現在HTMLコーダーとして活躍されている方、もしくはこれからHTMLコーダーとして活躍したいと考えている方の中には、HTMLコーダーの年収がどれくらいか気になっている方もいらっしゃるでしょう。
適切な報酬を得るためにも、HTMLコーダーが実際にどれくらいの年収なのか把握しつつ、さらに活躍するためにはどのようなことが必要か知っておくことが大切です。
今回はHTMLコーダーの年収に関する基礎知識、HTMLコーダーを目指す時に知っておくべきこと、HTMLコーダーに必要なスキルや学習方法、HTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイントについてお話しします。
目次
1.HTMLコーダーの年収に関する基礎知識
はじめにHTMLコーダーの年収に関する基礎知識についてお話しします。
実務経験のあるHTMLコーダーの年収
実務経験のあるHTMLコーダーの年収はおおよそ400万から500万前後です。
ただし、スキルや実務経験が豊富で実績もあり、HTMLコーダー以外のエンジニア領域のスキルや技術を身につけている場合はさらにプラスになります。
例えば、HTMLコーダーとしてのスキルを習熟しており、フロントエンドエンジニア領域のJavaScriptやPHPスキルも身につけていれば、応募できる求人や案件の幅も広がり、必然的に年収が上げられるということです。
未経験の方のHTMLコーダーの年収
未経験の方のHTMLコーダーの年収はおおよそ350万から450万前後です。実務経験の浅い方も同様の年収になる可能性は十分に考えられます。また正社員や派遣社員など、雇用形態によって大きく異なってくることも留意しておきましょう。
雇用を基軸としてHTMLコーダーの求人を探す場合、どのようなスキルが必要なのかしっかりと把握しつつ、年収に見合ったスキルが上についているのか精査することが大切です。
フリーランスの方のHTMLコーダーの年収
フリーランスの方のHTMLコーダーの年収の場合は、いかに安定的に案件を獲得できるか、同じく高単価の案件を獲得できるかによって異なるものの、おおよそ500万から700万前後です。フリーランスの方の場合はHTMLコーダーのスキルや技術だけで案件を獲得するというよりも、営業力や交渉力も含めてコミュニケーション力によって報酬に差が出てくるということも理解しておきましょう。
その他にもHTMLコーダー以外のフロントエンド開発やUI・UXデザインスキルや技術を身につけていくことで、獲得できる案件の幅が広がれば年収を上げていくことができるようになります。
バイトの方のHTMLコーダーの年収
バイトの方のHTMLコーダーの年収は時給と勤務時間及び勤務日数によって異なってきます。おおよそ1,500円から2,000円が平均時給単価であり、月間でどれぐらいシフトに入れるかによって年収は変わってくるということです。
副業として実務経験を積みながら収入を得たいという場合において有益な働き方であり、本業と両立できる状況であれば生活基盤を失いにくいので安心と言えます。
ただし、あくまでもバイトの領域のコーディングしか向かせてもらえない可能性もあるため、スキルアップが望めない場合は他の働き方も考えてみると良いでしょう。
2.HTMLコーダーを目指す時に知っておくべきこと
次にHTMLコーダーを目指す時に知っておくべきことについてお話しします。
HTMLコーダーとプログラマーの違い
HTMLコーダーとプログラマーの違いとして、HTMLコーダーが取り扱うのはマークアップ言語、プログラマーが取り扱うのはプログラミング言語ということが挙げられます。
簡単に説明するとHTMLはコンピューター及びブラウザに対して、文章や画像がどのような構造でどのような意味合いを持っているのかを、タグの入れ子や属性によって説明し、理解してもらうための言語です。CSSやJavaScriptによって人間が見やすいように表示することがWeb制作の基本と言えるでしょう。
対してJavaScriptやPHP、Javaなどプログラミング言語の場合はコンピューターにどんな処理をさせるのかを命令する言語と言えます。HTMLのようにコーディングした結果が表示されるのではなく、入力した情報や条件によって様々な挙動や結果の出力をすることが可能です。
どちらもコーディングするという部分は共通していますが、コーディングの対象や目的が異なっているということを理解しておきましょう。
HTMLコーダーに向いている人
ITやパソコンに苦手意識がない人
新しい技術や知識を身につけるのが好きな人
アップデートの内容に合わせて知識を切り替えられる人
周囲と過不足なくコミュニケーションできる人
他の技術領域についても学んでいける人
上記はHTMLコーダーに向いている人の特徴です。
HTMLコーダーは黙々とコーディングしていくと言ったような職種ではなく、周囲とのコミュニケーションが必須であることをまずは知っておいてください。
その上でHTMLやCSS、JavaScriptに関する最新の技術や知識を吸収していく姿勢を持つこと、CMSやPHPなど関連する技術についても積極的に学んでいける人が向いていると言えるでしょう。
HTMLコーダーが「きつい」「なくなる」は本当か
HTMLコーダーについて情報収集をしていると「きつい」という関連キーワードが現れることがあります。HTMLコーダーの方が「きつい」と感じることは実際勤め先や開発現場次第であることから一概にHTMLコーダーが「きつい」と断言しないようにしましょう。
同じく「なくなる」という関連キーワードについては、昨今ではCMSやノーコードによる開発に加えて、ChatGPTなどのAIを活用したWeb開発も実用段階に入ってきたことで、HTMLコーダーという職種自体がなくなるのではないかといった懸念で生じた考え方であると言えます。
技術発達の早いIT分野においてHTMLコーダーが「なくなる」かどうかはわからないです。しかし情報収集の際のネガティブな関連キーワードについては全て鵜呑みにせずにすでにHTMLコーダーとして働いている方が社会にたくさんいるということをまずは覚えておいてください。
HTMLコーダーは未経験からの転職でも活躍できるか
HTMLコーダーは未経験からの転職でも活躍できるかについては、スキルや知識をどれぐらい身につけられるか、実務の現場で役立つ実力が身につくかどうかが重要と言えます。求人や案件によっては未経験でも応募可能というものもあるため、情報収集をしながら積極的に応募してみるのも非常におすすめです。
その他にも地方自治体や公的機関が提供している職業訓練のコースの中にもWeb制作コースといったようなものもあるため、条件によっては失業手当をもらいながら学ぶといったことも視野に入れておきましょう。
どちらの場合においても採用されるかどうかについては自分次第であることを忘れず、積極的な転職活動をすることが大切です。
3.HTMLコーダーに必要なスキルや学習方法
次にHTMLコーダーに必要なスキルや学習方法についてお話しします。
HTMLコーダーに必要なスキル
HTML/CSSの知識基礎
JavaScriptの知識
CMSなどを含むWeb制作知識
上記はHTMLコーダーに必要なスキルの一例です。
一般的にはHTMLコーダーはWebデザイナーやフロントエンドエンジニアから渡されるデザイン及びデータを基に、HTMLやCSSでコーディングをしていきます。必要に応じてjQueryなどJavaScriptのライブラリなども覚えておくことで、スムーズに仕事ができるようになっていくでしょう。
HTMLコーダーとして採用されるために必要なスキル
Webサイトの設計や構築知識
Webデザイン知識
Webマーケティング知識
コミュニケーションスキル
上記はHTMLコーダーとして採用されるために必要なスキルの一例です。実際にHTMLコーダーとして必要となるスキルの一例であり、細かなコーディングだけでなくWebサイト全体のバランスを考えられる能力やスキルと言えます。
HTMLコーダーと言っても、場合によってはページの文章などを考える必要もあるため、サイトの目的に合わせて文章を作れる能力も身につけておくと良いでしょう。
HTMLコーダーとして案件を獲得するために必要なスキル
営業スキル及び交渉スキル
コミュニケーションスキル
実績及び実力が伝わるポートフォリオや成果物
課題や問題の発見や解決するスキル
上記はHTMLコーダーとして案件を獲得するために必要なスキルの一例です。HTMLコーダーとして採用されるために必要なスキルでもありますが、特にフリーランスとして案件を獲得するためには、まずコミュニケーション力が必要と言えます。
またクライアントによっては技術面に疎い場合もあり、明確な実績やポートフォリオ、スキルシートがあることで定量的にスキルが可視化されているため案件を獲得しやすくなるということも忘れてはいけません。
同様にクライアントはどのような課題や問題を抱えているかを発見し、解決できるスキルを持っていれば、さらに案件を獲得できる可能性を高めることにつながるでしょう。
HTMLコーダーのスキルを身につける際の学習方法
本やWebの情報による独学
オンラインなどのスクールやセミナーへの参加
未経験でも応募可能な案件及び求人で実務経験を積む
公的機関の提供している職業訓練コース
上記はHTMLコーダーのスキルを身につける際の学習方法の一例です。
未経験の場合においても、HTMLやCSSに関する基礎は身につけておかないと自分自身が苦労するということを覚えておきましょう。
その他にもITやWebに関する基礎的な知識が全くないと不安がある場合、ITパスポートや基本情報技術者のような資格取得を目指して勉強をするのも非常におすすめです。
公的機関の提供している職業訓練コースは、DTP・Web技術科Webコース、JavaやPythonを学べるコース、Webアプリケーションプログラマー養成コースなどが開催されており、HTMLコーダーだけではなくプログラマーを目指すことができます。
地域によって開催されるコースが異なるため、気になった場合はお近くの公的機関に問い合わせてみてください。
4.HTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイント
次にHTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイントについてお話しします。
仕事と学習を両立しつつ、ポートフォリオを更新していくこと
HTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイントとして、仕事と学習を両立しつつ、ポートフォリオを更新していくことが挙げられます。ポートフォリオはHTMLコーダーとしての実力を示せる一番の材料であることから、最新の状態にしておくことで自分自身の価値をしっかりと企業やクライアントに伝えられるのが理由です。
例えば、HTMLのコーディングだけでなく、Webデザインもできるようになった、JavaScriptについても理解を深めて表示に活かせるようになったなど、ポートフォリオに盛り込んでおくことで文章や口頭で伝えるよりも明確に能力が伝わります。
求人や案件に関する情報収集を怠らないこと
HTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイントとして、求人や案件に関する情報収集を怠らないことが挙げられます。年収の相場は具体的にどれくらいなのか、自分自身のスキルセットでどのような求人や案件に応募できるかなどをチェックし、転職や就職の準備を進めることが大切です。
また、求人や案件の情報に記載されている企業名や会社名などを検索して、実際にどのようなホームページを作っているのか、どのような実績があるのかを見ておくことも重要と言えます。公式なホームページで掲載されているリクルートの情報を見ておくことで、どのような企業だとどれくらいの年収なのか、どのような人材が求められているのかといったことも把握できるようになるでしょう。
エンジニア専門のエージェントなども積極的に活用すること
HTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイントとして、エンジニア専門のエージェントなども積極的に活用することが挙げられます。HTMLコーダーは技術者であり、エンジニアに含まれる職業です。そのため、一般的なエンジニア専門の求人及び案件検索サイトとともに、エンジニア専門のエージェントを積極的に活用することでさらに情報収集の幅が広がります。
また、エンジニア専門のエージェントの場合は公開されていないような案件及び求人に出会える可能性があること、個人で転職活動をするよりも採用や案件の獲得が高まることなども利用する大きな利点といえるでしょう。実際にエージェントの方と相談してみると、自分自身の価値を把握できるようになったり、自分に何が足りないのか分かったりするようになるので非常におすすめです。
他のエンジニア領域も含めて情報を吸収し学ぶ姿勢を作ること
HTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイントとして、他のエンジニア領域も含めて情報を吸収し学ぶ姿勢を作ることが挙げられます。
例えばWordPressなどのCMS、その他にもWebデザインやWebマーケティング、コンテンツマーケティングなど、HTMLコーダーに関連する技術やスキルを学び、スキルアップしていくことで、エンジニアとしてだけでなく様々な領域でお仕事ができるようになるでしょう。
HTMLコーダーが作るのはホームページやWebサイト、Webシステムなどです。スキルや技術を身につけ、知識を増やしていくことの楽しさを感じれるようにすることを重視し、どんどん情報を吸収し学ぶことができる姿勢を作っていくことをおすすめします。
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5.まとめ
今回はHTMLコーダーの年収に関する基礎知識、HTMLコーダーを目指す時に知っておくべきこと、HTMLコーダーに必要なスキルや学習方法、HTMLコーダーからエンジニア領域で活躍するためのポイントについてお話ししました。
HTMLコーダーの年収は実務経験やスキルによって異なること、実際に働く現場によっても違いがあることを忘れず、エンジニア専門の転職エージェントなどを利用しながら、自分のエンジニアとしての価値にあった報酬を得ることを目指すことが大切です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。