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エンジニアは英語を勉強すべき?英語力と年収は比例する?仕事での必要性や勉強方法など紹介

公開日:2025/01/08最終更新日:2025/01/09

エンジニアは英語の読み書きができなくても、問題なく仕事を行える職業です。そのため英語を本格的に学ぶことなく、エンジニアとしてキャリアを積んでいく方もいます。しかし、エンジニアとしてのキャリアやスキルアップを考える際には、英語力が重要な指標となり得ます。英語ができるかどうかで、これからの働き方が変わることもあるでしょう。


本記事ではエンジニアに英語力が必要なのか、具体的にどの程度の知識・技術が求められるのかを解説します。英語を効率良く学ぶ方法も紹介するので、英語を使ってキャリアアップや対応できる仕事の幅を広げたいと考えているエンジニアは、ぜひ参考にしてください。


1.エンジニアにとっての英語の必要性

そもそもエンジニアにとって、英語は必要なスキルなのでしょうか。以下では、エンジニアと英語の関係性について解説します。

エンジニア=英語力が必須の職業ではない

結論から言うと、エンジニアに英語のスキルは必須ではありません。仮に英語を話せない、かつツールなどを使わずに読み書きができない場合でも、エンジニアの仕事を担当できます。プログラミングコードは英語で記述するため、高い英語力が必要だと考えられるかもしれません。しかし、英語ができないと、必ずしもエンジニアの仕事に支障が出るとは限りません。


一方で、職場のグローバル化などによって、エンジニアにも英語力が求められるケースが出てきています。高度な技術レベルが求められる仕事を担当する際には、英語での読み書きやコミュニケーションが求められることもあるでしょう。

英語を学ぶことでできることが増える

英語を学ぶことで、エンジニアは業務で「できること」が増えます。具体的には海外のエンジニアとの交渉・意思疎通を担当したり、企業の海外進出をリードしたりといったケースが考えられます。英語が堪能なエンジニアとして社内で評価されれば、重要なポジションを任せてもらえる可能性も高まります。


結果的にエンジニアとしてのキャリアアップにつながり、将来のキャリアパスを叶えるきっかけにもなるでしょう。


また、日本で一般的に使用されている英単語のなかには、いわゆる「和製英語」や「造語」が混ざっていることもあります。例えばシステムエンジニア(SE)やWebディレクターなどは、典型的な和製英語です。システム開発に関わっているエンジニアを英語で示す場合、「Programmer」や「Software Engineer」といった言葉が適切であり、Webディレクターは「Web Project Manager」や「Web Manager」が適切となります。


このような言葉の齟齬は、海外エンジニアやクライアントとのすれ違いを生み、仕事の進行に悪影響を与えることもあります。そういった影響を最小限に抑えることも、英語ができるエンジニアの役割になり得ます。

社内の公用語が英語の企業もある

エンジニアが英語を学ぶと、社内の公用語が英語の企業でも働けるようになります。海外で働くときや外資系企業に就職するときなどには、英語を本格的に学ぶのがおすすめです。国内企業でも、英語を公用語にしている会社はいくつかあります。


例えば以下の企業は、社内の公用語を英語に設定しています。

  • 楽天株式会社

  • 株式会社ファーストリテイリング

  • アサヒビール株式会社

  • シャープ株式会社

  • ソフトバンクグループ株式会社

  • 株式会社日立製作所 など

公用語といっても、日常会話まで英語にしている企業から、一部の人たちだけが英語でコミュニケーションをとっている企業など、その内容はさまざまです。

2.エンジニアが英語を学ぶメリット

エンジニアが英語を学ぶことには、多くのメリットがあります。以下では、エンジニアが英語を学ぶことで得られるメリットについて解説します。

海外の情報に素早くキャッチアップできる

英語を学ぶと、海外の情報媒体を読めるようになります。エンジニアの業務や技術に関する最新情報を素早くキャッチアップできるため、スキルアップなどにつなげられるメリットがあるでしょう。エンジニアの業務で活用できるIT系の情報は、海外から発信されるケースが多いです。


そのため英語の文献やフォーラムの内容を把握できるレベルの英語力があれば、他のエンジニアよりも早く最新の知識・技術を仕事に導入して自身の評価を高められます。知識・技術を最新のものにアップデートしていくことは、エンジニアのキャリアにとって重要な行動となるでしょう。

コード情報などをスムーズに読み取れる

英語を学ぶことで、仕事中に扱うコード情報などをスムーズに読み取れるようになります。英語が理解できていれば、コードや単語の意味をより正確に把握できるため、入力ミスを減らせる可能性が高まるでしょう。


コードを丸暗記する方法でもエンジニアの仕事は可能ですが、英語の意味をきちんと理解して書けるようになっておけば、臨機応変に立ち回れるようになるメリットがあります。


また、英語を学ぶことでエラーコードの内容を素早く把握して、不具合の解消を進められる可能性も高められます。エラーの解消が難しい場合には、プロのエンジニアでもインターネット上の情報に頼ることがあります。しかし、エラーの内容によっては、日本語のサイトだけでは解決できないケースもあるでしょう。


英語ができれば、海外のサイトも参考にしてエラーコードの解決を進められます。課題が発生したときの対処法を増やせる点も、エンジニアが英語を学ぶメリットの1つです。

海外のエンジニアやクライアントとコミュニケーションが取れる

英語を勉強して会話ができるようになれば、海外のエンジニアやクライアントともスムーズにコミュニケーションが取れます。海外企業との取引時に会話をサポートしたり、海外出身のエンジニアを職場で支えたりと、周囲の支援ができるエンジニアとしての活躍も可能です。


英語でのコミュニケーションスキルに加えてマネジメントスキルを身につければ、リーダーやマネージャーとしてのポジションを得られる可能性が高まります。職場でのキャリアアップのきっかけになり得る点も、英語を学ぶ理由になるでしょう。

海外の企業への就職・転職が考えられる

海外企業への就職・転職を考えられるようになるのも、エンジニアが英語を学ぶメリットです。海外企業では当然、すべての会話が英語で行われます。プロジェクトの資料なども英語で記載されているため、英語でのコミュニケーションが取れることと、読み書きができることは必須条件だと言えるでしょう。将来的に海外の企業でエンジニアとして働きたい場合には、英語の学習を早めに始めるのがポイントです。

転職やキャリア形成に役立つ

英語のスキルは海外企業だけに限らず、国内での転職やキャリア形成にも役立ちます。国内のIT系企業もグローバルなこの時代、海外企業と積極的に関係を築いています。これから海外進出を考えている企業や、海外企業と連携したプロジェクトを画策している企業にとって、英語力の高いエンジニアは喉から手が欲しい人材になり得るでしょう。


英語が必要な企業への転職や、キャリアパスを叶えるために英語が必須となる場合には、具体的な学習プランを考えてみるのがおすすめです。

3.エンジニアに必要とされる英語力の目安

これから英語を学ぶ場合、どのくらいのレベルまで勉強するべきなのか、目安を決めて勉強を始めるのがコツです。以下では、エンジニアに必要とされる英語力の目安について解説します。

TOEIC700点以上、英検2級程度は必要

エンジニアが英語を実務で活かすには、TOEIC700点以上・英検2級程度のスキルが必要になると考えられます。TOEIC700点以上・英検2級程度の英語力があれば、基本的な会話や意思疎通に苦労しなくなります。


海外のエンジニアやクライアントと最低限のコミュニケーションが取れるレベルを目指すためにも、まずはTOEIC700点以上・英検2級程度を目安に勉強を始めてみましょう。


TOEIC700点以上・英検2級程度といった目安は、あくまで資格を基準にした場合のものです。実際にTOEIC700点以上・英検2級程度を取得していなくても、英語でのコミュニケーションが取れていて、基本的な文章の読み書きに問題がなければ、エンジニアの業務で活用できるでしょう。

スムーズに意思疎通が行えるレベルのコミュニケーションスキルも求められる

上記の通り、エンジニアには英語でスムーズに意思疎通が行えるレベルのコミュニケーションスキルが求められます。ネイティブと会話ができるだけでなく、相手の気持ちを考えて必要な対応ができるコミュニケーションの応用技術を学ぶことも、エンジニアが意識すべきポイントです。


仮にTOEIC700点以上・英検2級以上の英語力を持っていても、実際にネイティブの人と会話をした経験が少ないと、コミュニケーションが上手くいかない可能性があります。英語を学びつつ会話の経験を積み、自然なコミュニケーションが取れるように備えるのも1つのコツです。


周囲に海外のエンジニアがいるのなら、積極的に話しかけてコミュニケーションの練習をしましょう。英会話スクールに通って、ネイティブとの会話をする機会を定期的に設けるのも1つの方法です。

IT用語を英語で把握することも大切

エンジニアが英語を学ぶ際には、IT用語を英語で理解できるように備えるのもポイントです。一般的な英語での会話を学ぶだけでは、エンジニアの業務で応用が効かない可能性があります。IT用語を英語で学び直す時間も取り入れて、エンジニアならではの英語力を伸ばすことも目標にしましょう。


近年では大手転職サイトに掲載されるITエンジニア職の求人約30~40%に「英語力歓迎」や「英語ドキュメントを読む力」が求められているなど、英語でのIT用語理解は企業ニーズも高まっている状況です。


具体的な英語のIT用語としては、下記の例が頻出です。

  • Algorithm(アルゴリズム)

  • Repository(リポジトリ)

  • Continuous Integration(継続的インテグレーション)

  • Deployment(デプロイ)

  • Microservices(マイクロサービス)

  • Scalability(スケーラビリティ)

  • Authentication/Authorization(認証/認可)

  • Framework(フレームワーク)

  • Runtime(ランタイム)

  • Cloud-native(クラウドネイティブ)

IT用語を英語で学び直す時間も取り入れて、海外のドキュメントやフォーラムの情報を素早くキャッチアップできることは、エンジニアとしての大きな強みになります。 


英語の会話だけでなくIT特有の単語や表現を理解できれば、ドキュメントの精読やエラー解決がスムーズに行えますし、海外エンジニアとのコミュニケーションでも活躍の幅が広がるでしょう。

エンジニアならではの英語力を伸ばすことを目標に学習計画を立ててみてください。

4.エンジニアの英語力と年収の関係性

エンジニアにとって英語力は、年収をアップさせる要因の1つになり得ます。以下では、エンジニアの英語力と年収の関係性について解説します。

英語力の高さと年収の高さは比例する?

エンジニアのなかでも、英語力が高い人材は年収も高くなる傾向にあります。英語を話すエンジニア人材に特化した求人サイトを運営する「TokyoDev株式会社のアンケート」によると、外資系企業で働くエンジニアの年収中央値は、日本企業よりも47%高い結果になっています。年収の中央値は850万円で、回答者の10%は2,000万円以上の年収を実現しています。


外資系の企業でエンジニアとして働くには、高い英語力が必要です。そのため英語力の高さに比例して、年収が高まりやすい傾向にあります。

英語ができるエンジニアは国内企業にとっても価値がある

英語ができるエンジニアは、国内企業にとっても価値のある人材になります。先の通り国内企業で働いていても、海外進出をしたり、海外企業と取引をしたりするケースがあります。


そういったプロジェクトをリードするのは、高い英語力を持つエンジニアです。そのため海外市場に売り込む予定のある企業は、英語力の高いエンジニアを高待遇で採用する可能性があります。


転職時に海外への進出を計画している企業や外資系企業の中でも日本法人を立てて事業を行っている企業などをリサーチし、自身の英語力をアピールできれば、高年収を実現できるでしょう。外資系企業や海外で働くエンジニアだけでなく、国内で仕事をするエンジニアにとっても英語力は年収に影響する可能性があります。

5.エンジニアにおすすめの英語の学習方法

エンジニアとして英語の勉強を始めるのなら、効率的な学習方法を選ぶことが重要です。以下では、エンジニアにおすすめの英語を学ぶ方法を紹介します。

学習教材を活用する

英語の学習教材を利用することが、効率的な勉強を実現する一般的な方法です。読み書きを学ぶ教材だけでなく、ネイティブの英語を聞き取るリスニング教材を併用することで、英語での会話力も伸ばせます。英語に自信がない場合には、まず基本的なテキスト学習やリスニング学習を通して、英語に慣れることから始めてみましょう。

英会話スクールやオンライン学習サービスを使う

英会話スクールやオンライン学習サービスも、エンジニアが英語を学ぶときに使える方法です。英会話スクールでは、ネイティブとの会話を実際に経験できる点がメリットです。会話を通して英語に触れる機会を増やすことで、苦手意識の克服にもつながるでしょう。


英語を学ぶ時間が取れない場合には、オンラインの学習サービスがおすすめです。パソコンやスマートフォンを通して英会話が実践できるため、英語を使った会話力の向上を進められます。

オンラインの学習サービスの他にNetflixやAmazon Prime Videoなどを通して海外ドラマや映画を英語で聞くことも英語学習としてはおすすめです。

TOEICや英検を目標に勉強する

TOEICや英検などの資格を目標にして、英語の勉強を行うのもおすすめです。TOEICや英検で点を取るための勉強は、英語力を高めるきっかけにもなります。TOEICで高得点を獲得したり、英検を取得したりすることは、就職・転職でのアピール要素になる点もメリットです。


TOEICや英検といった客観的に英語力を示せる指標があれば、就職・転職が有利に運ぶでしょう。特に外資系企業などはTOEICの点数を基準に採用しているケースもあるので、就職・転職したい企業に合わせて目標値を設定すると良いでしょう。


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6.まとめ

エンジニアにとって、英語は重要なスキルの1つです。特に海外進出を考えている国内企業や、外資系企業で働きたいのなら、英語力を高めておくのがおすすめです。英語でのコミュニケーションが取れたり、英語の情報源を素早く確認できたりするスキルがあれば、エンジニアとしての価値を向上させられます。


今後のキャリアパスを考える際の起点にもなるので、この機会に本格的に英語を学ぶことを検討してみてはいかがでしょうか。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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