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Python派遣エンジニアの給与やメリット・デメリット、将来性などを解説

公開日:2024/12/27最終更新日:2025/07/08

Pythonスキルを持ったエンジニアの中には、派遣社員としての活躍を検討している方もいるのではないでしょうか。しかし実際に派遣社員になることを検討すると、収入面や就業環境、成長環境などさまざまな面について気になるものです。


そこで本記事では、派遣で働くPythonエンジニアの収入目安や派遣のメリット・デメリット、Python派遣エンジニアの将来性などについて解説します。


特に以下の方には、この記事をご一読していただきたいです。

  • Pythonスキルを活かして派遣エンジニアとして働きたい方  

  • Pythonエンジニアを派遣で採用したいと考えている企業担当者  

  • エンジニア派遣市場やPythonの需要について情報収集している方

  • Python派遣エンジニアの収入面や将来性が気になる方


1.そもそもPythonとは

Pythonとは、近年人気の高いオブジェクト指向のプログラミング言語の1つです。


Pythonの大きな特徴としては、構文が短くシンプルで読みやすい・書きやすい点がまず挙げられます。直感的に理解しやすく学習ハードルが低いことから、プログラミング教育に取り入れられることも多い言語です。経験豊富なエンジニアが書いたコードをもとにすれば、初心者でも複雑なコードを書き上げることができます。


また、Pythonにおいて注目すべきなのが、近年注目度が高いAIや機械学習との相性が良い点です。シンプルで読み書きしやすい点から、AIや機械学習の分野で多く利用されています。ライブラリの種類も豊富にあり、システム開発を進める環境が整っているプログラミング言語であると言えるでしょう。

Pythonでできること

Pythonを利用することで、以下のような専門的業務を担える可能性があります。

AIやデータ活用は近年において多くの企業が注目しています。そのため、Pythonエンジニアとしてのスキルを磨き経験を積んでいくことで、幅広いキャリアの可能性があると考えられるでしょう。


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2.Python派遣エンジニアの単価相場・年収相場

株式会社リクルートジョブズが公表しているデータによると、「SE・プログラマ・ネットワークエンジニア」の派遣の平均時給は2,613円でした。ここからPythonの派遣エンジニアの月収・年収相場を「1日8時間・月20日勤務」で計算すると、以下の通りです。

平均時給

2,613円

月収相場

41万8,080円

年収相場

501万6,960円

出典:「https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240520_work_01.pdfより算出


ちなみに国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、2023年分の給与所得者の平均給与は460万円でした。上記を踏まえると、Pythonエンジニアの年収相場は一般的な給与所得者と比較しても十分に高い水準であると考えられるでしょう。

3.Pythonエンジニアが派遣で働くメリット

この章では、Pythonエンジニアが派遣で働くメリットを以下の5点に整理して解説します。

  • さまざまな企業で経験を積める

  • 自分のライフスタイルに合わせて働ける 

  • エンジニアとしての人脈形成を行いやすい

  • 大手企業の求人も多くある

  • スキルアップにつながる

さまざまな企業で経験を積める

Pythonエンジニアが派遣で働くメリットとしてまず挙げられるのが、さまざまな企業で経験を積める点です。


派遣エンジニアであれば短期間でさまざまな企業に行って働けます。それぞれの企業のノウハウやスキルを学ぶことで、短期間でスキルアップすることも期待できるでしょう。また、さまざまな業界での業務を経験することで、自分の向き・不向きに気づける可能性もあります。視野を広げる意味でも、派遣エンジニアとしての就業経験には意義があると言えるでしょう。

自分のライフスタイルに合わせて働ける 

Pythonエンジニアが派遣で働くメリットとしては、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働きやすいことも挙げられます。


派遣社員は正社員と比較すると、働く時間や場所を自分で選びやすいと考えられるためです。自分に合わないと感じる職場であっても、正社員とは異なり期間が決められているので比較的短いスパンで変更できます。家庭の事情や将来の目標などに合わせて無理なく柔軟に働きたいのであれば、派遣の働き方は魅力的でしょう。

人脈形成につながりやすい

エンジニアとしての人脈形成を行いやすい点も、派遣で働くメリットの1つです。


派遣エンジニアはさまざまな職場を経験しやすく、結果的に多くの人と出会いやすいと言えます。人脈を上手に築いていくことで、新たな職場を見つけやすくなることも考えられるでしょう。


また、将来フリーランスになることも考えている方にとっては、人脈作りは非常に大切です。エンジニアは人脈次第でキャリアが広がりやすくなるので、人脈形成につながりやすいことは大きなメリットだと言えます。

大手企業の求人も多くある

派遣の求人情報には、大手企業の求人も多くあります。


大手会社では明確に仕事内容を整理していることが多いため、派遣求人も多い傾向があると言えます。正社員として大手企業に勤務するハードルは高い一方で、派遣社員としてであればより多くの人にチャンスがあると考えられるでしょう。


大手企業であれば、フリーランスとしてはなかなか参画できないような大規模開発に関われたり、充実した研修を受けられたりとさまざまなメリットがあります。

スキルアップにつながる

Pythonエンジニアが派遣で働くメリットとしては、スキルアップできることも重要です。


派遣会社では、就業サポートを主な目的としたスキルアップ支援をしているケースが多いと言えます。一般的には高額な講習や講座も、派遣会社を利用していれば格安で受けられるでしょう。


また、派遣社員は比較的出勤時間が短く、学習時間の捻出がしやすいとも考えられます。今後のキャリアを考えてスキルアップしたいと考えているなら、派遣という選択には十分合理性があると言えます。

4.Pythonエンジニアが派遣で働くデメリット

Pythonエンジニアが派遣で働くことを検討するなら、良い面だけでなく悪い面も把握しておくことが重要です。

そこでこの章では、Pythonエンジニアが派遣で働くデメリットを以下の3点に整理して解説します。

  • 給料が低いケースがある

  • 雇用期間が決められている

  • 責任の大きい・重要な業務は任されにくい

給料が低いケースがある

Pythonエンジニアが派遣で働くデメリットとしては、給料が低くなってしまうケースがまず挙げられます。


派遣契約の場合、どうしても正社員と比較すると給与水準が低くなりやすいためです。求人内容によっては、給料が低くなることも考えられます。ただし、エンジニア派遣の給与水準は先ほどお話しした通り一般的な給与水準と比較しても高めです。また、経験を積んで実力をつけていくことで、年収を高めていくことは十分に可能でしょう。

雇用期間が決められている

雇用期間があらかじめ決められてることも、Pythonエンジニアが派遣で働くデメリットの1つです。


派遣先企業との雇用期間は、一般的に3か月として設定されているケースが多いと言えます。派遣された職場が自分に合っている、魅力的だと感じたとしても、期限がくれば次の職場に移っていかなくてはいけません。雇用期間は最長3年まで延ばせますが、正社員に転換しない限り期限はあると認識しておくべきでしょう。

責任の大きい・重要な業務は任されにくい

派遣社員の場合、どうしても責任の大きい業務や社内での重要性が高い業務は任されにくい傾向があります。


派遣契約の場合短期間で自社を去ってしまうことから、会社としても責任ある業務は任せにくいのです。責任ある仕事がしたいと思っているエンジニアにとっては、派遣よりも正社員の方が魅力的ではあるでしょう。ただし業務範囲と期間が限定的であることから、タスクに集中しやすいとは考えられます。

5.Pythonエンジニアが派遣契約を獲得するためのポイント

この章では、Pythonエンジニアが派遣契約を獲得するために重要なポイントを、以下の通り2点紹介します。

  • 「報連相」を大切にする

  • ポートフォリオを作成する

「報連相」を大切にする

Pythonエンジニアが派遣契約を安定して獲得していくためにはまず、「報告・連絡

相談」を大切にすることが挙げられます。


クライアントが重視する点はさまざまありますが、どの業界・職種でも共通して重要なのが、円滑なコミュニケーションであるためです。業務の進捗状況を逐次報告したり、不明点があれば早期に質問・相談したりすることで、クライアントとの信頼関係を築けます。


特に独断で判断したり納期に遅れるにも関わらず事前に連絡しなかったりすると、「今後は一緒に仕事をしたくない」と思われてしまう可能性もあるでしょう。

ポートフォリオを作成する

案件の獲得で大切なポイントとしては、ポートフォリオの作成も挙げられます。


ポイントを作成しておけば、自分の経験や実力を伝えやすいためです。派遣社員に経験者を求めている企業も多く、ポートフォリオを作っておくだけで採用に近づけるケースも多くあります。Pythonエンジニアとしての業務経験があるなら、積極的にポートフォリオを作成するようにしましょう。

6.Python派遣エンジニアに必要なスキル

この章では、Python派遣エンジニアに必要なスキルを以下の通り3つ紹介します。

  • プログラミングスキル

  • ライブラリの取り扱いスキル

  • AI・機械学習に関するスキル

プログラミングスキル

Python派遣エンジニアに必要なスキルとしてまず挙げられるのが、プログラミングスキルです。


Pythonの基本文法を習得しているだけでなく、他の言語と組み合わせることができれば仕事の幅が広がります。具体的に、Pythonは以下のようなプログラミング言語と相性が良いです。

  • PHP

  • JavaScript

  • Ruby

PHPやJavaScriptはWebサービスの開発に使用されることが多い言語であり、Pythonと共に理解しておくことでWeb系の開発により強みを発揮できるでしょう。

ライブラリの取り扱いスキル

Pythonの派遣エンジニアとして活躍するには、ライブラリの取り扱いスキルも身につけることをおすすめします。


Pythonはライブラリが豊富な言語であり、理解を深めることでPythonをより効率的に使えるようになるためです。Web開発でも重要ですが、特にAI開発の分野で活躍するにはライブラリの知識は重要になります。その他にも、映像・画像編集に役立つ「MoviePy」やアプリ開発に使用できる「Bottle」など、目的に合わせてさまざまなライブラリが存在します。

AI・機械学習に関するスキル

AI・機械学習に関するスキルを習得しておくことで、より多くのPython派遣エンジニア案件を獲得できるようになります。

Pythonでデータ分析を行う際に、機械学習を使用するケースが多々あるためです。


また、AIに関する知見を深めていけば、今後AIエンジニアを目指すキャリアパスも考えられるようになります。AIや機械学習に関するスキルの習得は簡単ではありませんが、今後のキャリアを考えるなら学習に取り組む意義は十分にあるでしょう。

7.Python派遣エンジニアの将来性

Python派遣エンジニアは、十分に将来性があると考えられます。


Pythonを使えるエンジニアに対するニーズは高く、相性が良いAIや機械学習の分野は今後も注目度が高まっていくと考えられるためです。総務省のデータによると、AI市場は以下の通り今後世界規模で拡大し続けていくと予測されています。

引用:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd219100.html


世界のAI市場は2023年に約6,858億円になっており、2028年には約2兆5,433億円まで拡大すると考えられています。


一方で、多くの企業がAIやデータ分析などの先端技術の導入に取り組むためには、Pythonを活用したシステム開発・運用が欠かせません。

Pythonスキルをもったエンジニアを含むエンジニア全体のニーズはどの業界においても高く、慢性的な人材不足に陥っていることが実情です。そのためPythonの派遣エンジニアに関しても、需要は高く残り続けると考えるのが自然でしょう。


また、派遣エンジニアとして就業する場合は、大手企業や多種多様な業界のプロジェクトに関わるチャンスが得られやすいです。Pythonスキルなど磨いて実績を積むことで、さらなる高収入やキャリアアップを目指すことも可能になるでしょう。

8.派遣とフリーランスのどちらが良い?

派遣の働き方を検討しているPythonエンジニアの中には、フリーランスとどちらが良いのか疑問に思っている方も多くいるのではないでしょうか。結論からお話しすると、Pythonエンジニアであればフリーランスとして活躍していくのがおすすめです。


フリーランスをおすすめする理由としては、報酬の高さがまず挙げられます。

フリーランスボードの案件情報によると、Pythonのフリーランスエンジニアの平均単価は75.2万円、年収目安は902万円でした(引用元:フリーランスボード「Pythonのフリーランス案件・求人」)。


先述した派遣エンジニアの年収相場が500万円程度であることを考えると、報酬面ではフリーランスの方が魅力的だと考えられます。


フリーランスとして働くうえでは福利厚生やその他のサポートを受けられない点を不安に思っている方もいるでしょう。しかし近年では、福利厚生やその他のサポートを充実させているフリーランスエージェントも多数存在します。


フリーランスのPythonエンジニアとして活躍していこうと考えるなら、フリーランスエージェントの利用も検討すると良いでしょう。


おすすめのフリーランスエージェントはこちらより確認いただくことができます。


関連記事

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9.まとめ

Pythonの派遣エンジニアであれば、さまざまな企業で経験を積めて人脈形成にもつながりやすいと言えます。ただし一方で責任のある業務を任せてもらいにくい点や雇用期間があらかじめ決められている点には注意が必要です。


PythonはAIや機械学習の分野と相性が良いプログラミング言語であり、将来性は十分に高いと考えられます。派遣エンジニアだけでなくフリーランスエンジニアの選択肢も視野に入れて、充実したキャリア形成につなげてください。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

Python派遣エンジニアの給与やメリット・デメリット、将来性などを解説に関するよくある質問

Pythonとはどんなプログラミング言語ですか?

Pythonはどのような分野で活用されますか?

Python派遣エンジニアの平均年収は?

派遣で働くPythonエンジニアの利点は?

Python派遣エンジニアの主なデメリットは?

派遣契約獲得に必要なポイントは?

Python派遣エンジニアに必要なスキルは?

AI/機械学習スキルが重要なのはなぜ?

Python派遣エンジニアの将来性は高いですか?

派遣とフリーランス、どちらが良いですか?

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この記事の監修者

笠間 慎

大学卒業後、人材紹介会社にコンサルタントとして従事。フリーランスとして独立。その後、フリーランス案件サイト「フリーランススタート」の立ち上げに編集長兼ライターとして参画し、月間30万人が利用する人気メディアへと成長させる。 2024年より、フリーランスボード編集長に就任。自身の経験を元に、フリーランスの活躍を支援する情報を発信している。

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設立年月日

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目次

1.そもそもPythonとは

Pythonでできること

2.Python派遣エンジニアの単価相場・年収相場

3.Pythonエンジニアが派遣で働くメリット

さまざまな企業で経験を積める

自分のライフスタイルに合わせて働ける 

人脈形成につながりやすい

大手企業の求人も多くある

スキルアップにつながる

4.Pythonエンジニアが派遣で働くデメリット

給料が低いケースがある

雇用期間が決められている

責任の大きい・重要な業務は任されにくい

5.Pythonエンジニアが派遣契約を獲得するためのポイント

「報連相」を大切にする

ポートフォリオを作成する

6.Python派遣エンジニアに必要なスキル

プログラミングスキル

ライブラリの取り扱いスキル

AI・機械学習に関するスキル

7.Python派遣エンジニアの将来性

8.派遣とフリーランスのどちらが良い?

9.まとめ