PhotoShopクリエーター能力認定試験に興味があるものの、どのような試験なのか分からず、受験しようか迷っているという方も多いのではないでしょうか。
PhotoShopクリエーター能力認定試験はWebデザイナーなどのデザイン職を目指すなら、優先的に取得したい資格の1つです。
本記事ではPhotoShopクリエーター能力認定試験とはなにかについて解説します。
PhotoShopクリエーター能力認定試験の出題範囲や申込方法、難易度などについてまとめました。
本記事を読むことでPhotoShopクリエーター能力認定試験について知見を深めることができ、受験するか決めることができます。
PhotoShopクリエーター能力認定試験に興味がある方はぜひお読みください。
目次
1.PhotoShopクリエーター能力認定試験とは
PhotoShopクリエーター能力認定試験は、サーティファイが主催するPhotoShopのスキルを判定するための試験です。
PhotoShopはアドビ社が提供している画像編集ソフトであり、写真やイラストの調整を行うために使われます。
画像に背景をつけたり不要なものを削除したり、合成画像を作ったりすることが可能です。
PhotoShopによって加工された画像は、WebサイトやSNSなどに掲載されます。
Webデザイナーなどのデザイン職は、メインツールとしてPhotoShopを使うことが多いです。
PhotoShopクリエーター能力認定試験では、PhotoShopを使って実際に1つの作品を作り上げる必要があります。
そのため、画像編集に関する実践的なスキルを身につけることが可能です。
2.PhotoShopクリエーター能力認定試験試験
PhotoShopクリエーター能力認定試験がどういった試験なのかについてまとめました。
次の項目について順番に解説していきます。
PhotoShopクリエーター能力認定試験の詳細
PhotoShopクリエーター能力認定試験の出題範囲
PhotoShopクリエーター能力認定試験の受験者数・合格率・難易度
PhotoShopクリエーター能力認定試験の申し込み手順
PhotoShopクリエーター能力認定試験の有効期限
PhotoShopクリエーター能力認定試験の勉強時間
本記事で解説する情報はPhotoShopクリエーター能力認定試験の公式サイトを参考にしています。
PhotoShopクリエーター能力認定試験の詳細
PhotoShopクリエーター能力認定試験の詳細についてまとめました。
試験名 | スタンダード | エキスパート |
---|---|---|
試験会場 | 随時試験: サーティファイが認定した随時試験会場 こちらから随時試験会場を検索可能 公開試験: リモートWebテスト(在宅・在社受験) | |
試験日時 | 随時試験:試験会場により開催日程は異なる 公開試験:年2回(2023年7月16日(日)、2024年1月28日(日)) | |
試験時間 | 第1部:40分 第2部:90分 | 第1部:50分 第2部:90分 |
出題内容 | 第1部(実技):Adobe Photoshop®の基本操作による画像ファイルの作成 第2部(実践):Adobe Photoshop®の操作による作品制作 | 第1部(知識):Adobe Photoshop®および画像処理に関する知識 第1部(実技):Adobe Photoshop®の操作による画像ファイルの作成 第2部(実践):Adobe Photoshop®の操作による作品制作 |
出題数 | 第1部(実技):テーマ別大問7~9問程度 第2部(実践):1テーマ | 第1部:知識・実技ともにテーマ別大問4~6問程度 第2部(実践):1テーマ |
合格基準 | 実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上 | 知識問題・実技問題の得点率65%以上で、かつ実践問題の得点率70%以上 |
受検料 | 7,600円 | 8,600円 |
受験資格 | 学歴、年齢等に制限なし | |
試験結果 | 合否に関わらず、すべての受験者の方に「結果表」を発行。 合格者には「オープンバッジ(デジタル認定証)」と「デジタル認定証明書」を授与 |
PhotoShopクリエーター能力認定試験の出題範囲
PhotoShopクリエーター能力認定試験についてまとめました。
・基本機能
・選択範囲の作成
・画像の移動と変形
・カラーモードと色調補正
・ペイント
・レイヤー操作
・パスとシェイプ
・テキストの入力と編集
・フィルター
・画像の入出力
・Web 用画像の作成
・アクションと自動処理
・DTP/Web デザイン基本知識
各試験の詳しい出題範囲については出題範囲に掲載されているので参考にしてください。
PhotoShopクリエーター能力認定試験の受験者数・合格率・難易度
PhotoShopクリエーター能力認定試験は累計受験者数と合格率のデータを公開しています。
2023年3月31日時点で累計受験者数は96,953名、2022年度平均合格率は75.35%となっています。
4人のうち3人が合格するため、PhotoShopクリエーター能力認定試験は難易度が低いように感じられます。
確かに他のIT試験に比べると、合格率は非常に高いです。
エンジニアの登竜門と呼ばれている基本情報技術者試験でさえ、令和5年度の4月から10月までの合格率は50.0%となっています。
とはいえ、実技試験が多くの割合を占める試験ですので、単に参考書の問題を丸暗記するだけでは合格は難しいです。
合格するにはPhotoShopを使って実際に画像編集ができるスキルが必要となります。
他のIT資格に比べて合格しやすいとは言えますが、油断は禁物です。
PhotoShopクリエーター能力認定試験の申し込み手順
PhotoShopクリエーター能力認定試験には、随時試験と公開試験の2種類があります。
随時試験は全国の認定試験会場に足を運んで受験する形式です。
試験日程については各受験会場から連絡が届きます。
随時試験の申し込み手順は次のとおりです。
「随時試験受験会場検索」から受験会場を検索する
受験会場にPhotoShopクリエーター能力認定試験の受験を希望することを伝える
受験会場から試験日時や申込方法などの連絡が届く
受験会場が指定する方法で申込・お支払いを行う
公開試験はサーティファイが定めた日程(年間2回)に、オンラインで受験する形式です。
2023年度は7月16日(日)と1月28日(日)に公開試験が行われます。
公開試験の申し込み手順は次のとおりです。
資格受付 ONLINE ログインページからアカウント登録する
資格受付 ONLINE ログインページのマイページから「受験申込」を選択
画面の指示に従って申込み手続きを行う
「申込完了」をクリックした後、外部決済システムに遷移するので支払い手続きを行う
PhotoShopクリエーター能力認定試験の有効期限
PhotoShopクリエーター能力認定試験を始め、サーティファイが主催する試験には有効期限がありません。
そのため、更新などの手続きは不要です。
PhotoShopクリエーター能力認定試験に合格すると、無料で「オープンバッジ」がもらえます。
オープンバッジは履歴書やSNSなど、さまざまなシーンで活用することが可能です。
PhotoShopクリエーター能力認定試験の勉強時間
サーティファイが示しているPhotoShopクリエイター能力認定試験の標準学習時間は次のとおりです。
スタンダード:24時間
エキスパート:22時間
スタンダードの方は、初学者が合格レベルに達する目安となる学習時間です。
エキスパートの方は、スタンダード合格者が合格レベルに達する目安となる学習時間です。
とはいえ、これはあくまで目安であり、実際はさらに多くの学習時間が必要となる可能性はあります。
公式参考書であるPhotoshop®クリエイター能力認定試験問題集は242ページ、Photoshop®クイックマスターCCは252ページもあります。
このページ数の参考書を24時間前後で学習し終えるのはそれなりに大変だと推測されます。
現実的には、最低でも40時間程度の学習が必要だと見積もっておいた方が良いでしょう。
3.PhotoShopクリエーター能力認定試験の資格取得のメリット
PhotoShopクリエーター能力認定試験の資格取得のメリットは次の2つです。
Webデザイナーに転職するための知識・スキルを得られる
資格手当がもらえる可能性がある
1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
Webデザイナーに転職するための知識・スキルを得られる
PhotoShopクリエーター能力認定試験に合格することで、Webデザイナーに転職するための知識・スキルを得ることができます。
PhotoShopクリエーター能力認定試験は実技問題が多く出題されるため、実践的なスキルを身につけることが可能です。
Webデザイナーは単にデザインセンスがあるだけでなく、定められた納期で制作するための効率性が必要です。
効率性を高めるには、PhotoShopなどのツールを使いこなさなくてはいけません。
PhotoShopは誰でも扱いやすいように設計されていますが、細かい機能を使いこなすには知識が必要です。
PhotoShopクリエーター能力認定試験に向けて勉強すれば、そのような知識を得ることができます。
資格手当がもらえる可能性がある
PhotoShopクリエーター能力認定試験に合格することで、資格手当がもらえる可能性があります。
厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」によると、「技能手当、技術(資格)手当など」に該当する勤務手当を支給している企業は50.8%で、支給された労働者1人の平均支給額は1万8,800円となっています。
特にIT業界には資格手当制度を設ける会社が多くあります。
会社側も資格を取得することでスキルアップしてほしいと考えているためです。
4.PhotoShopクリエーター能力認定試験の資格取得のデメリット
PhotoShopクリエーター能力認定試験の資格取得のデメリットは次の2つです。
合格するには学習時間が必要
1つ1つのデメリットについて詳しく解説していきます。
合格するには学習時間が必要
PhotoShopクリエーター能力認定試験に合格するには、ある程度の学習時間が必要です。
確かに他のIT資格に比べれば難易度は低いですが、油断は禁物です。
たとえ仕事でPhotoShopを使っている人であっても、試験に向けた勉強を行わないと、落ちてしまう可能性はあります。
普段の業務ではPhotoShopの一部機能しか使っておらず、知らない機能が多くあることもあるためです。
参考として、40時間程度の学習が必要だと見積もっておいた方が良いでしょう。
5.PhotoShopクリエーター能力認定試験は意味ない?
「PhotoShopクリエーター能力認定試験」と検索すると関連ワードに「意味ない」と表示されます。
しかし、実際はPhotoShopクリエーター能力認定試験を受験する意味は十分にあると言えます。
確かに、PhotoShopクリエーター能力認定試験に合格するだけではWebデザイナーに転職することは難しいです。なぜならWebデザイナーには他にも多くのスキルや実務経験を要求されるためです。
スキルに関して具体的には、HTML・CSSやJavaScript、UI/UXの知識、Illustrator、Figmaなどのデザインツールの知識などが求められます。
Webデザイナーになるには、これらのスキルがあることも証明しないといけません。
例えばある程度独学した後、副業などを行い成果物を制作するなどがスキルを証明する方法の1つです。また、オリジナルのWebサイトを作成し、ポートフォリオなどにまとめることも大切です。
ポートフォリオを提出することで、HTML/CSS、JavaScriptなどのスキルがあることを証明することができます。
6.PhotoShopクリエーター能力認定試験合格のためのおすすめの参考書や対策法
最後に、PhotoShopクリエーター能力認定試験合格のためのおすすめの参考書や対策法をまとめました。
おすすめの参考書や対策法は次の3つです。
Photoshopクリエイター能力認定試験問題集
Photoshopクイックマスター
PhotoShopを使って画像編集を行う
1つ1つの参考書や対策法について詳しく解説していきます。
Photoshopクリエイター能力認定試験問題集
Photoshopクリエイター能力認定試験問題集はサーティファイが販売している公式問題集です。
スタンダード・エキスパートに対応した模擬問題(各級4題ずつ)で構成されています。
本書の問題を繰り返し解くことで、着実に合格に近づくことが可能です。
実際にPhotoshopを手元に用意し、機能を試しながら問題を解いていくと良いでしょう。
Photoshopクイックマスター
Photoshopクイックマスターも同じく公式の問題集です。
本書ではPhotoshopの特徴や基本操作を順番に学ぶことができます。
本書を購入するとダウンロードできる素材データをテキストに沿って編集していけば、Photoshopの基礎知識を得ることが可能です。
さらに、章末には練習問題が掲載されており、本当に理解できているか確かめることができます。
PhotoShopを使って画像編集を行う
参考書に沿って勉強するだけでなく、実際にPhotoShopを使って画像編集を行ってみることをおすすめします。
画像の背景を追加したり合成画像を作ったり、自由に編集を行ってみましょう。
実際に画像編集を行うことで、今まで知らなかったPhotoShopの便利な点に気がついたり、より効率的に画像編集を行う方法を見つけられたりすることがあります。
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7.まとめ
本記事ではPhotoShopクリエーター能力認定試験について解説しました。
PhotoShopクリエーター能力認定試験の難易度やメリット・デメリットなどがおわかりいただけたかと思います。
PhotoShopクリエーター能力認定試験はWebデザイナーを目指すなら優先的に取得したい資格です。
PhotoShopは画像編集ツールの中でも知名度が高く、必ずと言って良いほど実務で使われます。
PhotoShopクリエーター能力認定試験に合格したいなら、まずは公式の参考書を手に取りましょう。
そのうえで、実際にPhotoShopを使って画像編集を行ってみると良いです。
実践的なスキルを身に着けないと、PhotoShopクリエーター能力認定試験に合格するのは難しいです。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。