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【2025年最新】フロントエンドフレームワーク比較ランキング一覧|選び方もわかりやすく解説

公開日:2025/06/23最終更新日:2025/06/23

フロントエンド開発において、フレームワーク選びは重要です。

ReactやVue、Angularといった定番のフレームワークに加え、SvelteやQwikなどのフレームワークも登場し続けています。


この記事では、人気のフレームワークの特徴や選定時に押さえるべきポイントを解説します。

1.フロントエンドフレームワークとは?

フロントエンドフレームワークとは、Webアプリケーション開発する際に、ユーザーインターフェース(UI)を効率的に構築・管理するための枠組みです。


Webアプリケーションは、ユーザー操作に応じて即座に画面を更新するなどの処理が必要です。これに対応するには、HTML・CSS・JavaScriptを単体で組み合わせるだけでは、コードの複雑化・保守性の低下などは避けられません。フレームワークを活用すると、こうした問題を回避しながら、開発のスピードと品質を両立できます。


例えばReactやVue.jsなどのフレームワークは、UIコンポーネントの再利用や状態管理の自動化といった機能を備えており、コードの記述量を減らしながら機能の追加や修正が容易になります。


このようにフロントエンドフレームワークは、開発効率と保守性を高めるうえで欠かせない存在となっており、Web開発における標準技術です。

2.フロントエンドフレームワークを使わない選択肢はあり得るか?

特定の条件下ではフロントエンドフレームワークを使わない開発も可能ですが、一般的なWebアプリケーション開発においては非効率になる可能性が高く、慎重な判断が必要です。


JavaScriptやHTML、CSSだけを使った開発は学習負荷が少なく、軽量な構成で動作するという利点があります。しかし画面の状態管理やUI部品の再利用性、ルーティング・フォーム処理といった要件が増えるにつれて、コードは煩雑化します。コードが煩雑化すると、保守性や拡張性が著しく損なわれてしまう可能性が生まれます。


例えば社内業務用の1ページ完結のツールや埋め込み用ウィジェットなど、機能が限られていてユーザーインターフェースも単純な場合は、あえてフレームワークを使わない方が読み込み速度や初期開発のコストを抑えられるケースもあります。


一方でルーティングが必要なSPA(Single Page Application)や、データとの双方向通信が多いアプリでは、ReactやVueのようなフレームワークの恩恵を受けられます。


フレームワークを使わないという選択肢はゼロではありませんが、スケーラビリティ・保守性・開発速度の観点から見ると、基本的にはフレームワークの導入が現実的な選択肢でしょう。


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3.【2024年版】フロントエンドフレームワーク人気ランキング

フロントエンドフレームワークはたくさんあるため、それぞれの特徴を理解し、用途に応じて選ぶ必要があります。ここでは、JavaScript開発者向けの「State of JS 2024」調査のデータをもとに、人気・満足度・将来性など複数の観点から注目されているフレームワークをランキング形式で紹介します。

React

Reactは2024年時点でフロントエンド開発において利用率の高いフレームワークであり、幅広い用途から、多くのエンジニアに支持されています。


ReactはMeta(旧Facebook)によって開発され、コンポーネントベースの設計思想と仮想DOMによる高速なUI更新が特徴です。大規模なアプリケーションから小規模なWebページまで柔軟に対応でき、状態管理やルーティングなどを補完するライブラリとの連携により、さまざまな要件に対応できます。


2024年の「State of JS」調査によると、Reactは「使用経験あり・今後も使いたい」項目でトップクラスの評価を得ており、Facebook、Airbnb、Netflix、Dropboxなど多数のグローバル企業で導入されています。


このようにReactは、学習リソースの豊富さ・実績のある導入事例といった観点から、フロントエンド開発における最初の選択肢として信頼性の高いフレームワークです。

Vue.js

Vue.jsはシンプルで習得しやすい構文で、個人開発から企業利用まで幅広く支持されているフレームワークです。


VueはHTMLベースの構文とリアクティブなデータバインディング、コンポーネント指向など、モダンなフロントエンドの要素を備えつつも習得のハードルが低い点が魅力です。初心者でも、段階的に習得できます。


State of JS 2024調査でもVueは高評価を維持しており、「使いやすさ」「満足度」の面で上位に位置しています。日本国内での導入実績も多く、日本語のドキュメントやコミュニティも充実しています。


Vue.jsは使いやすさと拡張性を兼ね備えたバランスのよいフレームワークであり、初心者にとって、取り組みやすい選択肢です。

Angular

Angularは堅牢な設計と機能の豊富さから、大規模なエンタープライズ向けアプリケーションの開発に適したフレームワークです。


Googleによって開発・運用されており、TypeScriptベースで構築されています。ルーティング、バリデーション、テスト機能などを網羅しており、外部ライブラリに頼らずに統一的な開発を進められます。


State of JS 2024の調査では、開発者からの評価はやや二極化していますが、Googleをはじめ、マイクロソフトなどの大企業が採用しているフレームワークです。学習コストがやや高めである一方、拡張性と保守性に優れており、長期的なプロジェクトにおいて強みを発揮するフレームワークです。

Svelte

Svelteは、ランタイム不要のコンパイル型フレームワークとして、近年注目を集めています。


Svelteは、仮想DOMに依存せず、ビルド時に最適なJavaScriptコードを生成する構造が特徴です。これにより、実行時のオーバーヘッドが削減され、高速なパフォーマンスを発揮できます。


State of JS 2024では「満足度」「今後も使いたい」などの指標で非常に高いスコアを獲得しており、一部の開発者コミュニティではこれからの主流フレームワークとして期待されています。公式ツール「SvelteKit」では、ルーティングやSSRにも対応しており、実運用にも耐える体制が整いつつあります。


他のフレームワークとは異なる設計により、軽量で高速なフロントエンド開発を可能にする選択肢として、今後さらに注目されるフレームワークとなるでしょう。

Preact

Preactは、ReactのAPI互換を保ちながら、軽量で高速なパフォーマンスを実現するフレームワークとして、モバイルアプリ開発に適しています。


Preactは3KB程度のサイズでありながら、Reactに似た特徴を持ちます。仮想DOMやJSXの利用も可能であり、Reactからの移行や統合も容易です。そのため、パフォーマンスや初期読み込み速度が重視されるシーンにおいて、Reactの代替として選ばれることがあります。


State of JS 2024では「使用経験があるが軽量性を重視する層」から高評価を受けており、モバイルアプリのUI構築や、既存のReactコードベースとの共存用途でも注目されています。


PreactはReactの利点を維持しつつも、より軽量・高速な開発を可能にするフレームワークであり、表示速度が重視される環境での選択肢となります。

Lit

Litは、Web標準であるWeb Componentsを活用しながら、シンプルかつ高速なUI開発を実現する軽量フレームワークとして注目されています。


LitはGoogleが開発したライブラリで、従来のフレームワークとは異なり「Web Components」というブラウザネイティブな技術をベースに構築されています。JavaScriptクラスでコンポーネントを定義し、テンプレートリテラルでビューを記述するという簡潔な構文が特徴です。


State of JS 2024の結果では「今後も使いたい」意向が高く、大手企業や複数サービスにまたがってUIを共通化したい場合に適しています。例えば、GoogleやSalesforceなどでは、Web Componentsをベースとした設計が実際に運用されています。


Web標準をベースにした柔軟かつ長期的なUI開発を可能にするフレームワークであり、フロントエンドの将来性を重視する開発者にとって、有力な選択肢です。

Solid

Solidは、リアクティブプログラミングとコンパイル最適化を融合し、高速な描画性能を実現するフロントエンドフレームワークです。


Solidは仮想DOMを使用せず、リアクティブなデータ更新を直接DOMに反映する「Fine-Grained Reactivity」という構造を採用しています。これにより、高速な描画を実現します。また、開発者は、Reactに似た記法で開発が進められます。


State of JS 2024では「性能満足度」「技術的興味度」で高評価を得ており、ベンチマークでも多くのフレームワークを上回るパフォーマンスを記録しています。採用事例はまだ限られているものの、高速性が求められるケースで採用が進みつつあります。


Solidは、Reactに似た記法を維持しつつ高いパフォーマンスを提供するフレームワークであり、技術志向の強い開発者にとって魅力的な選択肢です。

Alpine.js

Alpine.jsは、VueやReactのような動的UIを、HTMLテンプレートに直接記述する形で開発を進められるフレームワークです。


Alpine.jsは「Tailwind CSSのJavaScript版」と称されることもあり、HTMLにx-dataやx-showなどの属性を記述して、インタラクティブな挙動を実装できます。バンドルサイズはわずか10KB未満と極めて小さく、読み込み速度が重要な場面や、既存HTMLに最小限のJavaScript機能を追加したい場合に適しています。


State of JS 2024の結果でも、使用率は高くないものの、満足度・再利用意向は上位に位置しています。入力チェック・モーダルの表示・タブ切り替えなど、jQueryのような役割を担いながら、保守しやすいコードが書ける点が評価されています。


Alpine.jsは、ユーザーインターフェースに動的な要素を加えたい場面で使いたいフレームワークです。

Stencil

Stencilは、フレームワークに依存しないWeb Componentsを効率的に開発できるモダンなフレームワークです。


Stencilは、Ionicチームによって開発されたオープンソースフレームワークで、Web Componentsを生成するための機能を備えています。仮想DOM・静的サイト生成・コンポーネントのプリレンダリング・バンドル最適化など、フレームワークに依存しないUIコンポーネントの開発が可能です。


例えばIonic Framework自体も、Stencilを用いて自社コンポーネントを構築しています。Stencilで開発されたWeb Componentsは、React・Vue・Angularなどあらゆるフレームワークに組み込むことができます。


Stencilは、Web Componentsを標準技術として活用したい企業や、長期的に保守可能なUI設計を志す開発チームにとって将来性のある選択肢です。

Qwik

Qwikは「瞬時に動作するWeb」を目指して開発されたフレームワークで、初回表示速度とスケーラビリティの両立に特化しています。


Qwikの最大の特徴は「リジュメビリティ(Resumability)」と呼ばれる仕組みで、ページ表示後に必要なJavaScriptだけを遅延実行することにより、初回読込時のJavaScriptを限りなくゼロに近づけます。この構造により、LCP(最大コンテンツ描画)やFCP(初回描画)などのWeb Vitals指標を大幅に改善できます。


「性能」や「将来性」への期待値が高く、今後の成長が期待されるフレームワークの1つです。SEOやパフォーマンスを重視するWebアプリやECサイトでの採用が進みつつあります。Qwikは、従来のSPAやSSRとは異なるアプローチで本質的に速いWebを実現する革新的な選択肢であり、今後のフロントエンド技術を牽引する可能性を秘めた注目のフレームワークです。


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4.フレームワーク選定のポイント

フロントエンドフレームワークは選択肢が多いだけに、「どれを選べばよいか」で悩む開発者も少なくありません。


ここでは、フレームワーク選びのために押さえておきたいポイントについて解説します。

目的と開発規模に応じたフレームワークを選ぶ

フレームワーク選定は、何を作るかやどの規模で開発するかなどの開発の目的と規模によって選ぶ必要があります。


フレームワークそれぞれには得意・不得意があります。例えば、PoCや中規模程度のSPAならVueやSvelteが向いていますが、大規模な開発にはAngularやReactが適しています。適切なフレームワーク選定を行わないと、余計な機能や拡張性不足が後々の開発負担につながります。

学習リソースやドキュメントの豊富さで選ぶ

学習リソースの豊富さや日本語ドキュメントの有無、コミュニティが活発に動いているかどうかも重要な判断材料です。


すぐに開発を始めたい場合、ドキュメントの豊富さやサンプルコードの有無、Q&Aサイトでの事例の多さはエラー解決の速さに直結します。


ReactやVueは、日本語・英語ともに充実したドキュメントが用意されており、QiitaやZennなどでも多くの事例が公開されています。一方で、QwikやSolidなどは先進的な機能を持つものの、情報が英語中心であり、ある程度の経験者向けと言えます。


このような、学習ハードルの低さや情報の探しやすさも、フレームワーク選定において欠かせない要素です。

保守性・拡張性まで見据える

企業でフロントエンドフレームワークの採用を検討している場合、長期的な視点で、今後の仕様変更やチーム拡大にも耐えられるかも選定の基準にしましょう。


初期は軽快に使えるフレームワークでも設計の自由度が低かったり、外部ライブラリとの連携が難しかったりすると、将来的にリファクタリングが必要になることがあります。


Web Componentsを活用したLitやStencilは、複数プロジェクトでの再利用やライブラリ化がしやすく、設計の柔軟性が求められる現場で重宝されます。


将来的な変更や拡張を見据えた選定を行うことで、継続的な価値を生む基盤が構築できます。


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5.まとめ

フロントエンドフレームワークは、Webアプリ開発における生産性と保守性を左右する要素の1つです。


ReactやVueのような定番のフレームワークから、SvelteやQwikといった先進的なフレームワークまで、それぞれに特徴と強みがあります。


選定の際は、開発目的や規模・学習リソースの有無・将来的な拡張性を総合的に考慮しましょう。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。


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この記事の監修者

笠間 慎

大学卒業後、人材紹介会社にコンサルタントとして従事。フリーランスとして独立。その後、フリーランス案件サイト「フリーランススタート」の立ち上げに編集長兼ライターとして参画し、月間30万人が利用する人気メディアへと成長させる。 2024年より、フリーランスボード編集長に就任。自身の経験を元に、フリーランスの活躍を支援する情報を発信している。

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目次

1.フロントエンドフレームワークとは?

2.フロントエンドフレームワークを使わない選択肢はあり得るか?

3.【2024年版】フロントエンドフレームワーク人気ランキング

React

Vue.js

Angular

Svelte

Preact

Lit

Solid

Alpine.js

Stencil

Qwik

4.フレームワーク選定のポイント

目的と開発規模に応じたフレームワークを選ぶ

学習リソースやドキュメントの豊富さで選ぶ

保守性・拡張性まで見据える

5.まとめ