近年では柔軟な働き方を実現できる環境が整っており、フリーランスを目指す方も増えていると言えます。年齢に関係なく活躍できる世界になっていく中で、30代未経験からでもフリーランスになることを検討している方もいるのではないでしょうか。
本記事では、30代未経験の方がフリーランスになることに関して、目指しやすい職種やステップ、ポイントなどを解説します。特に以下の方には、この記事をご一読していただきたいです。
30代で会社勤めからフリーランスへの転身を模索している方
未経験分野でのスキル習得や副業から独立を目指す30代の社会人
安定志向から脱却し、自分らしい働き方を求める30代の個人
目次
1.30代未経験者からフリーランスは可能?
30代の未経験者でも、フリーランスになって仕事をすることは十分に可能です。30代未経験でもフリーランスになれるとする理由は、主に以下の2点です。
IT人材は慢性的な人手不足
現代では学ぶ環境が身近にある
IT人材は慢性的な人手不足
30代未経験からでもフリーランスとして活躍できる主な理由としてはまず、IT業界が慢性的な人手不足におちいっていることが挙げられます。
経済産業省の資料によると、IT人材不足は徐々に拡大していき、2030年には約41~79万人もの人材不足におちいるとみられています。
(出典:経済産業省「参考資料(IT人材育成の状況等について)」)
さらに、 INSTANTROOM株式会社が発表した「フリーランスエージェント及びITフリーランス人材の市場調査 (2024年版)」では、ITフリーランス人口は増加し2023年に30万人超えており、2027年にはITフリーランス人口が40万人以上に達する可能性があることを予測しています。
IT業界を筆頭に業界全体で人材不足の状態が常に続いていることから、実力次第では年齢に関係なく仕事を得ていくことは可能だと考えられるでしょう。フリーランスである以上、会社員と比較すれば不安定であることは否定できませんが、稼いでいくことも十分にできます。
現代では学ぶ環境が身近にある
現代では学ぶための環境を整えやすいことも、30代未経験からフリーランスとして活躍できる根拠の1つです。
今では教材が豊富にあり、書籍はもちろんインターネットで検索するだけでも得られる情報が多数あります。独学でも学習は可能ですが、不安であればスクールを利用する方法も考えられるでしょう。オンライン型のスクールや各種サービスが豊富にあることから、社会人として働きながらでも学ぶことは十分に可能です。
もちろん大変なことは多々あるでしょうが、30代未経験からでも自分を成長させて独立することは決して不可能ではありません。
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2.30代未経験でもフリーランスを目指しやすい職種例
この章では、30代未経験からでもフリーランスを目指しやすい職種として以下の3つを紹介します。
エンジニア
Webデザイナー
Webライター
エンジニア
30代未経験でもフリーランスを目指しやすい職種としてはまず、エンジニアが挙げられます。
IT業界は人材不足の状態が続いており、未経験でも受注できる案件も少ないですが存在している状態です。もちろん専門的なスキルが求められる職種であり、スキルの習得には時間的にも精神的にもコストが必要だと言えます。しかし学ぶ環境は確保しやすいことから、やる気次第では十分にフリーランスとして活躍できるでしょう。
Webデザイナー
30代未経験からフリーランスを目指すなら、Webデザイナーの仕事もおすすめできます。
Webデザイナーとは、Webサイトや広告などのデザインを作成する専門職です。PhotoShopやillustratorなどのツールやHTML・CSSなどのマークアップ言語を駆使して、最適なデザインを提案します。
Webデザイナーについてもある程度学ぶための環境が整っており、未経験でもチャレンジしやすいといえます。ただし知識を身につけるだけでなくデザインセンスも求められるので、「誰でも目指せる」とまでは言い切れないとは考えられるでしょう。
Webライター
Webライターも、30代未経験からでもフリーランスになりやすい職種だと言えます。
Webライターとは、インターネット上のコンテンツに掲載する文章を執筆する仕事です。Webメディアやブログに記事を掲載する媒体は非常に多く、案件のチャンスは多くあると言えます。必要な資格や特別なスキルは必要ないことから、未経験でも始めるハードルが低いとは言えるでしょう。
ただし、案件を安定的に獲得していくためには、他のライターよりも秀でている部分がなくてはいけません。読みやすい文章を作成する能力や情報収集能力、そしてより多くの人に呼んでもらうためのSEOと呼ばれる知識など、学ぶべきことは多くあります。
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3.30代未経験からフリーランスになるためのステップ
この章では、30代未経験からフリーランスになるためのステップを以下の3段階に整理してお伝えします。
やりたい仕事を決める
必要なスキルを身につける
ポートフォリオを作って副業から仕事を始める
①やりたい仕事を決める
30代未経験からフリーランスになるためにはまず、やりたい仕事を決めることが重要です。
ひとくちにフリーランスと言っても学習や案件獲得の難易度は職種ごとに大きく異なります。ただし、どんなに稼げる職種だと言われていても、自分が興味を持てないようであれば避けた方が無難です。
興味を持てる・魅力的だと感じる仕事の方が、勉強のモチベーションが保ちやすく後悔もしにくいでしょう。自分の適性も考慮しつつ、やりたい仕事を明確化してみてください。
②必要なスキルを身につける
やりたい仕事を決めたら、必要なスキルを身につけましょう。
スキルがない状態で独立するのは危険であり、一定の勉強をしてからフリーランスになることを検討すべきです。なんのスキルもない状態では、案件の獲得はまず望めません。
近年ではほとんどの職種において学ぶ環境が整っており、働きながらでも学習を進めることはできます。独学で学ぶことももちろん問題ありませんが、もし挫折が心配であればスクールの利用も検討すると良いでしょう。
③ポートフォリオを作って副業から仕事を始める
ある程度学習が進んだら、ポートフォリオを作って副業から仕事を始めてみることをおすすめします。
実績や経験がない状況では、安定して案件を獲得していくことが困難であるためです。副業で少しずつ案件を受注していき、安定して稼げるようになってきてからフリーランスになる方法が安全でしょう。
自分をアピールするためには、ポートフォリオの作成が大切だと言えます。ポートフォリオとは、自分が作成した作品や仕事を集めたもののことです。ポートフォリオがあれば自分の経験や実力を相手に伝えやすく、案件獲得のためのアピール活動がしやすくなります。
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4.30代未経験からフリーランスエンジニアになるためのポイント
この章では、30代未経験からフリーランスエンジニアになるためのポイントを以下の通りお伝えします。
フリーランスになる目的を明確にする
相談できる先を確保する
うまくいっている人のまねをする
各種サービスを活用する
スキルアップを継続する
資金計画を立てる
フリーランスになる目的を明確にする
30代未経験でフリーランスエンジニアになるためには、目的を明確にして取り組むことが大切です。
「なぜフリーランスエンジニアなのか」が明確になっていないと、後悔する可能性が高いと言えます。フリーランスになると、安定的な収入はなかなか得られなくなります。会社員と比較すると社会的な信用はどうしても低くなりやすく、以下のような行動はどうしても難度が上がるでしょう。
クレジットカードを作る
部屋を借りる
ローンを組む
会社員だったら悩まないようなことで、落ち込む機会もあるかもしれません。「なぜフリーランスになるのか」「後悔しないか」をしっかりと考えない限りは、フリーランスになるのは慎重になるべきでしょう。
相談できる先を確保する
フリーランスエンジニアとして活動していくなら、相談できる先の確保は大切です。
会社員であれば周囲に相談先は多数ありますが、フリーランスになるとそうはいきません。スクールやSNSなどを活用して、フリーランスエンジニアとして既に仕事をしている人とのコミュニティを作ることをおすすめします。
また、人脈を広げておくと案件の獲得につながるケースもあるでしょう。できるだけ多くの人と知り合っておくことで自分の財産になり、今後のキャリアパスに好影響を及ぼすことも考えられます。
うまくいっている人のまねをする
うまくいっている人のまねを積極的にすることも、フリーランスエンジニアとして活躍していくには重要な要素だと言えます。
うまくいっている人には何らかの要因があるものであり、自分に取り入れられることから積極的に取り入れることが大切です。近年では個人がインターネットを使って発信することが増えているので、活用すると良いでしょう。自分の目標とする人を作っておくと、モチベーションが保ちやすくなって成長にとってプラスに働くことも考えられます。
ただし、目標とする人がいたとしても盲目的に信じることは避けなくてはいけません。成功者の話はあくまでも成功体験の1つであり、誰にでも当てはまることは基本的にないためです。自分の考えをあくまでも大切にしつつ、うまくいっている人の要素を積極的に取り入れていきましょう。
各種サービスを活用する
フリーランスエンジニアとして活動していくなら、フリーランスエージェントやその他の各種サービスを積極的に活用しましょう。
現在では、効率的に案件獲得したり活動をサポートしてくれたりするサービスが多数あります。例えばフリーランスエージェントであれば、自分の経験やスキルに合わせた案件を紹介してくれます。福利厚生をはじめとするサポートを提供しているエージェントも多々あることから、積極的に活用しましょう。
自身に見合うフリーランスエージェントを見つけたい方はこちらをご覧ください。
スキルアップを継続する
フリーランスエンジニアになると決めたら、常にスキルを磨いていく意識を持つべきです。
フリーランスは収入が約束されているわけではなく、必要とされなくなれば仕事もなくなってしまいます。
IT業界は日々新しい価値観や開発技術が生まれていますので、常に新しいことを学んで自分を高めていく意識を持てないと、フリーランスを続けていくのが辛くなる可能性もあるでしょう。常に向上心や好奇心を持てる分野の仕事を選ぶことも、学び続けるためには大切な要素です。
その他IT業界は流行り廃りが早いので、常に情報をアップデートしていくことも重要です。
資金計画を立てる
独立を検討するにあたっては、資金計画を立てることが大切です。
フリーランスエンジニアになると、安定した収入はなくなります。特に独立した直後は案件がうまく得られないことが多く、十分な収入は得られないことを覚悟しなくてはいけません。
フリーランスになって貯金が少なくなってくると、精神的にきついものです。独立直後は収入がなくなることを前提として、最低でも半年分程度の生活費を貯めてから独立することをおすすめします。
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5.30代フリーランスエンジニア未経験者にオススメのフリーランスエージェント
この章では、30代のフリーランスエンジニア未経験者におすすめしたいフリーランスエージェントを以下の通り3つ紹介します。
FLEXY(フレキシー)
FLEXY(フレキシー)は、エンジニアやデザイナーなどさまざまな職種の案件を取り扱っているフリーランスエージェントです。
自社サービスに特化しているため安定的な案件が多く、高単価・非公開案件も豊富に取り扱っています。専任コンサルによる紹介やサポート、保険オプションなどフリーランスに対するサポートも手厚く、安心感が高いと言えるでしょう。リモート案件や週2〜3日の案件も取り扱っており、まずは副業から始めてみる場合にも適していると考えられます。
mijicaフリーランス
mijicaフリーランスは、幅広いエンジニア職の案件を取り扱っているフリーランスエージェントです。
エンジニア全般の求人を約670件保有しており、自分の専門に合わせて選択できます。専属コンサルが最適な案件を提案してくれる上に活動中のサポートもしてくれるので、フリーランス初心者やフリーランスのネットワークを広げていきたい人にもおすすめです。95%以上がリモート対応していることから、自由な働き方の実現にもつながるでしょう。
1on1Freelance
1on1Freelanceは、幅広いエンジニア職種・技術領域の案件を扱っているフリーランスエージェントです。
平均中間マージンが10%で透明性が高く、報酬の維持につながりやすいと言えます。ITやフリーランス業界に精通した専任コンサルが活動中までサポートしてくれるので、特に独立書記やこれから新しい分野に挑戦したい人には魅力的でしょう。
6.まとめ
30代未経験でも、フリーランスになることは十分に可能です。大変なことはもちろん多々ありますが、やる気と実力次第で自由な働き方を手に入れることはできると考えられます。ただし、フリーランスとして活躍していくには抑えるべきポイントがあることも事実です。
今回紹介した情報もぜひご参考にしていただき、30代からでも自分の考えに合った働き方の実現につなげてください。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。