フリーランスボードでは2025年4月8日時点の201,014件の掲載案件を対象に開発言語・フレームワーク・職種別の月額平均単価を調査いたしました。
2025年4月のフリーランス案件の月額平均単価は73.9万円、最高単価は320万円です。
また、フリーランス案件のリモートワーク比率はフルリモートが23.9%(前月比-1.1%)、一部リモートが61.4%(前月比-4.5%)、常駐が14.7%(前月比+5.7%)です。
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1.開発言語別の月額平均単価
開発言語別の月額平均単価は上表の結果となりました。
開発言語に関して、月額単価の多くは2025年3月と比較して上昇しています。
月額平均単価が最も高い開発言語は「Rust」で83.7万円(前月比+7千円)です。
Rustはメモリ安全性が高く、並行プログラミングをサポートし、パフォーマンスに優れているなどの特徴がある開発言語です。
続いて2位は「Scala」で81.0万円(前月比+2千円)です。
ScalaはJavaと高い互換性を持ち、高速開発が可能な特徴を持つ開発言語です。
3位は「Ruby」で80.1万円(前月比+1千円)です。
Rubyは動的型付け、シンプルな文法、豊富な組み込みライブラリ、メタプログラミング機能などの特徴がある開発言語です。
前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きい開発言語は「Rust」で83.7万円(前月比+7千円)や「TypeScript」で76.5万円(前月比+4千円)、「Dart」で75.2万円(前月比+2千円)があり、一方下落幅の大きい開発言語は「Perl」で68.4万円(前月比-4千円)や「C言語」で66.8万円(前月比-2千円)です。
また、前年同月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きい開発言語は「Rust」で83.7万円(前年同月比+5.1万円)や「C++」で64.1万円(前年同月比+3.1万円)、「Java」で70.0万円(前年同月比+2.0万円)があり、一方下落幅の大きい開発言語は「C#.NET」で68.1万円(前年同月比--1.2万円)や「Objective-C」で73.8万円(前年同月比-1.1万円)です。
さらに「Ruby」と「Dart」の月額単価は直近7ヶ月間連続で上昇しています。
なお、前月と比較し新たに上表に入った開発言語は「VB」であり、ランク外となった開発言語は「ASP.NET」です。
下記では、月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。
各開発言語をクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。
順位 | 開発言語 | 月額単価 |
---|---|---|
1位 | 83.7万円 | |
2位 | 81.0万円 | |
3位 | 80.1万円 | |
4位 | 79.1万円 | |
5位 | 77.5万円 | |
6位 | 77.5万円 | |
7位 | 76.5万円 | |
8位 | 76.0万円 | |
9位 | 75.3万円 | |
10位 | 73.8万円 | |
11位 | 71.3万円 | |
12位 | 70.5万円 | |
13位 | 70.0万円 | |
14位 | 68.4万円 | |
15位 | 68.1万円 | |
16位 | 67.3万円 | |
17位 | 66.8万円 | |
18位 | 64.1万円 | |
19位 | 62.8万円 | |
20位 | 60.7万円 |
2.フレームワーク別の月額平均単価
フレームワーク別の月額平均単価は上表の結果となりました。
フレームワークに関して、月額単価の多くは2025年3月と比較して上昇しています。
月額平均単価が最も高いフレームワークは「RSpec」で86.3万円(前月比+3千円)です。
RSpecは実装とテストを分離でき、自然言語に近い記述が可能などの特徴があるフレームワークです。
続いて2位は「FastAPI」で84.4万円(前月比+3千円)です。
FastAPIは非同期処理をサポートし、非常に高速で、型ヒントに基づく自動ドキュメント生成などの特徴があるフレームワークです。
3位は「Ruby on Rails」で82.5万円(前月比+2千円)です。
Ruby on Railsは規約重視で開発の生産性を高められ、豊富なライブラリを利用できる特徴があるフレームワークです。
前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいフレームワークは「Catalyst」で73.4万円(前月比+1.9万円)や「Phalcon」で75.8万円(前月比+1.6万円)、「Slim」で77.0万円(前月比+1.2万円)があり、一方下落幅の大きいフレームワークは「Spark」で79.0万円(前月比-1千円)です。
また、前年同月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいフレームワークは「Flutter」で76.9万円(前年同月比+6.1万円)や「Zend Framework」で74.1万円(前年同月比+1.8万円)、「RSpec」で86.3万円(前年同月比+1.8万円)があり、一方下落幅の大きいフレームワークは「Spark」で79.0万円(前年同月比-5.0万円)や「Slim」で77.0万円(前年同月比-3.4万円)です。
さらに「Flutter」の月額単価は直近9ヶ月間連続で上昇しています。
なお、前月と比較し新たに上表に入ったフレームワークは「Laravel」であり、ランク外となったフレームワークは「Yii」です。
下記にて月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。
各フレームワークをクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。
順位 | フレームワーク | 月額単価 |
---|---|---|
1位 | 86.3万円 | |
2位 | 84.4万円 | |
3位 | 82.5万円 | |
4位 | 80.0万円 | |
5位 | 79.0万円 | |
6位 | 77.2万円 | |
7位 | 77.0万円 | |
8位 | 76.9万円 | |
9位 | 76.7万円 | |
10位 | 76.5万円 | |
11位 | 76.1万円 | |
12位 | 75.8万円 | |
13位 | 75.8万円 | |
14位 | 75.2万円 | |
15位 | 74.7万円 | |
16位 | 74.1万円 | |
17位 | 74.1万円 | |
18位 | 73.7万円 | |
19位 | 73.4万円 | |
20位 | 71.7万円 |
3.IT職種別の月額平均単価
IT職種別の月額平均単価は上表の結果となりました。
IT職種に関して、月額単価の多くは2025年3月と比較して上昇しています。
月額平均単価が最も高いIT職種は「ITコンサルタント」で112.2万円(前月比±0円)です。
ITコンサルタントは、情報技術を用いて顧客企業の業務課題解決や効率化を支援するため、最適なソリューションの立案と実行をサポートするIT職種です。
続いて2位は「エンジニアリングマネージャー」で96.6万円(前月比+5.2万円)です。
エンジニアリングマネージャーは、チームの技術的な方向性の決定やメンバーの育成、プロジェクトの進捗管理、リソース配分などを担当しているIT職種です。
3位は「PMO」で90.9万円(前月比+2千円)です。
PMOは、プロジェクト全体の管理と支援、プロジェクト間の調整、プロジェクトの標準化と効率化、リスク管理、進捗報告、ステークホルダーとのコミュニケーション促進を担当しているIT職種です。
前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいIT職種は「エンジニアリングマネージャー」で96.6万円(前月比+5.2万円)や「CRE」で84.2万円(前月比+2.3万円)、「VPoE」で88.1万円(前月比+9千円)があり、一方下落したIT職種は「クラウドエンジニア」で76.9万円(前月比-1千円)や「AIエンジニア」で80.2万円(前月比-1千円)です。
また、前年同月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいIT職種は「ITコンサルタント」で112.2万円(前年同月比+24.5万円)や「インフラエンジニア」で75.1万円(前年同月比+7.4万円)、「プロダクトマネージャー」で87.6万円(前年同月比+6.9万円)があり、一方下落幅の大きいIT職種はございません。
さらに、「フロントエンドエンジニア」の月額単価は直近7ヶ月間連続で上昇しています。
なお、前月と比較し新たに上表に入ったIT職種はございません。
下記にて月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。
各IT職種をクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。
順位 | IT職種 | 月額単価 |
---|---|---|
1位 | 112.2万円 | |
2位 | 96.6万円 | |
3位 | 90.9万円 | |
4位 | 88.1万円 | |
5位 | 87.6万円 | |
6位 | 86.8万円 | |
7位 | 85.0万円 | |
8位 | 84.2万円 | |
9位 | 82.8万円 | |
10位 | 82.4万円 | |
11位 | 82.1万円 | |
12位 | 80.8万円 | |
13位 | 80.2万円 | |
14位 | 79.0万円 | |
15位 | 77.7万円 | |
16位 | 76.9万円 | |
17位 | 76.3万円 | |
18位 | 76.3万円 | |
19位 | 75.9万円 | |
20位 | 75.1万円 |
4.今月のフリーランス案件における市場動向の考察
2025年4月のフリーランス案件の月額平均単価は73.9万円、最高単価は320万円となっており、4月8日時点での掲載案件数は201,014件です。
働き方は、フルリモートが23.9%(前月比-1.1%)、一部リモートが61.4%(同-4.5%)で合計85.3%を占めています。常駐が14.7%(同+5.7%)とやや増加傾向にあり、今後は出社とリモートを組み合わせた働き方がさらに進展すると予想されます。
開発言語別では「Rust」が83.7万円で最高水準を維持し、「Scala」(81.0万円)や「Ruby」(80.1万円)も高水準を保っています。フレームワークでは「RSpec」が86.3万円でトップに立ち、「FastAPI」(84.4万円)や「Ruby on Rails」(82.5万円)が続いています。「Flutter」は9ヶ月連続で上昇しており、モバイル開発需要の高まりを反映しています。
IT職種別では「ITコンサルタント」が112.2万円と引き続き高単価を維持し、「エンジニアリングマネージャー」(96.6万円)や「PMO」(90.9万円)が続いています。生成AIの実用化や企業のDX推進に伴い、クラウドネイティブアーキテクチャやセキュリティ強化が求められており、これらを横断的に扱える人材への需要が拡大しています。
2025年4月のIT市場では、データドリブン経営が企業戦略の中核となり、「データサイエンティスト」や「AIエンジニア」へのニーズが一層高まっています。
このような市場変化に伴い、システム開発領域においても新たな動きが進んでおり、大量のデータ処理と素早い応答が求められる重要な基幹システムの構築のため、「C++」「C#」といった言語の需要が急増しています。
さらに、大規模データ処理基盤や高トラフィックに耐えることができるインフラ構築の専門知識を持つエンジニアの獲得競争が激化しており、この傾向は今後も続くと予測されます。
セキュリティ分野においても、サイバー攻撃の高度化に対応するため、企業間でゼロトラストセキュリティの導入が急速に広がっており、「セキュリティエンジニア」の単価は79.0万円と高水準を維持しています。特に、クラウドネイティブ環境におけるセキュリティ設計と実装のスキルを持つ人材への需要は顕著です。
こうした市場動向を踏まえると、フリーランスエンジニアにとっては、IT市場とフリーランス市場の最新状況を継続的に把握し、AI・クラウド・セキュリティといった成長分野でのスキルを戦略的に習得することが、競争力の維持と年収向上につながるでしょう。
特に一つの専門領域で深いスキルを持ちながら、関連する複数の技術領域にも知見を広げられるエンジニアとしての価値を高めることが、2025年後半以降のキャリア形成において重要な鍵となります。
最適なフリーランス案件をお探しの方はこちら からできます。
5.まとめ
2025年4月のフリーランス案件の単価における市場動向に関する調査を実施しました。
現在フリーランスエンジニアとして働いている方や、今後フリーランスエンジニアとして独立を考えている方は、この調査結果を参考にしてください。自分の市場価値の確認や最新の市場動向の把握にぜひご活用いただけますと幸いです。
これからもフリーランスボードでは、フリーランスエンジニアの皆さまに役立つフリーランス市場に関する情報配信に取り組んでいきます。
フリーランスエンジニア・ITフリーランス向け案件検索サイト「フリーランスボード」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
なお、2025年4月の市場動向について動画の視聴をご希望の方はこちら から視聴いただけます。