスターの役割は重要です。スクラムマスターがチーム全体をリードし、スクラムプロセスが適切に実行されるよう、スクラムマスター自身はもちろん、メンバーもサポートすることが成功のコツです。
スクラム開発の実行時に心がけるポイント
スクラム開発がスムーズに進行するためには、実行時にも心がけるポイントがあります。
デイリースクラムの効果的な運用
デイリースクラムは、チームメンバーが進捗を共有し、次の作業を確認するための重要な場です。デイリースクラムを効果的に運用するためには、開催目的を明確にすることが必要です。
メンバーはそれぞれ、自分自身の進捗、課題、次のタスクを端的に報告し、全員が状況を把握できるようにします。必ず時間を厳守し、長引かせないようにすることで、メンバーに負担をかけない工夫が必要です。
フィードバックを積極的に活用
スプリントレビューやレトロスペクティブで得られるフィードバックは、プロジェクトの改善に役立つ重要な要素です。フィードバックを積極的に活用し、次のスプリントに反映させることで、継続的な改善を図りましょう。
悪い点を改善することに目を向けがちですし、重要なことなのですが、ポジティブなフィードバックに目を向けることも大切です。ポジティブなフィードバックはチームのモチベーション向上に繋がるでしょう。
7.スクラム開発でよく使われる用語
スクラム開発には独自の用語や概念があります。用語を理解すると、スクラム開発自体の理解も進むでしょう。
この章では、スクラム開発でよく使われる用語について、ここまでに触れられなかった用語を中心に解説します。
バーンダウンチャート(Burndown Chart)
バーンダウンチャートは、スプリント期間中のタスクの進捗を視覚的に示すためのグラフです。縦軸に残りの作業量、横軸にスプリントの日数を示し、残りのタスク量がスプリント終了に向けて減少していく様子を視覚化します。
バーンダウンチャートを使うことで、チームはスプリントの進捗を一目で把握できますので、必要に応じて作業分担などの調整が可能になります。計画通りに進行しているかどうかを確認するためのツールとしても役立つでしょう。
スクラムボード(Scrum Board)
スクラムボードはカンバン方式とも呼ばれ、スプリント中のタスクの進捗を視覚的に示すツールです。「未着手」「進行中」「完了」などタスクのステータスに応じて、表示を移動させます。
スクラムボードを使うことで、チーム全体がタスクの進捗状況をリアルタイムで把握でき、効率的な作業管理が可能になります。
紙と付箋を使ってアナログ式にスクラムボードを運用することもできますし、Trelloのようなツールを使った運用も可能です。
ベロシティ(Velocity)
ベロシティは、スプリントごとのチームの生産量を測定する指標です。各スプリントで完了したインクリメント数などの合計を示し、チームのパフォーマンスや見積もりの精度を評価するのに役立ちます。
ベロシティを分析することで、次のスプリントでの作業量をより正確に見積もることが可能になりますので、スクラム開発の効率を高めるためにぜひ活用してください。
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8.まとめ
この記事では、スクラム開発の基本的な概念やプロセス、メリット・デメリット、ウォーターフォール開発との違いなどをわかりやすく解説しました。スクラムは、柔軟で効率的な開発手法として、変化の激しいプロジェクトに最適です。また、チームのコミュニケーションや透明性を高め、迅速な改善を図ることができます。
この記事を通じて、スクラム開発に興味を持ち、導入や学習に取り組んでいただければ幸いです。ぜひ、チームでのスクラム運用を試してみて、開発のスピードと品質向上を体感してみてください。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。