グラフィックデザイナーの方、もしくはこれからグラフィックデザイナーとして活躍したいとお考えの方の中には、副業で少しずつスキルアップと収入のアップを目指してみたいと考えることもあるでしょう。
グラフィックデザイナー関連の副業を行う場合の注意点を理解し、どのような形で案件を獲得するのかを知っておくことをおすすめします。
今回はグラフィックデザイナーが副業を行う際の注意点、グラフィックデザイナーが副業で案件を獲得するためのポイント、グラフィックデザイナーが副業案件を継続して獲得するコツについてお話しします。
目次
1.グラフィックデザイナーが副業を行う際の注意点
はじめにグラフィックデザイナーが副業を行う際の注意点ついて解説します。
本業に支障が出ないように十分に配慮する
副業をしたいという時点で、本業があることを前提にお話しますが、まずは本業に支障が出ないように十分に配慮することに注意しましょう。例えば、本業の就業時間外に副業をしており、夢中になってしまうことで睡眠時間が少なくなってしまうようなことは避けるべきです。
また、間違っても就業時間内に副業の作業をすることもおすすめできません。本業がおろそかになるとともに、副業をしていることが知られた場合にネガティブな結果になるということを覚えておきましょう。
その他、副業としてのグラフィックデザイナーとしての活動が、本業の会社や自分自身の職務にマイナスの影響とならないようにすることも注意すべきです。具体的にはSNSなどの発言による炎上、本業で利用しているデザインやツールの無断利用などは避けた方が良いでしょう。
就業規則や納税に関する部分について理解を深めておく
企業によっては、就業規則に副業が禁止されている場合もあります。法的な拘束力は薄いとされてはいるものの、管理する側の権限で退職を迫られる可能性もあるので十分に注意してください。
また、納税に関する部分についても理解を深めておく必要があります。特に会社に黙ってこっそり副業するような場合、副業の税処理をおろそかにしてしまうと、本業の会社にばれてしまうこともあるため、不用意に副業を始めるべきではないということは知っておくべきです。
可能であれば副業することを本業の上司や管理職に伝えておき、納税に関する部分についても話を通しておくと良いでしょう。
なるべくスケジュールや納期に余裕を持たせる
副業するために必要なのは時間です。特にグラフィックデザイナーは作業内容によって多くの時間が必要となるため、スケジュールや納期に余裕を持たせられるように時間や日程の管理に注意する必要があります。
本人としては副業であるという気持ちでも、お金を受け取る以上はクライアントのニーズを満たす成果物を作る必要があるということも忘れてはなりません。
実際に副業を始めてみると、会社勤めとは違って自分自身でいろいろなことをしなければならないため、実際に作業する時間以外にもクライアントワークや税務関連などで労力や時間が必要だということも知っておいてください。
スキルのある方でないと案件獲得が難しい
グラフィックデザイナーとして副業を行う場合、スキルのある方でないと案件獲得が難しいということにも注意が必要です。グラフィックデザイナーが案件を獲得するためには、クライアントのニーズを満たすスキルがあることが前提であり、ポートフォリオや作品などで興味を持ってもらう必要があります。
同時に案件に対して他のグラフィックデザイナーも応募するのが一般的であることから、スキルが物足りない、ポートフォリオや作品に魅力を感じてもらえなければ、応募しても案件に参画できる可能性は低いでしょう。
趣味や独学を通じてある程度のスキルはあるものの、グラフィックデザイナーとしての市場価値がわからない場合はチャレンジする気持ちも大事ですが、未経験でスキルのない方がチャレンジしてもあまり意味がないことを覚えておいてください。
2.グラフィックデザイナーが副業で案件を獲得するためのポイント
次にグラフィックデザイナーが副業で案件を獲得するためのポイントについて解説します。
クラウドソーシングやエージェントを利用する
クラウドソーシングを利用して案件の獲得を狙うのは、営業力の強化にもつながるので非常におすすめです。案件獲得に必要なポートフォリオ制作、そして自分自身のスキルセットを見直し、具体的にどのようなことができるかを落とし込んで行くと良いでしょう。同時に、募集されている案件に対して、応募する文章なども作成する必要があるため、どのように取り組めば案件が獲得できるかという部分を経験することができます。
エージェントを利用する場合においても同様であり、自分自身の市場価値や対応できる案件などが把握しやすくなるため、営業力に自信がないという場合は登録して相談してみると良いでしょう。
自分自身の市場価値がわからないと、自分の価値よりも安価で仕事を安請け合いし、結果的にその単価付近しか仕事を受注できない悪循環が生まれる可能性があることを覚えておきましょう。
SNSを使い募集しておくのもおすすめ
グラフィックデザイナーとして作成した作品やポートフォリオをSNSなどに投稿し、クライアントや顧客に見つけてもらうという方法もあります。
ただし、SNSを利用する場合は個人と本業などの会社としっかりと切り分けること、会社の看板や影響力を用いた活動をしないことが大切です。間違っても本業のブランドやメーカーとしての価値を毀損するようなことがないよう十分に注意しましょう。
また、会社に内緒で副業を行う場合、SNSの情報発信によって見つかってしまうこともあるため、特定されるような内容は情報発信しないようにするべきと言えます。
自分の実力がはっきりとわかるポートフォリオや作品を作る
グラフィックデザイナーとしての実力を示せるポートフォリオや作品を作ることも非常に大切です。特にグラフィックデザイナーのポートフォリオや作品は案件獲得の可否を左右します。
副業とは言っても、消して趣味は遊びではないということを忘れず、自分の能力やスキルで稼ぐという意識を持ってポートフォリオや作品を作ることをおすすめします。クライアント側としても、どのくらいのクオリティの作品が作れるのかわかれば、依頼しやすくなりますし、単価交渉や条件の交渉などもしやすくなるという利点もあります。
3.グラフィックデザイナーが副業する際の単価に悩んだ時の解決策
次にグラフィックデザイナーが副業する際の単価に悩んだ時の解決策について解説します。
大前提として安請け合いをしない
グラフィックデザイナーが副業で悩むこととして、案件が獲得できないことが挙げられます。本業があるとはいえ、案件が獲得できない状況が続くと、安請け合いをしてでも案件を獲得しようとしてしまうのです。しかし、グラフィックデザイナーに限ったことではありませんが、クリエイティブな業界及び業種には相場があり、あまりに安くしすぎてしまうと他のグラフィックデザイナーに迷惑をかけてしまいます。
何よりも自分自身が安い金額で引き受け続けなくてはならないというネガティブな状況に陥ってしまうこともあるため、大前提として案件が取れない状況でも安請け合いをしないということは覚えておきましょう。営業力の強化やコミュニケーション力を高めて、相場から逸脱しない単価で交渉できるように進めていくことが大切です。
ただし、上記前提が当てはまるのはグラフィックデザインスキルや実績がある程度備わっている方に限ります。
大まかな相場を情報収集しておく
グラフィックデザイナーが副業する際の単価に悩んだ時、大まかな相場を情報収集しておくことも非常に大切です。明らかに高くて頼めない、明らかに安くて割に合わないと言ったようなネガティブな状況を避けることにつながります。難しいのが、デザインの好みは人それぞれであり、価値の感じ方も違う点です。
すでにグラフィックデザイナーとしての経歴がある方であれば、自分のポートフォリオを元にどれほど市場価値があるのかをまずは把握しましょう。その上で副業として無理のない範囲で案件を受注できるようになれば、将来的にフリーランスとしての道も開けてきます。
グラフィックデザイナーとしての職務経験はない場合においても、自分自身の作品やポートフォリオをしっかりと作り込み、価値を感じてもらえるようにしてもらうことも重要と言えます。
どちらの場合においても、お金を支払ってでも依頼したいと思ってもらえるような状況を作っていくことが大切です。
実力や実績が身についてきたら単価を上げていく
ある程度の実力や実績が身についてきたら、少しずつ単価を上げていくことも重要と言えます。お得意先やリピートで依頼してくれるクライアントについても、単価交渉を行えるよう営業力を高めていくことが大切です。新規の顧客やクライアントについては、定期的にポートフォリオや作品の調整を行い、価値があるということを伝えられるようにすると良いでしょう。
副業としての期間が伸びれば伸びるほど、フリーランスや個人事業主になれる可能性が高まってきます。ある程度の収入が見込めるようになったらしっかりと税制の部分についても対応し、法的な部分でもきちんとした処理を行うことが大切です。
フリーランスになるタイミングでは元々の本業と契約したり、仕事をもらったりという関係性になることも重要であることから、早い段階で副業をしているということはポジティブに受けてもらえてもらえるように相談しておくと良いでしょう。
4.まとめ
今回はグラフィックデザイナーが副業を行う際の注意点、グラフィックデザイナーが副業で案件を獲得するためのポイント、グラフィックデザイナーが副業案件を継続して獲得するコツについてお話しました。
基本的には副業という形のイメージであったとしても、本質的には本業と同じように真剣に取り組む必要があります。自分自身の体調やスケジュールを上手に調整しながら、スキルアップと収入のアップを目指していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。