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フリーランスが受け取る年金額とは|厚生年金に代わる年金準備の方法も解説

公開日:2024/11/12最終更新日:2024/11/13

フリーランスとして働く方々は、会社員や公務員といった雇用者とは異なる立場にあるため厚生年金に加入することができません。


厚生年金は会社員や公務員が加入する公的年金制度の一つで、老後に受け取れる年金額が比較的高いのが特徴です。しかしフリーランスの方々はこの制度に加入できないため、会社員や公務員と比べると老後に受け取れる年金額がどうしても少なくなってしまいます。その結果、将来の生活資金に対する不安を感じる方が少なくないのが現実です。


このような状況を踏まえフリーランスとしての働き方を選んだ方々にとって、どれほどの年金を受け取れるのかそしてまた老後に備えてどのような資金準備が必要なのかを理解することは非常に重要です。


そこでこの記事では、フリーランスの方々が受け取れる公的年金の仕組みや金額の目安について詳しく解説します。さらに老後の資金をどのように計画的に積み立てていくべきか、具体的な方法や選択肢についても取り上げます。


老後資金を計画的に準備しておくことは、フリーランスの方々が安心して老後を迎えるために欠かせません。特に年金だけに頼らず、早い段階からコツコツと積立を始めることが重要です。またどの制度や投資商品が自分に合っているかを見極めるために、専門家に相談することも効果的でしょう。


この記事を通じてフリーランスの方々が老後に向けた資金準備の具体的な方法を理解し、自分自身の将来に対する不安を軽減する一助になれば幸いです。


目次

1.フリーランスになったら国民年金への切り替えを忘れずに

会社員からフリーランスに転身する際には、年金に関する手続きを行う必要があります。通常は勤めていた企業が厚生年金の脱退手続きを代行してくれるため、退職証明書を持参して国民年金への加入手続き(国民年金第1号被保険者資格取得手続き)を行います。

2.国民年金の切り替え手続きの方法

厚生年金から国民年金への切り替えは、最寄りの市区町村役場の国民年金窓口で手続きを行います。この際に必要な持ち物は以下の通りです。

  • 退職を証明する書類(離職票、健康保険喪失証明書、退職証明書など)

  • 身分証明書(運転免許証やパスポート)

  • 年金手帳

  • 印章

手続きは基本的に退職後14日以内に行うことが望ましいです。

国民年金の支払い方法

国民年金の納付は、以下の方法で行うことができます。それぞれの納付手段について詳しくご紹介します。

口座振替による支払い

月末を振替日とする口座振替で支払う方法です。この手続きは年金事務所の窓口・郵送・利用する金融機関で行うことができます。

納付書(領収(納付受託)済通知書)による支払い

送付される納付書を使用して現金で支払う方法です。納付期限内に郵便局・各種金融機関・コンビニエンスストアで国民年金保険料を納付できます。なお、コンビニでの支払いは保険料が30万円以下の場合に限られます。1年分の納付書は4月初めに送付されます。

Pay-easy(ペイジー)を利用した支払い

Pay-easy(ペイジー)は、国民年金保険料をインターネットバンキングやATMを通じて納付できるシステムです。夜間や休日も、パソコンやスマートフォンから手続きが可能です。


Pay-easyを利用するための特別な手続きは不要ですが、インターネットバンキングを使う場合は事前に各金融機関で契約・登録が必要です。

クレジットカードでの支払い

2年・1年・半年の前納が可能なクレジットカードでの支払いです。手続きは年金事務所の窓口か郵送で行えます。クレジットカードでの支払いを選んだ場合、辞退しない限り継続して納付されることになります。

国民健康保険の切り替えも同時に行うと便利

国民健康保険の切り替えは、国民年金の切り替えと同様に各市区町村の国民年金担当窓口で手続き可能です。国民年金を切り替える際に、国民健康保険の切り替えも同時に行うと効率的です。


手続きに必要な書類は以下の3点です。

  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)

  • 資格喪失を確認できる書類(健康保険証や離職票など)

  • 印章

国民年金の切り替え手続きを忘れた場合

国民年金保険料を未払いのままにしておくと、将来的に老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金を受け取れなくなる可能性があります。


もし切り替え手続きを忘れていた場合は早めにお住まいの市区町村役場の年金窓口に相談し、手続きを行うことが重要です。国民年金は、納付期限から2年以内であれば追納が可能です。

3.フリーランス必見!年金に関する基本知識

この章ではフリーランスが押さえておきたい年金の基本知識について解説します。フリーランスは会社員に比べ、将来受け取る年金額が大幅に減る傾向にあります。では、なぜこのような受給額の違いが生じるのでしょうか?また、その差額を補うためにはどのような対策が必要でしょうか。


それを理解するためには、まず日本の公的年金制度の仕組みを知っておくことが重要です。

日本の公的年金制度は二層構造

この節では、日本の公的年金制度の仕組みについてお話しします。日本の年金制度は、全ての人(20歳から60歳未満)が加入する「国民年金(基礎年金)」と、会社員が加入する「厚生年金」の2層構造になっています。

すべての国民が加入する国民年金

国民年金は20歳から60歳未満のすべての人に加入義務があり、保険料は一律です。2024年度の納付額は月額16,980円となっています。


国民年金の給付額は、加入期間によって変わります。満期まで加入している場合は全額が支給されますが、期間が短いとその分だけ減額されます。

主に会社員が対象となる厚生年金

一方で厚生年金の加入者は主に会社員であり、フリーランスや個人事業主は加入対象外です。前述の通り国民年金は全ての国民に加入義務があるため、会社員は国民年金の保険料に加えて厚生年金の保険料も支払うことになります。


そのため会社員は退職時に国民年金に加えて、厚生年金の給付も受け取ることができます。さらに、厚生年金の保険料の半額は雇用主(会社)が負担する仕組みです。

フリーランスと会社員の年金受給額の差

厚生労働省によると、国民年金に加入し20歳から60歳まで全ての期間にわたり保険料を納付した場合、2024年度における満額の年金受給額は基本的に月額68,000円となります。


一方40年間厚生年金に加入し、その期間の平均月収(ボーナスを含む)が43.9万円の場合、2024年度の年金受給額は合計で約16.2万円となります。内訳は基礎年金が月額約6.8万円、厚生年金が月額約9.4万円です。 


なお厚生年金の保険料は給与に応じた定率で計算されるため、納付額は個人差があります。

フリーランスの扶養家族の年金制度

さらに扶養家族の年金に関しては、会社員には有利な点があります。会社員の配偶者が扶養に入っている場合、その配偶者は「第3号被保険者」として扱われ、保険料を支払う義務が免除されます。


一方でフリーランスの配偶者にはこのような免除は適用されず、配偶者も国民年金の保険料を支払わなければなりません。そのため配偶者を持つ会社員がフリーランスに転向すると、国民年金の支払いが2人分になるという負担増が生じます。

フリーランスでも年金を所得控除できる

しかし、節税に関してもメリットがあります。1年間の所得を計算し税額を確定する確定申告では、支払った年金保険料を所得から控除することが可能です。


以上、フリーランスが押さえておきたい年金の基礎知識をまとめました。


留意すべき点として会社員とは加入している年金制度が異なるため、将来的に受け取る年金額に大きな差が生じることが挙げられます。

将来受け取れる年金の種類

将来的に受け取れる年金には、以下の3つの種類があります。

老齢年金

保険料の納付が行われた期間や免除された期間を合算した受給資格期間が10年以上ある場合、65歳から受け取ることができる年金です。


老齢年金は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2種類があり、国民年金に加入している人は「老齢基礎年金」を受け取ることができます。年金の額は国民年金や厚生年金の加入期間、減免制度の利用状況などに基づいて算出されます。

障害年金

病気やけがによって障害が残り、働くことができなくなった際に受け取ることができる年金です。


障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があり、国民年金に加入している人は「障害基礎年金」を受け取ることができます。また、障害厚生年金は現役世代の人でも受給可能です。

遺族年金

国民年金または厚生年金の加入者(または加入していた人)が亡くなった際、その人に依存して生計を立てていた遺族が受け取ることができる年金です。


「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」が存在し、亡くなった人が国民年金に加入していた場合、遺族は「遺族基礎年金」を受給することができます。対象となる遺族には、亡くなった人に依存して生活していた子どもの配偶者や子どもが含まれます。

4.老後の生活費はいくら必要か?

老後に必要な生活費について考えてみましょう。生命保険文化センターの調査によると夫婦2人の場合、「老後の最低日常生活費は月平均23.2万円」、「ゆとりのある老後生活費は平均37.9万円」とされています。


会社員の場合は年金に加えて退職金も見込めますが、フリーランスの場合国民年金のみでは将来の生活設計に対して不安が残る可能性があります。

5.フリーランスと会社員、年金負担額を比較すると?

会社員とフリーランスでは、年金の保険料(支払う額)や受給額(受け取る額)が異なります。支払う年金保険料について詳しく解説していきます。

フリーランスと会社員の年金負担額の違い

フリーランスは「国民年金」に加入するため、基本的には国民年金保険料のみを負担します。一方で、会社員は「厚生年金」に加入しており、標準課税月額や標準賞与額の18.3%を会社と半額ずつ負担する仕組みになっています。


ただし、保険料は厳密に標準課税月額×18.3%で計算されるわけではなく、標準課税月額によって分けられた「等級」に基づいて決まります。例えば、月給が25万円から30万円程度の会社員であれば、厚生年金保険料は約25,000円前後となります。


フリーランスが支払う国民年金と比較すると、1.5倍から2倍程度の保険料がかかるといえます。

6.フリーランスの年金受給額の目安

先述した通り、国民年金に加入し20歳から60歳まで全ての期間にわたり保険料を納付した場合、2024年度における満額の年金受給額は基本的に月額68,000円となります。それ以外の場合を見ていきましょう。

学生納付特例を利用した場合の受給額

例えば、学生のときに3年間学生納付特例を利用していたと仮定しましょう。この場合保険料を納めるべき期間である40年(20歳から60歳まで)のうち3年間保険料を支払っていないことになるため、この期間に応じて年金が減少します。


おおよその年金額は、次の計算式で求められます。

80万円 × (40年 - 3年) ÷ 40年 = 74万円

保険料免除制度を利用した場合の影響

一方、免除の場合は単純な比例計算にはなりません。免除制度は収入が低くて保険料の支払いが困難な場合や失業したときに申請することで、保険料の納付が免除される仕組みです。免除の種類には全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除の4つがあります。免除された割合の半分に対して税金が支払われるため、将来的にその税金分の年金を受け取ることが可能です。


例えば全額免除の期間が3年あった場合には3年間保険料を納めていないにもかかわらず1/2は税金が充てられるため、受け取れる年金額のおおよその額は次のように計算できます。

80万円 × (37年 + 3年 × 1/2) ÷ 40年 = 77万円

フリーランスの場合には事業を始めたばかりの頃は収入が少なく、免除を申請していた人もいるかもしれません。どのくらいの期間免除を受けていたかまた学生納付特例を利用していたかを確認することで、自分の年金額を予測しやすくなるでしょう。

7.会社員と自営業の年金受給額を比較

それでは、自営業と会社員の年金額の違いはどのくらいでしょうか。前述の通り老後に受け取る年金は、自営業の場合基本的に老齢基礎年金のみであり、会社員は老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類を受け取ることができます。


老齢基礎年金の満額は、自営業者と会社員で同じ額です。したがって、比較の際は会社員が受け取る老齢厚生年金の金額が重要なポイントになります。


老齢厚生年金は年収や加入期間によって異なりますが、以下のように年収と加入年数に基づいておおよその年金額を計算できます。

厚生年金加入中の平均年収 × 厚生年金加入年数 × 0.55%

これをもとに、

  • 会社員:23歳から60歳まで平均年収約500万円のケース

  • 自営業者:20歳から60歳まで国民年金のみ加入しているケース

  • 10年間会社員として働き、その間の平均年収が400万円で、残り30年間は自営業を営んでいるケース

それぞれで年金の受け取り金額をシミュレーションし、年金の加入年数別に比較してみましょう。なお、両者とも未納や免除はないものとします。

ケース①:会社員で23歳から60歳まで平均年収約500万円のケース

  • 老齢基礎年金:80万円

  • 老齢厚生年金:500万円 × (60 - 23歳) × 0.55% = 約102万円

  • 合計:約182万円

ケース②自営業者で20歳から60歳まで国民年金のみ加入しているケース

  • 老齢基礎年金:80万円

ケース③10年間会社員として働き、その間の平均年収が400万円で、残り30年間は自営業を営んでいるケース

  • 老齢基礎年金:80万円

  • 老齢厚生年金:400万円 × 10年 × 0.55% = 22万円

  • 合計:102万円

この比較から会社員の方が自営業よりも受け取る年金が多く、厚生年金に長く加入することのメリットが大きいことがよくわかります。

8.フリーランスが厚生年金に代わる老後の備え

自営業やフリーランスの方々にとって、老後を年金だけで過ごすのは難しいかもしれません。そこで、自ら老後資金を準備するためのいくつかの方法を紹介します。

国民年金基金の活用

国民年金基金は、フリーランスなど国民年金第1号被保険者が利用できる公的な年金制度です。この制度には終身年金と確定年金の2つの種類があります。1口目は終身年金、2口目は終身年金または確定年金から選ぶことができます。


掛け金は年齢・性別・加入する口数によって異なり、それに応じて受け取る年金額も変わります。

国民年金基金の公式サイトでシミュレーションが可能ですので、興味がある方はぜひ試してみてください。

付加年金制度

付加年金は、自営業者などの第1号被保険者が加入可能な公的年金制度です。保険料は月々400円で、受け取る年金額は付加保険料を納めた月数に200円を掛けた金額になります。


例えば40年間保険料を支払った場合には400円×480ヶ月=192,000円を納めることとなり、年金額は200円×480ヶ月=96,000円を生涯にわたって受け取ることができます。なお一度に96,000円を受け取れるという意味ではなく、年間で96,000円が受給できるため、毎月8,000円が老齢基礎年金に上乗せされることを意味します。

iDeco(個人型確定拠出年金)

iDeCoは、20歳以上60歳未満の誰でも参加できる私的年金制度です。この制度では、投資信託や定期預金などを積み立てることで老後の資産を形成します。


掛け金には職業によって上限が設けられていますが、自営業者の場合は年間81.6万円であり他の職業よりも高く設定されています。


積み立てる商品は自分で選択し運用します。投資信託を選ぶ際には為替リスクや株価変動リスクが伴い、元本は保証されません。しかし、運用次第で資産が増加する可能性もあります。


受け取る金額は、運用の成果によって変わります。

小規模企業共済の仕組み

小規模企業共済は、小規模な経営者や自営業者が加入可能な制度で、積み立てを通じて退職金を形成します。


この制度は老後の資金を準備するだけでなく、事業資金の貸付制度も利用できます。掛け金は1,000円から70,000円の範囲で設定できます。たとえば毎月1万円を20年間積み立てた場合には総額240万円を納付し、老後には約266万円を受け取ることができます。


さらに国民年金基金や小規模企業共済の掛け金は全額が所得控除の対象となるため、所得税や住民税の節税効果も期待できます。

個人年金保険の選択肢

個人年金は老後に保険金を受け取ることができる保険会社の商品です。現在の低金利環境では円建ての個人年金の返戻率は低く、元本が保証されていても資産を増やすことはあまり期待できません。


資産を増やすことを重視するなら、外貨建てや保険料の一部が投資信託で運用される変額保険を検討することができます。ただしこれらの商品の場合為替リスクなどのリスクが存在し、中途解約を行うと元本を大きく下回る可能性もあります。


そのためどのように運用されるのか、中途解約時の影響についてもしっかりと確認した上で契約を進めることが重要です。

終身保険の活用

終身保険は、被保険者が死亡した際に保険金を受け取ることができる保険ですが、貯蓄タイプであるため、解約時には解約返戻金を受け取ることが可能です。


老後に解約返戻金の返戻率を100%を超えるように設定すれば、元本を下回らずに返戻金を受け取れるため老後の資産形成の手段として活用できます。ただし個人年金保険と同様に円建ての場合は返戻率が低くなるため、資産を増やしたい場合は外貨建てや変額保険を選ぶことが考えられます。


この場合も、個人年金保険と同様に元本を下回るリスクがあります。

9.国民年金保険料が支払えないときの対応方法

事業の状況によっては、国民年金保険料の支払いが困難になることもあります。その際には、国民年金保険料の納付猶予制度も利用することが可能です。

国民年金保険料の支払い猶予制度

20歳から50歳未満の方が失業などの理由で保険料の支払いが困難になった場合、申請して承認されると保険料の支払いが猶予されます。猶予された期間は年金の受給資格期間に含まれ、障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取ることもできます。


ただし、猶予制度が適用されている間は将来の老齢基礎年金の受給額は増えない点は注意が必要です。


免除制度や猶予制度を申請しないと保険料が未納とみなされ、将来的に各種年金を受け取れなくなるリスクがあります。そのため日本年金機構では、国民年金保険料を支払えない際には免除制度や猶予制度の活用を推奨しています。

国民年金保険料の追納について

国民年金保険料の免除制度や猶予制度を利用すると、追納(後からの納付)によって将来の老齢基礎年金をほぼ満額にすることが可能です。追納は免除や猶予を受けた期間から10年以内に行う必要があり、免除・猶予の3年度目以降は保険料に加えて一定の金額が加算されます。


さらに、追納した金額は確定申告時に「社会保険料控除」として控除することができます。

産前産後の期間中は国民年金保険料の支払いが免除される

出産に関連する産前産後の期間中は、国民年金保険料の支払いが免除されます。この免除期間は出産予定日または出産日の前月から4か月間です。早産や多胎出産(双子以上)のような特別な状況がある場合、免除される期間は延長されます。


免除された期間は実際に保険料を支払ったとみなされ、将来の老齢基礎年金も保険料を納付した際と同じように計算されます。


また政府は育児期間についても考慮しており、両親が1歳までの育児期間中は国民年金の保険料を免除する方針を発表しています。この政策は2026年度(令和8年度)に実施される予定です。


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10.まとめ

フリーランスとして働く方々は会社員や公務員とは異なる年金制度に加入しているため、独自の年金管理や手続きが必要となります。会社員や公務員が加入する厚生年金と異なり、フリーランスの方々は基本的に国民年金に加入することになります。このためフリーランスとして活動を始めた際には、年金の切り替え手続きや納付方法について理解し適切に対応する必要があります。


会社員や公務員が退職後に受け取る年金額に比べて、フリーランスの方が受け取る年金額はかなり低い水準となるため老後に必要となる生活資金をまかなうには不十分であることが多いです。フリーランスの方々は老後に向けた資金準備について、会社員や公務員に比べてより多くの対策を講じる必要があります。


こうした背景からフリーランスの方々にとっては、年金だけに依存せず自分自身に合った資産形成の方法を早めに見つけて実行することが非常に重要です。具体的には個人型確定拠出年金(iDeCo)や新NISAといった税制優遇のある投資制度を活用することが効果的です。これらの制度を利用すれば老後資金を計画的に積み立てながら、税負担を軽減することもできます。


老後に備えるためには、早い段階での計画的な資金準備が重要です。時間をかけて少しずつ資金を積み立てることで老後の資金不足に対する不安を減らし、安心して生活できるようになります。特にフリーランスとして働く方々は収入が不安定になりやすいので、安定した収入源が確保できるうちに将来に備える準備を進めておくことが重要です。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。


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