Javaは国内外で人気があるプログラミング言語です。大規模システムからWebアプリケーションまで幅広い領域で利用されています。
Javaを使って開発を始めるにはまず適切な開発環境を構築する必要があります。しかしいざ環境構築をしようとすると「JDKって何?」「IDEってどうやってインストールするの?」「環境変数の設定って何のこと?」と聞き慣れない単語に戸惑うこともあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、Java開発環境の基本知識から、Windows、Macそれぞれの環境における構築手順、おすすめのIDE、インストール不要なオンライン開発環境まで、具体的な手順と合わせて網羅的に解説します。
目次
1.Java開発環境の基本
Java開発を始めるにあたってまず理解しておくべきことは、JDK(Java Development Kit)とIDE(Integrated Development Environment)という2つの要素です。これらはJavaプログラムを作成して実行するための基盤となります。
この章ではJava開発環境の基本知識について紹介します。
JDKとは?
JDK(Java Development Kit)は、Javaプログラムのコンパイル、実行、デバッグを行うための基本ツールです。ソースコードをバイトコードに変換するコンパイラ(javac)、実行環境であるJRE、デバッグツールやドキュメント生成ツール(javadoc)などが含まれ、これらによりJava開発環境としての一通りの機能が提供されます。
JDKにはさまざまな種類がありますが、Oracle社が提供するOracle JDKと、オープンソースコミュニティが開発するOpenJDKが主流です。
それぞれの違いは以下のとおりです。
Oracle JDK:以前は無償で利用できましたが、現在では商用利用にはライセンスが必要となる場合があります。サポートが充実している点がメリットです。
OpenJDK: 完全なオープンソースであり、無償で利用できます。Oracle JDKと機能的に大きな違いはありません。
その他にも、AmazonやRed HatなどもJDKを提供しているので、プロジェクトの目的に合わせて適切なJDKを選択しましょう。
IDE(統合開発環境)とは?
IDE(Integrated Development Environment)は、ソフトウェア開発に必要な機能を1つのアプリケーションに統合したツールです。ソースコードの編集、コンパイル、デバッグ、実行などが行えます。
Java開発では、Eclipse、IntelliJ IDEA、Visual Studio Codeなどが代表的なIDEとして利用され、各IDEは効率的なコーディング、エラーチェック、リファクタリング支援機能を備えています。これにより、開発者は作業の効率化と生産性向上を実現できます。
IDEには様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。プロジェクトの規模、開発スタイル、チームメンバーの習熟度などを考慮して適切なものを選びましょう。
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2.環境別Java開発環境構築手順
Java開発環境を構築する手順は、OSによって異なります。
この章では、WindowsとMac、Linuxそれぞれの環境におけるJava開発環境構築手順を解説します。
Windows環境でのJava開発環境構築手順
Windows環境でJava開発環境を構築する手順は以下の通りです。
JDKのダウンロードとインストール
環境変数の設定
実行確認
まずは、JDKをインストールしましょう。OpenJDKなどのサイトからJDKをダウンロードして、自身のパソコンにインストールします。
その後、環境変数にJDKのインストールパスを設定します。システム環境変数に「JAVA_HOME」という変数を作成し、JDKのインストール先ディレクトリ(例:C:\Program Files\Java\jdk-17.0.2)を指定します。追加した「JAVA_HOME」は、システム環境変数「Path」の末尾に追加(例:;%JAVA_HOME%\bin)しておきましょう。
最後にコマンドプロンプトを起動して「java -version」と入力し、Javaのバージョン情報が表示されればJDKのインストールと環境変数の設定は成功です。
Mac環境でのJava開発環境構築手順
Mac環境でJava開発環境を構築する手順は以下の通りです。
JDKのダウンロードとインストール
実行確認
まずは、JDKをインストールしましょう。OpenJDKなどのサイトからJDKをダウンロードして、自身のパソコンにインストールします。
MacではJDKのインストール後に特別な設定を行う必要はありません。ターミナルを起動して「java -version」と入力し、Javaのバージョン情報が表示されればJDKのインストールと環境変数の設定は成功です。
Linux環境でのJava開発環境構築手順
Linux環境でJava開発環境を構築する手順は、ディストリビューション(Ubuntu、CentOSなど)によって若干異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。
以下では、一般的な例として、aptパッケージマネージャを使用するUbuntuを例に解説します。
OpenJDKのインストール
環境変数の設定
実行確認
まずは「sudo apt update」でパッケージ情報を更新した後、OpenJDKをインストールしましょう。「sudo apt install openjdk-17-jdk」といったコマンドを実行してOpenJDKをインストールします。
その後、環境変数を設定します。多くのLinuxディストリビューションでは、インストール時に自動的に環境変数が設定されることが多いです。まずは、ターミナルで「echo $JAVA_HOME」を実行して、JAVA_HOMEが設定されているか確認しましょう。環境変数が設定されていない場合は、`.bashrc`または`.zshrc`ファイルに「JAVA_HOME」を追加してください。
最後にターミナルを起動して「java -version」と入力し、Javaのバージョン情報が表示されればJDKのインストールと環境変数の設定は成功です。
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3.Java開発のおすすめIDE3選
Java開発を効率的に進めるためには、IDE(統合開発環境)の選択が重要です。
この章では、Java開発におすすめのIDEとして以下3つを紹介します。
Eclipse
VSCode(Visual Studio Code)
IntelliJ IDEA
Eclipse:Java開発の定番IDE
Eclipseは、長年にわたりJava開発の現場で採用されている定番のIDEです。
豊富なプラグインが利用可能であり、開発者が自身のプロジェクトに合わせて自由に機能拡張できる点が指示されています。また、オープンソースで提供されているため、無償で利用できる点や、活発なコミュニティによるサポートがあるのも大きなメリットとなっています。
Eclipseの環境構築手順は以下のとおりです。
Eclipseの公式サイトから自分のOSに合ったEclipse IDE for Java Developersをダウンロードし、インストールします。
インストール後、ワークスペースの設定、文字コードの設定など、初期設定を行います。
Eclipseは、Java EEなどのエンタープライズ向けの開発にも適しており、大規模プロジェクトや複雑なシステム開発でも使われているIDEです。
VSCode(Visual Studio Code):Eclipse以外で人気のIDE
VSCode(Visual Studio Code)は、Microsoftが開発した軽量なコードエディタです。様々なプログラミング言語に対応しており、Java開発にも利用できます。
VSCodeでJava開発を行うには、Java拡張機能をインストールする必要があります。MarketplaceからLanguage Support for Java(TM) by Red Hatなどの拡張機能をインストールし、設定を行います。
VSCodeは、シンプルなインターフェースと直感的な操作性、幅広いプラグインのサポートが魅力であり、初心者から上級者まで幅広い層に利用されています。中小規模のプロジェクトや、複数の言語を扱う開発環境上で使われているツールです。
IntelliJ IDEA:高機能なIDE
IntelliJ IDEAは、JetBrains社が開発した高機能なIDEです。高度なコード補完機能やリファクタリング機能、統合デバッグツールを搭載しており、開発効率の向上が見込めます。
IntelliJ IDEAの環境構築手順は以下のとおりです。
IntelliJ IDEAの公式サイトから、自分のOSに合ったIntelliJ IDEAをダウンロードし、インストールします。
インストール後、キーマップの設定、外観の設定など、初期設定を行います。
IntelliJ IDEAは有償版も存在し、エンタープライズ向けの高度な開発ニーズを満たす機能が充実しています。大規模なプロジェクトや複雑な設計に対して強く、Javaをはじめとする多言語に対応しているツールです。
4.インストール不要なオンラインJava開発環境3選
Java開発を始めるにあたり、必ずしもPCにJDKやIDEをインストールする必要はありません。オンライン上で利用できるJava開発環境を利用すれば、手軽にJavaプログラミングを始められます。
この章では、インストール不要なオンラインJava開発環境として以下の3つを紹介します。
codingGround
codechef
paiza.io
CodingGround
CodinGroundは、ブラウザ上でJavaをはじめとする複数のプログラミング言語を実行できるオンラインIDEです。アカウント登録不要で、すぐにJavaのコードを記述して実行できます。
画面はシンプルな作りになっており、コードの編集や実行を直感的に行えるため、初学者から実務経験者まで幅広く活用できます。
CodeChef
CodeChefのオンラインIDEは、Javaを含む多数のプログラミング言語をサポートするプラットフォームです。こちらもアカウント登録不要ですぐに使えます。
CodeChefは、コードの編集、コンパイル、実行、デバッグをオンライン上で実行できます。コードをワンステップずつデバッグ実行できるため、処理の流れを確認したいときにも便利です。また、出力だけではなく実行結果や実行時間、メモリも確認できます。
paiza.io
paiza.ioは、豊富な言語に対応したオンライン実行環境です。Javaだけでなく、Python、Ruby、JavaScriptなど、様々なプログラミング言語のコードをブラウザ上で実行できます。一部の機能は会員登録が必要ですが、コードの実行だけあれば登録不要ですぐに使えます。
paiza.ioは、シンプルなインターフェースで、初心者でも扱いやすく学習や試験的なコーディングに最適です。また、コードの共有機能やGitHubとの連携機能もあり、他のユーザーと簡単にプロジェクトを共有できます。
さらに、学習用の教材や問題集も用意されており、プログラミングスキルを向上させるためのリソースとしても利用できます。
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5.まとめ
Javaは多くの企業やプロジェクトで利用されている言語であり、適切な開発環境を整えることが重要です。
本記事では、Java開発環境の基本から、環境別の構築手順、おすすめのIDE、そしてインストール不要なオンライン開発環境について詳しく解説しました。
Javaにはさまざまな開発環境があります。各環境やツールの特徴を理解することで、プロジェクトや学習内容に合わせた最適な開発環境を構築できます。
今回紹介した内容を参考に自身に最適な開発環境を選択して、Javaのスキルを向上させていきましょう。本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。