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SEのキャリアプランを考える理由とは?【新卒・3年後・5年後・10年後の例文付】構築術も解説

公開日:2025/03/25最終更新日:2025/03/25

SE(システムエンジニア)は、ITプロジェクトに上流工程から携われるやりがいのある仕事です。要件定義や設計・開発、テストや導入後の保守管理など、できることがたくさんあるため、SEは仕事のなかでさまざまなスキルを身につけられるでしょう。


そんなSEとして働く場合、将来に備えて自分のキャリアプランについて考えておく必要があります。SEからどのようなキャリアが形成できるのか、どんな働き方を実現できるのか知ることで、将来の目標を具体的に立てられるでしょう。


本記事では、SEのキャリアプランを考える理由や必要性、実現するためのコツなどについて解説します。SEとして将来に不安がある人や、これからのキャリアを明確にしたい人は、ぜひ参考にしてください。


1.SEのキャリアプランについて

SEのキャリアプランを考える際には、まず基本的な情報から把握する必要があります。以下では、SEのキャリアプランの基本的な概要について解説します。

SEが考えられるキャリアプラン

SEの仕事経験を活かすことで、将来的にさまざまなキャリアプランを考えられます。SEからキャリアアップできれば、収入アップなどのメリットにつながる可能性もあるでしょう。例えばSEのキャリアプランとして、以下の職種が候補に挙げられます。

  • プロジェクトマネージャー

  • スペシャリスト

  • ジェネラリスト

  • コンサルタント

  • 開発系のエンジニア

  • インフラ系のエンジニア など

上記のように、SEからキャリアアップにつながる職種は多数あります。


プロジェクト全体を管理してリーダーシップを取ることに興味があるのなら、プロジェクトマネージャーのキャリアが考えられるでしょう。エンジニアとして仕事を極めていく場合には、スペシャリストやジェネラリストなどが候補に挙がります。


そのほか、開発系やインフラ系など特定の領域で活躍するエンジニアへのキャリアも検討できます。開発系エンジニアには、例えばアプリケーションエンジニアフロントエンドエンジニア組み込み系エンジニアなどがあります。インフラ系エンジニアの場合、サーバーエンジニアネットワークエンジニアセキュリティエンジニアクラウドエンジニアなどが考えられるでしょう。


上記を参考に、まずは興味のある職種をピックアップして、キャリアプランを仮に構築してみるのがおすすめです。キャリアプランを考える際には、「将来的に需要があるのか」「自分の適正とマッチしているか」といった点を重要視するのがポイントです。

SEは異業種へのキャリアプランも考えられる?

SEでの経験はIT業界だけに限らず、異業種への転職にも活用できます。


例えばプログラミングスクールなどで教育系の仕事をしたり、デジタルマーケティングの分野で活躍を目指したりといったことが可能です。IT業界ならではのスキルを活かせる職場をチェックし、セカンドキャリアとして魅力を感じられるか考えてみると良いでしょう。

キャリアプランとキャリアパスの違い

キャリアプランとキャリアパスは、言葉自体は似ていますが、その意味は大きく異なっています。キャリアプランとは、「自分がイメージする理想のキャリアを獲得するまでの道筋・方法」といった意味があります。一方で、キャリアパスは「会社内でどのようなキャリア(職務や役職)に就きたいか考えること」です。


キャリアプランは人生全体を通して考える道筋のことで、キャリアパスは会社内における目標や将来設計を指す言葉という違いがあります。そのため会社での出世や自分らしい働き方を考える際にはキャリアパスを、枠にとらわれず自分の理想の仕事を追求する際にはキャリアプランを構築する必要があるでしょう。

文系・理系でSEのキャリアプランは変わる?

SEは理系に限らず、文系出身でも就職ができる職種です。専門知識・技術を学習するモチベーションがあれば、文系でもSEになって活躍し、昇進などの形で評価されるでしょう。文系のSEも、先に紹介した開発系やインフラ系のエンジニアとしてのキャリアプランが考えられます。そのほか、コミュニケーションスキル・マネジメントスキルを高めて、セールスエンジニアやコンサルタントを目指すキャリアプランも構築可能です。

2.SEがキャリアプランを考える・話すときの例文

SEがキャリアプランを考えたり、面接などで話たりする際には、ある程度文章でまとめておくことがおすすめです。以下では、SEがキャリアプランを考える・話すときに参考になる例文を紹介します。

3年後のSEのキャリアプラン

3年後のSEのキャリアプランを考える・話す際には、「近い未来で自分がどんな成長を遂げていたいのか」「どのような分野で活躍したいのか」を明確にした例文を構築するのがコツです。例えば以下の内容が、3年後のキャリアプランを構築する際に参考になるでしょう。

<例文①>

3年後はプロジェクトを牽引できる人材として、リーダーシップとマネジメント能力のあるSEになることを考えています。具体的には、フィンテック分野のシステム開発において、5〜7名規模のチームのサブリーダーとして要件定義から納品までを担当できるレベルに成長したいと考えています。


現在の決済システムプロジェクトでは積極的に提案を行い、2年目にはスクラム開発の進行管理を任されるよう努力します。

自分の成長はもちろん、新卒で入社する後輩のサポートや育成にも力を入れたいです。

<例文②>

SEとして複数のプロジェクトに参画し、独自の企画立案と実行ができる人材を目指します。

特に、クラウドネイティブアプリケーションの開発分野で、3年後には要件定義から設計・実装までを担当できるアプリケーションアーキテクトとして活躍したいと考えています。


1年目はマイクロサービス設計の経験を積み、2年目にはユーザー体験とバックエンド技術を組み合わせた提案スキルを身につけます。

自己成長につながる仕事だけでなく、企業の利益にもプラスとなる働きができるようになりたいです。

5年後のSEのキャリアプラン

5年後のSEのキャリアプランでは、より具体的な役職やポジションを目標として提示するのがポイントです。例えば以下のような例文が、5年後のSEのキャリアプランとして考えられるでしょう。

<例文①>

私はSEのスペシャリストとして、プロジェクトにおける課題解決や運営に関わっていくことを考えています。具体的には、5年後にはクラウドソリューション部門のシニアエンジニアのポジションを目指し、クライアントの技術的課題を主導的に解決できる人材になりたいと思います。


また、プログラミング技術の向上も目指し、Java認定エンジニアの資格を取得して有能なプログラマーとして活躍できる地盤も構築したいと思っております。

<例文②>

SEとしての経験を活かして、プロジェクトマネージャーとして働くキャリアを考えています。5年後には、年間売上1億円規模の中規模プロジェクトを統括するITプロジェクトマネージャーのポジションに就き、予算管理から納期調整まで担当したいと考えています。


プロジェクト全体のマネジメントはもちろん、チームメンバーの支援ができる視野の広い人材になるための努力をしています。

10年後のSEのキャリアプラン

10年後のSEのキャリアプランには、転職や独立などさまざまなケースを含めることが重要です。以下の例文のように、遠い未来もしっかりと考えていることをアピールできるように備えましょう。

<例文①>

私はプロジェクト統括マネージャーとして活躍している先輩の〇〇さんのように、複数のプロジェクトを同時に把握し、チーム全体の成果を最大限に高められる人材になりたいと考えています。


そのためにまず3年以内にクラウドアーキテクチャと機械学習の専門知識を習得し、5年目までにPMP資格を取得、7年目には小規模プロジェクトのリーダーを経験し、10年後には大規模プロジェクトのマネジメントができるよう、社内外の勉強会に月2回以上参加し、異業種の方とも積極的に交流して視野を広げていきます。

<例文②>

10年後にはAIとセキュリティの両分野における専門スキルを確立し、金融業界特化型のITソリューションを提供する、ITプロフェッショナルとして活躍を目指します。


具体的には、来年からAI認定資格の取得を開始し、3年後には社内AI専門チームへの配属、5年後にはセキュリティ専門知識を深めるための海外研修参加、7年目には金融×AI×セキュリティの融合プロジェクトのサブリーダーを経験し、10年後には20名規模のチームリーダーとして、顧客からもプロジェクトに欠かせない人材という評価を得られるように努力します。

3.SEのキャリアプランは新卒面接でも聞かれる?

新卒からでもSEになることは可能なため、面接で今後のキャリアプランを聞かれることがあります。新卒にキャリアプランを聞く理由や、上手く伝えるためのポイントを以下で解説します。

キャリアプランを聞かれる理由

新卒からSEを目指す人にキャリアプランを聞く理由はいくつかありますが、主に「会社の求める人材とマッチしているか」「将来的にどのような活躍に期待できるのか」「企業のことをちゃんと理解しているか」などのケースが考えられます。


上記のような理由からSEの新卒面接でキャリアプランが聞かれる可能性があるため、企業側の意図を汲み取ったうえで、自分だけのオリジナルの内容を構築すると良いでしょう。

新卒面接でキャリアプランを話すポイント

新卒面接でキャリアプランを話す際には、わかりやすくかつ自身のアピールになるように内容を組み立てるのがポイントです。高すぎる理想を語ったり、自己評価が低すぎる内容だったりすると、面接で良い印象を与えられない可能性があります。


まずは自己分析と企業研究を徹底して行い、重要な内容をキャリアプランのなかに落とし込んでいきます。具体的な数値や役職名を使ったり、現実的なプランになるように客観性を意識したりといったこともコツです。


また、新卒面接ではキャリアプランの伝え方も大切です。最初に結論を話し、具体的な目標とそのために現在進行形で努力していることを紹介します。それらを軸に「なぜ御社を志望したのか」を伝えることで、キャリアプランを面接時のアピールとして有効活用できるでしょう。

4.SEがキャリアプランを考える必要性

そもそも、SEはキャリアプランについて時間をかけて考える必要があるのか、疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。


以下では、SEがキャリアプランを考える必要性・重要性について解説します。

将来を具体的に考えるきっかけになる

SEがキャリアプランを考えるということは、将来について具体的に考えるきっかけになります。IT界隈は変化が激しく、ある意味で不安定な業界です。そのため将来について考え、自分なりの目標を設定して成長していく過程を作ることが重要になるでしょう。


スペシャリストやプロジェクトマネージャーになりたい場合、早くからキャリアプランを立てて行動に移さなければ、スキルや経験が不足して目標を達成できない可能性も出てきます。自分のやりたいことを将来的に実現できるように、SEはきちんとキャリアプランを考え、構築することが大切です。

SEのキャリアは選択肢が増えている

IT業界の需要は高まり、SEのキャリアも選択肢が増えていると言われています。スペシャリストなどの技術分野に特化した人材、プロジェクトマネージャーなどチームを牽引する人材、コンサルタントなどITに関するノウハウを伝えていく人材など、さまざまなキャリアプランから選ぶことが可能です。


また、リモートワークの普及や働き方改革などの影響によって、仕事のやり方も大きく変わっています。「将来的に完全フルリモートでの在宅勤務をしたい」という目標も、SEのキャリアプランの1つになり得るでしょう。

ライフスタイルの変化に合わせて働き方を変える必要がある

SEのキャリアプランは、ライフスタイルの変化などに合わせて柔軟に変えていく必要もあります。最初に構築したキャリアプランが、そのまま問題なく実現できるとは限りません。技術トレンドや自分自身の生活の変化によって、最初の予定を修正しなければならない可能性があるでしょう。


頑なに1度決めたキャリアプランを守ろうとすると、柔軟な対応ができずに周囲から出遅れてしまうことも懸念されます。少しでもキャリアプランに修正が必要だと感じたときは、積極的に手を加えて「そのときに最適なプラン」を構築できるように備えるのがおすすめです。


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5.SEとしてキャリアプランを構築する方法・ポイント

SEのキャリアプランを構築したいけれど、なかなか思うような計画を立てられないといったこともあるでしょう。そこで以下では、SEとしてキャリアプランを構築する方法とポイントについて解説します。

自分のやりたいことや長所を理解する

SEのキャリアプランを構築する際には、まず「自分のやりたいこと」と「得意なこと・IT人材としての長所」を確認しましょう。自分の特製や興味のある分野とキャリアプランがマッチしていれば、納得のいく将来を描ける可能性が高まります。逆に周囲の意見や技術トレンドにキャリアプランが引っ張られてしまい、自分自身のやりたいことから離れてしまうと、そこに至るまでの勉強のためにモチベーションを維持するのが困難になるでしょう。

将来性のある仕事を見極める

SEのキャリアプランでは、「将来性のある仕事かどうか」を重視するのもポイントです。自分の興味がある分野でも、将来の需要がない場合、キャリアプランとして成立しない可能性が懸念されます。社会的なニーズがあることを確認したうえで、将来的にも仕事として成り立っている分野を目指すのがキャリアプラン形成の基本です。

目標を設定して達成までの期限を定める

大まかなSEのキャリアプランを決定したら、最終的なゴールに至るまでの目標を複数個設定しましょう。目標の内容と、それを達成するためのスキルなどを明確にして、キャリアを形成するための準備を整えるのがポイントです。また、目標を達成するまでの期日も設定し、日々の勉強に熱を入れられるように工夫するのもおすすめです。

今の自分に足りない要素を明確にする

SEのキャリアプランを具体的に構築するには、「今の自分に足りない要素を明確にする」ことから始めるのも1つの方法です。自分の弱みやスキル不足が目立つ部分に目を向けて、改善を図る形でSEのキャリアプラン実現を目指すのもポイントになるでしょう。


弱みとなる部分は自分で発見するのが難しい場合もあるため、周囲の意見を取り入れて客観的な視点を確保することも重要です。

フリーランスエンジニアも1つの選択肢になる

SEのキャリアプランの1つとして、フリーランスエンジニアになることも考えられます。フリーランスエンジニアなら、社会人と比較してより自由な働き方ができたり、スキルや経験を活かした仕事で高収入を得られたりする可能性があります。


フリーランスエンジニアとして働くには何が必要なのか、どのような準備が求められるのかを、この機会に確認してみてはいかがでしょうか。


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6.まとめ

SEとして働く際には、将来のキャリアプランを構築して目標設定を行うことが重要です。どのような職業で働きたいのか、どんな仕事で活躍したいのかなど、さまざまな角度から自分の未来について考えてみると良いでしょう。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。


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目次

1.SEのキャリアプランについて

SEが考えられるキャリアプラン

SEは異業種へのキャリアプランも考えられる?

キャリアプランとキャリアパスの違い

文系・理系でSEのキャリアプランは変わる?

2.SEがキャリアプランを考える・話すときの例文

3年後のSEのキャリアプラン

5年後のSEのキャリアプラン

10年後のSEのキャリアプラン

3.SEのキャリアプランは新卒面接でも聞かれる?

キャリアプランを聞かれる理由

新卒面接でキャリアプランを話すポイント

4.SEがキャリアプランを考える必要性

将来を具体的に考えるきっかけになる

SEのキャリアは選択肢が増えている

ライフスタイルの変化に合わせて働き方を変える必要がある

5.SEとしてキャリアプランを構築する方法・ポイント

自分のやりたいことや長所を理解する

将来性のある仕事を見極める

目標を設定して達成までの期限を定める

今の自分に足りない要素を明確にする

フリーランスエンジニアも1つの選択肢になる

6.まとめ