フリーランスとして活動しているなかで、案件を獲得するために取引先へ履歴書を提出する機会もあるでしょう。
また、フリーランスの活動期間を履歴書に記載したいと思っても、実際どのように記載すればよいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
履歴書といえば、学歴や職歴などをまとめていきますが、フリーランスとしての活動経緯もしっかりと記載しておく必要があります。
履歴書の本質は、自分をしっかりとアピールすることです。
本記事では、フリーランスにおける履歴書のユースケースや書き方のコツを詳しく解説しています。
また、履歴書と併せて提出することもある職務経歴書やすぐに使えるテンプレートについても紹介しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
1.フリーランスに履歴書・職務経歴書は必要!
アルバイトや正社員などの求職活動の際に、履歴書・職務経歴書は必要です。
一方でフリーランスの場合、イメージとして「必要なさそう」と思う方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、フリーランスでも履歴書・職務経歴書は必要です。
ここでは、フリーランスにおける履歴書・職務経歴書の必要性について解説しています。
それでは、詳しくみていきましょう。
フリーランスにおける履歴書・職務経歴書の必要性
フリーランスにおいて履歴書では記載者の人柄や特性・職務経歴書が即戦力となる能力をアピールすることが可能です。
履歴書の記載項目には、記載者の職歴以外に氏名・学歴・生年月日などが設けられており、どの地域で育ちどんな教育課程を経験してきたのかを把握できます。
フリーランスが案件応募する際に、クライアントが適正を見極めるための重要な書類といえるでしょう。
また、業務委託の単発案件では、特に職務経歴書を注視する傾向があります。
しかし、継続案件においては履歴書も重要なため注意しましょう。
履歴書と職務経歴書では目的が異なります。
アピールする部分を差別化し、責任感や信頼性を伝えられるように作成することが大切です。
履歴書と職務経歴書との違い
フリーランスで仕事をする際、履歴書と職務経歴書の両方を求められる場合があります。
職務経歴書は、過去の実績やスキルなどをアピールするための書類です。
履歴書は応募者の経歴だけではなく人柄について知るためにも活用されます。
クライアントはフリーランスに長期で仕事を任せたい場合もあるため、応募者の人柄も知りたいと考える企業もあります。
フリーランスとして働いていると、自分の実績をアピールしようとしがちですが、履歴書を通じて自分自身を知ってもらうきっかけとしても重要です。
2.フリーランスにとって履歴書が必要な場面
フリーランスで仕事をする場合、さまざまな場面でクライアントに提出する履歴書が必要な場合があります。
そのため、日頃から履歴書作成のやり方を知っておくことが大切といえるでしょう。
フリーランスで案件に応募する際、クライアントや仕事の仲立ちをするエージェントなどは履歴書を必要としているため、フリーランスにとって履歴書が必要な場面があることに留意しましょう。
その場面を下記にまとめました。
新規の案件獲得で企業に応募するとき
仕事紹介のエージェントサービスに登録するとき
フリーランスを辞めて会社員になるとき
それぞれの内容について、詳しくみていきましょう。
新規の案件獲得で企業に応募するとき
個人でフリーランスで仕事をする場合でも、クライアントから履歴書だけでなく職務履歴書も求められることがあります。
クライアントとしては過去の実績や経歴を知ることで安心して発注したいのも事実です。
クライアントが広くフリーランスに声をかけている場合、履歴書により書類選考が行われ、書き方次第では選考に通らず仕事を受注できない場合もあります。
仕事紹介のエージェントサービスに登録するとき
フリーランスが案件獲得に活用するエージェントサービスですが、登録する際に職務経歴書などとともに履歴書を提出します。
月単位、年単位で継続して案件を発注したいという場合、クライアントはフリーランスがどのような経歴を持っているかを知りたいと考えるものです。
基本的に案件受注の際には、フリーランスからクライアントに履歴書を提出する流れが一般的です。
フリーランスを辞めて会社員になるとき
フリーランスから会社員やアルバイトへと転職する場合はもちろん、履歴書が必要となります。
また、フリーランスとしての仕事を続けながら、会社員やアルバイトとして本業を持ちたいという場合にも提出することになります。
3.フリーランスにおける履歴書と職務経歴書を併用して有効活用する方法
フリーランスで仕事をする際に、履歴書とともに提出が求められることがある職務経歴書ですが、アピール時に有効活用できます。
求められた場合のみ提出するというケースもみられますが、基本的に自身を強くアピールするために職務経歴書も履歴書と併せて一緒に提出するようにしましょう。
なぜなら、履歴書と職務経歴書ではクライアントが書面で知りたい情報や確認する内容が違っているためです。
クライアントが履歴書で確認する内容は、応募者の学歴・職歴・取得している資格・志望した動機・希望する勤務形態といった基本情報です。
つまり、応募してきた人がどんな人なのかを確認するための書類が履歴書だということです。
それに対して、職務経歴書は、応募者がこれまで行ってきた具体的な業務や実務能力を確認するための書類です。
職務経歴書は応募者の仕事の能力がどれぐらいあるかを確認するための書類です。
この2つの書類を併用して有効活用するためには、両方を同じような感じで書いてはいけません。
ここでは、併用して有効活用するための書き方のポイントを紹介します。
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
履歴書は「人となり」を伝える
履歴書は自分はどんな人なのかを伝える書類です。
そのため、自身の「人となり」をクライアントに伝えることを心がけましょう。
「人となり」とは、「その人の人間性や、性格・性質」などを意味する言葉です。
学歴や職歴、取得している資格といった基本情報だけでなく、どんな趣味や特技をもっているのかといった、仕事とはあまり関係ない自身のことも詳しく書いておきましょう。
また、書く内容も大切ですが、どんな書き方をしているかでも相手に人となりが伝わってしまいます。
表記を統一する・誤字脱字はしない・社名を省略して書かない、といった基本的なルールを守ることも大切です。
基本的には手書き・パソコンどちらで書いてもよいですが、手書きの場合は書き損じたら、必ず最初から書き直して修正箇所がないようにして提出しましょう。
職務経歴書はスキルやキャリアをアピールする
職務経歴書は、自分には仕事の能力がどれぐらいあるかを伝える書類です。
これまでのキャリア、そして取得しているスキルや資格が絶好のアピールポイントなので、基本的にはそれらを書きます。
職務経歴書のフォーマットや形式は、履歴書ほど定型化されていません。
そのため、応募するところにあわせて書き方を変え、求めている資格・スキルをアピールするようにしましょう。
そうすれば、自分を採用した際のメリットが相手に確実に伝わります。
4.フリーランスが履歴書に書く内容
フリーランスが履歴書に書くべき項目は、下記のとおりです。
個人の基本情報
学歴
職歴
取得免許と取得資格
志望動機
業務実績
自己のアピールポイント
各項目でアピールポイントに違いがありますので、書く際には注意が必要です。
それでは、詳しくみていきましょう。
個人の基本情報
フリーランスとして、基本情報をまとめます。
原則として、「氏名」「年齢」「性別」「住所」「連絡先」を書かなければなりません。
未記入の場合は、クライアント側で本人確認ができにくいため注意しましょう。
また、履歴書には顔写真を掲載します。
学歴
フリーランスとして活動する前の経歴として、学歴を記載します。
基本的には小学校以降の学歴からまとめていきますが、必要に応じて高校以降の情報に限定するなど柔軟な対応が必要です。
職歴
履歴書における職歴の箇所には、フリーランスとして活動してきた内容だけでなく、過去の職種についても言及します。
技術や知識習得の根拠となる部分のため、しっかりとアピールしましょう。
取得免許と取得資格
フリーランスの履歴書には、取得免許や取得資格を書く項目があります。
免許や資格を取得しているということは、その知識やスキルの証明になります。
一見、関係のなさそうな免許や資格でも書いておきましょう。
志望動機
フリーランスとして案件獲得の際、もしくは会社員になる場合などで活用する履歴書ですが、志望動機は必須です。
「なぜ、御社を志望したのか?」明確に分かりやすくまとめましょう。
ただ何となくという意味合いで伝わってしまうと、悪い印象を与えてしまうため注意が必要です。
業務実績
フリーランスとして、どのような実績を積んできたのか履歴書でしっかりとアピールしましょう。
具体的に数値を用いて実績に組み込むことで、その情報の信頼性が増します。
また、フリーランス以前の実績を提示することも効果的です。
自己のアピールポイント
フリーランスの自分には、アピールポイントがないと思っている方もいるでしょう。
フリーランスとはいえ、過去に経験してきたことはアピールポイントとして成立します。
一見、応募先の業種に関係のないようなことでも、強みとしてアピールすることは重要です。
自分のことをよく知り、自己のアピールポイントとしてしっかりと提示できるようにしておきましょう。
5.フリーランスにおける履歴書の書き方
フリーランスの履歴書には、下記のパターンでいくつかの書き方があります。
クラウドソーシングサービスを中心に活動している場合
家業で社員もしくは家族従業員として働いている場合
開業届で申請せずにフリーランス活動している場合
開業届で申請して個人事業主として活動している場合
それでは、詳しくみていきましょう。
クラウドソーシングサービスを中心に活動している場合
クラウドソーシングサービスで活動しているフリーランスも、履歴書に書くことでアピールに繋がります。
「登録」「退会」という表現を用いて、どのクラウドソーシングサービスを利用したのか書くことがポイントです。
クラウドソーシングサービスで案件を獲得するフリーランスも数多くいるため、活躍の場の1つといえます。
しっかりと履歴書に書いてアピールしましょう。
家業で社員もしくは家族従業員として働いている場合
家業として働いているフリーランスもいるでしょう。
基本的には、会社員用の履歴書と書く内容は変わりませんが、「家業として」と加筆する場合もあるため注意が必要です。
開業届で申請せずにフリーランス活動している場合
開業届を申請していないフリーランスは、「活動開始日」「職種」「活動停止日」を履歴書に書きます。
「開業」ではなく「活動」としているところがポイントです。
開業届を申請していない場合、その理由を問われることがあるため答えは事前に準備しておきましょう。
開業届で申請して個人事業主として活動している場合
開業届を申請している場合、個人事業主として履歴書を書くポイントがいくつかあります。
例えば、「開業日」「職種」「売却日もしくは廃業日」です。
実際に行政に手続きをした実績と、もし従業員を雇っていれば雇用管理の面でアピールに繋がります。
6.フリーランスがアピールできる履歴書における書き方のコツ
フリーランスだと、会社員とは履歴書の書き方やポイントが異なります。
しかも、一般的な履歴書のテンプレートのなかに、フリーランス用は存在しません。
そのため、フリーランス期間を履歴書に書かないという方も一定数いるのが現状です。
フリーランスの活動期間も立派な職歴ともいえるため、その間に仕事の依頼を受けた相手とその仕事内容、そして実績も忘れずに書くことが重要です。
また、書き方によってはフリーランスの期間で得たことを履歴書でアピールできます。
フリーランスがアピールできる履歴書の書き方のコツを下記にまとめました。
フリーランスで培った強みを記載する
なるべく空白の期間がないようにする
それでは、詳しくみていきましょう。
フリーランスで培った強みを記載する
フリーランス期間の実績は、あなたが即戦力があることの証明です。
能力が高くなければ、フリーランスで収入を得ることはできません。
なぜなら、フリーランスで収入が得られるのはその分野でのスキルが高いだけでなく、接客能力・マネージメント能力・スケジュール管理能力・マーケティング能力が求められるためです。
フリーランスで収入を得ていたことを履歴書に記載するだけでも、高い能力を持っていることがアピールできるでしょう。
また、フリーランス期間で広がった人脈や広げてきた視野や行動範囲、増えた知識や経験、取得した能力やスキルといったフリーランスで培った強みがあるのならそれも記載することでアピールに繋がります。
もし、可能であれば依頼を受けたクライアントについても書きましょう。
そのクライアントの知名度が高ければ、期待値も上がります。
なるべく空白の期間がないようにする
フリーランスに限ったことではありませんが、職歴に空白期間があると不利になります。
そのため、原則としてフリーランス期間も履歴書に書いておきましょう。
フリーランス期間を履歴書に書かなかったら、その間は何も仕事をしていなかった空白期間であると、相手に伝わってしまいます。
ただ、フリーランスは個人事業主と違い、開業届の提出義務はない(事業取得を得ている場合は必要)ので、いつからいつまでがフリーランス期間であったのかを明確にしにくい現状があります。
また、常に依頼があったという時期もあれば、まったくない時期もあることから仕事をしていなかった期間もあるでしょう。
前の仕事を辞めて、フリーランスとして働こうとした時点から、フリーランス期間がスタートしたことになります。
仕事がなかった期間も営業をしていたりスキルを磨いていたりすれば、フリーランスとして活動していたと位置づけられます。
履歴書には、なるべく空白の期間がないようにすることが重要です。
7.フリーランスが履歴書で注意するべきポイント
フリーランスの場合、会社員とは履歴書の書き方やポイントが異なっているため、履歴書を書く際には下記のようにいくつか注意しておくべきポイントがあります。
指定された形式の履歴書を用いる
修正テープや修正液は絶対に使用しないこと
ネガティブな表現は避けること
Web履歴書の場合は保存をしておく
企業にとってメリットを感じられるようなアピールをする
これらの注意しておくべき5つのポイントについて、詳しくみていきましょう。
指定された形式の履歴書を用いる
フリーランスの履歴書は、指定された形式の書類を用います。
コンビニなどで売られている履歴書には、さまざまなタイプがあります。
また、パソコンを使って作成することも可能です。
原則として、応募先が履歴書の様式・形式を指定していなければ、どんな様式・形式の履歴書でも構いません。
しかし、応募先が指定されている場合は、必ず形式に沿った履歴書を使いましょう。
修正テープや修正液は絶対に使用しないこと
手書きの場合、どんなに気を付けていても書き損じや書き間違いが起きることがあります。
ほとんど書き終えていた場合、書き直すのに苦労することから、修正テープや修正液を使って修正したくなるでしょう。
しかし、修正された履歴書は悪い印象を与えるためおすすめしません。
履歴書は、相手があなたの人となりを確認する書類です。
重要な書類に少しでも不備があれば、提出しないのは社会の常識です。
重要な書類を書き直す手間を省くような人は、マイナスの印象しか与えないため注意しましょう。
ネガティブな表現は避けること
履歴書は事実を書くことが大事ですが、ネガティブな表現はできるだけ避けましょう。
フリーランスから転職をする理由がたとえネガティブな理由であってもそれをそのまま伝えてしまうと、相手に頼りないとか後ろ向きの人物であるという印象を与えてしまいます。
そのまま伝えるのではなく、表現の仕方を変えることで伝えることは同じでも大きく印象を変えることができるため、表現がネガティブであったのなら、ポジティブに伝わる表現に変えましょう。
Web履歴書の場合は保存をしておく
Web履歴書は作成時に変換ミス・入力ミスが多くなることもあり、ミスがないかしっかり見直しをすることが重要です。
最近は、郵送や直接届けなくても、メールなどで履歴書を送ることが可能です。
また、Web履歴書のような、インターネット上で作成や編集、表示ができる履歴書もあります。
Web履歴書の場合、作成した履歴書を保存しておくことをおすすめします。
読み返してみると思わぬ誤字が見つかることがありますが、作成途中は気付かないこともあるため注意しましょう。
保存しながら書き進め、少し時間をおいてから読み返すとよいでしょう。
企業にとってメリットを感じられるようなアピールをする
職務経歴書だけでなく、履歴書からも自身の能力やスキルがアピールできます。
フリーランス期間に培ったスキルや能力が現場でどのように活かせるかを書くことで、採用すれば企業にとってどんなメリットが得られるかを伝えることができるでしょう。
8.フリーランスの履歴書テンプレート
フリーランスにおける履歴書の必要性や正しい書き方、活用方法について理解できたことでしょう。
履歴書を形式から作成していたら、いくら時間があっても足りません。
フリーランスの履歴書として使えるおすすめテンプレートはこちらです。
無料でダウンロードでき簡単にフリーランスの履歴書を作成できます。
「Excel」「Word」「PDF」の形式に対応しており、「A4サイズ・2枚版」「見開きA3サイズ」と一般的なサイズで使えます。費用はかからず、すべて無料です。
9.フリーランスの職務経歴書テンプレート
フリーランスの履歴書と付随して、職務経歴書も必要な場合があります。
職務経歴書も形式から作成していては、手間がかかります。
フリーランスの職務経歴書として使えるおすすめのテンプレートはこちらです。
職務経歴書はWordで対応しており、「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」などで経歴をまとめられます。無料で使える便利なテンプレートです。
例えばフリーランスエンジニアの職務経歴書では以下のようになります。
期間 | プロジェクト名および業務内容 | 開発環境 | 組織と役割 |
---|---|---|---|
2023年3月~現在 (6ヶ月) | 美容外科クリニックの予約システム開発
ユーザーがスマホアプリで行うクリニックの予約と連動して診療日時と診療費が自動計算される機能搭載を担当
・詳細設計(1ヶ月) ・開発(2ヶ月) ・テスト(1ヶ月) ・保守およびサポート(2ヶ月)
・顧客データ処理バッチの開発、テスト ・管理画面の設計、開発、テスト ・テスト項目書の作成 ・ユーザーからの問い合わせ ・ヘルプ対応 【実績・取り組み等】 ・取引先に常駐して保守サポート ・開発完了後にリリースし、テスト運用判断時に必要に応じてバッチ対応 | 【OS】 iOS、Android、Windows、Linux
PHP
Laravel
MySQL
【バージョン管理】Git
Slack | 【役割】 メンバー
要員2名 (全体8名) |
職務経歴書では、志望する企業にとってメリットの感じられる内容を優先しなければなりません。
得意分野やスキルは強調してアピールしましょう。
10.フリーランスの履歴書に関するQ&A
フリーランスが履歴書を書く際の悩みについて、さまざまな意見が寄せられています。
ここでは、履歴書作成に関連した疑問とその答えを下記にまとめました。
Webで履歴書を作成するときの文字サイズやフォントはどうしたらよいですか?
履歴書内に記載する数字・英字などの文字に何か指定はありますか?
パソコンで履歴書を作成したいのですが文字色は自由ですか?
働いていない期間は履歴書にどう記載すればよいですか?
履歴書における「以上」「現在に至る」の正しい使い方は?
詳しくみていきましょう。
Q)Webで履歴書を作成するときの文字サイズやフォントはどうしたらよいですか?
パソコンの文書作成ソフトで作成する場合やWeb履歴書を作成する場合、文字サイズは10.5〜11ptが適切です。
履歴書に書く文字はやや大きめに書いた方がよいといわれていますが、あまりに大きいと文字の間が広くなって不自然になります。
また、サイズも統一しないと不自然です。
フォントの種類は基本的にはMS明朝がよいですが、文章と見出しでゴシック体と使い分けてもよいでしょう。
あまり、使用されていない種類のフォントは基本的には使わない方がよいです。
Q)履歴書内に記載する数字・英字などの文字に何か指定はありますか?
履歴書内に記載する数字・英字も、基本的にはMS明朝を使用した方がよいでしょう。
また、数字の表記は基本的に横書きならば算用数字、縦書きならば漢数字で記載するのが一般的です。
数字・英字どちらも半角が望ましいですが、全角でも問題ありません。
ただし、半角を使ったら全て半角を使用する、全角を使用したら全て全角に統一しましょう。
Q)パソコンで履歴書を作成したいのですが文字色は自由ですか?
手書きの場合、黒色もしくは青色のペンの使用が望ましいとされています。パソコンで作成した履歴書の文字色は原則黒一色にしましょう。
Q)働いていない期間は履歴書にどう記載すればよいですか?
働いていない期間は、空白のままにしておくのが基本ですが、働かなかった(働けなかった)ことに理由があるのであれば、その理由を完結に記載しましょう。
ただし、フリーランスの場合は仕事がなかった期間でも、営業をしていたりスキルを磨いていたりしていれば、フリーランスとして活動していたことになります。
そのため働いていなくても空白にしないよう心がけましょう。
Q)履歴書における「以上」「現在に至る」の正しい使い方は?
履歴書を書くときに「以上」や「現在に至る」などの表現を使用することがあります。
「以上」は、これ以降の学歴や職歴がないことを相手に伝える表現です。
一方で、「現在に至る」は現在、ここの会社に勤めていることを伝えます。
「現在に至る」は、職歴欄でのみ使用する表現のため、学歴欄では使いません。
それに対して「以上」の方は、職歴欄だけでなく、学歴欄にも使用します。
そして「以上」は離職中、在職中どちらの場合も書きますが、「現在に至る」は今、どこにも勤めていない場合は書く必要はありません。
現時点でどこかの会社に勤めているのであれば、「現在に至る」の記載の後に「以上」を書くのが正しい使い方です。
フリーランスの場合は、現在、フリーランスとして活動を続けている場合は「現在に至る」を記載した後、「以上」を書かなければなりません。
しかし、フリーランスをもう辞めている場合は「以上」のみ書きます。
「以上」は職歴欄の最終行の1行下に右寄せで記入し、「現在に至る」は左寄せで記入するのが正しい使い方です。
11.まとめ
今回は、フリーランスにおける履歴書のユースケースや書き方のコツ、また履歴書・職務経歴書のテンプレートなどについて解説してきました。
フリーランスにとっては、新規案件の獲得やエージェントサービスに登録する際など、履歴書・職務経歴書を提出する機会があるため事前に準備しておくことが重要です。
自分の強みをしっかりとアピールして、フリーランス活動に役立てましょう。
しかし、指定された形式を使用したりネガティブな表現は避けるなど、いくつかの注意点があることに留意しなければなりません。
履歴書や職務経歴書はフリーランス活動中の期間も記載できます。
もし今後フリーランスではなく会社員として働く場合は「培った強み」をアピールして内定に繋げましょう。
フリーランス期間中の内容は、履歴書や職務経歴書に記載してはいけないというルールはありません。
企業にとってメリットを感じられるような内容でまとめてください。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。