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技術者派遣が「やめとけ」「やばい」は本当?鵜呑みにすべきじゃない理由を解説

公開日:2024/08/27最終更新日:2024/08/27

技術者派遣についての情報収集をしていると「やめとけ」「やばい」といったキーワードがサジェストで表示されることがあります。ネガティブなキーワードに不安を感じないためにも、技術者派遣についての理解を深めて、エンジニアとしての一歩を自信を持って踏み出すことが大切です。


今回は、なぜ、技術者派遣が「やめとけ」「やばい」と言われるのか、技術者派遣の働き方をはじめとし技術者派遣の方や目指したい方が鵜呑みにすべきじゃない理由、そもそも、なぜネガティブな情報が目に入ってくるのか、ネガティブな情報への対処方法及び考え方についてお話しします。

1.技術者派遣とは

はじめに技術者派遣の働き方について解説します。

登録型派遣

技術者派遣は大きく分けて2種類あり、その1つが期間を定めて契約する有期雇用の登録型派遣です。登録型派遣は派遣会社に登録した技術者が、企業から依頼を受けた派遣元から派遣される働き方を指します。

登録型派遣の技術者は、派遣元と雇用契約を結び、派遣先の企業と直接雇用をすることはありません。


派遣元から給与をもらい福利厚生を受ける形になっており、派遣会社の社員もしくは契約社員として雇用されます。

派遣会社を通じて様々な企業やプロジェクトに関われる可能性が高く、派遣先も派遣会社が能力に合わせて提案してくれるため、転職活動や就職活動をする必要はないのが利点です。

常用型派遣

技術者派遣のもう1つの働き方が期限を設けない無期雇用の常用型派遣です。登録型派遣の場合は派遣先で働くまでは給与が発生しませんが、常用型派遣の場合は派遣先が定まらない間においても給与が発生するのが特徴と言えます。


また、登録型派遣と比べて雇用がさらに安定化すること、研修制度などが充実していることなどが利点であり、技術者及びエンジニアとしてのスキルアップやキャリアアップがしやすい働き方と言えるでしょう。

SESとの違い

SESとはSystem Engineering Serviceの略称であり、システムやソフトウェアの開発における特定の領域に対して専門的な技術を持つ技術者を提供する仕組みです。そしてSES契約は準委任契約という雇用形態であり、技術力に対して派遣先から派遣元に対価が支払われ、技術者に給与が支払われるようになっています。


技術者派遣との違いは指揮命令系統が派遣元にあることです。特定の決められた業務にのみ従事し、技術を提供することが主な目的であるため、現場の状況によって異なる作業や業務をすることは基本的にはありません。

2.なぜ、技術者派遣が「やめとけ」「やばい」と言われるのか

ではなぜ、技術者派遣が「やめとけ」「やばい」と言われるのかについて解説します。

非正規雇用であり、不安定な働き方だと考える人がいるため

技術者派遣とは派遣会社に正社員や契約社員として雇用された後、技術者、すなわちエンジニアをクライアント側に派遣する雇用形態であり、基本的には一定の期間を契約する有期雇用になります。そのため、無期雇用である正規雇用と異なり、有期雇用の非正規雇用となってしまうことが不安定な働き方だと考える人がいるのです。


実際には正規雇用であっても完全な安定というものは存在しないため大きな差はないですが、やはり一定の期間や契約の終了に職を失うというのは、確かに不安定だと考えても仕方がないと言えます。しかし、技術者派遣においても、派遣会社はエンジニアを派遣しなければ利益を得られないため、1つの契約が満了制ごとに次の契約をするというのは自然の流れであり、必ずしも不安定であるとは断定できません。

派遣社員と正社員との格差を感じた人がいるため

実際に技術者派遣で派遣社員として、正社員の方と一緒に働いた場合において、格差を感じた人がネガティブな情報を書き込むこともあります。ただし、人の気持ちや感情の部分は人によって異なる部分があるため、必ずしも信用に足る情報かと言えばそうではありません。


極端なことで例をあげれば味覚と同じで、美味しいと思う人もいれば美味しくないという人がいるように、同じ状況下においても人によっては快適な職場環境であることも考えられます。特にエンジニアなどの技術者の派遣においては、働く側のスキルや実務経験によって、周囲との働きやすさも異なることもあり、一概に一個人の感情だけでネガティブな情報を信頼するには足りないということは覚えておくべきです。

命令系統など実際の現場では契約と異なることがあるため

技術者派遣は基本的に派遣先会社の命令で仕事を進めていきます。しかし実際には常駐などの状況において、実質的に請負契約になってしまうような、つまり労働力の提供以外にも特定の成果物の完成や納期の責任などが押し付けられてしまうことがあるのです。

現実問題として偽装請負ありという形になってしまうことがあるにも関わらず、派遣されるエンジニアとしても生活などがあるために断れない状況に陥ってしまいます。


結果として技術者派遣としての業務内容ではなく、まるで正規雇用と同じような働き方を求められてしまっているのに、同じような報酬はもらえない、待遇は全く異なる、福利厚生などに格差が生じていることにストレスを感じてしまい、ネガティブな情報の発信に繋がってしまいがちです。ただし、これらの状況においても、必ずしも発信されている情報が信頼できるということが判断できず、正しいかどうかさえもわからないまま不安な気持ちを増幅させてしまうことにつながってしまいます。

スキルアップやキャリアアップがしにくいため

技術者派遣のネガティブな情報において、スキルやキャリアアップがしにくいということも理由としてよく見かけます。現実問題としてどのような働き方であっても、スキルアップやキャリアアップができないのは本人自身の問題であるのに、環境のせいにしたい人がそのような形でネガティブな情報をアップしてしまうのです。


特にエンジニア領域においては、携わっている仕事で必要なスキルや知識に関わらず、どのような技術でも取得していくような性のある方が成長し、スキルアップし、キャリアアップして報酬を増やしていきます。これらは他の業界や業種でも同じであり、環境のせいでスキルアップやキャリアアップができないと考えている時点で成長する可能性は低くなってしまいますし、環境のせいなら環境を変えるといった一歩を踏み出せないのも課題や問題と言えるでしょう。

3.技術者派遣の方や目指したい方が鵜呑みにすべきじゃない理由

次に技術者派遣の方や目指したい方が鵜呑みにすべきじゃない理由について解説します。

真実と虚実が入り混じっている可能性があるため

インターネット上に存在するネガティブな情報の中には、全てが真実である可能性も決してゼロではありませんが、全てが虚実だったり、真実と虚実が入り混じっている可能性があります。結果として技術者派遣でエンジニアを目指したいと考えている方が、虚実の情報を信じて自分自身の将来の可能性を狭めてしまう可能性があるということです。


同様にエンジニアになる前から、インターネット上の情報を簡単に鵜呑みにしてしまうようでは、エンジニアとしての成長が期待できなくなってしまいます。現実問題として同じようにインターネット上の情報を参考に、様々な技術やスキル、知識を習得していく必要があることを考えると、正しい情報かどうか精査できるスキルスキルを大前提として身につける必要があります。

文章の表現の仕方や受け止め方次第で感じ方が異なるため

技術者派遣などのキーワードを元に検索する際、インターネット上に存在するネガティブな情報においては、実際に業務や作業で大変である部分と、感情や気持ちの部分を混ぜ込んで文章の表現をしています。例えば、数字のみで他の業態から比べてエンジニアは大変というような書き方ではなく、一番忙しい時期の残業時間、突発的に頼まれた数回の依頼にフォーカスを当てて、さも1年中大変かのように示すような書き方があるということです。


また、個人の特定をされないために一部をフィクションとして書き換えている場合もあるため、余計に真実であるかのように見えてしまうのも問題と言えます。文書だけで鵜呑みにしてしまえば真実にしか見えず、事実を見ていないのにインターネットの情報だけで何かを理解したかのように感じてしまうようなこと自体がエンジニアとしてふさわしくないということも覚えておきましょう。

必ずしも自分自身の状況と合致するとは限らないため

エンジニアとしての働き方は様々であり、同時にそれぞれ性格やスキル、経験なども異なります。そのため必ずしも自分自身の状況とネガティブな状況が合致するとは限らないことも、技術者派遣の方などがインターネット上に存在するネガティブな情報を鵜呑みにすべきではない理由です。

しかし、すでに技術者派遣で働いていたり、技術者派遣ではなくてもエンジニアとして働いている方の中には、何らかの不安を感じている方もいらっしゃいます。


そのため、一部でも合致してしまうと感情移入をしてしまい、まるで自分ごとのかのように信じてしまうこともあるのです。結果として一部しか合致していないのに、まるですべてが合致しているように感じて、インターネット上に存在するネガティブな情報をそのまま鵜呑みにしてしまうこともあるので注意する必要があります。

チャレンジする前に諦めて機会損失する可能性があるため

技術者派遣に関する情報を鵜呑みにすべきではない理由の最大のものは、チャレンジする前に諦めて機会損失する可能性があることです。ここまでお話ししたように、ネガティブな情報については必ずしも正確であるとは限りませんし、自分自身が同じような未来に必ず到達するとは限らないということを忘れないようにしてください。


現実問題として技術者派遣を通じて実務経験を積み、スキルだけでなくコミュニケーション力のアップ、同時に横のつながりによって人脈などが形成されることを考えると、何もチャレンジしないのはもったいない以上の何者ではありません。もちろん、必ずしも成功すると断言するものではありませんが、他の人の失敗を見て自分の成功を失うと言ったようなことは避けるべきということです。

4.技術者派遣から正社員への転職は可能?派遣先で正社員を目指す方法

次に技術者派遣から派遣先の正社員を目指すことは可能かどうかについて解説します。

技術者派遣から正社員になることは可能

結論としては技術派遣から派遣先の正社員になることは可能です。派遣会社によっては暗黙のルールとして派遣先に就職してはならないと言ったような雰囲気を出している場合もありますが、法的には技術者派遣で働いた派遣先で働くことは問題ありません。


派遣先としても優秀な技術者を手に入れられるチャンスでもあり、すでに一定の期間一緒に働いた人であればスキルや人格も理解しているため、前向きに考えてもらえる可能性が高いです。ただし、一般的な就職や転職と同様に派遣先に採用してもらえるかどうかについては、派遣先の都合と技術者のスキルによって異なるということを覚えておく必要があります。

派遣として3年経過前後で直接雇用のチャンスがある

改正労働者派遣法において、技術者として同じ派遣先で働けるのは3年までと定められています。派遣先に直接雇用してもらえるチャンスでもあり、日頃から積極的にアピールしておくことで修行できる可能性が高くなるでしょう。


また、派遣会社から他の派遣先を紹介してもらうことができるタイミングでもあるため、さらなるスキルアップのために異なる現場に挑戦することも可能です。スキルや実力を身につけながら、自分の居心地の良い職場を探すといったことが可能であると覚えておきましょう。

紹介予定派遣であれば最大6ヶ月以内に正社員になれる可能性も

紹介予定派遣とは、派遣先の企業で一定期間、最大6ヶ月の派遣期間を働くことで、正社員として直接雇用される可能性がある働き方を指します。応募する側は派遣期間の間に職場の雰囲気を知ることができますし、派遣先としてもどのような人なのか、実際に即戦力になるのかといったようなことが直接判断できるのが利点と言えるでしょう。


注意点としては必ずしも正社員になれるわけではないという点にあります。就職したいという意欲がうまく伝えられなかったり、職場になじめなかったりすると直接雇用は難しいということです。

ただし、その他の派遣と比べて正社員になることを前提として派遣されるため、しっかりとしたアピールができれば正社員になれる近道の1つであるのは間違いありません。

5.技術者派遣のデメリットに関するありがちな誤解

次に技術者派遣のデメリットに関するありがちな誤解について解説します。

技術派遣は正社員ではないという誤解

前述した通り、技術者派遣は登録型派遣は有期雇用ですが、常用型派遣の場合は無期雇用となり、派遣元の正社員として雇用される可能性があります。そのため必ずしも技術者派遣は正社員ではないというのは誤解(技術者派遣のデメリットになり得ない)ということです。


また、派遣先と良好な関係を築くことで派遣先の正社員になれる可能性もあるため、個人で転職や就職活動をするよりも良い環境にたどり着けることがあるということも知っておかなくてはなりません。


エンジニアとしての実務経験を積めること、将来的に正社員になれる可能性があることをしっかりと覚えておきましょう。

技術者派遣は安定しないという誤解

技術者派遣は派遣会社が派遣先に紹介する形になっているため、ある程度の実績やスキルがあれば雇用期間が完了した後も次の派遣先を紹介してもらえるようになっています。そのため、必ずしも安定しないといったようなことは誤解(技術者派遣のデメリットになり得ない)と言えるでしょう。

また、登録型派遣の場合は複数の派遣会社に登録しておくことで、選択肢を増やすことも可能です。


同時に、様々な技術の現場で働くことで、実務経験を増やすことができれば技術者としての価値も高まっていきます。スキルや知識が増えれば増えるほど、人材として必要とされる可能性も高まり、安定的に働くことができるようになるでしょう。

技術派遣がブラックな環境であるという誤解

技術者派遣がブラックであるという誤解もあります。現実問題としてブラックな環境が存在するのは確かですが、技術者派遣そのものがブラックであるとは限りません。実際に全ての技術派遣がブラックな環境であれば、技術者派遣を選ぶ技術者やエンジニアは存在しませんし、派遣会社そのものが成り立つことはないでしょう。


重要なのは個人で転職や就職を行うのとは異なる企業で働ける可能性があること、様々な環境に身を置くことでスキルアップやキャリアアップに繋がっていくことです。エンジニアとしての実績を積むことができれば、エンジニアとしての価値が上がり、様々な領域で活躍していけるようになるということも知っておいてください。


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6.まとめ

今回は、なぜ、技術者派遣が「やめとけ」「やばい」と言われるのか、技術者派遣の働き方をはじめとし技術者派遣の方や目指したい方が鵜呑みにすべきじゃない理由、技術者派遣から派遣先の正社員を目指すことは可能か、技術者派遣のデメリットに関するありがちな誤解についてお話しました。


技術者派遣における「やめとけ」「やばい」という情報については、安易に鵜呑みにすることなく、参考程度に留めるようにしましょう。技術者派遣からエンジニアの業界での実務経験を積み、スキルや知識を増やしていくことができれば、その他のエンジニアとしての働き方も増やすことが可能になります。


実績が積み上がってくれば正社員になることもできますし、フリーランスとして自分らしい生き方もできるということを忘れず、エンジニアとしてのスキルや実務経験を増やしていくことに専念することが大切です。


最後までお読みいただきありがとうございました。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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