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データサイエンティストとデータアナリストの違いとは?エンジニアが目指す場合のポイント

公開日:2024/08/12最終更新日:2024/09/27

データを取り扱う仕事をしている方、もしくはエンジニアの方でデータサイエンティストとデータアナリストの違いに悩むことがあります。


どちらも企業や組織において必要とされている職種であり、どちらが自分に向いているかしっかりと把握した上で目指すことが大切です。


今回はデータサイエンティストとデータアナリストに関する基礎知識、データサイエンティストとデータアナリストの違い、エンジニアが目指す場合のポイントについてお話しします。

1.データサイエンティストに関する基礎知識

はじめにデータサイエンティストに関する基礎知識について解説します。

データサイエンティストとは

データサイエンティストとは、データの分析や解析を行うためのシステム的な基盤を構築したり、機械学習のモデル及びアルゴリズムを開発したりする職種です。一般的にはデータアナリストと同様にデータ分析のスペシャリストとしての名称で認知されており、データアナリストと同等の仕事をすることもあります。


実際にシステム的な基盤の構築やモデルの開発において、実データを用いて分析や解析を行うことで、結果としてレポートがそのままビジネスに役立つことも事実です。


同様に企業や組織において専門的にデータサイエンティストとして雇われる場合は、社内や組織内に蓄積されたデータを用いて課題や問題の抽出、必要に応じて改善策の立案、もしくは新商品・新サービスの判断材料を作ることも求められます。

データサイエンティストの役割

データサイエンティストの役割は、データを最大限に有効活用できるように追求することと言えます。企業や組織において、日々蓄積されていく情報及びデータは、バラバラの状態ではうまく活用することができません。


蓄積されていくデータを扱いやすくすること、データごとの関連性や重要性、優先度など様々な要因から未来に役立つ情報を抽出できるようにすることが求められるのです。同様に売上やコストの増減に合わせて、リアルタイムに状況を可視化し、要因を把握できるようにすることで、具体的な対策を練ることができるようになります。


ビジネスや事業活動において、マイナスの要因も重要ですが、プラスとなった要因を把握することも非常に大切です。そのため、データ単体では導き出せない原因や要因、理由を探れるようにすることもデータサイエンティストの役割と言えるでしょう。

データサイエンティストのスキル

  • 統計学や数学に関する知識

  • データベースやSQLの知識

  • Pythonなどプログラミングや機械学習のスキル

  • アルゴリズムや予測モデルに関する知識

  • 経営陣や現場の従業員との信頼関係を構築できるスキル


上記がデータサイエンティストに必要なスキルの一例です。データサイエンティストは機械学習やプログラミングを活用し、データの収集や加工、そしてシステム的な分析ができるようにするスキルが必要と言えます。


データの整理整頓や必要な項目の抽出など、目的や条件に合わせて判断し、取捨選択することもあるため、自社の商品やサービス、業界や業種に関する知識もあると良いでしょう。

同時に、データだけでは見えない部分を把握するためにも、経営陣や現場の従業員、時には顧客及びクライアントとのコミュニケーションも必要になってきます。


コミュニケーションから得られる情報をもとに、様々なデータから情報を集約し、活用できるように努めることが重要と言えるでしょう。

データサイエンティストの将来性

データサイエンティストの将来性は、DXの推進及びデジタル改革が必要とされる今だからこそ、需要が高くなっていると言えるでしょう。

実際にビッグデータの活用においては、DX推進の項目の一つでもあるため、今まで活用しきれなかった企業内の情報資産であるデータを、いかに活用できるかというのは課題だからです。


現実問題としてビッグデータの活用も含めて、デジタル化による効率化や最適化が必要とされるのは、日本の少子高齢化による労働人口の減少など、今までのアナログのやり方だけでは対応できなくなることが理由と言えます。


同時に生産性の向上のことも考えると、人のできる部分のみを人がやるようにすること、簡単な判断や細かな分析などシステムの得意とする部分はシステムに任せることが必要となるため、データサイエンティストはこれからも求められる存在になるでしょう。

2.データアナリストに関する基礎知識

次にデータアナリストに関する基礎知識について解説します。

データアナリストとは

データアナリストとは、ビッグデータからデータを抽出して課題や問題を可視化したり、課題や問題に合わせて解決策を考えたりする職種です。名称的にはデータサイエンティストと切り離されていることがありますが、企業や組織、もしくは人によって認識が異なり、データサイエンティストと同じように扱われることがあります。


データのリストはデータの分析や解析、そして可視化するのが専門であるため、実際にはデータサイエンティストとは異なる存在なのも事実です。スキルの部分に関しても似ているものはありますが、企業や組織における事業活動の目標に基づいて、もしくは部門や部署の課題や問題の可視化と解決に尽力するのがデータアナリストと言えるでしょう。

データアナリストの役割

データアナリストの役割は、蓄積されたデータを最大限に有効活用することと言えます。データを有効活用できるツールやサービスなどを用いて、現状の把握と目に見えにくい課題や問題の可視化に勤めるのが役割ということです。そのため、可視化のためのツールやアルゴリズムまたはモデルを作るといったようなことは専門外になります。


また、データアナリストはデータに基づいて、企業や組織に対してコンサルティングを行うことで、対外的かつ第三者の立場から状況を改善していくのも役割です。実際に業界や業種によっては、自社で課題や問題の可視化や抽出、そして改善に向けて対応できないことがあるため、データアナリストに依頼することもあります。

データアナリストのスキル

  • 統計学や数学に関する知識

  • ビジネスにおけるデータ分析の知識

  • コミュニケーションスキル

  • データからの言語化やプレゼンテーションスキル

  • 可視化するためのツールを使いこなすスキル


上記がデータアナリストに必要なスキルの一例です。データアナリストはデータサイエンティストよりもビジネスよりのスキルが必要なことが分かります。


データの分析や解析を行った後、可視化したレポートなどを理解してもらえるように伝えることができなければ、有用性を示すことはできません。そのためコミュニケーションスキルと共に、プレゼンテーションスキルによって課題や問題が本質的なものなのかどうか、同時に改善できる解決策なのかどうかを判断してもらう必要があるのです。


同様に目に見えにくい課題や問題だけでなく、既存の課題や問題に対する解決策を考えることも求められます。現状を打破できないような場合において、データアナリストの分析によって糸口を見つけること、段階的に解決に導けるようにするということもスキルとして必要だと覚えておきましょう。

データアナリストの将来性

データアナリストの将来性は、デジタル的にデータが蓄積されている現在だからこそ、これからも需要が高まり必要とされることが予測されます。


現時点においてはデータの少ない小規模の商店やお店、または比較的規模の小さい中小企業の場合はあまり必要とされていない、もしくは必要であってもコストが捻出できないという部分はあるものの、専門的な分野であるからこそ存在が認知されていくことで、案件や依頼が増えていくことが期待できるでしょう。


同様に現時点においては規模の大きい企業や組織、もしくは官公庁など取り扱うデータ量が多い分野では必要とされており、現実問題として人材不足とされている部分があります。エンジニアの方が目指すには十分に夢のある分野でもあるため、データを扱うことが得意だったり、データから課題や問題を抽出するのが好きだったりするのであれば、挑戦する価値はあると言えるでしょう。

3.データサイエンティストとデータアナリストの違い

次にデータサイエンティストとデータアナリストの違いについて解説します。

データを取り扱う目的

データサイエンティストとデータアナリストの違いとして、データを取り扱う目的があげられます。データサイエンティストの場合はデータをどのように取り扱うか、活用できるかというのが目的であり、データアナリストの場合はデータをどのように活用するかという違いと言えるでしょう。


ただし、課題や問題の抽出および可視化、そして改善のための立案という部分については、共通して行う作業となる場合があります。実際に明確な区別がない、もしくはデータアナリストとしての役割も含めてデータサイエンティストが求められることがあるため、作業の量の違いがあるということも覚えておきましょう。

データを取り扱うためのスキル

データサイエンティストとデータアナリストの違いとして、データを取り扱うためのスキルがあげられます。データサイエンティストが機械学習やプログラミングなども含めてスキルが必要であることに対し、データアナリストの場合はデータを可視化することができるスキルのみという部分が違いと言えるでしょう。


同様にデータサイエンティストの場合は、既存の課題や問題の抽出や可視化だけでなく、未来の予測も含めたスキルも必要となってきます。いわゆる新しい商品や新しいサービスの材料となるデータを抽出したり、新しいニーズやペルソナ及びターゲットの選定などの判断材料を集めたりすることなど、将来的に役立つ情報を生み出すという部分に違いがあると言えるでしょう。

データを取り扱う際の立ち位置の違い

データサイエンティストとデータアナリストの違いとして、データを取り扱う際の立ち位置があげられます。データサイエンティストは社内や組織内で全体のデータを取り扱いながら、他の部門や部署、またはチームメンバーと作業するのが一般的な立ち位置です。


データアナリストもほぼ同様ですが、どちらかといえばビジネス寄りであり、事業活動の目標の達成、売上の達成、コストの削減など比較的大きな部分の数字に対する可視化と改善を行います。ただし何度かお伝えしている通りに、データサイエンティストが同等の仕事を求められることもあるため、求人や案件の内容によっては異なる部分があるということも覚えておきましょう。

データ分析のスペシャリストとして同じに扱われる場合も

データサイエンティストとデータアナリストが、データ分析のスペシャリストとして同列に扱われる場合があることも覚えておきましょう。実際にデータサイエンティストもデータアナリストもデータの収集や分析を行うというような基本的な部分は同じであり、目的に合わせてデータの再利用や再活用をするという点についても大きな違いはありません。


そのため、データサイエンティストやデータアナリストに関する求人や案件については、募集内容をしっかりと見ることが重要になってきます。具体的な仕事内容、主な役割、必要なスキルなどをしっかりとチェックした上で、自分自身がやってみたいと思う仕事かどうかしっかりと精査しましょう。

4.エンジニアが目指す場合のポイント

次にエンジニアが目指す場合のポイントについて解説します。

情報収集や学習する姿勢をしっかりと身につける

エンジニアがデータサイエンティストやデータアナリストを目指す場合のポイントとして、情報収集や学習する姿勢をしっかりと身につけることがあげられます。特にデータサイエンティストの場合は技術分野における情報収集と、スキルを身につけるための姿勢は必須です。


データアナリストの場合はビジネス分野における情報収集や学習が必須であると同時に、データサイエンティストと同様のことを求められた時に対応できるよう技術分野についても学んでいくと良いでしょう。


どちらの場合においてもデータを取り扱う様々な技術や手法、考え方を学ぶこと、利用するかどうかは別として知っておくことが重要であると覚えておいてください。

自分のスキルセットを棚卸しして足りない部分を把握する

エンジニアがデータサイエンティストやデータアナリストを目指す際のポイントとして、自分のスキルセットを棚卸しして足りない部分を把握することがあげられます。例えばエンジニアとしてデータを取り扱うためのプログラミングや機械学習に関する部分はある程度理解はあるが、実データでどのような形に落とし込むかということがわからなければ学んでおく必要があるでしょう。


同様に問題を発見する能力、そして問題を解決する能力というのは別問題であるため、目の前にあるデータから何も生み出せない、何も取り出せないということがないように様々な知見を身につけていく必要もあると言えます。


データサイエンティストの場合もデータアナリストの場合も、必要とするスキル以外の部分が多ければ多いほど判断材料が多くなるということ、視野を広げることで見えないものが見えるようになるということを忘れないようにしましょう

職種的にどちらが自分に向いているかを精査することも大事

エンジニアがデータサイエンティストやデータアナリストを目指す際のポイントとして、職種的にどちらが自分に向いているかを精査することも大事です。どちらかといえば機械学習やプログラミング、またはAIなどを活用していきたいというのであればデータサイエンティストが良いですし、問題の発見と解決を主軸としたいならデータアナリストが良いと言えます。


同様に営業力やコミュニケーション力に自信があるなら、データアナリストから始めてエンジニア領域の技術を身につけてデータサイエンティストを目指すという道もあります。逆もまた然りであり、エンジニア領域から営業力やコミュニケーション力を身につけて、データアナリストの専門家としての道を選ぶということも考えてみると良いでしょう。

どちらも目指せるようにスキルや知識を身につけていくことも重要

エンジニアがデータサイエンティストやデータアナリストを目指す際のポイントとして、どちらも目指せるようにスキルや知識を身につけていくことも重要です。前述したように明確に区別されていないケースがあるということ、求人や案件の条件によってはどちらでも対応できるようにしておいた方が可能性が広がることが理由として挙げられます。


同様にデータサイエンティストやデータアナリストとしてのスキルを持つエンジニアとなれば、さらに自分自身の価値が上がるということも覚えておきましょう。データ領域の専門的なスキルや実績が身につくことで、携われるプロジェクトや案件も増えますし、オファーが来る可能性も高まります。


同じく営業力やコミュニケーションスキルを磨けば、フリーランスとして働けるという選択肢も増えるため、自分自身のスキルや実力に見合った報酬が欲しい、自分の生き方に合わせて働き方を選びたいということも実現できるようになるでしょう。

5.まとめ

今回はデータサイエンティストとデータアナリストに関する基礎知識、データサイエンティストとデータアナリストの違い、エンジニアが目指す場合のポイントについてお話ししました。


企業や組織の事業活動で生じるデータは蓄積されていくことで、ビッグデータとして情報資産という形の価値のある存在になります。ビッグデータの取り扱い方次第で、売り上げや利益のアップ、効率化や最適化、コスト削減など様々な効果が期待できるようになるでしょう。


エンジニアとしてデータサイエンティストを目指すのか、もしくはデータアナリストを目指すのかを見極めた上で、データを有効活用するためのスキルや知識を身につけていくことが大切です。


最後までお読みいただきありがとうございました。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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