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ECサイトとは?ECサイトを開設すべき理由やECサイトのメリットを紹介

公開日:2024/09/19最終更新日:2024/09/19

スマートフォンやタブレットなどの普及により、近年においては老若問わずインターネットを日常的に利用していると思います。そうした中で、ECサイトが普及し、自宅に居ながらにして好きなショップや興味のあるショップで商品を購入できるようになりました。ECサイトとは簡単に言うと、インターネット上で買い物できるサイトのことで、食品を扱うショップやアパレルを扱うショップなどさまざまなタイプがあります。


ECサイトの需要が高まる昨今、オンラインビジネスを立ち上げたい人や自社の商品をより多くのお客様に知ってもらいたいと考える経営者が増えています。


本記事では、ECサイトの概要を押さえた上で、ECサイトについて開業すべき理由やメリット、開設の流れ、注意点などについて解説します。

1.ECサイトとは

ECサイトとはなんの略かというと「Electronic Commerce(エレクトロニックコマース=電子商取引)」の略で、「Eコマース」とも呼ばれています。ECサイトとは例を挙げると、AmazonやZOZOTOWN、楽天市場などがあります。


ECサイトは商品の売買がオンライン上で完結するため、お客様と運営側にそれぞれメリットがあります。お客様は営業時間を気にせず買い物ができ、運営側は実店舗がなくても商品を販売できるだけでなく、国内外の消費者にアプローチできます。

ネットショップとECサイトの違い

ECサイトと似ている言葉として、ネットショップがあります。


ネットショップはECサイトの一部であり同じものと捉えて良いでしょう。いずれにおいてもインターネット上で商品の売買を行えます。


ネットショップもECサイトも同じものではありますが、Webサイトの制作にかかわる人たちは他のWebサイトと区別を行うためにECサイトと呼ぶ傾向にあります。一方、消費者はECサイトよりも、ネットショップと呼ぶ傾向にあります。


どちらかの言い方に限られるようなシーンは基本的にないため、両者のいずれか好きな呼び方をしてください。

ECサイト 一覧

私たちの多くがECサイトを無意識のうちに利用していると思います。


消費者から人気を集めているECサイトとして、例えば以下のECサイトが挙げられます。

  • Yahooショッピング

  • Amazonジャパン

  • 楽天市場

  • ヨドバシ.com

  • ヤマダウェブコム

  • 通販のベルメゾンネット

  • ZOZOTOWN

  • ベルーナ

  • イオンネットスーパー

  • メルカリ

  • ジャパネットたかた

上記のサイトの中には過去に使ったことがあるECサイトや聞き慣れたECサイトがある人も多いはずです。ECサイトは多くの人にとって日常生活の一部になっているといえます。

2.ECサイトを開業すべき理由

近年においてECサイトの開業が勧められていますが、どのような理由から勧められているのでしょうか。


ECサイトを開業すべき理由として、以下の3つが挙げられます。

  • 実店舗をもたず商品を販売できる

  • エリアを問わず顧客を獲得できる

  • 自社製品のアピールになる

実店舗をもたず商品を販売できる

店舗経営において大きな問題の1つが、店舗を探し、契約しなければならないことです。毎月家賃の支払いが発生する他、電気代や人件費などさまざまな費用が発生します。


また、店舗を所有していれば、店舗や店舗の周囲を管理しなければならないため時間や手間がかかります。

ECサイトは実店舗がなくても開業できるため、店舗を探す手間も家賃も発生しません。


最小限のコストで販売経路を増やせるため、少額の資金、かつ短時間で売上を伸ばすことも可能です。

エリアを問わず顧客を獲得できる

実店舗の場合、近隣の住民や最寄りに通勤通学している人が主なお客様になります。メディアで取り上げられたり、ヒット商品が生まれたりすれば遠方からお客様が来店する見込みもありますが、これほどまでに成長するのは大変なことです。


ECサイトであればお客様は自宅から商品を購入するため、幅広い消費者を対象にできます。国内にとどまらず、海外の消費者も取り込むことができます。

自社製品のアピールになる

実店舗のみで商品を販売していたら、その店舗を知る人にしか自社の商品をアピールできません。ECサイトがあれば実店舗を知らないがその商品に興味がある人に知ってもらえるチャンスがあります。


また、ECサイトにおいて商品に関する説明を詳細に記載しておけば、実店舗を知る人にもそうでない人にもアピールできます。例えば、実店舗で商品を見たものの使い方がよく分からず、スタッフに聞けなかったお客様がECサイトの説明文を読み商品を理解し、購入にいたるケースもあります。

3.ECサイトのメリット

ECサイトのメリットとして、以下の4つが挙げられます。

  • 場所や時間の影響がほぼない

  • 国内外に販売できる

  • 家賃などの固定費がかからない

  • データ分析から売上につなげられる

場所や時間の影響がほぼない

ECサイトは場所を問わず、24時間365日、商品を販売できます。夜間や休日においても販売が停止することがなく、売り上げをつくれます。


近年においては働き方が多様化しており、深夜や早朝に起きている人も多いことからも、夜間から早朝にかけても商品が売れることは珍しくありません。


また、ECサイトは場所の制約がなく、店舗の所在地を越えてお客様に商品を届けられます。ターゲット層が広がるためニッチな商品であっても、ある程度の個数が売れるケースも少なくないようです。

国内外に販売できる

経済産業省の「令和4年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」における「世界各国のEC市場規模ランキング」によると、中国が最大の市場規模を誇り、アメリカ、イギリスが続いています。

なお、日本は4位となっており、世界的に見ると市場規模が大きいとは言い難いのかもしれません。


ECサイトは海外の消費者も対象にできるため、より多くのお客様を獲得できるチャンスを得られます。

近年は、日本のお茶やお菓子、日本酒などを海外の消費者をターゲットに販売するECサイトが人気を集めています。

家賃などの固定費がかからない

実店舗の場合、店舗数を増やせば増やすほど家賃や従業員に支払う給与といった経費がかさみます。このため、毎月の固定費が経営を圧迫する可能性も否定できません。


特に、新型コロナウイルス感染拡大のようなことが起これば、扱っている商品などによっては客数が大幅に減ります。そうした状況下でも、家賃や従業員の給与などをすぐに減らすことは基本的にできません。

データ分析から売上につなげられる

ECサイトで商品を購入する際には会員登録が基本的に必要となるため、お客様の年齢、性別、在住エリア、購入商品などの情報を収集できます。お客様の属性を参考にし、扱う商品を検討することも可能です。


また、ECサイトにトラッキング設定をしておけば、顧客の行動データも収集できます。各ページの滞在時間やページごとのPV数なども把握できるため、商品の改善や売上の向上につなげられます。

4.ECサイト開設の流れ

ECサイトを開設しようか検討している人の中には、その方法が分からないという人も多いのではないでしょうか。ECサイトは比較的簡単に開設できます。


ECサイト開設の流れは以下になります。

  • 市場調査、および競合分析

  • 商品のコンセプトやターゲットの決定

  • 運営に必要なツールの導入

  • 決済方法の選択

  • ECサイトの構築

  • 受注体制の構築

  • 物流体制の構築

  • ECサイトへ集客する

市場調査、および競合分析

市場調査と競合分析を行い、自社商品が参入できるだけの余裕があるのか確認します。また、自社商品を選んでもらうには競合他社の商品やサービスとの差別化が不可欠です。


市場調査と競合分析は経済産業省や総務省などの公的機関による調査結果、企業による調査の一次情報を参考に行います。

商品のコンセプトやターゲットの決定

自社のECサイトが主にターゲットとする消費者を決めます。ターゲット層は販売する商品情報やコンセプト、年齢、性別、趣向などに基づいて検討します。


扱う商品やECサイトのデザインなどは商品のコンセプトやターゲットに基づいて一般的に決めるため、これらは早い段階で決めておく必要があります。

運営に必要なツールの導入

ECサイトを運営するにあたって必要なツールを導入します。


運営に必要なツールはハードウェアとソフトウェアに分けられ、主に以下になります。

ハードウェア

ソフトウェア

・ECサイト構築用パソコン

・商品撮影用カメラ、照明機器

・印刷用プリンター

・電話

・ECサイト構築に使用するソフト、コードエディタ

・商品管理するための在庫管理システム

・動画、画像編集ソフト

決済方法の選択

ECサイトに導入する決済方法を決めます。さまざまな決済方法がありますが、対応している決済方法が充実しているほど、決済処理の手間がかかるものの、お客様に購入してもらえる可能性が高まります。


ECサイトでよく利用されている決済方法には以下のものがあります。

  • コンビニ決済

  • 銀行振込

  • 後払い

  • クレジットカード決済

  • キャリア決済

  • ID決済

  • QR決済

コンビニ決済や銀行振込はクレジットカードがない人や各種決済サービスを利用していない人も購入しやすい一方、支払いに行くことにめんどくささを感じる人は若い世代を中心に少なくありません。


すべての決済方法を導入する必要はありませんが、主なターゲット層のニーズを考えながら決済方法を検討してください。また、クレジットカード決済は最低限導入しておくことをおすすめします。

ECサイトの構築

自社コンセプトやターゲット層に基づいて、ECサイトのデザインを設計し、構築していきます。
ECサイトにはお客様に快適に商品を購入してもらうための数多くの機能が存在しますが、以下の機能は最低限必要です。

  • ログイン機能

  • カート機能

  • お問い合わせフォーム

  • セキュリティ機能

  • 注文管理機能

  • 顧客管理機能

その他にも、データ分析機能があると商品の売れ行きなどについて分析を行えるため、売上アップに効果的です。

ECサイトの制作費や運営費用などは搭載する機能が多いほど割高になる傾向にあります。

受注体制の構築

受注開始後に混乱を招かないためにも、受注管理やお問い合わせ対応の方針を決めておきます。

業務フローを作成し、受注から発送までの流れを統一し、スタッフ全員が共通の対応を行えるようにしておきます。

物流体制の構築

自社で物流体制を構築する場合は商品数に応じ、倉庫の手配を行い、商品の保管場所や在庫数を把握できるように整備します。


自社で物流体制を整えるのが難しいのであれば、アウトソーシングを活用する選択もあります。

ECサイトの集客対策を行う

商品の受注から発送までの体制を整えたら、ECサイトの運用を始めます。ECサイトをただ開設しただけでは、検索一覧の目につく部分に表示されなかったり、他のサイトにうもれたりして誰の目にも留まらないことにもなりかねません。


SEO対策を行って検索一覧の上位表示をねらったり、SNSを活用して多くの消費者にECサイトの存在を知ってもらうなどして集客を行います。また、芸能人やインフルエンサーにPRをお願いすると、認知度が短期間で拡大するケースが多いです。

5.ECサイト構築における注意点

ECサイト構築にあたって注意点もあります。構築後に後悔しないためにも、注意点を確認しておきましょう。


ECサイト構築における注意点として、以下の5つが挙げられます。

  • ECサイトではユーザーに伝えられる情報が限られる

  • 集客が難しいケースが多い

  • 無料のECサイトではURLの引っ越しができない

  • 大手ECモールとの差別化が難しい

  • 販売するにあたって許可の取得が必要な商品がある

ECサイトではユーザーに伝えられる情報が限られる

お客様はECサイトで実物を見られないため、写真や文章での説明が不可欠です。

ECサイトでは、限られたスペースやユーザーの関心を引くため、ユーザーに必要な情報を取捨選択し、情報を掲載しなければなりません。

集客が難しいケースが多い

ECサイトを開設しても、わずかな消費者の目にしか留まらずに閉鎖を余儀なくされたケースもあります。

多くのECサイトがあるため新設されたECサイトは消費者の目に留まりにくいだけでなく、信頼してもらうのも難しい傾向にあります。


すぐには売上が発生しなくてもマーケティングや集客を根気強く行うのが大切です。

無料のECサイトはURLの引っ越しができない

無料のECサイトはURLの引っ越しを基本的に行えません。


ECサイトの開設をはじめた当初は集客の見込みがないことからも、ECサイトを無料で構築するケースは多々あります。ECサイトの売上が大きく伸び、業務の効率を高めるために機能が豊富なECシステムに移行したいと思うこともあるでしょう。


リニューアルにともなってURLが変わると、既存の顧客を失ったり、売上が一時的に下がったりすることもあります。

大手ECモールとの差別化が難しい

国内における3大ECモールはAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングといわれています。これらに出店しているショップは大手ECモールに出店しているショップという安心感があることからも、消費者は購入の心的ハードルが下がります。


また、大手ECモール内を閲覧している消費者に商品を購入してもらえる可能性もあります。


一方、個人が単独で運営するECサイトではこうした恩恵を受けられないため、安定した売上を得るまでに時間を要することもあります。

販売許可の取得が必要な商品がある

どのような商品であってもECサイトにおいて販売できるわけではありません。販売許可を申請し、許可を取得しなければならない商品も多くあります。


販売許可が必要な商品として、例えば以下の商品が挙げられます。

  • 酒類

  • 食品

  • 健康食品

  • 化粧品

  • 中古品

  • たばこ

販売許可を取得せずに販売した場合、行政指導の対象になったり、注意勧告の対象になったりすることもあります。

6.ECサイト構築の費用相場

ECサイト構築にかかる費用は幅広いため、費用相場を出すのは容易ではありません。

無料で構築したECサイトもあれば、500万円以上かけて構築されたECサイトもあります。


ECサイトを無料、もしくは100万円未満の予算で構築することも可能ですが、多くの機能を搭載したり規模が大きくなったりすると100万円以上の予算が必要です。


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7.まとめ

現代社会では、多くの人たちがインターネットを利用しており、ECサイトは生活の一部といっても過言ではないでしょう。こうしたことからも、ECサイトを新たに構築する事業主は多くいます。


ECサイトを構築することでより多くの消費者に自社の商品を知ってもらい、購入してもらえる可能性が高まります。


しかし、ECサイトを開設すれば、売上が必ず増えるわけではないので注意してください。集客対策やマーケティングを行わなかったり、他のECサイトとの差別化ができていなかったりすると埋もれたままということもあります。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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