Pythonは無償で提供されるオープンソース(無料)のプログラミング言語の1つで、以下のような特徴があるため、プログラミングを学び始める方におすすめの言語です。
「Webシステム」「IoT」「人工知能(AI)」などの複数分野で活用
少ないコード量(プログラムの行数)で実装が可能
シンプルな構文のためプログラムコードの学習が容易
オープンソースでライブラリ(便利機能をまとめたもの)や参考資料が充実
本記事では、初心者にもおすすめのPythonのインストールについて、ご紹介していきます。
目次
1.Pythonの基礎
Pythonは無償で提供されるオープンソースのプログラミング言語でWeb開発だけでなく、AI開発やデータサイエンスなどの分野でも活躍している注目の開発言語です。また、Pythonはコンピュータが理解しやすく変換する作業(コンパイル)を必要としない「スクリプト言語」でもあります。
Pythonの特徴
Pythonは初心者に優しいプログラミング言語としても有名であり、それは以下のような特徴が理由です。
シンプルな構文
Pythonは他の言語と比べて、シンプルな構文です。例えば、JavaやC#などでは「Hello」という文字を出力するのに「クラス」「メソッド」「出力処理」が必要になりますが、Pythonの場合は「出力処理」のみでも可能です。
通常のプログラミング言語に比べて半分以下のコード量で処理の実現が可能にもなります。
高い汎用性
Pythonは、「Windows」「Mac」「Linux」など複数のOSに対応が可能です。そのため、WebシステムやAI開発、データ分析などの用途に合った環境や使い慣れた環境での作業が可能になります。
豊富なライブラリ
Pythonは無料で提供されているため、各企業や個人が便利機能をまとめたライブラリを提供しているのも特徴です。それを活用することで「Webシステムやアプリで使用されるデータ送受信などの汎用的な機能」から「AIやデータ分析で使用される統計学などを取り入れた複雑な機能」まで幅広くサポートされています。
これらのおかげで初心者でも少ない学習時間でコードの理解やプログラミングが可能になります。
Pythonの用途
Pythonの主な用途には以下のようなものがあります。
AI技術の開発(機械学習を用いた開発も含む)
データ分析やシミュレーション処理
Webアプリケーション開発
組み込みアプリケーション開発
豊富なライブラリにより幅広い活用分野を持つため、将来性もあるプログラミング言語です。この用途の広さから「Google」「NASA」「Netflix」など有名企業でも活用されているため、知っておいた方が良いプログラミング言語の1つでしょう。
Pythonのバージョン
Pythonの現在利用可能なバージョンは主に以下の2種類になります。
Python 2.x
こちらはひとつ前の古いバージョンであり、Python 2.7.18を最後のリリースとして、2020年にサービスも終了している状態です。以前作成されたシステムやアプリで使用している場合や一部のライブラリがPython 2.xにしかない場合などの理由がない限りは非推奨のバージョンになります。
Python 3.x
こちらが現在もメンテナンスが行われている最新のバージョンです。より使いやすくするための機能強化や改善などが行われているため、これから導入や学習を進めていく場合にはこちらが推奨になります。
次章からは、Pythonを使用するにあたって必要なインストールについて、今回はWindows、macOS、Linuxの場合を見ていきましょう。
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2.WindowsでのPythonインストール方法
ここからは実際にWindowsにインストールする際の手順を以下にて紹介していきます。
主な流れは次の3ステップです。
Pythonインストーラーのダウンロード
Pythonインストーラーの実行
Pythonのインストール確認
詳しく解説していきます。
手順1:Pythonインストーラーのダウンロード
まずはインストーラーの準備です。
Python公式サイトを開き、「Downloads」から「Windows」を選択して、ダウンロードしたいバージョンをクリックを選択します。その後、各種OS用のリストが表示された画面に遷移するので、ここでWindows用でインストールするシステム(32ビットまたは64ビット)にあった項目の選択を行ってください。
そうすると、ダウンロードが開始されるため、無事にダウンロードできれば、この手順は完了になります。
留意点:
「Python 3.9 以降はWindows 7 以前では使用できませんのでご注意ください。(Python公式サイトより抜粋)」というように使用するOSバージョンによって、利用の可否が決まる場合があるため注意が必要です。
32ビット用または64ビット用を間違えてもインストールがうまくいかない原因になります。もし、わからない場合は[Windowsの設定]→[システム]→[詳細情報]の「システムの種類」という項目で確認が可能です。
手順2:Pythonインストーラーの実行
インストーラが問題なくダウンロードできたら、次がインストーラの実行になります。
ダウンロードしたインストーラーファイル(基本はダウンロードフォルダ)を見つけ、ダブルクリックして実行してください。
ユーザーアカウント制御(UAC)によって「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」などのインストールを許可を求められた場合は「はい」をクリックして次に進みます。
そうするとインストーラーで最初に表示されるのが「Install Now」と「Customize installation」という2つの選択肢が表示された画面です。基本はここで「Install Now」を選択することでインストール開始され、正常に完了すると、”Setup was successful”と表示された画面が表示されます。
もし、カスタマイズ(インストールディレクトリの変更、特定のコンポーネントの選択など)が必要な場合は「Customize installation」を選択してください。
選択すると、以下の設定が可能な画面に遷移します。
Documentation:Pythonドキュメントファイルのインストール
pip:他のPythonパッケージをインストールできるようになる「pip」のインストール
tcl/tk and IDLE:tkinterとIDLEをインストール
Python test suite:テストスイートという標準ライブラリのインストール
py launcher, for all users:コマンドラインからPythonを起動できるようにするオプション
選択が終わり「Next」をクリックすると、今度は以下のような詳細設定ができる画面に遷移します。
全ユーザーへのPython 3.11のインストール
Pythonとファイルの関連付け(’py’ ランチャーが必要)
アプリケーションのショートカットを作成
Pythonを環境変数に追加
標準ライブラリのプリコンパイル
デバッグシンボルのダウンロード
デバッグバイナリのダウンロード(Visual Studio 2017以降が必要)
インストールディレクトリの設定
すべての設定に問題がないことを確認したら、「Install」を選択してインストールを開始してください。
留意点:
最初の画面で選択肢を選ぶ前に「Add Python 3.x to PATH」にチェックを入れることで、Pythonの情報がPATH変数に追加され、コマンドプロンプトからのPythonが実行しやすくなるためおすすめです。
手順3:Pythonのインストール確認
インストールが完了したら、コマンドプロンプト(「スタート」メニューを開き、 「cmd」で検索)を開き、「python --version」のコマンドを入力し、「Enter」キーで実行してください。その時に、選んだバージョンが表示されればインストール完了です。
番外編:Microsoft Store経由でのインストール
公式サイト以外にもMicrosoft StoreからもPythonのダウンロードはできます。最新バージョンの取得やアップデートを楽にしたい場合はこちらがおすすめです。
手順としては以下のようになります。
Microsoft Storeを開く(「スタート」メニューで検索)
Microsoft Storeにある検索バーで「Python」を検索
表示された検索結果からPythonのページを開き、インストール
実際の仕事で使用されるかはわかりませんが、フリーランスや学習を始める初心者にはいい機能といえるでしょう。
3.macOSでのPythonインストール方法
続いてはmacOSにインストールする場合です。
手順は以下のようになります。
Pythonのインストール状態確認
macOS用インストーラーのダウンロード
macOS用インストーラーの実行
インストール確認
手順1:Pythonのインストール状態確認
macOSの場合にはサポートが終了した古いバージョン(Python 2.x)がプリインストールされている場合があるため、確認が必要です。
手順は簡単で、ターミナルアプリを開き(Spotlight検索を使うか、[アプリケーション]→[ユーティリティ]で見つける)「python --version」のコマンドを入力し、「Enter」キーで実行します。
その際にPython 2.xまたはPython 3.xでもインストールしたいバージョンと異なる場合は以降の手順を行うことが必要です。すでに使用したいバージョンがインストールされている場合は以降の手順は不要になります。
手順2:macOS用インストーラーのダウンロード
インストーラーのダウンロードですが、Python公式サイトの「Downloads」から「macOS」を選択した後はWindowsの場合と同様に対象バージョンのmacOS用インストーラーをダウンロードすれば完了です。
手順3:macOS用インストーラーの実行
ダウンロードしたインストーラーファイル(基本はダウンロードフォルダ)をダブルクリックしてインストールプロセスを開始します。
ソフトウェア使用許諾契約に同意し、インストール場所を選択(デフォルトの場所を推奨)してください。プロンプトが表示されるため管理者パスワードを入力すれば、インストールを進めることができます。
手順4:インストール確認
インストールが問題なく完了するとフォルダが表示されるので、インストールの確認のためにそのフォルダ内の「IDLE」をクリックしてください。そうするとPythonシェルが表示されるため、「print(‘Test’)」と入力して「Enter」キーを押し、次の行に「Test」と表示されれば、確認完了です。
また、念のため手順1と同様にバージョン確認を行って間違えがないかを確認しましょう。
4.LinuxでのPythonをインストール方法
Linuxの場合は他の2つのOSと異なる手順が必要になります。
手順としては以下の通りです。
Pythonのプリインストール確認
①パッケージマネージャ経由のインストール
②対象バージョンのPythonをダウンロード
③ソースからコンパイル
インストール確認
手順1:Pythonのプリインストール確認
LinuxにもPythonがプリインストールされている場合があるため、ターミナルウィンドウを開き、「python --version」のコマンドを入力し、「Enter」キーで実行してください。
インストールされていれば他と同様にバージョン番号が表示されますが、されていない場合は表示されません。表示されないか、別バージョンのインストールをする場合は次の手順を実行していきます。
手順2:①パッケージマネージャ経由のインストール
LinuxにPythonをインストールする際に楽な方法がパッケージマネージャ経由の方法です。
ここでは2種類のコマンドを紹介します。
Ubuntu/Debian
コマンド:sudo apt-get install python3
Fedora
コマンド:sudo dnf install python3
使用しているLinuxによって使用できるコマンドも異なるため、対象の環境に合わせたコマンドの確認が必要です。問題なく実行できれば、プロンプトが表示されるためパスワードを入力すれば、Pythonのインストールとダウンロードが開始されます。
手順2:②対象バージョンのPythonをダウンロード
Python公式サイトの「Downloads」から「All release」を選択した後はWindowsの場合と同様に対象バージョンのtarballを選択すればダウンロードが開始されます。
インストールしたファイルを「tar -xvzf ファイル名.tar.gz」で解凍してインストールをすることも可能です。
留意点:GUIベースのLinuxの場合に推奨される方法になるため、違う場合は他の方法をとりましょう。
手順2:③ソースからコンパイル
Pythonの公式Gitリポジトリからソースコードをコンパイルすることでインストールすることもできます。
流れとしては以下の通りです。
GitHubから以下のコマンドでソースコードを複製
git clone https://github.com/python/cpython
コマンド「cd cpython」を実行し、ディレクトリを移動
以下のコードを順番に実行し、スクリプトを設定してビルドプロセスを完了
./configure
make
make test
sudo make install
留意点:この方法は別で依存関係などの設定が必要とする難易度の高い手段になります。基本的にはパッケージマネージャを使用する方法が良いでしょう。
手順3:インストール確認
手順1と同じコマンドを実行して対象のバージョン番号が表示されれば、インストールは問題なく完了です。
5.Pythonの実行方法
ここではPythonの実行方法について、以下の2つの方法を紹介していきます。
コマンド
開発環境(エディタ、IDE)
コマンド
任意の作業ディレクトリを作成し、その配下に「.py」という拡張子をつけたファイルを作成します。作成したファイルに標準のエディタでpythonのソースコードを記載したら、ターミナルウィンドウまたはコマンドプロンプトで作業フォルダに移動し、以下のコマンドを実行することでPythonの実行が可能です。
「python ファイル名.py」
開発環境(エディタ、IDE)
Pytonにおすすめな開発環境(エディタ、IDE)を3つ紹介します。
Visual Studio Code
PyCharm
Sublime Text
Visual Studio Code
初めに紹介するのが、Microsoftが提供しているオープンソースソフト「Visual Studio Code」です。VSCodeという略称で呼ばれることもあり、「Windows」以外にも「macOS」「Linux」などでの使用にも対応しています。
多くのプログラミング言語やマークアップ言語に対応しており、シェアは約50%ともいわれ、動作が軽く、使用しやすいことも特徴です。
公式サイト:Visual Studio Code
PyCharm
PyCharmはPython特化型の開発環境でCommunity版であれば無料で使用でき、初心者にもおすすめです。Pyton特化型ですが、JavaScriptやHTMLなどにも対応し、リアルタイムのエラー表示やインストールしたライブラリの管理もできるため、Pythonを中心とした開発において重宝されております。
OSは「Windows」「macOS」「Linux」に対応し、日本語対応のプラグインも用意されているのでPythonの開発にも学習にも活用しやすいと言えるでしょう。
Sublime Text
Sublime Textは個人利用で99ドルほどの低価格で使用できるオーストラリアで開発されたテキストエディタになります。
1クリックでの新規ファイル作成や指定した記号・行へのジャンプ機能、複数のファイルの展開など多様な機能をもつ軽量エディタとして注目の開発環境です。
また、「Windows」「macOS」「Linux」に対応し、日本語対応のパッケージもあるため、HTML/CSSなどの他の言語の作業でも活用されています。
公式サイト:Sublime Text
6.Pythonパッケージのインストール(pip)
Pythonのライブラリやパッケージのインストールで使用するのが「pip」というユーティリティです。Python 3.4以降は標準で付属しており、パッケージやライブラリのインストールや更新には欠かせません。
よく使用するコマンドは以下の通りです。
インストール
python -m pip install ライブラリ名(==バージョン番号)
更新
python -m pip install -U(--upgrade) ライブラリ名
アンインストール
python -m pip uninstall ライブラリ名
インストール済み一覧の確認
pip list
Pythonではパッケージやライブラリを作成して公開することも多くあり、「pip」は多用することになるため覚えておきましょう。
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7.Pythonの仮想環境
最後に紹介するのがPythonの仮想環境についてです。
仮想環境とは、「自身のPC内に作られた仮の環境」のことで、これは独立した環境になるため、これを用意することでPythonやライブラリを複数のバージョンで作業をすることが可能になります。
その仮想環境の作成に使用されるのが「venv(ブイエンブ)」という仮想環境を提供する機能です。
仮想環境の構築は以下のような流れになります。
作業ディレクトリへ移動:ターミナルウィンドウまたはコマンドプロンプトで「cd」コマンドなどを利用して仮想環境を作成したいディレクトリへ移動
仮想環境の作成:仮想環境を作成したいディレクトリで「python -m venv 仮想環境名」のコマンドの実行で作成
仮想環境の有効化:作成出来たら、「仮想環境名\scripts\activate.bat(macOSの場合、「source 仮想環境名/bin/activate」)」を実行し有効化
仮想環境を切り替える際には「deactivate」コマンドを実行して無効化し、別の仮想環境を有効化することで可能です。また、不要になった場合は「deactivate」コマンドで無効化した後に作成した仮想環境名のフォルダをエクスプローラーやコマンドで削除することで仮想環境も削除されます。
こちらはプロジェクトによっては使用しないこともありますが、覚えておくと良いでしょう。
8.まとめ
今回はPythonのインストール方法と実行方法を中心に紹介しました。自身が導入したい環境と開発や学習がしやすい環境を知っていただければ幸いです。
また、PythonはAIやデータサイエンスなどのさまざまな分野で活用され、複数の企業で導入されている将来性があるプログラミング言語になります。本記事をきっかけに自らの技術として活用できるようにしましょう。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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