転職活動において、職務経歴書は自身のキャリアを企業に伝える重要な書類です。その中でも、職務経歴書の冒頭に位置する「職務要約」や「職務概要」は、人事の目に留まるかどうかを左右する、非常に重要な項目です。
本記事では、職務要約・職務概要の基本的な書き方から、人事の目を引くためのポイントまでを徹底的に解説します。
目次
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1.職務経歴書にある「職務要約」「職務概要」とは
「職務要約」「職務概要」とは、あなたのこれまでの職務経歴全体を簡潔にまとめた文章を指します。職務経歴書の冒頭部分に記載するのが一般的です。この欄に書かれた内容は、人事が職務経歴書全体を読む前に、応募者のキャリアやスキルを短時間で把握するための要約として機能します。
職務要約は、応募者の経験やスキル、実績を凝縮して伝えることで、人事に「この人材は自社にとって有益である」という印象を与えることを目的としています。また人事は応募者がどのような人物であるかを短時間で理解し、職務経歴書全体を読み進めるかどうかの判断基準としていることも少なくありません。。
「職務要約」「職務概要」はいらない?書くべき理由3選
「職務要約」「職務概要」は不要と考える方もいるかもしれませんが、人事に自身の職務経歴書に目を通してもらうためには、記載することが非常に重要です。職務要約・職務概要を書くべき主な理由は以下の3点です。
まず、人事に書類に目をとめてもらいやすくなるためです。企業が受け取る応募書類は非常に多いため、人事はすべての書類を詳細に読み込む時間がないことがほとんどです。職務要約は、応募者のキャリアの概略を素早く理解できるため、人事が応募書類に興味を持つきっかけとなります。
次に、自分のアピールしたい職歴が伝わりやすくなるためです。職務要約は、応募企業が求める人材像や業務内容に合致する自身の強みや実績を、最初に提示できる機会です。
そして最後に、人事が職務要約から質問を考えるため、面接の対策がしやすくなるためです。職務要約に記載された内容は、面接時の質問の糸口となることが多いため、職務要約に盛り込んだ内容について深掘りされる可能性が高いです。
これらの3点を踏まえ、「職務要約」「職務概要」を書く欄があればぜひ書くようにしましょう。
近年は転職サイトに書く欄があることも
近年、多くの転職サイトでは、職務経歴書とは別に「職務要約」や「職務概要」を記入する欄が設けられています。これは、企業が応募者の情報を効率的に収集し、求職者側も自身のキャリアを簡潔にアピールできるような仕組みが求められているためです。
例えば、リクナビNEXTやdodaといった主要な転職サイトでは、プロフィール登録時に職務要約を記入する項目が用意されています。これらの欄に適切に職務要約を記載することで、企業は応募者の情報にアクセスしやすくなり、またスカウトメールの受信機会が増える可能性もあります。
転職サイトでの職務要約は、企業が多数の応募者の中から自社に合う人材を効率的に見つけ出すためのフィルターとして機能します。人事は、膨大な数の登録情報の中から、職務要約をキーワード検索したり、内容をざっと見て判断したりすることが少なくありません。そのため、転職サイトの職務要約欄も、職務経歴書と同様に、自身の強みや経験を簡潔かつ魅力的に伝えるように工夫することが重要です。
2.「職務要約」「職務概要」欄で人事が着目している点
職務経歴書の冒頭に位置する「職務要約」や「職務概要」は、人事が応募者の書類を評価する上で特に重視する項目です。多くの応募書類を審査する中で、人事はこの短い文章から多くの情報を読み取ろうとします。
人事が具体的にどのような点に着目しているのかを理解して、より効果的な職務要約を作成できるようになりましょう。
応募者の職歴が端的にわかるか
職務要約・職務概要は、単にこれまでの職務経歴を説明するものではなく、人事に興味を持ってもらうための要約文だと考えましょう。人事は、膨大な数の応募書類に目を通す中で、応募者の職歴全体を短時間で把握したいと考えています。そのため、職務要約には、これまでのキャリアパスや担当業務、実績などが簡潔かつ明確にまとめられていることが求められます。
例えば、応募者がどのような業界で、どのような職種を経験し、どのような成果を出してきたのかが、一読して理解できるような構成が理想です。冗長な表現や専門用語の多用は避け、誰が読んでもスムーズに内容が理解できるような言葉選びを心がけましょう。人事に応募者の全体像を素早く理解してもらい、詳細な職務経歴を読み進めるかどうかの判断をスムーズに行ってもらうのがポイントです。
募集職種にマッチした経歴を持っているか
人事は、求める人材に合った経験やスキルを持っているのかを、職務要約・職務概要から把握したいと考えています。企業が特定のポジションを募集する際には、その職務を遂行するために必要なスキルや経験、実績が明確に定められています。職務要約には、応募先の企業や募集職種が求める要件と自身のキャリアがどのように合致しているのかを、具体的にアピールすることが重要です。
募集職種にマッチしていることをアピールしたい際には、具体的な技術や実績を盛り込むことで、人事が応募者が募集職種に適合しているかどうかを判断しやすくなります。求人情報に記載されているキーワードや求めるスキルを意識して職務要約を作成することで、人事の目に留まる可能性を高めることができるため、ぜひ実践してみてください。
その先の項目が読み進めやすくなるか
職務経歴書の最初に記載する職務要約・職務概要は、人事の興味を引きつけ、詳細な部分まで目を通してもらうための導入として機能します。職務要約が魅力的でなければ、人事はその先の職務経歴書全体を読み進めることなく、別の応募書類に移ってしまう可能性があるのです。
職務要約は、応募者の最もアピールしたい強みや実績を凝縮し、その後の詳細な職務経歴を読みたくなるような内容であることが理想です。
例えば、「この人物のこの実績について、もっと詳しく知りたい」「このスキルがどのように活かされたのか、具体的な事例を見たい」といった期待感を人事に抱かせることができれば、職務経歴書全体をじっくりと読み込んでもらえる可能性が高まりますよね。職務要約は、いわば職務経歴書のあらすじであり、その後の本編へと読み手を誘う重要な役割を担っているのです。
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3.「職務要約」「職務概要」欄を書く際にやるべきこと
職務要約や職務概要を効果的に作成するためには、いくつかの準備と整理が必要です。漫然と書き始めるのではなく、戦略的に情報を選び、構成することで、人事の目に留まる質の高い要約を作成できます。
ここでは、「職務要約」「職務概要」欄を書く際にやるべきことを3つに分けて解説します。順番に実践して、人事の目に留まりやすい職務要約欄を完成させましょう。
過去の経験や学び、スキルを棚卸する
まずは、あなたがこれまで経験してきた業務や、その中で得たスキルを棚卸しします。これは職務要約を作成する上で最も基本的な部分となります。これまでの職務内容、担当プロジェクト、役割、そしてそこで得られた成果やスキルをリストアップし、定量的な実績を交えて書き方を考えていきましょう。
職務要約では、例えば、「営業成績を20%向上させた」「コストを15%削減した」といった具体的な数字を用いることで、あなたの貢献度や能力がより明確に伝わるようになります。また、単に業務内容を羅列するだけでなく、その業務を通じて何を学び、どのようなスキルが身についたのか、自己成長の視点も加えると良いでしょう。
この棚卸し作業を通じて、自身の強みや経験を客観的に把握し、職務要約に含めるべき重要な要素を洗い出してみることが大切です。
募集職種や募集人材の特徴を理解する
職務要約を書く際には、応募先の企業と募集職種について深く理解することが不可欠です。求人情報や企業のホームページ、IR情報などを入念に確認し、企業が求めている経験・スキルや人物像をしっかり見極めて、関連する職務や生かせる経験を整理しましょう。
企業がどのような課題を抱えており、どのようなスキルを持つ人材を求めているのかを把握することで、あなたの職務要約がその企業のニーズに合致しているかを自分で判断できるようになります。職務要約では応募先の企業文化や求める人材像に合わせた内容に調整することが重要です。単なる経歴の羅列ではなく、企業にとって魅力的な人材であることをアピールしましょう。
自分の能力が志望企業でどう活かせるかを整理する
企業が求めている人材に沿った内容が職務要約・職務概要に記載されていないと、書類選考を通過することは難しくなります。そのため、これまでの経験やスキルが、応募先の企業や募集職種でどのように貢献できるのかを具体的に整理してから書くことが重要です。
単に自分のスキルを羅列するのではなく、そのスキルが志望企業でどのように活かされ、どのような価値を提供できるのかを明確に示しましょう。
例えば、ITエンジニアであれば、「前職での〇〇システム開発経験を活かし、貴社の新規サービス開発において、効率的な設計と高品質な実装に貢献します」といったように、具体的な貢献イメージを提示することで、人事はあなたの入社後の活躍を想像しやすくなります。自身の能力と企業のニーズを結びつけることで、職務要約の説得力が増し、書類選考の通過率を高めることができるため、入社後の活かし方は欠かさずに考えるようにしてください。
4.「職務要約」「職務概要」の書き方フォーマット3選
職務要約や職務概要は、あなたのこれまでのキャリアを効果的に伝えるための重要な要素ですが、表現方法は一つではありません。自身の職歴やアピールしたいポイントに合わせて、最適なフォーマットを選びましょう。
ここでは、主要な3つの書き方フォーマットと、それぞれの特徴、さらにそのまま使えるひな形を解説します。
成長過程をアピールできる「編年体式」
最も一般的に使われるこのフォーマットは、職歴を時系列で記載する方法です。履歴書の職歴と同じ順序で並ぶため、人事が履歴書と照らし合わせやすく、あなたがスキルや経験をどのように積み重ねてきたかを明確に伝えられます。
【ひな形】 2017年4月~2019年3月 ⚪︎⚪︎株式会社 事業:⚪︎⚪︎ 資本金:⚪︎万円 従業員数:⚪︎人 所属:⚪︎⚪︎ 業務内容: 知識・スキル: 資格取得:
⚪︎⚪︎株式会社 事業:⚪︎⚪︎ 資本金:⚪︎万円 従業員数:⚪︎人 所属:⚪︎⚪︎ 業務内容: 知識・スキル: 資格取得: |
編年体式は、キャリアの安定性や一貫性をアピールしたい場合に特に有効です。例えば、一つの会社で長く勤務し、着実にキャリアアップしてきた方や、特定の分野で専門性を深めてきた方におすすめです。
また、転職回数が比較的少ない方や、社内での異動が少ない企業を経験してきた方にもおすすめの形式といえます。編年体式で書くことで、あなたの成長過程や継続的な貢献能力を人事に分かりやすく提示できるでしょう。
直近の経歴をアピールできる「逆編年体式」
このフォーマットは、編年体式の時系列を逆転させ、最新の職歴から遡って記載する方法です。現職または前職の経歴が最初に目に入るため、人事はあなたの現在のスキルや実務経験が応募先とどれだけマッチするかを素早く判断できます。
【ひな形】 2020年4月~現在 ⚪︎⚪︎株式会社 事業:⚪︎⚪︎ 資本金:⚪︎万円 従業員数:⚪︎人 所属:⚪︎⚪︎ 業務内容: 知識・スキル: 資格取得:
⚪︎⚪︎株式会社 事業:⚪︎⚪︎ 資本金:⚪︎万円 従業員数:⚪︎人 所属:⚪︎⚪︎ 業務内容: 知識・スキル: 資格取得: |
逆編年体式は、即戦力を求める求人に応募する場合や、現在の仕事が応募職種に直結する場合に適しています。また、業界や職種を変えずに転職を検討している方や、特定の専門性を活かしてすぐにでも活躍できることを示したい方にとっては、この形式が最もおすすめです。
自分の「今」の能力に焦点を当てて評価してもらいたい、という方は、ぜひこの逆編年体式を選びましょう。
専門性と幅をアピールできる「キャリア式」
このフォーマットは、職種や事業領域、プロジェクトごとに職歴を整理して記載する方法です。キャリア式では、各領域の専門性と経験の幅広さを同時にアピールできます。
【ひな形】 ■営業 2017年4月~2018年12月 ⚪︎⚪︎株式会社 事業:⚪︎⚪︎ 資本金:⚪︎万円 従業員数:⚪︎人 所属:⚪︎⚪︎ 業務内容: 知識・スキル: 資格取得:
⚪︎⚪︎株式会社 事業:⚪︎⚪︎ 資本金:⚪︎万円 従業員数:⚪︎人 所属:⚪︎⚪︎ 業務内容: 知識・スキル: 資格取得:
2019年1月~2022年3月 ⚪︎⚪︎株式会社 事業:⚪︎⚪︎ 資本金:⚪︎万円 従業員数:⚪︎人 所属:⚪︎⚪︎ 業務内容: 知識・スキル: 資格取得: |
この形式は、多様な経験を持つ方や、複数の職種・業界を経験している方に特に適しています。また、転職回数が3回以上の場合でも、キャリア式を選ぶことで職歴がより分かりやすく伝わるでしょう。
ただし、幅広い経験をアピールする分、応募先に合わせた軸を定めて記載することが大切です。この形式を利用する際には、応募企業が求めるスキルや経験に焦点を当て、関連性の高い職歴を強調することで、アピールポイントがぼやけることを防ぎ、効果的に自身の強みを伝えられるようにしましょう。
5.「職務要約」「職務概要」欄で人事の目を引く書き方のポイント
職務要約や職務概要は、人事にあなたの魅力と能力を効果的に伝えるための最初の機会です。ここでは、人事の目を引き、次に読み進めてもらうための重要なポイントを解説します。
200文字~300文字で簡潔にまとめる
職務要約・職務概要は、文字数250文字前後で簡潔にまとめましょう。人事が30秒から1分程度で読み切れるくらいの量がベストです。多くの企業では、日々大量の応募書類が送られてくるため、人事はすべての書類を詳細に読み込むことはできません。そのため、人事に「読ませる」文章量を意識することが大切なのです。
逆に言えば職務要約では、200文字~300文字という短い文字数の中で、あなたのキャリアの核となる部分、つまりこれまでの経験、スキル、実績、そして志望する職種への熱意を凝縮して表現することが求められます。
冗長な表現や抽象的な言葉は避け、具体的かつインパクトのある言葉を選ぶことで、人事の記憶に残る要約を目指しましょう。人事があなたの職務要約を読み終えた後、「もっと詳しく知りたい」という気持ちになり、職務経歴書全体を読み進めるイメージが湧く文章に整えましょう。
募集職種でアピールになるような経歴を書く
職務要約・職務概要は、どの企業にも記載できる汎用的なものではなく、応募する企業や職種に応じてアピールポイントを変え、企業側に入社後の活躍イメージを持ってもらえる内容にしましょう。企業が求めている人材像や職務内容を深く理解し、それに合わせてあなたの経験やスキルをカスタマイズすることが重要です。
どのようなアピールをすれば響くのかが分からない場合には、応募企業の求人情報や企業サイトを読み込み、求められるキーワードやスキルを盛り込むことで、人事に「この人材は、まさに私たちが求めている人物だ」と感じさせることができます。
入社後の活躍イメージを人事に持たせ、書類選考の通過率を高めることに繋がりますし、面接で話す内容に一貫性があれば、より高い評価をもらうことも可能となります。
客観的かつ具体的な内容を書く
あなたが何をしてきた人で、どんな実績があるのかを客観的に分かるようにしましょう。職務要約では、単に「努力しました」「頑張りました」といった主観的な表現ではなく、具体的な事実に基づいた客観的な情報を記載することが求められます。
例えば、「売上向上に貢献しました」ではなく、「新規顧客開拓により、3ヶ月で売上を15%増加させ、チーム内トップの実績を達成しました」のように、具体的な数字や達成したことを盛り込むことで、客観的にみて分かりやすい文章になります。
具体的であればあるほど、人事はあなたの能力や貢献度を理解し、評価しやすくなるのです。データや実績を裏付ける具体的なエピソードを盛り込むことで、あなたの職務要約はより説得力のあるものにして、人事に強い印象を与える職務要約を完成させましょう。
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6.「職務要約」「職務概要」の職種別例文
職務要約や職務概要は、応募する職種によってアピールすべきポイントが大きく異なります。ここでは、主要な職種に焦点を当て、具体的な例文をご紹介します。
ただし、そのままこの文章をコピペして提出するのはNGです。ご自身の経験やスキルに合わせて調整し、人事の心に響く職務要約を作成してください。
営業職の例文
新卒でA株式会社に入社後、主に中小企業向けに新規開拓営業を担当してきました。電話でのアプローチや、自社主催のイベント・セミナーを通じた見込み顧客の獲得を強みとしており、月平均15件の商談を設定しています。製品チームと密に連携しながら提案資料を作成し、成約までを一貫して担当。常に顧客の潜在ニーズを深く掘り下げ、先手を打った提案で商談を進めることを心がけています。昨年度は、設定された予算3,000万円に対し3,900万円を達成し、事業部への顕著な貢献が評価され、リーダー職に昇進しました。 |
事務職の例文
新卒でB株式会社に入社以来、一貫して事務職の業務に携わっています。現在はC株式会社でIT企業の受付事務を務め、来訪者の予約管理、会議室の予約調整、入館手続きといった業務に加え、来訪者属性のデータ分析や新入社員のOJTも担当しています。月間100名以上の来訪者対応をこなしながら、Wordで業務マニュアルを整備し、業務の標準化に貢献。また、来訪者データを整理して営業部門へ共有することで、ExcelやPowerPointを用いたデータ分析・資料作成スキルも習得しました。 |
経理職の例文
D株式会社にて新卒から現在まで、経理業務を一手に担ってきました。主な業務は経費精算、月次・年次決算、原価管理、そして予算実績管理です。近年は、社内の業務効率化プロジェクトにも参画しており、特に決算関連業務のフロー改善では、平均3週間要していた作業をフォーマット化により1週間半にまで短縮することに成功しました。さらに、新たな会計ソフトの導入を主導し、部署全体の残業時間を月平均1時間削減しました。日々の業務と並行して日商簿記検定1級を取得するなど、継続的なスキルアップにも努めています。 |
販売職の例文
専門学校卒業後、アパレルメーカーであるE株式会社に正社員として入社し、一貫して店舗での販売業務に携わっています。当初は、ご来店されたお客様への接客販売が中心でしたが、月間500万円という店舗最高の個人売上を達成し、副店長に昇格しました。副店長就任後は、店舗全体のレイアウトデザインや商品構成の選定も任されています。現場でお客様の属性やニーズを直接把握することを重視し、売上貢献に努めてきました。その結果、昨年度は全店舗中で最高の6,000万円の売上を記録し、会社全体の業績向上に大きく貢献しました。 |
ITエンジニア職の例文
大学卒業後、ITベンチャー企業であるF株式会社にてシステムエンジニアとしてキャリアをスタートさせました。主に法人顧客向けのシステム導入支援、受託開発、そして大規模な基幹システムのリプレイスプロジェクトに携わっています。開発ではSQL、Python、JavaScriptといった言語を主に使用し、特に前述の基幹システムリプレイス案件では、100人月、予算1億円規模のプロジェクトをリーダーとして成功に導きました。現在はマネージャーとして、主に50人月を超える大規模プロジェクトのPM(プロジェクトマネジメント)業務を担当しています。 |
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7.過去の転職が多い場合の「職務要約」「職務概要」の書き方と例文
転職回数が多い場合、職務要約や職務概要の書き方には工夫が必要です。多くの企業は、転職回数が多いことを懸念する場合がありますが、書き方次第ではむしろ多様な経験やスキルをアピールするチャンスにもなり得ます。ここでは、過去の転職が多い場合に効果的な2つの書き方と例文を紹介します。
会社ごとの実績を時系列順にまとめる
経験した会社ごとに、担当した業務と業務を通じて得た強みをまとめる書き方です。経験を時系列順に伝える書き方なので、シンプルで読みやすい構成になります。
個々の会社での経験が短期間であっても、それぞれの職場でどのような役割を果たし、どのような成果を出したのかを明確に伝えることができます。また、それぞれの経験から得られた学びやスキルを具体的に記述することで、単なる転職の羅列ではなく、キャリアアップへの意欲や成長意欲を示すことが可能です。
【例文】
新卒でA社に入社し、営業事務として受発注業務、顧客データ管理を担当。顧客満足度向上に貢献し、業務効率化ツールを導入。 その後、B社に転職し、広報部にてプレスリリースの作成・配信、SNS運用に従事。
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共通の業務内容で複数社ずつをまとめる
転職回数が比較的多い(おおよそ4社以上)の場合や、業界・職種をまたいで転職してきた場合は、「共通の業務内容」ごとに経験をまとめる、いわゆるキャリア式で書くのがおすすめです。
この方法は、個々の会社での在籍期間が短くても、一貫して培ってきたスキルや専門性を強調できるため、転職回数の多さによるマイナスイメージを払拭しやすくなります。応募企業が求めるスキルや経験に合致する業務内容を抽出し、それらをグループ化して記述することで、あなたの強みを効果的にアピールできます。
【例文】
【営業・マーケティング】 これまで3社において、BtoB SaaS企業の営業およびマーケティング業務に従事。新規顧客開拓では、テレアポ、メールマーケティング、展示会出展を通じて累計100社以上の顧客を獲得。既存顧客へのアップセル・クロスセル提案により、平均顧客単価を20%向上させました。また、コンテンツマーケティング戦略の立案・実行により、Webサイトへのアクセス数を年間30%増加させました。
IT企業2社において、システム開発プロジェクトのマネジメントを担当。要件定義からリリースまでの一連の工程を管理し、最大5名のチームをリード。予算・納期遵守率は95%を達成し、顧客満足度向上に貢献しました。
各社で新人教育やOJTを担当し、後輩育成に注力。チームの生産性向上やメンバーのスキルアップに貢献しました。 これらの経験を通じて培った「顧客課題解決能力」「プロジェクト推進力」「チームマネジメント能力」を活かし、貴社の事業成長に貢献できると確信しております。 |
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8.まとめ
職務経歴書の「職務要約」や「職務概要」は、あなたのキャリアを簡潔かつ魅力的に伝えるための重要な項目の一つです。まず自身の過去の経験やスキルを徹底的に棚卸しし、次に、応募先の募集職種や企業が求める人材像を深く理解し、自身の能力がどのように貢献できるかを整理した上でフォーマットに沿って書き進めていきましょう。
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