フリーランスと個人事業主はどちらも組織に属さずに独立して仕事を行う人を指す言葉です。それぞれ異なる意味やニュアンスが含まれており、その違いは働き方にも表れています。
一般的にはフリーランスという言葉は特定のプロジェクトや仕事に対して契約を結び、その都度業務を遂行する働き方を指します。一方で個人事業主は特定の事業を自ら立ち上げて継続的に運営し、ビジネスとしての収益を追求する人を指します。
フリーランスと個人事業主には多くの共通点がある一方で、それぞれの言葉には独自の意味や特徴が含まれています。
そこで本記事ではフリーランスと個人事業主という言葉の違いを詳しく解説し、さらにそれぞれの働き方における特徴・メリット・そして独立までの具体的なプロセスについてもご紹介していきます。独立を考えている方やどちらの働き方が自分に適しているか迷っている方にとって、本記事が参考になることを願っています。
目次
1.フリーランスと個人事業主の違いとは?
組織に属さず個人で働く人を「フリーランス」や「個人事業主」と呼ぶことがありますが、これらの言葉には微妙な違いがあるとされています。
フリーランスは「特定の組織に所属せず、独自に業務を遂行する人」を意味します。一方個人事業主は税務署に開業届を提出し、「個人として事業を継続的に行う人」を指します。
フリーランスは主に「働き方」を示し、個人事業主は「税法上の区分」を指すという違いがあると考えられます。
一般的な法人との比較
個人事業主は法人とは異なる点があります。法人の設立手続きは複雑で費用もかかります。
一方個人事業主は開業届を提出するだけで手続きが簡単で、費用もかかりません。さらに事業の追加や変更、廃止も基本的にいつでも自由に行うことができます。
個人事業主も確定申告の際に法人と同様に青色申告を選ぶことができ、条件を満たせば所得控除を受けられるのが特徴です。開業の手間が少なく法人と同じような税制の優遇を受けられる点が、個人事業主の大きなメリットといえるでしょう。
2.フリーランスや個人事業主に似た働き方
フリーランスや個人事業主と似た働き方にはどのようなものがあるでしょうか。次に混同されやすい自営業・業務委託・ノマドワーカーという働き方の違いについてご説明します。
自営業
自営業とは簡単に言えば、自らの事業を運営している人全般を指します。多くは個人事業主として活動していますが、フリーランスも自営業に含まれます。
自営業の中でも、特定の場所や時間に縛られずに働くスタイルがフリーランスであるといえます。
業種は飲食店・エンジニア・コンサルタントまで幅広く、職種に限定はありません。また法人を設立し従業員を雇っている場合も自営業に該当しますが、その場合は個人事業主には含まれません。
業務委託
業務委託とは雇用関係にない会社や個人に対して業務を依頼する際に締結する契約形態を指します。そのため、個人事業主やフリーランスという働き方とは異なります。
業務委託契約には請負契約(成果物に対して報酬が支払われる)・委任契約(弁護士や税理士への依頼など法律行為を伴う業務に対して報酬が支払われる)・準委任契約(法律行為を伴わない業務に対して報酬が支払われる)の3種類があります。請負契約は成果物の納品に対して報酬が支払われる契約です。
委任契約は法律行為を含む業務に対して報酬が発生し、準委任契約は法律行為を伴わない業務に対して報酬が発生する契約を指します。
ノマドワーカー
ノマド(nomad)という言葉はもともと「定住せず食料を求めて移動する集団や遊牧民・放浪者」を意味する英語です。しかし現代では主に、働く場所や時間を自由に変えることができる働き方を指す際に使われています。
こうした働き方をする人は「ノマドワーカー」と呼ばれます。
ノマドワーカーは働く場所や時間に縛られず自由に選べることを特徴とします。フリーランスであるか会社員であるかは問われません。
会社に所属しながらでも、場所や時間に制約がなければノマドワーカーと考えることができます。
3.改めてフリーランスの働き方について
フリーランスは特定の企業や団体と雇用契約を結ばずに、仕事を受注して働くスタイルを指します。この言葉はあくまで働き方を表しており、事業形態や職種を意味するものではありません。
雇用契約は結ばないものの、対等な関係に基づく請負契約を結ぶことになります。
フリーランスは、自身のスキルやサービスを提供して報酬を得る仕組みです。フリーランスとして働き始める際には役所への届け出などは不要で、始めたいときにすぐにスタートすることができます。
ただし仕事を進めるうえで自己責任が求められるため、プレッシャーを感じることもあるでしょう。
自己管理能力が成功の重要な要素となります。
4.フリーランスとして始めるには?
フリーランスとして活動を始める際には必須の手続きは特にありませんが、いくつかの準備が必要です。十分な準備をせずにフリーランスとして独立すると、「思っていたのと違った」と感じることになるかもしれません。
そこで、最低限行っておきたい準備を以下にご紹介します。
案件の確保方法
フリーランスとして成功するために、まず最優先で行いたいのが案件の確保です。主な方法は以下のとおりです。
以前の職場や知人からの紹介
交流会やセミナーへの参加
ブログやSNS、Webサイトを活用した自己PR
クラウドソーシングサイトの利用
エージェントサービスの活用
基本的には、人的ネットワークをどれだけ広げられるかが鍵となります。特に独立後に手厚いサポートを提供してくれるフリーランスエージェントは、積極的に活用したいところです。
また、案件獲得のためには自己アピールの材料を整えることも大切です。エンジニアやクリエイター、ライターであれば、自身の実績をまとめたポートフォリオを作成しておくと良いでしょう。
意外と重要な書類の準備について
フリーランスになると見積書・請求書・納品書などの書類を作成する機会が増えるため、案件の確保と同時にこれらの書類のひな形を準備しておくと便利です。事前にひな形を用意しておけば、独立後に忙しい時期でも書類作成に追われずに済みます。
また、請求書発行システムを活用するのも有効な手段です。これらのシステムは見積書や納品書の作成にも対応しており、データを連動させることで書類作成時のミスを減らすことができます。
クラウド型の請求書発行システムの中には一定の規模までは無料で利用できるものもあるため、これを活用するのも一案です。
5.フリーランスとして働くメリットとは?
フリーランスとして仕事を行う上でのメリットをこの章で説明します。
働き方の自由度が高い
フリーランスのメリットとして、会社員よりも働き方の自由度が高い点が挙げられます。フリーランスは、基本的に働く時間を自由に設定できます。
打ち合わせなどで相手に合わせる必要はありますが、業務自体は自分のライフスタイルに合わせて、早朝や深夜など好きな時間に進められることが多いでしょう。
またセキュリティに注意し契約内容を守る限り、働く場所も自由に選べます。
オフィスや自宅に限らず、カフェやリゾート地などでも仕事をすることが可能です。
収入アップの可能性がある
フリーランスの魅力の一つは、実力次第で会社員時代よりも収入を増やせる点です。得意な分野を活かして仕事を成功させることでクライアントから高く評価され、高単価の案件を獲得しやすくなります。
またフリーランスは多くのクライアントと接点を持ち、さまざまな案件に参加できる点も特徴です。各クライアントとの信頼関係を築くことで案件の獲得機会が増え、収入の向上が期待できます。
定年の概念がない
会社員は定年を迎えることが一般的です。再雇用制度を活用すればキャリアを継続できるものの賃金が減少することが多く、働ける期間にも制限があります。
一方で、フリーランスには定年の概念がありません。会社員で定年を迎える年齢に達しても、意欲とスキルがあれば引き続き働くことが可能です。
6.フリーランスとして働く上での注意点
フリーランスとして働く上では数々のメリットがありますが、いくつかのデメリットにも注意が必要です。
収入が安定しづらい
生活リズムが乱れやすい
確定申告に時間がかかる
フリーランスは実力次第で高収入を得られる可能性がありますが、案件が取れない場合は収入が不安定になるリスクがあります。また自由な働き方を手に入れる一方で、自己管理を怠ると生活リズムが崩れやすいという点もデメリットです。
体調を崩しても、有給休暇の制度はありません。
さらに、確定申告の手続きは手間がかかります。会社員時代は年末調整を会社が代行してくれましたが、フリーランスは自分で申告を行わなければなりません。
しかし、以下の方法で税務負担を軽減することが可能です。
会計システムの導入
税理士の利用
エージェントの税務サポートを活用
これらの便利なツールやサービスを利用することで、正確でスムーズな手続きを実現できます。
7.個人事業主の働き方について
個人事業主とフリーランスの働き方には大きな違いはありません。個人事業主という用語は「税法上の区分」を示すもので、多くの個人事業主が実際にはフリーランスとして働いています。
個人事業主として認識されるには、国税庁の指示に従って開業届を提出する必要があります。開業届を提出しないと、屋号での口座開設やクレジットカードの作成が難しくなることがあります。
提出しなくても直接的なペナルティはありませんが、提出することで多くの利便性やメリットを得られることが多いです。
8.個人事業主になるには?
この章では個人事業主になるための手続きを紹介します。
開業届の提出方法
開業届はフリーランスとしての業務を開始した日から1ヶ月以内に提出する必要があります。国税庁のウェブサイトにあるフォーマットや記載例を参考にしながら記入するのが良いでしょう。
開業届は提出用と控え用の2部を作成します。作成後は以下の書類を所轄の税務署窓口で提出するか、郵送で送ります。
開業届(提出用)
開業届(控え)
本人確認書類
郵送の場合は返信用封筒(自分宛て、切手を貼付)
本人確認書類としては、マイナンバーカードを持っていれば問題ありません。マイナンバーカードを持っていない場合は、番号確認書類と身元確認書類を準備してください。
窓口での提出時には原本を、郵送時にはコピーを同封します。
開業届を出す3つのメリット
この節では、開業届を提出することの利点を3つ紹介します。
1.社会的信用の向上
開業届を提出することで、社会的な信用を得やすくなります。個人事業主として事業を開始する際には原則として開業届を提出するのが望ましいとされていますが、提出しない場合に対する法的な罰則は特にありません。
適切に確定申告を行い納税の義務を果たしていれば問題はありません。
開業届を提出し屋号を持つことで、以下のメリットがあります:
屋号付き銀行口座の開設
屋号を設定することで、事業専用の銀行口座を開設できます。これにより個人用の口座と事業用の口座を分けて管理できるため、事業資金の管理がしやすくなります。
また、屋号のある口座はクライアントからの信頼を得やすくなります。
青色申告の利用
開業届を提出することで「青色申告」を選択することができ、これにより「白色申告」に比べて節税効果が期待できます。青色申告は税制上の特典が多く、申告方法として有利な選択肢となります。
家族の給与を経費として計上可能
個人事業主として開業し青色申告を行うことで家族を「事業専従者」として給与を支給し、その給与を経費として計上することが可能です。事業専従者とは事業主と生計を共にしながら事業に従事する家族のことを指します。
ただし、給与支給により扶養控除や配偶者控除が利用できなくなることに注意が必要です。
各種支援制度の利用
個人事業主として登録することで、国・地方自治体・商工会議所などが提供する各種支援制度の対象になります。
2.小規模事業者持続化補助金の受給
この補助金制度はフリーランスや個人事業主などが対象となります。商工会議所や商工会に経営計画を提出しアドバイスを受けることを条件に、通常枠は最大50万円の補助金が支給されます。
「小規模事業者」とは、常時雇用している従業員数が「商業・サービス業(宿泊業、娯楽業を除く)」の場合5人以下、その他の業種の場合20人以下である事業者を指します。
この補助金は特に小規模事業者の販路開拓や事業拡大を支援するために、さまざまな特別枠が設けられています。
以下は補助金の具体的な活用例です。
古民家カフェが厨房を増設し、地元商店街とのコラボメニュー開発や地域住民向けイベントを行うことで売上を増加させた。
蕎麦屋が高性能フライヤーを導入し新メニューの開発と地元メディアへのプロモーションを通じて、新規顧客を獲得した。
ただし税務署に開業届を提出していても開業届に記載された開業日が補助金申請日より後であったり申請時点で実際に事業が開始されていなかった場合は補助金の対象外となることがあります。注意が必要です。
3.「ものづくり補助金」を活用できる
「ものづくり補助金」という名称ですがこの制度は製造業に限らず、広範な業種の支援を目的としています。クラウドサービスを利用する際の専用ソフトウェアの購入費や、その他の情報システム関連の経費なども補助対象となる場合があります。
この制度はもともと、従業員の雇用改革を目的として導入されました。そのため業務委託だけでなく、自らチームを組んで開発を進めるスタートアップ志向の方々に特に適しています。
開業届を出すデメリット
開業届の提出によるメリットを説明したので、デメリットについても触れておきます。
1.扶養から外れる可能性
開業届を提出する際には、扶養の取り扱いについて注意が必要です。扶養には「税法上の扶養」と「健康保険上の扶養」の2種類があり、開業届を出すことで影響が出るのは主に後者です。
税法上の扶養は給与所得の場合103万円以下であれば扶養の対象となりますが、健康保険上の扶養については開業届を提出すると扶養から外れる可能性があります。
扶養から外れると健康保険料を自己負担しなければならなくなるため、開業前に扶養についての方針を確認しておくことが重要です。
2.失業給付金の受給が難しくなる可能性
失業給付金は退職前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あり、再就職の意志がある場合に支給されます。
しかし開業届を提出し事業主となると再就職の意志がないとみなされるため、失業給付金の対象外となる可能性があります。
また開業届を提出しているにもかかわらず失業給付金を受給している場合、不正受給とみなされることがあります。具体的な状況については必ずハローワークで確認しましょう。
青色申告承認申請の手順
青色申告の承認申請は必須ではなく、青色申告を利用したい場合に行う必要がある手続きです。フリーランスとして業務を開始した日から2ヶ月以内に、「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
健康保険と年金の手続きについて
会社員時代には会社が手続きを代行してくれましたが、個人事業主になるとこれらの手続きはすべて自分で行う必要があります。
健康保険については、原則として国民健康保険に切り替えることになります。しかし直近まで会社の社会保険に加入していた場合は、任意継続を2年間利用することも可能です。
この場合、保険料を全額自己負担する必要があります。
また個人事業主は厚生年金に加入できないため、国民年金への加入手続きも必要です。
これらの手続きは市区町村の役場で行うことができます。
国民年金では将来の受給額が厚生年金加入者よりも少なくなるため、老後の不安を軽減するために以下の制度の利用を検討することが推奨されます。
個人型確定拠出年金(iDeCo)
国民年金基金
付加年金
なお国民年金基金と付加年金は同時に加入することはできず、どちらか一方のみの加入となります。
関連記事
フリーランスの開業届|提出するメリットや注意点、書き方を解説!
フリーランスって銀行口座の開設に迷いませんか?選ぶポイントや開設方法教えます!
9.個人事業主のメリット
この章では個人事業主になるメリットについて解説します。
屋号付きの銀行口座を作成可能
開業届を提出している場合、個人名ではなく屋号を付けた銀行口座を開設することができます。屋号付きの口座は、取引先に対して信頼感や安心感を提供する点が特長です。
また事業用の口座とプライベート用の口座を分けることで、資金管理が明確になります。結果として、経理作業が簡素化されるという利点もあります。
小規模企業共済の加入資格
個人事業主には退職金制度がないため、その代替として小規模企業共済があります。開業直後にこの制度を利用するには、開業届の控えが必要です。
最大限のメリットを得るためには、開業届の提出が求められます。
月々の掛金は1,000円から7万円まで、500円単位で設定できます。また掛金は前払いでき、増減も可能です。
小規模企業共済の主なメリットは次のとおりです:
節税効果: 掛金は全額所得から控除され、特に月額70,000円の場合、年間で840,000円の控除が可能です。
廃業時の退職金: 退職時に退職金として受け取ることができます。
事業資金貸し付け: 積立金額の範囲内で事業資金を貸し付けてもらえます。
特に退職金を「一括受け取り」とすると退職所得として扱われるため、節税効果が大きくなります。
青色申告のメリット
申請が必要ですが、青色申告を選択することで次のような税制上のメリットを得ることができます。
特別控除
青色申告の特典の中でも、特別控除は特に重要なものと言えるでしょう。条件を満たすと、最大65万円の控除が受けられます。
純損失の繰越しと繰戻しの活用
事業所得などで損失が発生し損益計算の規定を適用しても控除しきれない場合、その損失額を最大で3年間繰り越すことができます。この損失は、各年分の所得金額から控除することが可能です。
さらに前年も青色申告を行っていた場合、損失が出た年の前年に繰り戻して前年分の所得税を還付してもらうことができます。
関連記事
フリーランスの確定申告は青色申告がおすすめ!やり方などについても解説
10.フリーランス・個人事業主向けの補助金や助成金について
フリーランスや個人事業主は法人と比べて経営の安定性が低く、資金調達も困難になることが多いです。そこで活用したいのが国や地方自治体・民間企業・財団による支援制度です。
以前の「持続化給付金」は申請受付が終了していますが、条件を満たすフリーランスや個人事業主には他の補助金や助成金があります。個人事業主が申請できる支援制度には以下のものがあります。
ものづくり補助金
小規模事業者持続化補助金
IT導入補助金
事業再構築補助金
雇用調整助成金
これらの補助金や助成金は、給付金と同様に返済の必要はありません。そして、それぞれ支給額や要件が異なります。
公式Webサイトで詳細を確認し、早めに対応することが重要です。
また受け取りまでに時間がかかることもあるため、計画を立てておくことをお勧めします。
11.フリーランスと個人事業主の税金
この章ではフリーランスや個人事業主に関連する税金をご紹介します。フリーランスや個人事業主は会社員とは異なり、自分で税金の計算と納付を行う必要があります。
さらに会社員には課されない税金が、個人事業主やフリーランスには適用されることもあります。
税金は主に5つの種類がある
フリーランスや個人事業主が支払うべき税金で主なものは5種類に分類されます。これらは所得税・復興特別所得税・住民税・消費税・個人事業税です。
その中でも最も重要なのは、事業から得た収入に基づいて課税される所得税であるといえます。
所得税は、収入から必要経費や各種控除を差し引いた後の金額に応じて税率が変わる累進税率の仕組みを持っています。収入が増えると税率も上がり、税負担が増すのが特徴です。
フリーランスや個人事業主が注意すべき点は、報酬の種類によっては源泉徴収が行われることです。
もし実際に支払うべき所得税額が源泉徴収額よりも多かった場合、確定申告によって過剰に支払った分が還付されます。逆に源泉徴収額が不足している場合は、追加で納税する必要があります。
自分の報酬からどれだけ源泉徴収されているかを把握しておくことが大切です。
確定申告は必要?
所得税に関しては法律により、1月1日から12月31日までの1年間に得た所得について次の年の2月16日から3月15日の間に確定申告を行わなければなりません。そして納付すべき税額を計算して納税することが義務付けられています。
収入が必要経費を下回る場合などは別として、確定申告は基本的に期限内に行わなければなりません。期限を過ぎて申告や所得金額の決定を行うと、納付すべき所得税に加えて無申告加算税が課せられることもあります。
ただし申告期限から1ヶ月以内に自主的に申告を行えば、無申告加算税が免除される場合もあります。
また申告期限を過ぎてから納付する場合は、利息として延滞税が加算されます。申告期限を過ぎた場合はできるだけ早く申告を行うことが重要です。
さらに、年末調整が必要な場合もあります。個人事業主は自分の事業以外で給与所得を得ている場合や従業員を雇っている場合には年末調整を実施する必要があります。
年末調整が必要かどうか不明な場合や手続きに関して詳しく知りたい場合は、個人事業主向けの年末調整に関する情報を調べると良いでしょう。
関連記事
フリーランスの確定申告をしないとどうなる?しないケースや簡単な申告方法を解説
フリーランスの消費税を解説|知るべきポイントやインボイス制度の対応策・注意点も解説
12.まとめ
フリーランスや個人事業主としての働き方は、自分のスキルをフルに活用する機会を提供します。また勤務場所や時間に関する自由度が高く、会社の枠に縛られたくない人にも適しています。
似たような働き方として自営業や業務委託もあります。それぞれの特徴を理解し、自分に最適な働き方を選ぶことが大切です。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。