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【JavaScript】スライドショーの作り方|横スクロールやボタン付きなどおしゃれなパターンを紹介

公開日:2025/04/17最終更新日:2025/04/17

「Webサイトに動きを加えてユーザー体験を向上させたい」と考える多くのWeb制作者やエンジニアにとって、JavaScriptによるスライドショーは欠かせない表現手法の1つです。特に「自動再生」「横スクロール」「フェードイン」「ふわっと表示」といった演出を加えることで、視覚的な訴求力と操作性を両立できます。


この記事では、JavaScriptスライドショーの基本構造から実装方法、実装時のトラブル対策までを網羅的に解説します。実装初心者から中上級者まで、実務に役立つ情報を段階的に整理していますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.JavaScriptスライドショーが求められる理由

JavaScriptによるスライドショーは、現代のWebサイトにおいてユーザー体験(UX)を向上させる強力な手段として注目されています。


ユーザーは静的なコンテンツよりも、動きのあるインタラクティブな表現に強く反応する傾向があります。トップページや商品紹介、ポートフォリオなどにおいて、スライドショーは視覚的インパクトと情報伝達を両立できる手法です。


また、スライドショーを適切に実装すれば、サイト滞在時間や回遊率の向上といったSEO上の効果も期待できます。


例えばファッション系のECサイトでは、トップに大きなスライドショーを配置し、季節ごとのキャンペーンや新商品の訴求を行っています。スライドにはフェードインや横スクロールといったアニメーションが組み込まれており、視覚的に飽きさせない工夫がなされています。こうした演出が、ブランドの世界観を伝え、購入意欲を高める要因となっているのです。


このようにJavaScriptスライドショーは、Webサイトの魅力を引き出し、ユーザーの関心を引きつけるために非常に有効な技術です。

2.JavaScriptスライドショーの基本構造

JavaScriptスライドショーを正しく実装するには、「HTML・CSS・JavaScript」それぞれの役割を理解し、基本構造を把握することが不可欠です。


スライドショーは一見シンプルな仕組みに見えますが、要素の配置・スタイル・動作の制御が複雑に絡み合っています。HTMLで表示対象となる画像やテキストの構造を定義し、CSSでデザインやアニメーション効果を設定し、JavaScriptでスライドの切り替えや自動再生といった動きを制御します。これらを役割ごとに分担することで、可読性が高く、保守しやすいコードになります。


以下は、最も基本的なスライドショー構造の例です。

<!-- HTML -->

<div class="slideshow">

  <img src="slide1.jpg" class="slide active">

  <img src="slide2.jpg" class="slide">

  <img src="slide3.jpg" class="slide">

</div>


/* CSS */

.slide {

  display: none;

  width: 100%;

  transition: opacity 1s;

}

.slide.active {

  display: block;

}


// JavaScript

const slides = document.querySelectorAll('.slide');

let current = 0;


setInterval(() => {

  slides[current].classList.remove('active');

  current = (current + 1) % slides.length;

  slides[current].classList.add('active');

}, 3000);

このようにHTMLで画像を用意し、CSSで表示切替のアニメーション、JavaScriptで一定時間ごとにスライドを切り替えています。これがスライドショーの基本形です。


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3.シンプルなスライドショーの作り方

シンプルなスライドショーは、JavaScriptの基本機能だけで簡単に自作できます。自動再生やフェードインといった基本的な動きから学ぶことで、後のカスタマイズにも対応しやすくなります。


スライドショーは一見すると複雑な処理に見えますが、実際には「画像の表示/非表示を切り替える」「一定間隔で更新する」「アニメーションを加える」という3つの要素が主軸です。最小限のコードから始めて、機能を徐々に追加していくことで、構造の理解が深まり、応用力も身につきます。


以下は、最小構成で作るスライドショーの例です。3枚の画像を3秒ごとに自動で切り替え、フェードイン効果を付けています。

<!-- HTML -->

<div class="slideshow">

  <img src="slide1.jpg" class="slide active">

  <img src="slide2.jpg" class="slide">

  <img src="slide3.jpg" class="slide">

</div>


/* CSS */

.slideshow {

  position: relative;

  width: 100%;

  height: 300px;

  overflow: hidden;

}

.slide {

  position: absolute;

  width: 100%;

  height: 100%;

  opacity: 0;

  transition: opacity 1s ease;

}

.slide.active {

  opacity: 1;

}


// JavaScript

const slides = document.querySelectorAll('.slide');

let index = 0;


setInterval(() => {

  slides[index].classList.remove('active');

  index = (index + 1) % slides.length;

  slides[index].classList.add('active');

}, 3000);

このコードでは、3枚の画像が重ねて配置されており、.activeクラスを使って現在の画像だけを表示するしくみです。setIntervalにより3秒ごとに画像が切り替わり、CSSのtransition によってフェードイン・アウトの演出が加えられています。


このように、スライドショーはJavaScriptの基本文法とCSSトランジションだけで手軽に実装可能です。まずはシンプルな構成からスタートし、理解を深めることで、より高度な演出や操作性の実装にも自信をもって対応できるようになります。


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4.おしゃれなアニメーションパターン7選

スライドショーに多彩なアニメーション演出を加えることで、見た目の印象を大きく高め、サイト全体の魅力を向上させることができます。


画像が切り替わるだけのスライドショーは情報の伝達には有効ですが、ユーザーに強い印象を与えるには視覚的な演出が欠かせません。フェードインやスライド、ふわっとした動きなどは「おしゃれさ」や「洗練された印象」を与えるのに効果的です。Web制作では、こうしたアニメーションの工夫がユーザー体験(UX)に直結し、差別化要因にもなります。


以下に、実際に多くのWebサイトで使用されている7種類のアニメーション演出をご紹介します。

フェードイン・フェードアウト

基本的なアニメーションで、CSSのopacityとtransitionを使って滑らかに画像を切り替えます。視線の移動を自然に誘導できるため、ビジネスサイトでも多用されます。

/* CSS */

.fade-slide {

  position: absolute;

  width: 100%;

  opacity: 0;

  transition: opacity 1s ease;

}

.fade-slide.active {

  opacity: 1;

}


// JavaScript

const fadeSlides = document.querySelectorAll('.fade-slide');

let fadeIndex = 0;


setInterval(() => {

  fadeSlides[fadeIndex].classList.remove('active');

  fadeIndex = (fadeIndex + 1) % fadeSlides.length;

  fadeSlides[fadeIndex].classList.add('active');

}, 3000);

横スクロール(スライドイン)

スライドをtranslateXで横方向にスライドさせる方法です。動きがダイナミックで、ビジュアル訴求の強いサイトに適しています。

/* CSS */

.slide {

  transform: translateX(100%);

  transition: transform 1s ease;

}

.slide.active {

  transform: translateX(0);

}

縦スクロール

横ではなく縦方向にスライドさせる演出です。商品カタログやタイムライン形式のコンテンツに効果的です。このサンプルコードでは2枚のスライドを想定していますが、実際の実装ではスライド数に応じて動的に対応できるよう調整するとよいでしょう。

/* CSS */

.vertical-track {

  display: flex;

  flex-direction: column;

  transition: transform 1s ease;

}

.vertical-track img {

  height: 300px;

}


// JavaScript

const verticalTrack = document.querySelector('.vertical-track');

let vIndex = 0;


setInterval(() => {

  vIndex = (vIndex + 1) % 2;

  verticalTrack.style.transform = `translateY(-${vIndex * 300}px)`;

}, 3000);

ズームイン・ズームアウト

拡大・縮小の動きを使ったアニメーションです。高解像度のビジュアルやフォトギャラリーなどで画像の迫力を演出できます。

/* CSS */

.slide {

  transform: scale(0.8);

  transition: transform 0.8s ease, opacity 0.8s ease;

  opacity: 0;

}

.slide.active {

  transform: scale(1);

  opacity: 1;

}

フリック対応(スマホ向け)

touchstart/touchendイベントを用いたフリック操作です。スマートフォンやタブレットでのUXを高めるために必須となります。

// JavaScript

let startX = 0;

const flickSlides = document.querySelectorAll('.flick-slide');

let currentFlick = 0;


const container = document.querySelector('.flick-slideshow');

container.addEventListener('touchstart', e => {

  startX = e.touches[0].clientX;

});

container.addEventListener('touchend', e => {

  const diff = e.changedTouches[0].clientX - startX;

  if (Math.abs(diff) > 50) {

    flickSlides[currentFlick].classList.remove('active');

    currentFlick = (diff > 0)

      ? (currentFlick - 1 + flickSlides.length) % flickSlides.length

      : (currentFlick + 1) % flickSlides.length;

    flickSlides[currentFlick].classList.add('active');

  }

});

ふわっと表示(opacity + transform)

opacityとtransform: translateYを組み合わせた演出です。画像が軽やかに浮かび上がるような印象を与え、ふわっとした動きとして人気があります。

/* CSS */

.soft-slide {

  position: absolute;

  width: 100%;

  opacity: 0;

  transform: translateY(20px);

  transition: opacity 1s ease, transform 1s ease;

}

.soft-slide.active {

  opacity: 1;

  transform: translateY(0);

}


// JavaScript

const softSlides = document.querySelectorAll('.soft-slide');

let softIndex = 0;


setInterval(() => {

  softSlides[softIndex].classList.remove('active');

  softIndex = (softIndex + 1) % softSlides.length;

  softSlides[softIndex].classList.add('active');

}, 3000);

カスタムイージング(イージング関数の活用)

cubic-bezierなどのイージング関数を使うことで、アニメーションの加速や減速のニュアンスを調整し、より自然な動きに仕上げることが可能です。

/* CSS */

.ease-slide {

  position: absolute;

  width: 100%;

  opacity: 0;

  transition: opacity 1s cubic-bezier(0.65, 0, 0.35, 1);

}

.ease-slide.active {

  opacity: 1;

}


// JavaScript

const easeSlides = document.querySelectorAll('.ease-slide');

let easeIndex = 0;


setInterval(() => {

  easeSlides[easeIndex].classList.remove('active');

  easeIndex = (easeIndex + 1) % easeSlides.length;

  easeSlides[easeIndex].classList.add('active');

}, 3000);


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5.ボタン付きスライドショーの実装方法

「次へ」「前へ」ボタンを備えたスライドショーを実装することで、ユーザー自身が操作できるインタラクティブな体験を提供できます。


自動再生だけでは、ユーザーの意図に関係なくスライドが進んでしまうため、見たい情報を逃してしまうリスクがあります。操作ボタンを設けることで、ユーザーは自由なタイミングでスライドを切り替えられ、満足度の高い体験を得られます。


以下は、左右の操作ボタンを備えた基本的なスライドショーの実装例です。

/* CSS */

.slide {

  display: none;

  width: 100%;

}

.slide.active {

  display: block;

}

.button {

  position: absolute;

  top: 50%;

  transform: translateY(-50%);

  background: rgba(0,0,0,0.5);

  color: white;

  border: none;

  padding: 10px;

  cursor: pointer;

}

.prev { left: 10px; }

.next { right: 10px; }


// JavaScript

const slides = document.querySelectorAll('.slide');

let currentIndex = 0;


function showSlide(index) {

  slides.forEach(slide => slide.classList.remove('active'));

  slides[index].classList.add('active');

}


document.querySelector('.next').addEventListener('click', () => {

  currentIndex = (currentIndex + 1) % slides.length;

  showSlide(currentIndex);

});


document.querySelector('.prev').addEventListener('click', () => {

  currentIndex = (currentIndex - 1 + slides.length) % slides.length;

  showSlide(currentIndex);

});


showSlide(currentIndex); // 初期表示

このコードでは、「前へ」「次へ」ボタンのクリックによってスライドを手動で切り替えることができます。自動再生と併用する場合は、setInterval()を加え、ユーザー操作時に一時停止する仕組みを追加するのが一般的です。


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6.実装時のよくあるエラーと対処法

JavaScriptによるスライドショー実装では、初歩的なミスやブラウザ間の挙動差によるトラブルが発生しやすいため、エラーの傾向と対処法をあらかじめ把握しておくことが重要です。


スライドショーは、HTML・CSS・JavaScriptの連携で成り立っているため、いずれかの記述に不備があると正しく動作しません。


また動的な表示切り替えやアニメーション処理では、非同期イベントやDOM構造の影響も受けやすく、初心者にとっては原因が分かりにくいケースが多々あります。

画像が表示されない

スライドショーの見栄えを左右する画像が表示されないと、UIが大きく損なわれてしまいます。

  • 原因

    src属性の記述ミス、ファイルパスの誤り、拡張子のタイプミスなどが主な原因です。

  • 対処法

    画像ファイルのパスや拡張子が正しいかを確認し、ブラウザのデベロッパーツールでネットワークエラー(404など)が発生していないかチェックしましょう。

スライドが切り替わらない

クリックしてもスライドが反応しない、あるいは自動で切り替わらない場合は、JavaScriptの制御部分に問題があることが多いです。

  • 原因

    要素の取得失敗、classListの操作ミス、インデックスの更新ロジックのバグなどです。

  • 対処法

    JavaScriptの該当箇所をconsole.log()で逐次確認し、正しい要素が取得されているか、スライドの切り替え処理が想定通りに動作しているかを検証します。

自動再生が止まってしまう

ページを開いた直後は動いていたスライドショーが、しばらくすると止まってしまうことがあります。

  • 原因

    setInterval()の重複実行、clearInterval()の誤動作、グローバル変数の不整合などが考えられます。

  • 対処法

    タイマーIDの管理を明確にし、不要なclearIntervalや二重起動を避ける構造にしましょう。setIntervalは1回だけ実行するのが原則です。

スマホで表示が崩れる/反応しない

PCでは問題なく動作していても、スマートフォンで表示崩れやタップ無反応が起きることは珍しくありません。

  • 原因

    CSSがレスポンシブ対応されていない、固定幅が設定されている、touchイベント未対応などが考えられます。

  • 対処法

    CSSにwidth: 100%やobject-fit: coverを設定し、JavaScriptでタッチイベントに対応するコードを追加します。また、@mediaクエリを使ってモバイル用のスタイルを整えることも重要です。

アニメーションが意図通りに動かない

スライドは切り替わっているものの、アニメーションがぎこちない、または適用されていないといった現象もよく見られます。

  • 原因

    CSSのtransitionやtransformが正しく適用されていない、または競合するスタイルが上書きされている可能性があります。

  • 対処法

    Chromeの「検証」ツールなどでCSSの適用状況を確認し、意図したスタイルが有効になっているかを調査します。必要に応じて!importantを追加するか、より具体的なセレクタを用いてスタイルの優先度を調整しましょう。

7.まとめ

JavaScriptによるスライドショーは、Webサイトの視覚的な訴求力とユーザー体験を高める有効な手段です。自作・プラグインの選択肢に加えて、フェードインや横スクロール、ふわっとした演出など、多様なアニメーションで魅力的な表現が可能です。


また、レスポンシブ対応やインタラクティブ性を意識することで、スマホユーザーにも配慮した実装が実現します。目的やターゲットに応じて最適な手法を選び、UI/UXに優れたスライドショーを構築していきましょう。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。


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目次

1.JavaScriptスライドショーが求められる理由

2.JavaScriptスライドショーの基本構造

3.シンプルなスライドショーの作り方

4.おしゃれなアニメーションパターン7選

フェードイン・フェードアウト

横スクロール(スライドイン)

縦スクロール

ズームイン・ズームアウト

フリック対応(スマホ向け)

ふわっと表示(opacity + transform)

カスタムイージング(イージング関数の活用)

5.ボタン付きスライドショーの実装方法

6.実装時のよくあるエラーと対処法

画像が表示されない

スライドが切り替わらない

自動再生が止まってしまう

スマホで表示が崩れる/反応しない

アニメーションが意図通りに動かない

7.まとめ