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MOS資格とは?難易度や出題範囲など資格試験詳細や資格取得のための参考書を解説

公開日:2024/08/14最終更新日:2024/08/14

MOS資格とは、Microsoft Office Specialist資格の略で、WordやPowerPoint、ExcelなどのMicrosoft Office製品の利用スキルや知識を客観的に証明できる資格試験です。

多くの方はWordやExcelなどのスキルを証明するMOS資格を就職活動時や転職活動時などで聞いたことがあるかと思います。しかし具体的にどんな資格であるのかや、試験の詳細を理解している方は少ないのではないでしょうか。


本記事では、MOS資格について解説します。

具体的にはMOS資格の試験時間や試験範囲、合格率、難易度などの試験詳細からMOS資格を習得するメリットやデメリット、MOS資格の資格に合格するための参考書の紹介、MOS資格を受験する意味の可否などを解説します。

MOS資格を現在勉強している/今後勉強する予定の方はぜひご一読ください。


特に記事をご一読していただきたい方

  • MOS資格とは何かについて

  • MOS資格の出題範囲や難易度など試験詳細について

  • MOS資格に合格するメリットについて

  • MOS資格の資格取得におけるデメリットについて

  • MOS資格合格のためのおすすめ参考書を知りたい方

  • MOS資格が役立つのかどうかを知りたい方

1.MOS資格とは

MOS資格とは、Microsoft Office Specialist資格の略で、WordやPowerPoint、ExcelなどのMicrosoft Office製品の利用スキルや知識を客観的に証明できる資格試験です。

MOS資格はWord・Excel・PowerPoint・Outlook・AccessなどMicrosoft Office製品ごとに一般レベルと上級レベルと資格が存在し、合計すると20以上の資格から構成されています。

MOS資格の累計受験者数は500万人を超えています。


また、MOS資格を取得することにより以下のような良い成果があることがわかりました。

・MOSを取得した従業員の88%が、「仕事の成果が上がった」と回答。

・管理職の85%が、「MOSを取得した従業員は、仕事の生産性が以前より高まった」と回答。

・MOSを取得した従業員の80%が、「マイクロソフトオフィスの知識とスキルで周囲から一目置かれるようになった」と回答。

(引用:https://mos.odyssey-com.co.jp/about/)


一般(スペシャリスト/アソシエイト)のレベルを分析してみると、20歳以下が32.4%と大きな割合を占めていることがわかります。20歳というと学生もこの枠に入ってくることから、ビジネスで活用されている方以外にも、自分のスキルアップ、受験のための取得や、学業の効率性を向上させるために取得しているのかもしれません。


また、上級(エキスパート)レベルは20歳の割合が一般レベルよりも減少し、20代、30代、40代が多くなっています。

上級レベルでは主に就職や転職、昇給、業務効率化などビジネス関連に活用するために取得している方が多いため、この年代での取得割合が多くを占めていると言えるでしょう。

2.MOS資格試験概要

この章ではMOS資格の概要について詳しく解説します。

MOS資格について理解したいもしくは受験を検討している方は科目数も多く存在するため、どの科目を受験するのか、見定めましょう。

MOS資格試験の詳細

MOS資格試験の詳細については以下表をご覧ください。

全国一斉試験

随時試験

試験名

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

受験方法

試験日時:毎月1~2回


実施バージョン:MOS 365/MOS 2019/MOS 2016


試験会場:全国30前後の試験会場

2024年のスケジュールはこちら

試験日:毎日実施

申し込み方法:試験会場ごとに異なる

試験会場の検索はこちら

試験時間

50分

問題形式

CBT試験

問題数

非公開

合格基準(得点率)

非公開

※1000点満点で550点~850点の範囲が目安だが科目によっては当てはまらない

受験料

8,580〜12,980円

※バージョンごとで異なる

※受験料の確認はこちら

受験資格

年齢・国籍を問わず誰でも受験可能

試験結果

試験結果(合否)は、試験終了直後に判定

試験終了後、得点・合否・分野別正解率を記載した「試験結果レポート」を配布

MOS資格の科目

MOS資格試験の科目を見ていきましょう。

試験科目

バージョン

一般レベル

上級レベル(エキスパート)

Word

ワード

(文書作成ソフト)

Word 365

Word 365 エキスパート

Word 2019

Word 2019 エキスパート

Word 2016

Word 2016 エキスパート

Excel

エクセル

(表計算ソフト)

Excel 365

Excel 365 エキスパート

Excel 2019

Excel 2019 エキスパート

Excel 2016

Excel 2016 エキスパート

PowerPoint

パワーポイント

(プレゼンテーション ソフト)

PowerPoint 365

PowerPoint 2019

PowerPoint 2016

Access

アクセス

(データベース管理ソフト)

Access 2019 エキスパート

Access 2016

Outlook

アウトルック

(電子メール・情報管理ソフト)

Outlook 2019

Outlook 2016

(引用:https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/)

MOS資格の試験レベルと出題範囲

MOS資格の試験レベルと出題範囲をみていきましょう。

試験科目

一般レベル(スペシャリスト)

上級レベル(エキスパート)

Word

(文書作成ソフト)

文字サイズやフォントの変更、表の作成・編集、作成した文書の印刷など、Wordでの基本的な編集機能を理解している方

スタイル機能や目次・索引作成などの長文機能、他のアプリケーションソフトからのデータ取り込みなど、Wordでの高度な機能を理解している方

Excel

(表計算ソフト)

数式や基本的な関数の作成、セルの書式設定、グラフ作成など、Excelでの基本的な操作を理解している方

ピボットテーブルなどのデータ分析、条件付き書式や入力規則の設定、マクロの作成・編集など、Excelでの高度な機能を理解している方

(引用:https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/)

MOS資格試験の受験者数・合格率・難易度

MOS資格試験の受験者数・合格率・難易度について見ていきましょう。


受験者数は2023年12月31日時点で、500万人であり合格率は非公開です。

また、公式での発表はありませんが、スペシャリストは約80%、エキスパートは約60%の合格率とも言われています。


では、他のMOS試験と取得目的が似ている試験の合格率を見て難易度を分析してみましょう。

試験名

平均合格率

Webリテラシー試験

64.8%

ITパスポート試験

50.3%

基本情報技術者試験

47.1%


上記3つの試験を見てみると、40〜60%の合格率ということがわかります。

非公式でのMOS資格と合格率を比較すると、スペシャリストが80%、エキスパートが60%ですので、比較的合格しやすい、つまり、さほど難易度が高くない試験である可能性があります。

しかし、これはあくまでも数値上での難易度であるため、参考として捉えるようにしてください。

MOS資格試験の申し込み手順

MOS資格試験の申し込み手順を見ていきましょう。

MOS資格は全国一斉試験と随時試験がありますので、両方を解説していきます。

全国一斉試験

  1. 試験日・実施地域の確認

  2. 受験者IDの登録

  3. 受験料の支払い

  4. 申込み手続き

  5. 受験票の確認

  6. 受験

  7. 認定証の送付


随時試験

  1. 試験の申込み

  2. こちらより試験会場を探せます。

    ※試験会場ごとに申し込み方法が異なります。

  3. 受験者IDの登録

  4. 試験当日

  5. 試験結果

  6. 合格認定証の送付


【受験者IDの登録】

受験者IDを取得後、別途試験申込み手続きが必要です。また、事前に受験者IDの登録ができない方は試験会場で登録可能です。当日の受験者ID登録は時間が多少かかりますので、念頭においておきましょう。


【受験料の支払い】

申込み後のキャンセル(返金)や試験日・科目の変更はできませんので念頭においておきましょう。


【受験票】

受験票は試験申込時に入力されたメールアドレス宛に届きます。こちらより受験票の送信予定日を確認できます。


【試験当日】

以下4点が持ち物になります。

  • 受験者IDとパスワード

  • 受験票

  • 写真付きの身分証明書

    ※有効期限内である「運転免許証」「パスポート」「住民基本台帳カード」「マイナンバーカード(個人番号カード)」「社員証」「学生証」のいずれか1点

  • 学生証

  • 学割申込者のみ


【試験結果】

試験終了時、パソコン画面に得点と合否が表示されます。

また、合格した方は合格から6週間以内に「合格認定証」が郵送されます。

MOS資格試験の有効期限

MOS資格試験の有効期限について解説します。

MOS資格に有効期限はありません。


バージョンの更新制度はないため、資格を取得したバージョンは一生涯有効になります。

なお、新しいバージョンの資格を取得したい場合は、あらためて受験の必要があります。

MOS資格試験の勉強時間

MOS資格試験の勉強時間を見ていきましょう。


MOS資格を取得するために必要な勉強時間は、ある程度知識やスキルがある方で40時間程度、初学者で80時間程度かかるでしょう。知識のある方でしたら1日2〜3時間程度を2週間ほど、初学者の場合1日2〜3時間程度を約1ヶ月ほどです。

しかし、上記はあくまで目安です。


個々が持つスキルや知識や学習効率などによって試験合格に必要な勉強時間は異なるため、目安程度に考えておきましょう。

WordやExcelなど知識に自信がない方は、まず入門用の参考書で学習しましょう。

3.MOS資格の資格取得のメリット

この章ではMOS資格の資格取得のメリットについて解説します。

MOS資格試験を本格的に行う前にその試験を受験する目的を改めて考えましょう。

もしかしたらMOS資格試験自体が不要な場合も大いにあり得ますので、少しの時間でも良いので受験する目的を考えてから受験するようにしましょう。

WordやExcelなどパソコンスキルや知識が身に付く

MOS資格の資格取得のメリットとしてWordやExcelなどパソコンスキルや知識が身に付くことが挙げられます。

現代においてWordやExcelなどのパソコンスキルや知識をある程度身につけることが必須です。


また、パソコンスキルや知識がある程度備わっているという証明にもつながるでしょう。

一概にパソコンが使えるといっても、非常に抽象的な表現であり、求められるレベルも職種などによって異なります。


Excelで最低限の数式を作成できる場合や、マクロを駆使した高度な作表レベルが必要な場合もあります。

WordやExcelなどパソコンスキルや知識が身に付くだけでなく、スキルの証明にもなるため、どのMOS資格を取得するのか検討した上でMOS資格を取得してみてはいかがでしょうか。

資格手当や報奨金を貰える場合もある

MOS資格の資格取得のメリットとして資格手当や報奨金を貰えることが挙げられます。

MOS資格の場合企業にもよりますが、資格手当よりも取得した際に受け取れる報奨金が多いでしょう。


資格手当の相場は5,000円程度となっていますが、企業によっては数万円もあり得ます。

資格によっては資格手当が貰えない場合もありますが、MOS資格は世界共通の資格であるため対象となっているケースも多いでしょう。ただし、MOS資格は比較的取得しやすい資格であるため報奨金の金額は多くないでしょう。

4.MOS資格の資格取得のデメリット

この章ではMOS資格の資格取得のデメリットについて解説します。

MOS資格試験を含む資格取得はメリットに目が行きやすいですが、しっかりデメリットも考慮した上で試験勉強を始めましょう。

勉強時間を確保する必要がある

MOS資格の資格取得のデメリットとして勉強時間を確保する必要があることが挙げられます。

勉強時間を確保することは、つまりある程度の時間を犠牲にする必要があるということです。先述した学習時間では合格するための勉強時間が約40〜80時間かかることを伝えています。


仮にMOS資格試験が自分の目的において不必要な資格であるなら時間を無駄にしてしまいます。

自分の時間を削り勉強時間に費やす可能性があることを念頭に改めてMOS資格試験の受験が必要なのかを考えましょう。

就職の際資格が活きない場合もあり得る

MOS資格の資格取得のデメリットとして就職の際資格が活きない場合もあり得ることが挙げられます。

MOS資格で取得できる資格によっては、パソコンスキルがある程度必須になっている現代において、備わっていて当たり前と思われる可能性もあります。


そのため、就職や転職の際に有利になるような資格を取得したいと考えている方は、MOS資格はあまりおすすめできる資格ではありません。

例えば、IT業界に就職や転職を検討している場合、MOS資格よりも基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の方が有利に働きやすくなるでしょう。


自分の進む目標においてどの資格が有利になるのかしっかり情報収集を行い資格取得を検討してみましょう。

5.MOS資格試験の資格取得のためのおすすめ参考書を紹介

この章ではMOS資格試験の資格取得のためのおすすめ参考書について解説します。

ぜひ参考にしてみましょう。

参考書①:MOS Excel 365 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)MOS Word 365 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)

MOS資格試験の資格取得のための参考書としてMOS Excel 365 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)が挙げられます。

MOS資格試験の内容を網羅しており、出題範囲の機能の操作方法や押さえておきたいポイントを丁寧に解説している参考書です。


また、5回分の模擬試験や便利な学習ツールが特典としてついているため、MOS資格試験を受験する方は必読の参考書です。

参考書②:MOS Word 365 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)

MOS資格試験の資格取得のための参考書としてMOS Word 365 対策テキスト&問題集 (よくわかるマスター)が挙げられます。

MOS試験の内容を1冊で網羅的にカバーしており、かつ実戦力を得られる参考書です。


Wordのスキルのチェックシートや5回分の模擬問題がついていたり、自動採点プログラムが備わっていたり、模擬試験の解答動画をWeb配信しており通勤や通学途中のスキマ時間でも簡単に学習できる特長があります。

ぜひMOS資格を合格する上で持っておきたい参考書の1つです。

6.MOS資格を履歴書に書くと恥ずかしい?

MOS資格の取得を検討している方の多くはある一定のパソコンスキルがあることが一般常識となった現代において、改めてMOS資格を履歴書に記載すると恥ずかしいと感じる方もいるのではないでしょうか。


しかし、MOS資格を履歴書に記載することは恥ずかしくない資格です。

パソコンスキルが一般化してしまった現代において、何ができればパソコンスキルがあると言えるのかという規定はなく、パソコンスキル自体が非常に曖昧な表現でまとめられてしまっています。


MOS資格を取得しておくことで、パソコンスキルやスキルの証明につながるため、企業側としても明確な業務を任せやすいでしょう。そのためMOS資格を履歴書に書くことは恥ずかしいことではないため資格を保有している方は履歴書に記載しましょう。


なお、MOS資格を取得している方は以下のように記載しましょう。


【​​Expertの場合】

「Microsoft Office Specialist Excel 2019 合格」

「マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 2016 Expert 合格」

「MOS Expert 合格」

7.MOS資格って役に立たない?

MOS資格は役に立たないのかどうかについて解説します。

MOS資格が役に立たないかどうかは業界や取得する資格により異なります。


例えば、IT業界において「他IT資格と比較して、取得しやすい」などの理由でMOS資格はあまり役に立たないと言われています。また、「会社でMacを使用している」「エンジニア職である」などの場合も役に立たないです。


しかし「会社でOfficeを活用している」「営業職や事務職などである」場合は、役立つ可能性が高いでしょう。

上記のようにMOS資格は自分の置かれている現状によって役に立つ場合と立たない場合があります。


そのため、今後MOS資格の取得を検討している方は、何を目的にMOS資格を取得するのか改めて考えてみましょう。

MOS資格を含む資格取得には一定の労力がかかります。MOS資格が不必要な場合も十分考えられますので、必ず目的を決めてから行動に移すようにしましょう。

8.まとめ

本記事では、MOS資格の試験時間や試験範囲、合格率、難易度などの試験詳細からMOS資格を習得するメリットやデメリット、MOS資格の資格に合格するための参考書の紹介、MOS資格を受験する意味の可否などを解説しました。


MOS資格試験は取得する資格によって細かく分かれています。

MOS資格は自分のパソコンスキルを証明できる資格の1つとなったり、就職や転職時のアピールに繋がったり、取得するメリットが多いです。


ぜひMOS資格に興味/関心がある方は、試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。 

なお、MOS資格を取得する方は、まず自分の目的をある程度決めた後資格取得の学習を始めることをおすすめします。

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