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Webアナリスト検定とは?難易度やメリット・デメリット、対策方法について解説

公開日:2024/09/28最終更新日:2024/09/28

「アクセス解析と改善に興味がある」「Googleアナリティクスやサーチコンソールを使いこなせるようになりたい」とお考えであればWebアナリスト検定の合格を目指して勉強するのがおすすめです。


Webアナリスト検定に挑戦することで、ホームページにアクセスしてきた潜在的な顧客層を、見込み客であるリード、そして顧客に成長させるための手法の基礎を学ぶことができるようになるでしょう。


今回はWebアナリスト検定に関する基礎知識や詳細情報、Webアナリスト検定の資格取得のメリット・デメリット、Webアナリスト検定合格のためのおすすめの参考書や対策法についてお話します。


1.Webアナリスト検定に関する基礎知識

はじめにWebアナリスト検定に関する基礎知識について解説します。

Webアナリスト検定とは

Webアナリスト検定とは、JWA(一般社団法人日本Web協会)が実施するホームページやWebサイトへのアクセス解析と分析、そして改善に関する知識やスキルが問われる検定試験です。


ホームページには日々、不特定多数の人が訪れます。しかし、そのままにしていては利益や売上につなげることはできません。Googleアナリティクスやサーチコンソールで得られた情報を分析し、問い合わせや商品の購入、サービスへの課金に促す必要があるのです。


Webアナリスト検定の合格に向けて学ぶことで、アクセス解析や分析のスキルが身につき、オンライン集客やオンラインマーケティングで成果を出せるようになります。

Googleアナリティクスとサーチコンソールについて

Googleアナリティクスとは、HTMLのヘッダ部分に指定されたコードを埋め込むことで、アクセスしてきたユーザーの情報を蓄積してくれるツールを指します。


サーチコンソールはホームページ自体の状態やパフォーマンスを分析するツールであり、Webサイトのインデックス状態や不要な外部リンクの拒否ができます。


Googleアナリティクスは外部からのアクセスに関する分析、サーチコンソールは内部であるホームページに関する分析と大まかに覚えておくと良いでしょう。

「Webアナリスト検定 意味ない」と言われる理由

Webアナリスト検定試験について情報収集をしていると、「Webアナリスト検定 意味ない」という言葉を見かけることがあるかもしれません。Webアナリスト検定は民間資格であり、合格しなければ何らかの業務ができない、もしくは免許ではないというのが理由であると推測されます。


しかし、Webアナリスト検定の合格のために学ぶことが意味ないということは決してありません。Googleアナリティクスやサーチコンソールの扱い方を学べるようになれば、オンラインでの集客が可能になりますし、直接的に利益や売上にポジティブな影響を与えることができるのが理由です。


不特定多数のユーザーとは、すなわち潜在的な顧客層でもあるため、Webアナリストについて学ぶことは、将来的な顧客の分母を増やすためにも必要なことと言えます。

2.Webアナリスト検定試験の詳細情報

次にWebアナリスト検定試験の詳細情報について解説します。

Webアナリスト検定の詳細

試験名

Webアナリスト検定

試験会場

各地域のJWA協会加盟企業が運営する試験会場

試験日時

試験会場によって異なる

※試験会場と日時については公式ホームページを参照

試験時間

80分

出題形式

CBT(Computer Based Testing)方式

出題数

70問

合格基準

各カテゴリで40%以上かつトータル75%以上の正解

受検料

17,600円

前提資格

特になし

試験結果

試験終了後、点数と合否確認がディスプレイ上に表示

参考元:Webアナリスト検定(オンライン受講対応)


上記がWebアナリスト検定の詳細です。JWA協会加盟企業に申し込むことで受験することができます。また、講座を一緒に受講することも可能ですので、検定試験への挑戦が初めての方、もしくは受講して合格を確実にしたい方は検討してみても良いでしょう。

Webアナリスト検定の出題範囲

(1)Webアナリストとは

Webアナリストの定義

Webアナリストの実務

Webアナリストに必要なスキル123

(2)ユーザーフローに沿ったデータ分析の考え方

目標の設定

KPI設計の方法

Web解析の進め方

演習

ユーザーフローに沿ったデータ分析とは

検定試験対策演習

(3)集客フェーズ


集客・流入とは

用語・計算式(1)~(3)

Google Analytics(1)~(3)分析例

(4)回遊フェーズ

回遊とは

用語・計算式(1)~(5)

Google Analytics(1)~(3)分析例

(5)コンバージョンフェーズ


コンバージョンとは

用語・計算式(1)~(6)

Google Analytics(1)~(3)分析例

(6)リピートフェーズ


リテンション(リピート)とは

新規獲得コストと顧客維持コスト

顧客ライフサイクルとLTV

OnetoOneマーケティングの実現

CRM分析手法

CRM分析例:RFM分析

ソーシャルメディアの利用目的

企業とユーザーの異なる目的

エンゲージメントを高める3フェーズソーシャルメディア分析

(7)デジタルマーケティング概論


マーケティングコミュニケーションの変化Web中心に変化した4つの理由

コミュニケーション設計

デバイスの多様化

参考元:Webアナリスト検定のカリキュラム


上記はWebアナリスト検定のカリキュラムからの抜粋です。Webアナリストに関する詳細から、アクセス解析や分析の基本的なことを網羅するような形の出題範囲と言えるでしょう。オンライン講座を受講する場合は実際にGoogleアナリティクスやサーチコンソールの画面で説明があるとのことなので、ご自身で環境を整えられない場合は受講を前向きに検討しても良いかもしれません。

Webアナリスト検定の受験者数・合格率・難易度

Webアナリスト検定の受験者数は公式には発表されていませんが、合格率については講座を受講した場合、約8割程度という記載があります。約8割合格、そして各カテゴリで40%以上かつトータル75%以上の正答率が合格基準、オンライン講座が5時間程度ということを前提として考えると、難易度はそこまで高くないことが推測されます。


ただし、ITに関する基礎的な用語や仕組みの理解が備わっていない場合、難易度は高くなるかもしれません。内容的にはユーザーフロー、集客フェーズ、コンバージョン率分析など、Webサイトのパフォーマンス測定を含む基本的なWeb分野であるためITパスポートと同程度と見込んでおくと良いでしょう。


Web解析やマーケティングの経験があれば、独学でも十分合格を狙える一方で自信がない場合はテキストを購入し、オンライン講座を受講してから、どのような形で勉強すれば良いか模索することをおすすめします。

Webアナリスト検定の申し込み手順

  1. 公式ホームページで受講できそうなJWA協会加盟企業を選ぶ

    ※主催:株式会社Tooの場合はこちら

    ※主催:デジタルハリウッドSTUDIO姫路の場合はこちら

  2. それぞれの団体に合わせた申し込み方法で申し込む

  3. 受験料を支払う

  4. 指定した日時、場所で受験


上記がWebアナリスト検定の申し込み手順です。オンライン講座を受講する場合は、その分の料金が発生することを覚えておきましょう。オンライン講座は5時間程度とのことですので、スケジュールをしっかりと組んだ上で受講できるスケジュールを選ぶことが大切です。

Webアナリスト検定の有効期限

Webアナリスト検定の有効期限は公式には説明されていません。ただし、一定の期間で更新の必要の有無が記載されていないという意味でもあるため、日々進化する技術に対して情報収集を行い知識やスキルをアップデートしていくことは必要になります。


特にGoogleアナリティクス自体がGoogleのアルゴリズムなどのアップデートに合わせて変化していくことも考えられるため、古い知識のままですと解析や分析の結果をうまく活用できない可能性も考えられるでしょう。サーチコンソールについても同様であり、機能や技術のアップデートの情報に対して常にアンテナを張っておきましょう。

Webアナリスト検定の勉強時間

Webアナリスト検定の勉強時間には個人差があり、ITに関する基礎的な用語や仕組みの理解がある方の場合はおおよそですが20時間から50時間、全くない場合は基礎を学ぶことも含めて50時間から100時間を見込んでおくと良いでしょう。


カリキュラムの範囲的には10時間から20時間程度のような内容に見えるものの、試験の問題数は70問と決して少なくないため、きちんと理解をしておかないと合格できない可能性は十分に考えられます。基本的な用語を理解しておくこと、関連する技術についても学んでおくことで合格率を高めていきましょう。

3.Webアナリスト検定の資格取得のメリット

次にWebアナリスト検定の資格取得のメリットについて解説します。

Webのアクセスに関する基礎が身につく

Webアナリスト検定の資格取得のメリットとして、Webのアクセスに関する基礎が身につくことが挙げられます。ホームページにアクセスしてくれたユーザーは、少なくとも何らかの形で興味を持っている方、もしくは何らかの形でリーチした方ですが、そのままではビジネスに活かすことはできません。


Webアナリストの知識やスキルによって、ユーザーを解析及び分析し、ターゲットやペルソナとの相違、実際のユーザー層、ニーズの把握などができるようになれば、新しい指針や方向性を定めることができ、より結果の出る施策ができるようになるのです。

集客やマーケティングに役立てることができる

Webアナリスト検定の資格取得のメリットとして、集客やマーケティングに役立てることができることが挙げられます。偶然ホームページに訪れてくれたユーザー以外にも、訪れていないユーザーの中に潜在的な顧客層は多く存在していますが、集客やマーケティングをしなければ認知してもらうことができません。


Webアナリストの知識やスキルによって、過去のデータに基づいて様々な施策を行うことで集客を行い、ユーザーにアクションを起こしてもらえるマーケティングを実施することができるようになります。不特定多数である潜在的な顧客層から、見込み客であるリードへの成長、そして顧客への成長となるそれぞれの段階においても、分母を大きく減らすことなく、新規顧客獲得につなげていくことができるようになるでしょう。

IT・Web・SEOの領域で活躍できる可能性がある

Webアナリスト検定の資格取得のメリットとして、IT・Web・SEOの領域で活躍できる可能性があることが挙げられます。アクセス解析や分析の能力は、オンライン上のコンテンツやアプリ、オンラインサービスなど様々な分野で必要となることから、他のスキルと合わせて求人への応募や案件への挑戦がしやすくなるということです。


特にSEOの領域においては、商品やサービスがどんなに良くても、知ってもらわなければ買ってもらうことができない、興味関心を引き出すことができなければ、購入や課金に繋がらないという大きな課題であるため、学んだことで実績を作り上げていくことで、市場価値を高めることができるでしょう。

4.Webアナリスト検定の資格取得のデメリット

次にWebアナリスト検定の資格取得のデメリットについて解説します。

資格取得には時間や受験料が必要

Webアナリスト検定の資格取得のデメリットとして、資格取得には時間や受験料が必要なことが挙げられます。資格取得の勉強に慣れている場合は別ですが、そうでない場合は日々に1時間、2時間の勉強時間を捻出するのは意外と大変です。


その他にも受験料やテキスト、オンライン講座を受講する場合はその分の費用も必要になります。ただし、学んだ知識や身についたスキルは決して無駄になりません。その後のキャリアプランに役立てられること、リターンがあることを考えると必要なコストだと覚えておきましょう。

実務経験と同等の証明としては評価されにくい

Webアナリスト検定の資格取得のデメリットとして、実務経験と同等の証明としては評価されにくいことが挙げられます。実際にアクセスの解析や分析の実務経験がある方と比べて、見劣りしてしまう可能性があるということです。


ただし、実務経験を積むために基礎を学ぶという検定試験でもあるため、焦る必要はありません。しっかりと学んで合格し、合格したことをアピールして業界で実務を積み、実績を積み上げるというイメージを持ちましょう。

Webサイトの構築やカスタマイズする技能ではない

Webアナリスト検定の資格取得のデメリットとして、Webサイトの構築やカスタマイズする技能ではないことが挙げられます。あくまでもアクセス解析や分析の知識やスキルであり、Webサイトに反映するためには別の技術が必要となるということです。


HTMLやCSS、CMS(例:WordPress)などについても学んでおき、どのような形でホームページが形成されているのかも理解を深めておきましょう。その他にもオンライン集客やオンラインマーケティング、営業分野なども含めて、分析した結果をどのように活用できるのか様々な手段を学んでおくことをおすすめします。

5.Webアナリスト検定合格のためのおすすめの参考書や対策法

次にWebアナリスト検定合格のためのおすすめの参考書や対策法について解説します。

公式で紹介されている参考書やSEOに関する技術書

Webアナリスト検定合格のために、公式で紹介されている参考書やSEOに関する技術書を読み解いておきましょう。アクセス解析がどのようなものかという基礎的なものから学んでいき、そしてどのようなツールがあるのか、Googleアナリティクスはどのようなものなのかなど理解することから始めるべきです。


基本的な用語が読み解けない場合はITパスポートなどの参考書などで基礎を学ぶこともおすすめします。Webアナリスト検定の範囲だけでなく、関連する技術領域についても知識を身につけることで、理解するスピードもアップしますし、何よりも試験での正答率を上げることに繋がるでしょう。

Webアナリスト検定講座の受講を検討する

Webアナリスト検定の合格のためにWebアナリスト検定講座の受講を検討することも検討してみましょう。オンラインで受講できるため、都合の良い日時を選んで受講することで、専門家の方のレクチャーを受けることができます。


事前にテキストを熟読しておき、カリキュラムについても把握しておきましょう。いきなりオンライン講座の受講ですと、全く意味がわからずに時間が無駄になってしまうことも考えられますので注意してください。

実際にホームページを運営するのもおすすめ

Webアナリスト検定合格のために、実際にホームページを運営するのもおすすめです。いきなりドメインを取得、レンタルサーバーを契約する必要まではありませんが、BloggerなどのブログサービスでGoogleアナリティクスの設定を行い、実際に管理画面を見ておくと非常に参考になります。


もし、ホームページの制作やコンテンツ制作にも興味がある場合は、WordPressなどのCMSやブログサービスなどを利用して画像や文書の組み合わせなどでコンテンツを作る体験をしておくと、ホームページの構築や運営がどのようなものかの基礎も学べるようになるでしょう。


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6.まとめ

今回はWebアナリスト検定に関する基礎知識や詳細情報、Webアナリスト検定の資格取得のメリット・デメリット、Webアナリスト検定合格のためのおすすめの参考書や対策法についてお話しました。


商品やサービスの性質を問わず、「知ってもらうこと」はマーケティングの第一歩です。Webアナリスト検定に合格することで、どのようにすれば認知されるのか、そしてその先の興味関心を引き出し、商品の購入やサービスへの課金に繋げられるようになるでしょう。


業界や業種を問わずWebアナリスト検定の知識やスキルは非常に役立つのは間違いありませんので、是非とも合格に向けて頑張ってみてください。


最後までお読みいただきありがとうございました。

本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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この記事の監修者

笠間 慎

大学卒業後、人材紹介会社にコンサルタントとして従事。フリーランスとして独立。その後、フリーランス案件サイト「フリーランススタート」の立ち上げに編集長兼ライターとして参画し、月間30万人が利用する人気メディアへと成長させる。 2024年より、フリーランスボード編集長に就任。自身の経験を元に、フリーランスの活躍を支援する情報を発信している。

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設立年月日

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目次

1.Webアナリスト検定に関する基礎知識

Webアナリスト検定とは

Googleアナリティクスとサーチコンソールについて

「Webアナリスト検定 意味ない」と言われる理由

2.Webアナリスト検定試験の詳細情報

Webアナリスト検定の詳細

Webアナリスト検定の出題範囲

Webアナリスト検定の受験者数・合格率・難易度

Webアナリスト検定の申し込み手順

Webアナリスト検定の有効期限

Webアナリスト検定の勉強時間

3.Webアナリスト検定の資格取得のメリット

Webのアクセスに関する基礎が身につく

集客やマーケティングに役立てることができる

IT・Web・SEOの領域で活躍できる可能性がある

4.Webアナリスト検定の資格取得のデメリット

資格取得には時間や受験料が必要

実務経験と同等の証明としては評価されにくい

Webサイトの構築やカスタマイズする技能ではない

5.Webアナリスト検定合格のためのおすすめの参考書や対策法

公式で紹介されている参考書やSEOに関する技術書

Webアナリスト検定講座の受講を検討する

実際にホームページを運営するのもおすすめ

6.まとめ