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フリーランスエンジニアの働き方とは?きつい?やめた方がいい?仕事内容や現実の年収など解説

公開日:2024/12/26最終更新日:2024/12/26

フリーランスという言葉は多くの人にとって耳慣れした言葉になりました。会社員と比べて働く時間が自由な傾向にあり、通勤の負担も少ないフリーランスは若い世代からも注目を集めています。


フリーランスとして働きやすい職業とそうでない職業がありますが、エンジニアはフリーランスとの相性がよいといわれています。また、在宅で働ける仕事も少なからずあるため、フレキシブルな働き方をしたい人にも向いています。


本記事では、フリーランスエンジニアの概要を押さえた上で、フリーランスエンジニアの働き方、年収事情、案件を獲得する方法などを解説します。


1.フリーランスエンジニアとは

フリーランスエンジニアとは会社や組織に所属せず、個人で案件を受注して仕事を行うエンジニアのことです。フリーランスエンジニアは案件単位で業務を各企業から受託するため、会社員とは違ってさまざまな企業の案件に携わる機会があります。自分で仕事を選択できるため得意分野の仕事や条件に合った仕事を選ぶことも可能です。


企業側にもフリーランスエンジニアに仕事を依頼するメリットがあります。企業は従業員を多く雇っていると固定費として人件費が高くなりますが、フリーランスエンジニアに案件ごとに依頼することで人件費を抑えられます。従業員を正規で雇っていれば案件がない時期も給与を支払い続ける必要がありますが、フリーランスに仕事を依頼すればその必要はありません。

2.フリーランスエンジニアの仕事内容

フリーランスエンジニアの仕事内容はさらにを細分化できます。さまざまな種類がありますが、以下の5つの職は需要が高く、求人も多々あります。

  • システムエンジニア(SE)

  • プログラマー

  • インフラエンジニア

  • サーバーサイドエンジニア

  • フロントエンドエンジニア

それぞれ確認していきましょう。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニア(SE)とはクライアントの要求、および課題を解決するためにシステムの設計や開発を行います。


クライアントの要望や課題のヒアリングから基本設計、詳細設計、テスト、運用保守まで行います。さらに、プロジェクトによっては予算やスケジュール、人員などの調整も行います。システムエンジニアの業務範囲は多岐にわたり、さまざまな役割を任されることが多いです。


クライアントへのヒアリングから詳細設計は上流と呼ばれ、収入が高い傾向にあります。一方、テストや運用保守は下流と呼ばれており、収入は低めに設定される傾向にあります。下流の業務を任されている人も経験を積み、スキルをアップすることで、上流の業務に携われるようになります。

プログラマー

プログラマーとはプログラミング言語を用いてシステムやソフトウェアを作るためのプログラミングを行います。プログラマーが作成するシステムやソフトウェアは金融システムや物流システム、テレビやスマートフォン、スマホアプリなどさまざまな領域で使われています。


プログラマーが扱う言語は作るものによって異なります。例えば、Webシステムを作る場合はPHP、Androidアプリを作る場合はKotlin、AIシステムを作る場合はPythonを使用します。


プログラマーはプログラム言語をすべて使用できるようにしておく必要はありませんが、扱える言語の数が多ければ仕事の幅はそれだけ広がります。フリーランスとして働く場合はできる仕事を増やしておくと、収入を安定させやすくなります。

インフラエンジニア

インフラとはインフラストラクチャー(Infrastructure)の略語で、生活を支える基盤を指す用語です。水道、電気、道路などは生活に欠かせないものであるためインフラといいます。


そして、ITにおけるインフラとはシステムを有効に機能させる基盤となるハードウェア・サーバなどを指します。


インフラエンジニアはシステムのベースとなる部分に携わります。インフラエンジニアが携わる主な領域としては、Webサイトを構築する基盤の構築~保守、基幹システムの基盤となるサーバー・ネットワーク・データベースの設計や構築~保守などがあります。また、システムを新しくする際にはインフラ部分の設計や構築を行います。

サーバーサイドエンジニア

サーバーサイドにはWebサーバーやデータベースサーバー、ファイルサーバーなどさまざまなものがあります。利用するサーバーの種類ごとにサーバーサイドエンジニアに求められるスキルは変わるため、フリーランスとして働きたい人は特にさまざまなスキルを身につけておくことをおすすめします。


サーバーサイドエンジニアはWebサービスやWebアプリケーションのサーバにおいて実行される処理を設計から保守までを実施します。


なお、サーバーサイドはバックエンドと呼ばれることもあり、バックエンドエンジニアと同一視されることもあります。ただし、バックエンドエンジニアがWebサイトのサーバー、システム開発を主に扱うのに対し、サーバーサイドエンジニアはより幅広い領域を扱います。


近年、クラウドサービスを利用するケースが増えてきたため、サーバーサイドエンジニアにもMicrosoft Azure、Google Cloudといった代表的なサービスの知識が求められています。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアはWebサイトやアプリケーションの見た目、ユーザーインターフェース(UI)など、ユーザーの目に見える部分(フロント部分)の構築や保守を行います。


Webデザイナーが作成したデザインに基づき、HTMLやCSSを使ってWebサイト、アプリケーションの設計・構築を行います。また、ユーザーやクライアントから要望があれば、フロント部分の調整・修正を担うこともあります。


フロントエンドエンジニアはWebデザイナーと混同されがちですが、両者は役割が異なります。Webデザイナーは画面の見た目やレイアウトを考え、フロントエンドエンジニアはそのデザインに基づいて画面の動きや操作部分を作成します。


フロントエンドエンジニアはユーザーが直接利用する機能の作成を担当するため、ユーザーからのリアクションが届きやすく、やりがいを感じやすいといわれています。

3.フリーランスエンジニアの働き方

フリーランスエンジニアといっても職種や働く企業によって働き方は大きく異なります。

ここでは、以下の2つ観点からフリーランスエンジニアの働き方を解説します。

  • 働く場所

  • 勤務時間

それぞれ確認していきましょう。

働く場所

おしゃれなカフェやコワーキングスペースなどでノートパソコンに向かって仕事をしている人を見かけたことがある人もいると思います。フリーランスエンジニアになって自分も好きな場所で働きたいと考える人もいますが、すべてのフリーランスエンジニアが自分で働ける場所を決められるわけではありません。


フリーランスエンジニアが働く場所は在宅型と常駐型に分かれています。在宅型は自宅や自分の好きな場所で仕事ができます。自宅で仕事できるため介護などで家を離れにくい人や、通勤時間を削減したい人にも働きやすい環境です。


また、気分転換にカフェなどで仕事をすることも可能でしょう。一方、常駐型は取引先の企業や開発現場で仕事する働き方です。取引先の人たちの顔を見ながら働け、不明点を質問しやすいものの、人によっては通勤負担を感じるかもしれません。

勤務時間

フリーランスエンジニアの仕事は一人で黙々と作業するものが大半です。自身に与えられた業務を期日までに終えればよいため、指定された勤務時間がない案件は多々あります。こうした特徴を活かし、会社員として働きながら休日や早朝・夜間などにフリーランスエンジニアとして働いている人もいます。


ただし、すべての案件において勤務時間がないわけではなく、案件によっては契約先の企業が営業している時間帯に連絡が必要であったり、会議への参加が求められたりすることもあります。

4.フリーランスエンジニアのメリット

フリーランスは柔軟な働き方ができ、自分のスキルや努力次第では収入を大幅にアップできるといわれています。フリーランスエンジニアについても会社員が得にくいメリットを得られる可能性があります。


フリーランスエンジニアのメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 働き方を自由に選べる

  • 柔軟な働き方を実現できる

  • 年齢や勤続年数にかかわらず収入をアップできる

それぞれ確認していきましょう。

働き方・働く時間を自由に選べる

フリーランスエンジニアには成果物の納品と引き換えに報酬を受け取れる仕事が多々あります。定められた勤務時間はなく、早朝でも深夜でも自分のペースで仕事を進められます。決まった勤務時間がないため、趣味、勉強、育児・介護などと両立したい人にとっても働きやすいでしょう。


また、フリーランスエンジニアの求人には完全在宅で働ける求人だけでなく、オフィス勤務となる客先常駐型の求人もあります。自宅で集中できない人、会社員のように出勤したい人には出勤が求められる案件を選ぶことも可能です。

自分が携わりたい仕事を選べる

会社員エンジニアは会社から指定された仕事を行うため、仕事内容を自分の好みに合わせて選んだり、特別な事情がない限り拒否したりすることはできません。一方、フリーランスエンジニアは自分で案件や請け負う業務を選ぶことが可能です。


自分が好きな仕事や得意な仕事だけを選ぶこと、将来を見据えてスキルを高めたい仕事を中心に選ぶこともできます。


自分が不得意な仕事や業務を無理に行う必要がないためストレスは軽減されやすいです。

年齢や勤続年数にかかわらず収入をアップできる

フリーランスの特長として勤続年数にかかわらず年収をアップできることが挙げられます。また、会社員は在籍企業によっては年収の上限がありますが、フリーランスにはありません。


フリーランスエンジニアは受注する仕事の量やスキルなどによって収入を上げられるため、若くして年収を大幅にアップさせることも可能です。

5.フリーランスエンジニアのデメリット

フリーランスエンジニアにはメリットだけではなく、デメリットもあります。フリーランスエンジニアに転身した後、後悔しないためにもデメリットについても留意しておきましょう。


フリーランスエンジニアのデメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 収入が不安定

  • 仕事を探し続けなければならない

  • 営業や経理など本業以外に行うべきことが多い

それぞれ確認していきましょう。

収入が不安定

フリーランスエンジニアだけでなく、いずれのフリーランスにもいえることですが、フリーランスは収入が会社員よりも安定しにくい傾向にあります。会社員のように定まった給与やボーナスはなく、契約も案件やプロジェクトごとになります。案件の獲得状況によって月収や年収は決まるため、先の収入について見通ししにくいのが現状です。


また、社会保険や失業保険がないため、病気で休んだ場合は収入が途絶えたり、仕事が見つからない場合でも失業保険が支給されたりすることはありません。

仕事を探し続けなければならない

会社員として働いていれば、転職や副業をしない限り仕事を探すことはほとんどありません。しかし、フリーランスは案件やプロジェクト単位での契約になるため、次の仕事を探し続ける必要があります。


このことはフリーランスエンジニアも例外ではありません。エンジニアの仕事はプロジェクトの期間が長い求人もあるものの、それでも数年程度になります。次の仕事がなければ収入は途絶えるため、プレッシャーや不安、緊張感などにおそわれるフリーランスエンジニアもいます。

営業や経理など本業以外に行うべきことが多い

フリーランスエンジニアは仕事を探し続ける必要があるため、求人を探したり、契約を結びたい企業に営業したりする必要があります。もちろん、これらのことに給与は発生しません。


また、フリーランスは自分で確定申告をし、税金を支払う必要があります。このため、会社の経理担当者のような業務も多く、帳簿付け、領収書の管理などを行わなければなりません。


コア業務の合間にこれらの業務を行う必要があるため、思っていたよりもハードワークになることもあります。人によっては会社員の頃よりも忙しく感じるかもしれません。


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6.フリーランスエンジニアがやめとけ・きついと言われる理由

フリーランスエンジニアは働き方が自由で、収入も自分しだいといったよい面が注目されがちです。


しかし、フリーランスはいずれの職業においても、会社員よりも社会的な信用を得にくいといわれています。フリーランスエンジニアにおいても例外ではありません。


例えば、フリーランスエンジニアは会社員エンジニアよりも住宅ローンやクレジットカードの審査に通るのが難しいとされています。ある程度の収入があっても不安定な立場であることから、審査をパスできないこともあるのです。


また、フリーランスエンジニアは日々の生活において経済的な不安を抱えている傾向にあります。会社員のように定まった給与やボーナスはなく、案件が終了すれば、仕事はなくなります。


次の仕事が見つかれば問題ありませんが、仕事が見つかるまでに時間を要すれば収入は減っていきます。このため、フリーランスエンジニアの中には「今の案件が終わって、新しい仕事が見つからなかったらどうしよう」「体調を崩して休んだら生活できない」といった不安を抱えている人もいます。


心配性の人、生活に安定性を求める人はフリーランスエンジニアはきついと感じるかもしれません。

7.フリーランスエンジニアの年収事情

Relanceの「【2024年版】フリーランスエンジニア白書1000人に聞いた!フリーランスエンジニアの実態調査」では、フリーランスエンジニアの年収は500万円〜800万円が27.14%ともっとも多くの回答を集めました。なお、続いて多い回答が300万円〜500万円の25.84%です。


ちなみに、本調査における回答者のうち1000万円以上と回答した人は約14%となっています。この数字を大きいと見るか小さいと見るかは人によって異なりますが、1000万円以上稼ぐことも努力次第では可能といえるでしょう。


また、フリーランスエンジニアの平均年収を見てみましょう。

フリーランス求人・案件を取り扱っている「フリーランスボード」では、フリーランスエンジニアの月額平均単価は72.2万円で年収に換算すると866万円です。


「令和5年賃金構造基本統計調査」では、ソフトウェアエンジニアの平均年収は557万円と算出されており、年収の水準では正社員と比較して、高水準に位置していることがわかります。


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8.フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法

フリーランスエンジニアは会社員エンジニアのように仕事を割り振ってもらえるわけではありません。フリーランスエンジニアは自分で仕事を探し、見つけることではじめて収入源を得られます。


フリーランスエンジニアが案件を獲得する方法として、以下の3つの方法が挙げられます。

  • フリーランスエンジニア向けの求人サイトを活用する

  • エージェントに相談する

  • 人脈を利用する

それぞれ確認していきましょう。

フリーランスエンジニア向けの求人サイトを活用する

求人サイトごとに特色があり、扱っている業界やターゲットとする求職者の年齢が異なりますが、フリーランスエンジニアを対象にした求人サイトもあります。


例えば、フリーランスエンジニア・ITフリーランスの案件・求人・仕事をまとめて検索できる「フリーランスボード」は各種エンジニア、Web系マーケター、PM・ディレクターなどの仕事の求人を探せます。


自分で求人サイトを使って仕事を探すのは少々手間ではあるものの、スキマ時間や空き時間などを活用し、自分のペースで仕事を探せます。

エージェントに相談する

フリーランスのエンジニアの求人を扱っているエージェントに相談することで、自分に合った働き方ができる求人、スキルや経験を活かせる求人などを紹介してもらえます。


担当者に希望する働き方や報酬、自身のスキルなどを伝えることで、それらに合った求人を紹介してもらえます。仕事をイチから探す手間、採用の見込みがない企業にばかり応募して時間を浪費する事態を避けられます。


ただし、忙しい人はエージェントとの面談を手間に感じたり、仕事に対するこだわりが強い人は不満を感じたりすることもあります。

人脈を利用する

職種を問わずフリーランスとして働いている人の中には会社員時代の人脈から仕事を得ている人もいます。フリーランスエンジニアも同様で、会社員時代の人脈が仕事につながっている人もいます。


かつての取引先や同僚などに仕事があれば紹介してほしいと伝えておくのも1つの手です。信頼関係がすでに成り立っている分、受注者、発注者ともに安心感を得られます。


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9.まとめ

エンジニアは数ある職業の中でもフリーランスとの相性がよく、独立して働きやすい職業です。また、完全在宅で働ける案件、自分のペースで仕事を進められる案件も多く、プライベートを重視しながら働きたい人、副業をしたいサラリーマンにもおすすめできます。


ただし、フリーランス特有のデメリットをフリーランスエンジニアも知っておく必要があります。会社員のような安定性がなく、収入が突然途絶える可能性、金融審査に不利な点などは念頭に置いておく必要があります。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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