フリーランスボードでは2024年9月4日時点の166,002件の掲載案件を対象に開発言語・フレームワーク・職種別の月額平均単価を調査いたしました。
2024年9月のフリーランス案件の月額平均単価は71.5万円、最高単価は320万円です。
また、フリーランス案件のリモートワーク比率はフルリモートが26.9%(前月比+0.1%)、一部リモートが58.5%(前月比+2%)、常駐が14.6%(前月比-2.1%)です。
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1.開発言語別の月額平均単価
開発言語別の月額平均単価について説明いたします。
開発言語に関して、月額単価の多くは2024年8月と比較して上昇しています。
月額平均単価が最も高い開発言語は「Rust」で82.5万円(前月比+5千円)です。
Rustはメモリ安全性が高く、並行プログラミングをサポートし、パフォーマンスに優れているなどの特徴がある開発言語です。
続いて2位は「Scala」で79.9万円(前月比±0円)です。
ScalaはJavaと高い互換性を持ち、高速開発が可能な特徴を持つ開発言語です。
3位は「Ruby」で79.2万円(前月比-1千円)です。
Rubyは動的型付け、シンプルな文法、豊富な組み込みライブラリ、メタプログラミング機能などの特徴がある開発言語です。
前月と比較し新たに上表に入った開発言語はございません。
前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きい開発言語は「Rust」で82.5万円(前月比+5千円)や「C言語」で66.2万円(前月比+2千円)、「ASP.NET」で67.2万円(前月比+2千円)があり、一方下落幅の大きい開発言語は「Go言語」で79.0万円(前月比-2千円)です。
下記では、月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。
各開発言語をクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。
順位 | 開発言語 | 月額単価 |
---|---|---|
1位 | 82.5万円 | |
2位 | 79.9万円 | |
3位 | 79.2万円 | |
4位 | 79.0万円 | |
5位 | 77.5万円 | |
6位 | 76.7万円 | |
7位 | 75.7万円 | |
8位 | 75.1万円 | |
9位 | 74.4万円 | |
10位 | 73.8万円 | |
11位 | 70.2万円 | |
12位 | 70.1万円 | |
13位 | 68.7万円 | |
14位 | 68.4万円 | |
15位 | 68.1万円 | |
16位 | 67.2万円 | |
17位 | 66.2万円 | |
18位 | 65.2万円 | |
19位 | 62.9万円 | |
20位 | 62.5万円 |
2.フレームワーク別の月額平均単価
フレームワーク別の月額平均単価について説明いたします。
フレームワークに関して、月額単価の多くは2024年8月と比較して下落しています。
月額平均単価が最も高いフレームワークは「RSpec」で86.7万円(前月比+2.2万円)です。
RSpecは実装とテストを分離でき、自然言語に近い記述が可能などの特徴があるフレームワークです。
続いて2位は「Ruby on Rails」で81.5万円(前月比-2千円)です。
Ruby on Railsは規約重視で開発の生産性を高められ、豊富なライブラリを利用できる特徴があるフレームワークです。
3位は「Spark」で79.3万円(前月比+9千円)です。
Sparkは高速な分散処理が可能で、大量データのリアルタイム処理に強みを持つ特徴があるフレームワークです。
前月と比較し新たに上表に入ったフレームワークは「Spring」があり、ランク外となったフレームワークは「Symfony」です。
前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいフレームワークは「RSpec」で86.7万円(前月比+2.2万円)や「Spark」で79.3万円(前月比+9千円)、「Flask」で75.7万円(前月比+5千円)があり、一方下落幅の大きいフレームワークは「Zend Framework」で70.5万円(前月比-1.9万円)や「NuxtJS」で76.3万円(前月比-1.2万円)です。
下記にて月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。
各フレームワークをクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。
順位 | フレームワーク | 月額単価 |
---|---|---|
1位 | 86.7万円 | |
2位 | 81.5万円 | |
3位 | 79.3万円 | |
4位 | 79.1万円 | |
5位 | 77.0万円 | |
6位 | 76.3万円 | |
7位 | 76.0万円 | |
8位 | 75.7万円 | |
9位 | 75.6万円 | |
10位 | 74.1万円 | |
11位 | 73.9万円 | |
12位 | 73.2万円 | |
13位 | 72.7万円 | |
14位 | 72.0万円 | |
15位 | 71.4万円 | |
16位 | 71.3万円 | |
17位 | 71.2万円 | |
18位 | 70.5万円 | |
19位 | 70.5万円 | |
20位 | 70.0万円 |
3.IT職種別の月額平均単価
IT職種別の月額平均単価について説明いたします。
IT職種に関して、月額単価の多くは2024年8月と比較して上昇しています。
月額平均単価が最も高いIT職種は「ITコンサルタント」で109.0万円(前月比+5千円)です。
ITコンサルタントは、情報技術を用いて顧客企業の業務課題解決や効率化を支援するため、最適なソリューションの立案と実行をサポートするIT職種です。
続いて2位は「エンジニアリングマネージャー」で91.3万円です。
エンジニアリングマネージャーは、チームの技術的な方向性の決定やメンバーの育成、プロジェクトの進捗管理、リソース配分などを担当しているIT職種です。
3位は「PMO」で89.3万円(前月比+4千円)です。
PMOは、プロジェクト全体の管理と支援、プロジェクト間の調整、プロジェクトの標準化と効率化、リスク管理、進捗報告、ステークホルダーとのコミュニケーション促進を担当しているIT職種です。
前月と比較し新たに上表に入ったIT職種は「エンジニアリングマネージャー」「情報システム」であり、ランク外となったIT職種は「バックエンドエンジニア」「サーバーサイドエンジニア」です。
前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいIT職種は「クラウドエンジニア」で78.9万円(前月比+5千円)や「ITコンサルタント」で109.0万円(前月比+5千円)、「機械学習エンジニア」で82.9万円(前月比+4千円)があり、一方下落幅の大きいIT職種は「VPoE」で87.0万円(前月比-1.8万円)や「データベースエンジニア」で74.4万円(前月比-6千円)です。
下記にて月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。
各IT職種をクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。
順位 | IT職種 | 月額単価 |
---|---|---|
1位 | 109.0万円 | |
2位 | 91.3万円 | |
3位 | 89.3万円 | |
4位 | 87.6万円 | |
5位 | 87.0万円 | |
6位 | 86.6万円 | |
7位 | 83.9万円 | |
8位 | 82.9万円 | |
9位 | 81.7万円 | |
10位 | 81.0万円 | |
11位 | 80.0万円 | |
12位 | 79.6万円 | |
13位 | 78.9万円 | |
14位 | 77.6万円 | |
15位 | 76.1万円 | |
16位 | 75.2万円 | |
17位 | 74.4万円 | |
18位 | 74.3万円 | |
19位 | 70.0万円 | |
20位 | 70.0万円 |
4.今月のフリーランス案件における市場動向の考察
2024年9月のフリーランス案件の月額平均単価は71.5万円、最高単価は320万円となっており、9月4日時点での掲載案件数は166,002件です。
リモートワークの普及率は依然として高く、フルリモートと一部リモートを合わせると85.4%に達しています。
開発言語別ではRust、Scala、Rubyが高単価の上位を占めており、メモリ安全性や高速開発、シンプルな文法などの特徴が評価されています。フレームワーク別ではRSpec、Ruby on Rails、Sparkが高単価を維持しており、テスト駆動開発や生産性向上、大規模データ処理への需要が反映されています。
IT職種別では、ITコンサルタントが最も高単価となっており、業務課題解決や効率化支援のスキルが重視されています。次いでエンジニアリングマネージャーやPMOが高単価であり、技術戦略立案やプロジェクト管理のスキルが求められています。
直近のIT市場ではAI、クラウド、セキュリティ分野での技術革新が進んでおり、特に生成AI技術の急速な発展がエンジニア市場に大きな影響を与えています。これらの領域でのスキルを持つフリーランスエンジニアの価値が上昇しており、機械学習エンジニアやAIエンジニア、そして生成AI関連のエキスパートへの需要が急増しています。
リモートワークの普及により地理的制約が緩和され、フリーランスエンジニア市場は拡大を続けていますが、マルチクラウドやハイブリッドクラウド技術への専門性、ゼロトラストセキュリティモデルなどの高度なセキュリティスキルが求められる中で競争も激化しています。
継続的なスキルアップが不可欠であり、複数の開発言語やフレームワークに加え、生成AIやクラウド関連技術に精通したエンジニアが高く評価される傾向が今後も続くと予想されます。
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5.まとめ
2024年9月のフリーランス案件の単価における市場動向に関する調査を実施しました。
現在フリーランスエンジニアとして働いている方や、今後フリーランスエンジニアとして独立を考えている方は、この調査結果を参考にしてください。自分の市場価値の確認や最新の市場動向の把握にぜひご活用いただけますと幸いです。
これからもフリーランスボードでは、フリーランスエンジニアの皆さまに役立つフリーランス市場に関する情報配信に取り組んでいきます。
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なお、2024年9月の市場動向について動画の視聴をご希望の方はこちらから視聴いただけます。