「広報やマーケティング分野で活躍したい」「PR活動を強化して自社の商品やサービスをもっと広めたい」とお悩みであれば、PRプランナー資格認定制度の合格に向けて勉強をするのがおすすめです。
現在は情報過多の時代とも言われており、良い商品や良いサービスを開発するだけではなく、ターゲットやペルソナ、そして潜在的な顧客層に情報を届ける必要があることから、PRプランナー資格認定制度で得られる知識がスキルは非常に役立つでしょう。
今回はPRプランナー資格認定制度に関する基礎知識や詳細情報、PRプランナー資格認定制度の資格取得のメリット・デメリット、PRプランナー資格認定制度合格のための参考書の選び方や勉強方法についてお話しします。
目次
1.PRプランナー資格認定制度に関する基礎知識
はじめにPRプランナー資格認定制度に関する基礎知識について解説します。
PRプランナー資格認定制度とは
PRプランナー資格認定制度とは、公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会が主催するPR活動や業務における知識やスキルが問われる認定試験です。
1次:PRプランナー補
2次:准PRプランナー
3次:PRプランナー
PRプランナー資格認定制度は上記の3段階の試験が実施されており、1次の合格でPRプランナー補、1次+2次の合格で准PRプランナー、3つの試験すべてに合格することでPRプランナーの認定を受けることができます。
PRプランナー資格認定制度は、PRの本来の意味合いである「Public Relations:パブリック・リレーションズ」を基盤とした理論や考え方です。一方通行の広告や広報ではなく、顧客や潜在的な顧客層と有益な関係性を築き、相互に信頼と利益をもたらすマネジメントの考え方を、段階的かつ体系的に学ぶことができるようになっています。
なぜ「PRプランナー資格認定制度 意味ない」と言われるのか
PRプランナー資格認定制度について情報収集をする際「PRプランナー資格認定制度 意味ない」という言葉を見かけたことがあるかもしれません。理由としては、認可や許可の資格ではないこと、応募者数が少なく、認知度が低いと思われる方が多いと推測できます。
しかし、PRプランナー資格認定制度の合格に向けて学ぶことで、広報活動に必要な手法や考え方、マネジメントなどの知識やスキルが手に入ることを考えると、意味がないと判断して、受験を諦めてしまうのはあまりおすすめできません。
受験される方のスキルアップやキャリアアップになることを考えると、意味がないどころか、しっかりとしたリターンがあると考え、積極的に勉強して合格を目指すべきと言えるでしょう。
PRプランナー資格認定制度の合格で目指せるキャリア
広報担当者
公式SNS担当者
コンテンツマーケティング編集者
公式ウェブサイト管理者
IR担当
CSR担当
広報及びマーケティング部門の責任者
上記がPRプランナー資格認定制度の合格で目指せるキャリアの一例です。PRプランナーとしての知識やスキルは、主に広報やマーケティング分野で活用しやすいことから、外部に情報発信をする担当者としてのキャリアの選択肢が広がっていきます。
また、広報やマーケティングは商品やサービスの売り上げに直接影響する大事なファクターであることから、プロジェクトの一員として、もしくは責任者としてのポジションも視野に入ってくるでしょう。
PRプランナーとしての実績は、売上はや販売数などの数字に基づいて評価が得やすくなっていることから、マーケティング活動の結果次第で、受験される方の実力やキャリアにポジティブな影響を与えることも期待できます。
2.PRプランナー資格認定制度の詳細情報
次にPRプランナー資格認定制度の詳細情報について解説します。
PRプランナー資格認定制度の詳細
試験名 | 1次試験 | 2次試験 | 3次試験 |
---|---|---|---|
資格名 | PRプランナー補 | 准PRプランナー | PRプランナー |
試験会場 | CBTSに対応した全国約360カ所の試験会場(全国47都道府県) ※会場の検索はこちら | ||
試験日時 | 最新のスケジュールについてはこちらをご覧ください | ||
試験時間 | 80分 | 科目A+B:80分 科目C+D:80分 合計175分(休憩15分含む) | 120分 |
出題形式 | CBT(Computer Based Testing)択一方式 | CBT記述式 | |
出題数 | 50問 | 4科目(科目A~D) 各科目25問 | 課題A ・ニュースリリースの作成 課題B ・広報、PR計画の立案作成 ・コーポレート課題4問程度 ・マーケティング課題5問程度 |
合格基準 | 正答率70%以上 | 正答率65%以上 各科目の正答率50%以上 | 課題A・Bの総合評価が75点満点中45点以上 かつ各課題の評価がいずれも50%以上で合格 (課題A:25点、課題B:50点) |
受検料 | 一般:11,000円 PRSJ会員社員:8,800円 学生:6,600円 | 一般:17,600円 PRSJ会員社員:13,200円 学生:11,000円 | 一般:17,600円 PRSJ会員社員:13,200円 |
認定登録料 | 一般:5,500円 PRSJ会員社員:4,400円 学生:4,400円 | 一般:8,800円 PRSJ会員社員:6,600円 学生:6,600円 | 一般:11,000円 PRSJ会員社員:8,800円 |
前提資格 | 誰でも受験可能 | 1次試験合格者 | 2次試験4科目合格者 ※3年以上の実務経験の証明 |
試験結果 | 約10日から1ヶ月前後 |
上記がPRプランナー資格認定制度の詳細です。注意点としては、1次試験の合格で得られるPRプランナー補、2次試験の准PRプランナーの認定登録については、上位の試験に挑戦する際に必須ではないということにあります。試験の合格による評価と、認定登録は別であるという点を理解しておきましょう。
例えば、最終的に3次試験のPRプランナーの資格が欲しい場合は1次試験と二次試験で認定登録は必要ないということです。ただし、それぞれの段階の試験で資格が欲しい場合、もしくは3次試験に合格し、3年以内に認定登録をしないと、再度同じ試験に合格しなければ認定の登録ができないということに注意してください。
PRプランナー資格認定制度の出題範囲
・1次:PRプランナー補
1.広報・PRの基本 | ・広報・PRの基本構造 ・企業の広報活動の役割と機能 ・パブリックリレーションズの歴史 |
---|---|
2.企業経営と広報・PR | ・現代の企業と社会環境 ・企業とステークホルダーの関係 ・広報・PR部門の役割 ・日本の企業広報の歴史 |
3.広報・PR活動のマネジメント | ・経営における広報・PR戦略 ・PDCAによるマネジメント ・広報・PR活動の調査・分析と計画策定 ・広報・PR活動実施の留意点と効果 |
4.コミュニケーションの基礎理論 | ・コミュニケーションの基本 ・マス・コミュニケーションの歴史 ・コミュニケーション効果の諸理論 |
5.メディアリレーションズ | ・メディアの種類と特性 ・パブリシティの特徴 ・メディアリレーションズの手法 |
6.マーケティングの基礎理論 | ・マーケティングの基本 ・消費者の購買行動 ・マーケティング・ミックス |
7.マーケティングと広報・PR | ・マーケティング・コミュニケーションの役割 ・コーポレート・コミュニケ―ションとの連携 ・マーケティングにおける近年の潮流 |
8.ブランドとマーケティング | ・ブランドの基本理論 ・ブランドに関する諸概念 |
9.CSR(企業の社会的責任) | ・CSRの基本概念 ・CSRの発展と歴史的経緯 ・CSRに関する近年の潮流 |
10.インターナル・コミュニケーション | ・インターナル・コミュニケーションの戦略的位置づけ ・企業文化とコミュニケーションの機能 社内広報の歴史 |
11.IR(インベスターリレーションズ) | ・IRの基本概念 ・IR活動の対象 ・ディスクロージャーの基本 ・企業価値の考え方 |
12.グローバル広報 | ・日本のグローバル広報の歴史 ・異文化理解のためのコミュニケーション課題 ・グローバル広報におけるメディア対応 |
13.危機管理広報 | ・危機管理広報に関する基本概念 ・リスクマネジメントとしての広報の役割 ・クライシス・コミュニケーションの基本 |
14.行政・団体等の広報・PR | ・行政・団体等の広報の基本概念 ・行政広報における近年の動向 ・公共的な団体の広報の特徴 |
参考元:https://pr-shikaku.prsj.or.jp/about/content_1st_exam
上記がPRプランナー資格認定制度 1次の出題範囲です。1次試験でありながら範囲は広く、PRに関する知識や理論の基礎を網羅的に理解していく必要があります。
2次試験に挑戦するためには1次試験の合格が必須であることから、記憶力ベースの学習とともに、歴史やその背景を理解しながら、PRや広報の重要性や役割について深い理解が求められます。
1次試験の出題内容的には、1次試験合格の時点でPRに関する職種にすることを前提とし、実務経験を増やしながら、次の2次試験に向けて準備を整えるという流れにした方が、段階的に合格できる可能性を高めることができるでしょう。
・2次:准PRプランナー
科目A:企業経営と広報・PRに関する知識 | 1.経営環境の変化と広報・PR | ・日本経済と市場環境の変化 ・ステークホルダーの多様化と広報・PR戦略の課題 ・PRパーソンに求められる倫理性とコンプライアンス |
---|---|---|
2.CSRと広報・PR | ・企業を取り巻く国際的な環境の変化 ・CSR推進と広報の役割 ・サステナブル社会に向けた広報・PRの役割 | |
3.インターナル・コミュニケーション戦略 | ・労働環境の変化 ・インターナル・コミュニケーションの戦略的意義 ・グループ企業におけるインターナル・コミュニケーション | |
4.IR活動の実務 | ・コーポレートガバナンスの変化とIRの動向 ・IR活動の戦略と計画 ・ディスクロージャー ・株価と企業価値 | |
5.グローバル広報の実務 | ・海外進出企業の発展過程 ・グローバルな情報発信の必要性 ・日本企業におけるグローバル広報の留意点 ・アジア・中東のPR環境 ・グローバル広報における危機管理 | |
6.危機管理広報の実務 | ・近年の危機管理広報の動向 ・企業の危機管理体制の構築 ・クライシス・コミュニケーションの実務 | |
科目B:マーケティングと広報・PRに関する知識 | 7.マーケティング・マネジメント | ・マーケティングの基本概念 ・市場環境と市場分析 ・マーケティングに関わるマネジメント戦略 ・マーケティング・マネジメントの4ステップ ・ブランド・マネジメントの理論 |
8.マーケティング・コミュニケーションの実務 | ・戦略的マーケティング・コミュニケーション ・生活者との接触ポイントの活用 ・共創戦略とマーケティング5.0 | |
9.マーケティング・コミュニケーションの潮流 | ・マーケティングにおけるKPIの考え方 ・「自分ゴト化」を導くコンテンツづくり ・PRにおけるターゲット設定 ・ソーシャルメディア活用術 | |
科目C:コミュニケーションと広報・PRに関する実務知識 | 10.メディアの種類と特性 | ・新聞・雑誌・テレビ・ネットニュース・ソーシャルメディア ・報道機関の組織体制 ・近年のメディア環境の変化 |
11.メディアリレーションズの実務 | ・記者発表の実務 ・取材への対応 ・情報拡散の手法 | |
12.自社メディアの活用 | ・紙媒体・Webサイト・公式SNS等の役割 ・自社メディア作成の実務 ・ソーシャルメディアの運営 | |
13.広報・PR戦略立案の実務知識 | ・広報・PR戦略の立案 ・広報・PR関連調査 ・広報効果測定 | |
科目D:時事問題 | 政治・経済・国際・社会・文化・芸能・スポーツ | 時事問題の出題範囲は、5月実施の前期試験では試験実施前6ヵ月(10月~3月)、11月実施の後期試験では試験実施前6ヵ月(4月~9月) |
参考元:https://pr-shikaku.prsj.or.jp/about/content_2nd_exam
上記がPRプランナー資格認定制度 2次の出題範囲です。1次試験の合格を前提として、さらにもう一歩踏み込んだPRに関する応用的な部分、手法及び理論や考え方が出題範囲に含まれていると言えます。
PRが単にSNSやホームページで情報を発信する役割ではなく、その先でメディアがどのように取り扱うか、同様にSNSで個人の方がどのように扱うかなども含めて理解をしていく必要があるでしょう。
企業や組織における外部とのコミュニケーションの窓口であること、公的な情報発信であることを理解した上で、メーカーやブランドとしてのふさわしさ、正しさを表現するとともに、リスクを限りなくゼロに近づけるような配慮も含めた、広報活動に関する知見が必要です。
・3次:PRプランナー
課題A:ニュースリリースの作成 課題B:広報・PR計画の立案作成 (課題Bは「コーポレート課題」もしくは「マーケティング課題」から選択) |
課題Aと課題Bについて、それぞれ商品や企業を取り巻く環境についての前提と課題が出題 受験者各自で時間配分をしながら各問に解答
課題Bは、(1)的確性、(2)戦略性、(3)実現性、(4)独自性・適切性、(5)論理性・構成力をもとに採点 |
参考元:https://pr-shikaku.prsj.or.jp/about/content_3rd_exam
上記がPRプランナー資格認定制度 3次の出題範囲です。3次試験は3年以上の実務経験が必要であることから、1次試験と2次試験の合格とともに、実務経験が証明できる職種で業務を行う必要があります。
出題範囲的には詳細は分かりにくいものの、参考問題をチェックしたところ必要な情報を明記できる能力、誰にでも分かりやすく言語化できる能力、何よりも企業や組織の公的な情報発信であることを踏まえた文章力が必要となることから、参考問題、参考書、問題集を紐解くとともに、実際の企業や組織の発信するPRやIR情報を読み解いて行くと良いでしょう。
また、企業や組織というイメージだけでなく、政府や公的機関が発信する情報としてもふさわしい文章を作れる必要もあります。情報を発信する側が一方的に伝えるような文章ではなく、情報を受け取った側がどのように考えるのか、どのように感じるのか、リスクが発生することはないかなども含めて、慎重に言語ができるように特訓しておきましょう。
PRプランナー資格認定制度の受験者数・合格率・難易度
・1次:PRプランナー補
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
第34回(2023年8月) | 678名 | 424名 | 62.5% |
第35回(2024年2月) | 603名 | 452名 | 75.0% |
第36回(2024年8月) | 781名 | 515名 | 65.9% |
上記がPRプランナー資格認定制度 1次試験の受験者数・合格率です。
また、累計は受験者数が16,757名、合格者数が12,379名、合格率が73.9%です。
1次試験の難易度としては、合格率だけで見ると簡単なように見えますが、試験形式や出題範囲を考慮すると十分な準備が必要です。試験は80分で50問、そして出題範囲が広いことを考えると、短時間で多くの問題を解答するスピードと正確性が求められます。
そのため、念入りに準備をしておかなければ合格できない可能性があることを留意しておきましょう。
記憶力頼みだけでなく、実務や実際のPR及びIRの文章などを読み解いておき、基礎と実務の文章や表現、手法や考え方などを紐付けて、様々なパターンやケースの問題文に対応できるように勉強してみてください。
例えば、具体的なケーススタディを分析し、異なる状況で適切な対応ができるように学ぶことで、問題文に含まれる様々なパターンに対応しやすくなるでしょう。
・2次:准PRプランナー
4科目一括 | 科目A | 科目B | 科目C | 科目D | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合格者/受験者 | 合格率 | 合格者/受験者 | 合格率 | 合格者/受験者 | 合格率 | 合格者/受験者 | 合格率 | 合格者/受験者 | 合格率 | |
第34回 ’23/11 | 253/324 | 78.1% | 235/324 | 72.5% | 198/324 | 61.1% | 222/324 | 68.5% | 265/324 | 81.8% |
第35回 ’24/5 | 242/316 | 76.6% | 228/316 | 72.2% | 206/316 | 65.2% | 185/316 | 58.5% | 274/316 | 86.7% |
第36回 ’24/11 | 275/405 | 67.9% | 181/405 | 44.7% | 208/405 | 51.4% | 257/405 | 63.5% | 333/405 | 82.2% |
上記がPRプランナー資格認定制度 2次試験の受験者数・合格率です。また、累計は受験者数が6,638名、合格者数が8,714名、合格率が76.2%です。
1次試験と同様に合格率のみで見ると2次試験の難易度は低いように感じられますが、4科目全てで50%以上、全体で60%以上の正答率が必要なことを考えると、全体的な理解度が試されます。特定の科目だけ得意であっても合格に至らない可能性があるため、バランスの取れた学習が重要です。
日本国内の大手有名企業が多く所属するPRSJ会員の社員が受験していることから、企業や組織が社員教育の一環や従業員の能力向上のために推奨していること、実務経験の裏付けとして受験を促していることも推測されます。
特に問題内容には実務に基づく応用力が求められる場合があるため、単なる知識の暗記では十分でない場合が多いです。
そのため、一般的な受験の立場の方の場合、もしくは実務経験がない方の場合は公表されている合格率以上の難易度になる可能性があるでしょう。
・3次:PRプランナー
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
第33回(2023年7月) | 265名 | 69名 | 26.0% |
第34回(2024年1月) | 339名 | 122名 | 36.0% |
第35回(2024年7月) | 326名 | 130名 | 39.9% |
累計 | 7,443名 | 3,591名 | 48.2% |
上記がPRプランナー資格認定制度 3次試験の受験者数・合格率です。また、累計は受験者数が7,443名、合格者数が3,591名、合格率が48.2%です。
1次試験や2次試験と比べると一気に50%以下の合格率になることから、3年以上の実務経験がある方でも合格が難しく、難易度が高いことが推測されます。このことから、試験対策には高度な知識だけでなく、実務経験を体系的に整理し、試験で問われる内容に的確に応用できる力が必要です。
そのため、実務とPRプランナー資格認定制度で学んだことの紐付けを行うとともに、主観的にならないよう客観的な文章を書けるようになること、解釈次第で謝った情報が伝わらないようにすることなども重要になるでしょう。
特に重要なのは、主観的な解釈に偏らず、客観的かつ論理的な文章を作成するスキルです。情報が解釈次第で誤って伝わることを防ぐため、正確な表現力を養うことが大切です。
また、問題文によっては受験される方の捉え方次第で、回答の内容も大きく異なってきます。出題の意図を明確に汲み取るようにすること、その上で試験時間内に求められる回答ができるように十分に練習しておいてください。
PRプランナー資格認定制度の申し込み手順
CBTS受験者専用サイトにアクセスしてアカウント登録
登録したアカウントでマイページにログイン
マイページから試験会場の選択と受験の予約を行う
クレジットカード、コンビニ決済、Pay-easyのいずれかで支払い
申し込み確認メールが届いたら保存
マイページで指定した会場、日時に受験
上記がPRプランナー資格認定制度の申し込み手順です。受験の際には顔写真付きの身分証明書が必要になるので忘れないようにしましょう。
また、認定の登録については任意ではあるものの、上位の試験への挑戦にある程度の時間が空くのであれば、取得しておいた方が履歴書などにも記載できるので無難と言えます。
実務経験があり、出題範囲もほぼ理解していて、3次試験まで一気に挑戦したいという方を除いて、認定登録をして実務経験を積むチャンスを増やしていくこと、実務経験で学んだことが試験に活かせるようになることも大切だと覚えておきましょう。
PRプランナー資格認定制度の有効期限
PRプランナー資格認定制度の有効期限は2種類あります。
試験合格後の認定の期限:3年以内
3年経過後の更新の期限:3年以内
1つ目の有効期限は試験合格後のPRプランナー補、准PRプランナー、PRプランナーの認定を受ける期限で3年以内とされています。1次試験と2次試験合格後の上位試験に挑戦するための期限については、3年後以降でも可能であり特に設定されていません。
そして全ての試験に合格しPRプランナーに認定された後の有効期限として、更新の期限が3年以内と定められています。認定や申請の際には審査などが必要となることから、前もって詳細について事務局などに問い合わせをしておき、期限が切れてしまったり、必要な条件が整えられなかったりして失わないように注意しましょう。
PRプランナー資格認定制度の勉強時間
PRプランナー資格認定制度の勉強時間については、実務経験によって大きく異なるものの、1次試験の出題内容的には50時間から150時間が必要になるでしょう。2次試験については、さらに50時間から150時間、3次試験については勉強時間というよりも3年の実務経験を得るまでの時間が必要があります。
そのため、初めてPRや広報の分野の職種で働きたいと考えている方の場合、1次試験と2次試験の合格で約100時間から300時間、勉強するペースにもよりますが1年から1年半程度は見込んでおきましょう。その時点でPRや広報の職種に挑戦し、実務経験を3年積むことができた時点で、3次試験に挑戦できるようになります。
実務経験がある方の場合においても、1次試験と2次試験の合格は必須であることから、初めて学ばれる方よりは勉強時間は少なくて済む可能性はあるものの、基礎から体系的に学ぶことを考えると、余裕を持って無理のない勉強計画を練ることをおすすめします。
3.PRプランナー資格認定制度の資格取得のメリット
次にPRプランナー資格認定制度の資格取得のメリットについて解説します。
広報やPRについて段階的に学ぶことができる
PRプランナー資格認定制度の資格取得のメリットとして、広報やPRについて段階的に学ぶことができることが挙げられます。1次試験、2次試験、3次試験と1つ前の段階の合格が前提となっていることから、基礎的な理論から応用までを着実に身につけられるのが理由です。
広報やPR、マーケティング分野は常に効果測定と改善が求められ、同時に結果を出すことが最重視されます。理論や知識に基づいた対応とともに、様々な手法を駆使して結果を出せる人材としての土台が身につくことで、実務の現場で活躍できるようになり、実績がご自身の評価につながっていくようになるでしょう。
広報やPRに関する知識やスキルの証明になる
PRプランナー資格認定制度の資格取得のメリットとして、広報やPRに関する知識やスキルの証明になることが挙げられます。PRプランナー資格認定制度の3次試験では実務経験が前提条件にもなっており、今までの経験を証明しながら、PRに関する知識やスキルがあることをアピールできるということです。
広報やPRに関する知識やスキルの証明になるということは、所属する企業や組織において、キャリアチェンジやポジションアップの可能性が高まるということでもあるため、ご自身のキャリアの形成をより明確にすることにもつながっていくでしょう。
結果として実績が積み上げやすい立場になっていくことで、将来的な年収のアップも期待できますし、企画やプロジェクトに参加した実務経験そのものが、スキルアップの材料となり、さらなる継続的な成長に繋がっていくのもメリットです。
業界や業種問わず幅広い分野で活躍しやすい
PRプランナー資格認定制度の資格取得のメリットとして、業界や業種問わず幅広い分野で活躍しやすいことが挙げられます。PR、広報、宣伝、マーケティング、これらの分野は企業や組織の事業活動において欠かせない要素であることから、1つの業界に縛られることなく、興味関心を持った企業やオファーを受けた場合においてもすぐに役立つということです。
特に商品やサービスの品質が高いのに、認知度が低く、興味関心の育成が進まないという企業においては、PR活動を強化するためにも、PRプランナーとしての実力を持った人材を必要としています。PRのスペシャリストとして状況を改善することができれば、高い評価につながる実績にもなり、時系列とともにご自身の市場価値を高めていくことにつながっていくでしょう。
4.PRプランナー資格認定制度の資格取得のデメリット
次にPRプランナー資格認定制度の資格取得のデメリットについて解説します。
勉強時間や受験料などのコストが必要になる
PRプランナー資格認定制度の資格取得のデメリットとして、勉強時間や受験料などのコストが必要になることが挙げられます。3段階の試験を受けるための勉強時間や受験料、勉強のために必要な参考書や書籍などに費用がかかることなどが理由です。
しかし、スキルアップやキャリアアップのために資格試験に挑戦する際に必ず発生するコスト及びデメリットでもあることから、リターンがあるということを忘れずに積極的に投資しましょう。単に広報やマーケティングについて学びましたと伝えるよりも、資格試験の合格という結果があった方がアピールしやすいということも覚えておいてください。
受験者数が少なく、認知度が低い可能性がある
PRプランナー資格認定制度の資格取得のデメリットとして、受験者数が少なく、認知度が低い可能性があることが挙げられます。PRに関する知識や理論が体系的かつ段階的に学べるものの、企業や組織にあまり認知されていない、もしくは重要だと考えられてない可能性があるということです。
ただし、公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会の「正会員一覧」をチェックしてみたところ、日本国内の大手有名企業のほとんどが加盟しており、勤めたい企業が含まれている場合には有利に働く可能性があるということも知っておいてください。
PRプランナーでないと資格を最大限発揮しにくい
PRプランナー資格認定制度の資格取得のデメリットとして、PRプランナーでないと資格を最大限発揮しにくいことが挙げられます。1次試験と2次試験については、実務経験の証明をする必要がないため、実務経験がある方と比べて見劣りしてしまう可能性があるのが理由です。
ただし、1次試験と2次試験の合格によって、実務経験を積むチャンスを得て、その後に3次試験に挑むことで、PRに関する知識や理論とともに、実務経験の証明になることを考えると、全ての資格に合格する価値は十分にあると言えます。
特にこれから広報やマーケティング分野で活躍したいと考えている方の場合、実務経験がなくて当然ということもありますので、1次試験と2次試験の勉強で知識や理論を学び、企業や組織に属する中で実務を経て基礎と応用を学んで、キャリアを形成していくという考え方も持つと良いでしょう。
5.PRプランナー資格認定制度合格のための参考書の選び方や勉強方法
次にPRプランナー資格認定制度合格のための参考書の選び方や勉強方法について解説します。
参考問題にチャレンジして理解度を把握する
PRプランナー資格認定制度の合格に向けて、まずは公式ページの「試験対策」に掲載されている参考問題にチャレンジして、ご自身のPR活動や広報、広報マーケティングに関する理解度を把握することから始めましょう。
実務経験がない方はひとまず1次試験と2次試験、実務経験がある方は3次試験の参考問題まで挑戦し、合格のために足りない部分を補うための勉強を模索することが大切です。PRプランナーの資格を得るためには、全ての試験に合格する必要があることから、試験のスケジュールやタイミングをチェックしつつ、無理のない勉強計画にすることをおすすめします。
公式で紹介されているテキストや書籍を利用する
PRプランナー資格認定制度に挑戦する意志が固まったら、公式で紹介されているテキストや書籍を購入して勉強を始めましょう。初めて資格試験に挑戦される方の場合、勉強するペースがわからないこともありますので、自分自身が30分、もしくは1時間あたりでどれくらいページを読み進められるのかを把握することから始めてみてください。
実務経験のある方の場合、実際の現場で行ってきた業務や作業と、体系的にまとめられた知識や理論を紐付けることから始めましょう。特に言語化されていない部分、もしくは言語化されているが誤って覚えてしまっている部分などを十分にチェックし、思い込みなどで回答しないように基盤を固めるようなイメージでしっかりと学習していくことが大切です。
オンライン講座の受講も前向きに検討しよう
PRプランナー資格認定制度の合格のために独学で勉強しているけれど、あまり理解が進まない場合はオンライン講座の受講も前向きに検討することをおすすめします。特にわからないことだからだけで理解が進まない場合、または自分自身の思い込みや解釈違いなどを正したい場合に役立つでしょう。
PRプランナー資格認定制度の運営元が実施しているオンライン講座であるため、試験の内容や出題範囲もしっかりと含まれているのも利点と言えます。講師陣についてもプロフェッショナルな方が揃っているため、テキストだけでは理解しきれない理論や考え方についても、オンライン講座を通じて学びやすくなるでしょう。
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6.まとめ
今回はPRプランナー資格認定制度に関する基礎知識や詳細情報、PRプランナー資格認定制度の資格取得のメリット・デメリット、PRプランナー資格認定制度合格のための参考書の選び方や勉強方法についてお話ししました。
PRプランナー資格認定制度の3つの試験に合格することで得られるPRプランナーとしての資格は、現代におけるマーケティング及び広報活動で活躍する際の土台となるのは間違いありません。PRプランナーの合格によって広報に関する実力を証明するとともに、実務経験を得るチャンスを増やしながら、将来のキャリアを形成していくことをおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。