【2025年6月】フリーランス案件の単価における市場動向【フリーランスボード】

フリーランスボードでは2025年6月6日時点の229,166件の掲載案件を対象に開発言語・フレームワーク・職種別の月額平均単価を調査いたしました。

2025年6月のフリーランス案件の月額平均単価は74.1万円、最高単価は320万円です。

また、フリーランス案件のリモートワーク比率はフルリモートが34.2%(前月比-0.2%)、一部リモートが47.3%(前月比-1.7%)、常駐が18.5%(前月比+2.0%)です。

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1.開発言語別の月額平均単価

開発言語別の月額平均単価は上表の結果となりました。

開発言語に関して、月額単価の多くは2025年5月と比較して下落しています。

月額平均単価が最も高い開発言語は「Rust」で82.2万円（前月比-2千円）です。

Rustはメモリ安全性が高く、並行プログラミングをサポートし、パフォーマンスに優れているなどの特徴がある開発言語です。

続いて2位は「Scala」で81.4万円（前月比+6千円）です。

ScalaはJavaと高い互換性を持ち、高速開発が可能な特徴を持つ開発言語です。

3位は「Ruby」で80.7万円（前月比+2千円）です。

Rubyは動的型付け、シンプルな文法、豊富な組み込みライブラリ、メタプログラミング機能などの特徴がある開発言語です。

前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きい開発言語は「Scala」で81.4万円（前月比+6千円）や「Go言語」で79.9万円（前月比+3千円）、「VB」で61.0万円（前月比+2千円）があり、一方下落幅の大きい開発言語は「C言語」で66.2万円（前月比-4千円）や「Perl」で68.0万円（前月比-4千円）です。

また、前年同月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きい開発言語は「Rust」で82.2万円（前年同月比+3.3万円）や「C++」で64.6万円（前年同月比+2.2万円）、「C#」で67.2万円（前年同月比+1.8万円）があり、一方下落幅の大きい開発言語は「C#.NET」で67.8万円（前年同月比-1万円）や「Objective-C」で73.8万円（前年同月比-9千円）です。

さらに「Ruby」や「PHP」の月額単価は直近9ヶ月間、「PHP」の月額単価は直近8ヶ月間で上昇しています。

なお、前月と比較し新たに上表に入った開発言語はありません。

下記では、月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。

各開発言語をクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。

2.フレームワーク別の月額平均単価

フレームワーク別の月額平均単価は上表の結果となりました。

フレームワークに関して、月額単価の多くは2025年5月と比較して上昇しています。

月額平均単価が最も高いフレームワークは「RSpec」で85.2万円（前月比-9千円）です。

RSpecは実装とテストを分離でき、自然言語に近い記述が可能などの特徴があるフレームワークです。

続いて2位は「Ruby on Rails」で82.8万円（前月比±0円）です。

Ruby on Railsは規約重視で開発の生産性を高められ、豊富なライブラリを利用できる特徴があるフレームワークです。

3位は「NuxtJS」で81.3万円（前月比+6千円）です。

NuxtJSはサーバーサイドレンダリング（SSR）により高速な初期表示を実現し、自動ルーティングで開発効率を向上させ、SEOに優れたWebアプリケーションを構築できるなどの特徴があるフレームワークです。

前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいフレームワークは「Zend Framework」で75.7万円（前月比+1.2万円）や「Spark」で79.4万円（前月比+9千円）、「NuxtJS」で81.3万円（前月比+6千円）があり、一方下落幅の大きいフレームワークは「FastAPI」で81.1万円（前月比-2.1万円）や「Phalcon」で74.8万円（前月比-1.0万円）です。

また、前年同月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいフレームワークは「Flutter」で77.1万円（前年同月比+3.7万円）や「NuxtJS」で81.3万円（前年同月比+3.4万円）、「Backbone.js」で75.0万円（前年同月比+2.6万円）があり、一方下落幅の大きいフレームワークは「Flask」で75.9万円（前年同月比-1.4万円）や「Slim」で76.3万円（前年同月比-2.8万円）です。

さらに「Backbone.js」の月額単価は直近6ヶ月間連続、「Zend Framework」の月額単価は直近3ヶ月間連続で上昇しています。

なお、前月と比較し新たに上表に入ったフレームワークは「SAStruts」であり、ランク外となったフレームワークは「Yii」です。

下記にて月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。

各フレームワークをクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。

3.IT職種別の月額平均単価

IT職種別の月額平均単価は上表の結果となりました。

IT職種に関して、月額単価の多くは2025年5月と比較して下落しています。

月額平均単価が最も高いIT職種は「ITコンサルタント」で107.6万円（前月比-4.2万円）です。

ITコンサルタントは、情報技術を用いて顧客企業の業務課題解決や効率化を支援するため、最適なソリューションの立案と実行をサポートするIT職種です。

続いて2位は「PMO」で92.8万円（前月比-9千円）です。

PMOは、プロジェクト全体の管理と支援、プロジェクト間の調整、プロジェクトの標準化と効率化、リスク管理、進捗報告、ステークホルダーとのコミュニケーション促進を担当しているIT職種です。

3位は「VPoE」で87.3万円（前月比-1.8万円）です。

VPoEは、企業のエンジニアリング組織全体の効率性と生産性の向上を目指し、エンジニアリングプロセスの改善、技術戦略の策定、文化の醸成などを担当しているIT職種です。

前月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいIT職種はありませんでした。一方下落したIT職種は「エンジニアリングマネージャー」で77.3万円（前月比-9.1万円）や「プロダクトマネージャー」で82.3万円（前月比-4.5万円）です。

また、前年同月と比べた月額平均単価の変動に注目すると、上昇幅の大きいIT職種は「バックエンドエンジニア」で74.9万円（前年同月比+5.6万円）や「PMO」で92.8万円（前年同月比+4.0万円）、「プロジェクトマネージャー」で86.7万円（前年同月比+2.8万円）があり、一方下落幅の大きいIT職種は「SRE」で82.8万円（前年同月比-6.7万円）や「プロダクトマネージャー」で82.3万円（前年同月比-6.2万円）です。

なお、前月と比較し新たに上表に入ったIT職種は「データベースエンジニア」であり、ランク外となったIT職種は「CRE」です。

下記にて月額平均単価を高単価順に1〜20位まで記載しています。

各IT職種をクリックいただくと最高単価や最低単価を確認できます。

4.今月のフリーランス案件における市場動向の考察

2025年6月のフリーランス案件の月額平均単価は74.1万円、最高単価は320万円となっており、6月6日時点での掲載案件数は229,166件です。

働き方は、フルリモートが34.2%(前月比-0.2%)、一部リモートが47.3%(前月比-1.7%)で合計81.5%を占めています。常駐が18.5%(前月比+2.0%)とやや増加傾向にあり、今後は出社とリモートを組み合わせた働き方がさらに進展すると予想されます。

開発言語別では「Rust」が82.2万円で最高水準を維持し、「Scala」(81.4万円)と「Ruby」(80.7万円)が続いています。「Ruby」と「PHP」は9ヶ月連続で単価が上昇しており、安定した需要が続いています。「Go言語」(79.9万円)も前月比+3千円と上昇傾向にあり、高パフォーマンスシステム開発への需要が引き続き高まっています。

フレームワークでは「RSpec」が85.2万円でトップを維持し、「Ruby on Rails」(82.8万円)、「NuxtJS」(81.3万円)が続いています。「NuxtJS」は前年同月比+3.4万円と大幅上昇し、SSR対応のフロントエンド開発需要が拡大しています。また「Zend Framework」は3ヶ月連続で上昇しており、エンタープライズ向けPHP開発の需要回復が見られます。

IT職種別では「ITコンサルタント」が107.6万円と高単価を維持していますが、前月比-4.2万円と調整局面に入っています。「PMO」(92.8万円)、「VPoE」(87.3万円)が続き、プロジェクト管理系職種の需要は依然として高水準です。一方で「エンジニアリングマネージャー」は77.3万円(前月比-9.1万円)と大幅減となり、技術職の市場価値の再評価が進んでいます。

現在のIT市場では、生成AIのビジネス活用が本格化しています。企業のDXが進化し、フリーランス市場にも大きな変化をもたらしています。

具体的には、AIを業務プロセスに組み込むプロジェクトや、既存システムのクラウド移行案件が増加。これにより、AIエンジニアやクラウド技術者の単価は高水準を維持しています。

セキュリティ分野でも大きな動きがあります。サイバー攻撃の高度化に対応するため、開発・運用・セキュリティを統合した「DevSecOps」の専門家が求められています。また、環境問題をITで解決する「GX（グリーントランスフォーメーション）」という新分野も注目を集めています。

今後、フリーランスとして成功するには、技術力だけでなく、特定業界の知識やコンサルティング能力も必要です。技術とビジネス価値の両方を提供できる人材が、市場をリードしていくでしょう。

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5.まとめ

2025年6月のフリーランス案件の単価における市場動向に関する調査を実施しました。

現在フリーランスエンジニアとして働いている方や、今後フリーランスエンジニアとして独立を考えている方は、この調査結果を参考にしてください。自分の市場価値の確認や最新の市場動向の把握にぜひご活用いただけますと幸いです。

これからもフリーランスボードでは、フリーランスエンジニアの皆さまに役立つフリーランス市場に関する情報配信に取り組んでいきます。

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なお、2025年6月の市場動向について動画の視聴をご希望の方はこちらから視聴いただけます。