ビジネスパーソンの方の中には「ソーシャルメディアやSNSはどうやって活用していくべきか」と慎重に考える方もいらっしゃるでしょう。
現在においてソーシャルメディアやSNSは、情報を伝えるための手段として重要な役割を持っていることから、少しずつでも活用を進めていくことが求められるのも事実です。
今回はソーシャルメディアとSNSに関する基礎知識、ソーシャルメディアとSNSの共通点、ソーシャルメディアとSNSの違い、マーケティングにおけるソーシャルメディアとSNSの活用方法についてお話しします。
目次
1.ソーシャルメディアとSNSに関する基礎知識
はじめにソーシャルメディアとSNSに関する基礎知識について解説します。
ソーシャルメディアとは
ソーシャルメディアとは、インターネット上のオンラインサービスやシステムで情報を発信できる仕組みを備えたものを指します。SNSやブログ、画像や動画の共有サイトなど、情報を発信する機能とともに、発信された情報に対してアクションが起こせる仕組みを備えているのが一般的です。
例えば、コメントや返信をする機能、いいねや高評価などのボタンが設置してあり、コンテンツを見たユーザーがアクションを起こすことで、情報を発信した側は様々なことが得られるのが利点と言えます。また、SNSなどで共有しやすい仕組みも備えており、検索流入だけでなく、SNSからの流入が期待できるのも魅力と言えるでしょう。
SNSとは
SNSとはソーシャルメディアの一種であり、個人やグループ、企業や組織、公的機関など、誰でも情報発信でき、かつ繋がることができる場所を提供するサービスの総称です。
X(Twitter)
Facebook
Instagram
YouTube
LINE
上記は代表的なSNSの一例です。個人のユーザーも多く、 企業や組織の公式アカウントもかなりの数が登録されています。
ソーシャルメディアと同様にコンテンツを見たユーザーがアクションする機能を備えており、ソーシャルメディアの中でも特にユーザー同士が交流しやすくなっているのが特徴です。
昨今ではSNSは生活の一部に浸透しており、個人の情報発信だけでなく、様々なニュースや天気、企業や組織の商品やサービス、その他にも公的機関の発表など様々なコンテンツが閲覧できるようになっています。SNSは情報の伝達速度が早く、リアルタイムに情報が得られるのが魅力でもあり、情報を発信する側と情報を閲覧したい側をつなぐ存在として今の時代に必要不可欠となっていると言っても過言ではないでしょう。
ソーシャルメディアやSNSのメリット
情報収集と情報共有による影響力が強い
ターゲットやペルソナにリーチしやすい
ファンやリピーターを獲得しやすくなっている
アクセス解析やデータ分析がしやすい
トレンドやバズによって爆発的な拡散が期待できる
上記はソーシャルメディアやSNSのメリットの一例です。ソーシャルメディアやSNSは従来のマスメディア広告とは違い、デジタル的にユーザーの情報を収集することが可能であり、効果測定とともに改善につなげやすいのも特徴と言えます。そのため、商品やサービスの性質に合わせて情報発信を行うこと、オンラインでの集客に注力することで、売上にポジティブな影響を与えることができるようになるのです。
実際にSNSの投稿を見てお店に来店するユーザー、または特定の商品やサービスにお金を支払ってくれるユーザーも増えるため、マーケティングの一環として運用する企業や個人が増加しています。現実問題として同業他社が同じ手段で認知されている状態で、自社が認知されていなければ売上金は繋がらないということも覚えておきましょう。
ソーシャルメディアやSNSのデメリット
アカウントが育つまでに時間がかかる
フォロワーや友達を増やすのが非常に難しい
売り上げにつながる導線を描かないとコストパフォーマンスが見合わない
ネガティブな情報も拡散しやすく炎上のリスクがある
情報が曲解した上で広まりデジタルタトゥーとして消えないことも
上記はソーシャルメディアやSNSのデメリットの一例です。企業や組織としての公式SNSアカウントの場合、一定のファンや固定客のフォローや友達登録が終わった段階から、アカウントがさらに成長するまでに非常に時間がかかります。6ヶ月や1年以上の時間を費やし、成果を実感したとの声も上がっています。
そのため、売り上げにポジティブな影響を与えるまでが遠く感じられてしまうため、アカウントが育つ前に運用が滞ってしまうことがあるのです。同時に悪意や故意ではないとしても、発言した情報をネガティブに受け止められてしまうことで、炎上になってしまうことも考えられます。一度でもネガティブな情報が拡散されてしまえば、デジタルタトゥーとしてオンラインにいつまでも残ってしまうというのも大きなデメリットと言えるでしょう。
2,ソーシャルメディアとSNSの共通点
次にソーシャルメディアとSNSの共通点について解説します。
アプリやオンラインサービスで無料で情報を発信できる
ソーシャルメディアとSNSの共通点として、アプリやオンラインサービスで無料で情報を発信できることが挙げられます。従来のマスメディアの場合は情報を発信するためにそれなりの金額が必要になりますが、ソーシャルメディアやSNSの場合はほぼ無料で情報発信できるため、活用次第でコストパフォーマンスに非常に優れるということです。
ただし、サービス提供元によっては公式アカウントとしての認定に課金が必要な場合があること、自社でソーシャルメディアを運営する場合はサーバーなどの費用が必要になることは覚えておきましょう。基本的には細かな情報や詳細は自社のホームページやブログ、そしてSNSによって情報を拡散していくというのがおすすめです。
投稿に対して返信やコメントなどアクションする機能がある
ソーシャルメディアとSNSの共通点として、投稿に対して返信やコメントなどアクションする機能があることが挙げられます。ソーシャルメディアの場合はコメントのみということもありますが、SNSのほとんどはコメントや返信、共有や引用、いいねなどの機能があり、ユーザーの感情に合わせて様々なアクションをしてもらうことができるようになっているのです。
ユーザーがアクションを起こしてくれることで、様々な効果測定もしやすくなりますし、より反応がある投稿や情報発信をするための判断材料が手に入るようになります。同時に公式アカウントからも適切な範囲でアクションをすることで、ユーザーやそのフォロワー及び友達に親近感を持ってもらうことにつながり、認知拡大から興味関心、そしてファンやリピーターの獲得につながるのです。
個人だけでなく企業や組織も利用している
ソーシャルメディアとSNSの共通点として、個人だけでなく企業や組織も利用していることが挙げられます。公式のSNSアカウントを作成し、運営しているブランドやメーカーも数多く存在しており、それぞれが交流していくといったようなこともごく当たり前になりました。中には同業他社のライバル企業であったとしても、人間らしくやり取りをしている様子を見ることで、ユーザーが好意的な印象を持ってもらえるようになるというポジティブな循環に入っている部分もあります。
現実問題として企業や組織、または公的機関の情報発信はお堅いものになりやすく、なかなか目に泊まりにくいですが、公式アカウントのいわゆる「中の人」という形で情報を発信することで、おかたい雰囲気が取り除かれ、情報を見てもらいやすく、そして受け止めてもらいやすくなるのも大きな利点と言えるでしょう。
共有する機能によって情報の拡散がしやすい
ソーシャルメディアとSNSの共通点として、共有する機能によって情報の拡散がしやすいことが挙げられます。共有や引用の影響力は大きく、発信した情報がほぼそのままユーザーのフォロワーや友達にダイレクトに伝わることから、自社のアカウントだけでは届かないようなユーザーにもリーチできるようになるのです。
実際に何も知らない人から情報を伝えられるよりも、知人や友達、または家族が共有した情報であればチェックしてもらえる可能性も高くなりますし、情報が伝わるだけでなく理解してもらいやすくなります。さらにアクションを起こしてもらうことができれば、検索流入では得られないようなアクセスやブランド力の向上が期待できるようになるでしょう。
3,ソーシャルメディアとSNSの違い
ソーシャルメディアとSNSの違いとして、ソーシャルメディアの1つのジャンルとしてSNSが存在するということが挙げられます。実際にはどちらも大きな違いはなく、マーケティングの分野やビジネスにおいて分類がされているというような認識でも間違いありません。
ただし、メディアという部分については大きく違いがあり、ソーシャルメディアが情報を発信し伝えることが目的であるという点と、SNSは個人も含めてコミュニケーションやつながっていくことを目的という点については理解しておく必要があります。
そのため、発信する情報に合わせてメディアとしての影響力が強いソーシャルメディアを利用するのか、それともユーザー目線で情報発信をしてコミュニケーションを深めていくことに利用するのかなどマーケティング部門の担当者や管理者が方針を定めて運営していくことは必須と言えるでしょう。
4,マーケティングにおけるソーシャルメディアとSNSの活用方法
次にマーケティングにおけるソーシャルメディアとSNSの活用方法について解説します。
認知拡大や興味関心の育成
ソーシャルメディアとSNSの活用方法として、マーケティングの中でもオンラインマーケティングやオンライン集客に役立てることが挙げられます。中でも情報の伝達速度の優秀さを利用した認知拡大、そして伝わった情報を理解してもらえる可能性が高いことから興味関心の育成に注力すると良いでしょう。
ビジネスの基本でもあるまずは知ってもらうこと、次に興味関心を持ってもらうこと、そして理解してもらい納得してお金を支払ってもらうことという導線をしっかり作ることが大切です。アカウントを育てていくとともに、どうすれば情報は伝わりやすいのか、どうすればアクションがもらえるのかといったようなことも運営していく中で学び、ソーシャルメディアやSNSを運用するノウハウやナレッジを蓄積していきましょう。
注意点として、認知拡大や興味関心の育成のために過激な表現などをしないこと、公式アカウントとしてふさわしく、公序良俗や法律に触れるようなことはしないことを心がけましょう。
顧客やユーザーとのコミュニケーション
顧客やユーザーとのコミュニケーションも活用方法として非常に大切です。公式アカウントから反応があるということだけでユーザーは喜ぶ可能性が高いですし、その様子を見た他のユーザーが親近感を持ってくれること、親近感がそのまま企業や組織、もしくはブランドやメーカーに対する安心や信頼に変わっていくことが大きな利点といえるでしょう。
同時に業界や業種によっては、直接的に顧客やユーザーとコミュニケーションする機会がないため、自社の商品やサービスに対する評価を現場で働く従業員が知らないこともあります。従業員自身が公式アカウントの情報発信と顧客やユーザーのコミュニケーションを見ることで、自分自身の仕事がどのように評価されているのか、どのように喜ばれてるのか理解してもらうことにも期待できます。
結果として従業員が自分自身の仕事に誇りを持ち、自分自身の仕事が価値があることを理解することで、品質の向上や顧客満足の向上につながる対応ができるようになってくるでしょう。
ファンやリピーター、固定客の囲い込み
ソーシャルメディアやSNSで情報発信を行いつつ、自社のホームページやオンラインサービスに誘導し、会員登録やメルマガ登録などにつなげていくことも重要です。ファンやリピーター、ご提供客の囲い込みができるようになるため、継続的な売上の確保が期待できるようになります。同時に、新規顧客獲得、新規見込み客の獲得も望めることから、少しずつでも右肩上がりの成長につながっていくでしょう。
現実問題として既存顧客の増減と、新規顧客獲得の増減が事業活動の安定化に影響が強いことからも、ソーシャルメディアやSNSを通じて顧客満足度の向上、企業や組織に対する信頼及び安心を維持していくことはこの先の時代にとても大切です。
単に認知されるだけでなく、興味関心で終わることなく、ポジティブな印象によってお金を払ってもらえる存在になってもらうことを重視し、継続的に有益な情報の発信を続けていきましょう。
キャンペーンやイベントの告知による売り上げのアップ
ソーシャルメディアやSNSは、直接的に販売促進に利用することもできます。オンライン限定のキャンペーン、またはメルマガ会員限定、会員登録した人限定など、顧客やユーザーにとってお得な情報を発信したり、イベントを告知したりすることによって売り上げのアップができるようになるのです。
現代においてもマスメディアのテレビで紹介されることで、連日売り切れや品切れになってしまうお店があります。ソーシャルメディアやSNSでも同様であり、ユーザーのちょっとした投稿が多くの人の目に触れ、結果として大きな売上につながることがあるのです。
同時に公式SNSアカウントとしての影響力が大きくなれば、同じくちょっとした投稿がたくさんの人の目に触れることで、公式からの情報だということで安心や信頼を持った上で、商品やサービスに興味を持ってもらい、お金を払ってもらえる可能性が高まります。
ソーシャルメディアやSNSをマーケティングに活用すべき理由でもあり、営業やマーケティング担当として興味を持つだけでなく、活用できるようしっかりと学び、実践していくことが重要だと覚えておきましょう。
5,まとめ
今回はソーシャルメディアとSNSに関する基礎知識、ソーシャルメディアとSNSの共通点、ソーシャルメディアとSNSの違い、マーケティングにおけるソーシャルメディアとSNSの活用方法についてお話ししました。
ソーシャルメディアやSNSによる情報の伝達速度は、従来のマスメディア広告よりとても早く、広まりやすいという大きな利点があります。そのため、使いこなせるか否かで同業他社との差別化に繋がること、しかし使いこなせなければオンライン上の集客で大きく引けを取ってしまうということを忘れてはいけません。
ソーシャルメディアやSNSを使いこなして、認知拡大、興味関心の育成、ブランド力のアップを狙うこともできるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。