フリーランスは仕事用のメールアドレスを作った方が良いのか、メールアドレスはフリーのものでも良いのか、などが分からないという方は多いのではないでしょうか。
クライアントとやり取りする際はもちろん、クラウドソーシングやエージェントに登録する際などにもメールアドレスは必要不可欠なものです。
本記事ではフリーランスのメールアドレスについて解説します。
仕事内容のメールアドレスを作った方が良い理由や独自ドメインを取得するメリット・デメリットなどについてまとめました。
本記事を読むことでフリーランスのメールアドレスに関する疑問を解決することが可能です。
これからフリーランスを目指す方やフリーランスになったばかりの方は参考にしてください。
目次
1.フリーランスは仕事用メールアドレスを使った方が良い理由
フリーランスはプライベートのものとは別に仕事用メールアドレスを作った方が良いです。
その理由は次の2つです。
メール管理を楽にするため
クライアントからの信頼性を高めるため
1つ1つの理由について詳しく解説していきます。
メール管理を楽にするため
仕事用メールアドレスを作成することで、メール管理を楽にすることが可能です。
プライベートで使っているメールアドレスを使うと、プライベートのメールと混同してしまいます。
その結果、仕事での重要なメールを見逃したり、返信し忘れたりする恐れもあります。
また、プライベートのアドレスで迷惑メール設定を行っている場合、クライアントからのメールまでスパムであると判定されてしまい、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまう可能性もあります。
仕事用とプライベートのメールアドレスを分けておけば、このようなトラブルを防ぐことができます。
クライアントからの信頼性を高めるため
仕事用のメールアドレスを作ることは、クライアントからの信頼性を高めることにも繋がります。
プライベートで使っているメールアドレスの場合、名前を本名ではなくニックネームにしたり、アイコンをビジネスシーンにはふさわしくないものにしたりしていることもあるでしょう。
そのような状態のメールアドレスでクライアントとやり取りすると、信頼を失ってしまいます。
仕事で使うメールアドレスのアイコンは、顔写真や仕事内容と関係のある写真などにした方が良いです。
2.仕事用メールアドレスはフリーメールのGmailやOutlookでも良い?
仕事用のメールアドレスは、Gmailなどのフリーのものでも良いと考えている人も多いかもしれません。
フリーメールは無料で手軽にアドレスを作成できるのがメリットです。
しかしフリーメールを仕事で使う場合、デメリットもいくつかあります。
まず、フリーメールをよしとしない企業もあります。
セキュリティ上問題があると考えていたり、スパムメールとして拒否する設定にしていたりする企業もあり、フリーメールを提示した時点で契約を断られてしまう可能性もあります。
また、無料のメールを使っていると、メールにお金を使う余裕もない=フリーランスとして儲かっていないと見做されてしまう場合や片手間で仕事やフリーランスという働き方を行っていると理解される場合もあり、単価交渉を行う際に下に見られてしまう可能性もゼロではありません。
このような理由から、フリーランスはGmailやOutlookなどのフリーメールを仕事で使うのはおすすめしません。
同じ理由でキャリアメールを使うのも止めた方が良いです。
3.フリーランスのメールアドレスを独自ドメインにするメリット
フリーランスのメールアドレスは、できれば独自ドメインにすることをおすすめします。
独自ドメインとは、自分個人用のドメインのことです。
Gmailなどは共有ドメインと呼ばれており、「gmail」というドメインを複数人で利用しています。
独自ドメインはお金を支払って利用する分、自分だけのドメインを作成することが可能です。
フリーランスのメールアドレスを独自ドメインにするメリットは次の4つです。
クライアントから印象に残りやすくなる
複数のメールアドレスを管理しやすくなる
ホームページやブログのURLとしても使える
モチベーションが高まる
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
クライアントから印象に残りやすくなる
名刺やSNSのプロフィールに、独自ドメインのメールアドレスを掲載することにはメリットがあります。
ドメインを他とは違うオリジナルのものにすることで、クライアントから印象に残りやすくなるのです。
「この仕事は外部のフリーランスに依頼したい」と考えた際に、自分のことを思い出してくれるかもしれません。
特に駆け出しフリーランスの頃は仕事を1つ獲得するのにも苦労するわけですから、少しでも仕事を獲得できる確率を高めることが大切です。
複数のメールアドレスを管理しやすくなる
独自ドメインを取得した方が、複数のメールアドレスを管理しやすくなります。
ある程度事業を続けていくと、複数のメールアドレスを取得し、用途によって使い分けたくなる場合があります。
たとえば、一般ユーザー向けの事業を行う場合、お問い合わせ専用のメールアドレスを取得することで、一般ユーザーからの問い合わせ対応をしやすくなります。
Gmailでも複数のメールアドレスは作成できますが、Gmailの場合、アカウントを一々切り替えないといけません。
ホームページやブログのURLとしても使える
取得した独自ドメインは、ホームページやブログのURLにも使用可能です。
独自ドメインのサイトは共有ドメインに比べてメリットが多くあります。
独自ドメインの方がどのようなサイトなのか分かりやすく、認知度向上が期待できます。
また、共有ドメインと違い独自ドメインは、永続的に使用することが可能です。
共有ドメインは管理者がサービスを終了すると使えなくなってしまいます。
モチベーションが高まる
独自ドメインを取得した方が、フリーランスとして働くモチベーションが高まるメリットもあります。
自分だけのメールアドレスを取得し、名刺やSNSに記載することが可能です。
すると、フリーランスとして今後長くやっていくという覚悟が生まれます。
フリーランスは仕事を管理してくれる上司がいないので、モチベーション管理は大切です。
独自ドメインを取得するというのは小さなことかもしれませんが、このような小さなことの積み重ねでモチベーションは維持されるものです。
4.フリーランスのメールアドレスを独自ドメインにするデメリット
フリーランスのメールアドレスを独自ドメインにするデメリットは次の2つです。
利用料金がかかってしまう
登録に手間がかかる
1つ1つのデメリットについて詳しく解説していきます。
利用料金がかかってしまう
独自ドメインは更新時に料金が発生する点には注意が必要です。
ドメインごとに有効期限が定められており、更新料を支払わないとメールアドレスを継続して使うことができません。
とはいえ、更新料金は高額というわけでもありません。
たとえばお名前.comの場合、更新料金は「com」が1,287円〜、「net」が1,507円〜、「jp」が1,276円〜です。
また、独自ドメインを取得することでクライアントからの信頼度を高めれば、仕事を獲得できる可能性を高められることを考えると、そこまでデメリットとは言えないでしょう。
登録に手間がかかる
独自ドメインのメールアドレスは登録に少し手間がかかります。
Gmailなどは登録が簡単であり、数分程度で完了する場合が多いです。
独自ドメインの場合、ドメインを選んだり支払い手続きを行ったりする手間がかかります。
ドメインの更新に関しては、自動で行われる場合と手動で行う場合があります。
これらはそこまで時間がかかるというわけでもありません。
ただ、独立開始時は何かと慌ただしくなるので、独立前に準備しておくことをおすすめします。
5.フリーランスの仕事用メールアドレスの決め方・作り方
最後に、フリーランスの仕事用メールアドレスの決め方・作り方について解説します。
仕事用メールアドレスの決め方・作り方の手順は次のとおりです。
Step1.メールアドレスを決める
Step2.ドメインを選択する
Step3.ドメインを取得する
1つ1つの手順について詳しく解説していきます。
Step1.メールアドレスを決める
まず、メールアドレス(ローカル名およびドメイン名)を何にするか決める必要があります。
メールアドレスは「ローカル名@ドメイン名」という形式になっています。
独自ドメインの場合、ローカル名だけでなくドメイン名も自由に選択することが可能です。
ただし、ドメイン名は他の人と被ってはいけません。
自分が取得したいドメイン名がすでに取得されているかは、お名前.comの「空きドメインを今すぐ簡単検索!」などから調べられます。
ドメイン名は屋号でも良いですし、自分の活動内容を端的に表したものでも良いでしょう。
ただし、ドメイン取得サービスによっては、文字数や使える文字に制限がある場合もあります。
ローカル名に関しては、自分の名前にするのが相手にとって分かりやすくておすすめです。
Step2.ドメインを選択する
続いて、取得するドメインを選択します。
ドメインにはさまざまな種類がありますが、ビジネスで使うものとしてはあまりふさわしくないものもあります。
お名前.comが発表している「法人取得ドメインランキング」の上位は次のようになっています。
1位:com
2位:jp
3位:net
4位:co.jp
5位:online
このあたりのドメインは、ビジネスで使うものとしてふさわしいと言えるでしょう。
特にこだわりがないのなら、「com」や「jp」で問題ありません。
あまり一般的ではないドメインは避けた方が良いです。
企業によっては一般的ではないドメインはブロックしていることもありますし、フリーランスとしての信頼性が下がってしまう恐れもあります。
Step3.ドメインを取得する
続いて、ドメイン取得サービスからドメインを取得します。
ドメイン取得サービスにはお名前.comやムームードメインといったものがあります。
各サービスでアカウント登録を行った後は、サイトの指示に従ってドメインを取得しましょう。
その際に、自分で考えたドメイン名・ローカル名を入力する必要があります。
6.フリーランスが使うと便利なメールアドレス例
最後に、フリーランスが使うと便利なメールアドレスの例を紹介します。
メールアドレスは「ローカル名@ドメイン名」という形式になっており、独自ドメインの場合はドメイン名も選択可能です。
もし複数のメールアドレスを使い分けたいなら、ドメイン名を名前や屋号にするのがおすすめです。
そして、ローカル名の方でメールの用途を表すようにすると分かりやすいです。
具体的には、次のようにローカル名を付けると良いでしょう。
代表の連絡先:contact@ドメイン名
カスタマーサポート:support@ドメイン名
採用活動用:recruit@ドメイン名
支払い関係:payment@ドメイン名
広報活動用:press@ドメイン名
営業用:sales@ドメイン名
自動返信用:noreply@ドメイン名
お問い合わせ:info@ドメイン名
このように用途別にローカル名を付けることで、取引先がメール対応をしやすくなります。
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7.まとめ
本記事ではフリーランスのメールアドレスについて解説しました。
フリーランスが仕事用のメールアドレスを作成すべき理由や、独自ドメインのメリット・デメリットなどがお分かりいただけたかと思います。
仕事用のメールアドレスを作成しないと、プライベートのものと混同してしまい重要なメールを見落とす可能性もあります。
フリーランスとして独立する段階ではなく、副業として始める段階から、仕事用のメールアドレスは作成することをおすすめします。
また、できればメールアドレスは独自ドメインにするのがおすすめです。
独自ドメインの方がクライアントにとって印象が良くなりますし、フリーランスとして働くモチベーションが高まるメリットもあります。いくつかフリーランス向けのメールアドレス例を挙げておりますので、参考にしてください。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。