「パソコンを使えるようになりたい」「パソコンの基本操作ができることを資格で証明したい」とお考えであれば、IC3(アイシースリー)の検定試験に挑戦するのが非常におすすめです。
IC3(アイシースリー)はパソコンに触ったことがない、よくわからないけれどインターネットを使っているという方が、パソコンを使うための基礎的な知識や操作を段階的に学ぶことができます。
今回はIC3(アイシースリー)に関する基礎知識や詳細情報、IC3(アイシースリー)の資格取得のメリット・デメリット、IC3(アイシースリー)合格のための対策方法についてお話しします。
目次
1.IC3(アイシースリー)に関する基礎知識
はじめにIC3(アイシースリー)に関する基礎知識について解説します。
IC3(アイシースリー)とは
IC3(アイシースリー)とは、Internet and Computing Core Certificationの略称であり、アメリカのCertiportが実施するインターネットやコンピュータの基礎知識や基本的な操作スキルを評価する検定試験です。国際的な検定試験であり、日本国内においてはオデッセイコミュニケーションズが試験の実施を担当しています。
グローバルスタンダード5(GS5)
・GS5コンピューティング ファンダメンタルズ
・GS5キー アプリケーションズ
・GS5リビングオンライン
グローバルスタンダード6(GS6)
・レベル1
・レベル2
・レベル3
上記がIC3(アイシースリー)の科目とレベルです。グローバルスタンダード5(GS5)ではパソコンも含めた、ハードウェアやソフトウェアに関する基礎、パソコンの基本操作、各種ソフトウェアの仕組みや使い方などを学ぶことができます。
グローバルスタンダード6(GS6)はさらに一歩進んだ内容となっているとともに、ITリテラシーの基礎を学べるようになっており、パソコンを使う上で欠かせないインターネットを利用する上で必要な基礎知識を身につけることが可能です。
今までパソコンやインターネットの仕組みは知らないまま使っていた方、もしくはパソコンを使えるようにしてキャリアチェンジやポジションアップを狙いたい場合におすすめの検定試験と言えるでしょう。
「IC3 サービス終了」というサジェストキーワードが出る理由
IC3について情報収集をしていると、「IC3 サービス終了」というサジェストキーワードが検索結果に表示されることがあります。これはIC3(アイシースリー)の資格とは無関係のサービスに関する終了が検索結果と紐付いているだけなので、IC3(アイシースリー)の資格試験は実施されているので安心してください。
IC3(アイシースリー)とITパスポート試験の違い
パソコン初心者の方の中には、IC3の資格とIPAの実施するITパスポート試験のどちらを受験すべきかと悩むこともあるでしょう。どちらもIT技術に関する基本的な知識を学ぶことに役立ちますが、まずは試験の方向性が違うという点を理解しておくべきです。
IC3の場合はパソコンやインターネットなどのIT技術やリテラシーに関する基礎知識や基本操作などが出題範囲や試験の問題に盛り込まれています。ITパスポートの場合はパソコンの操作に関する問題はなく、IT技術の基礎知識のみが問われる試験であるということが一番の大きな違いと言えるでしょう。
例えば、今までの経験上パソコンを使うことがなかった方が、パソコンの操作も含めてITの基礎を学びたいのであればIC3が向いています。将来的にIPAの基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の受験も含めて、ITの基礎を身につけたい、エンジニアとしてのキャリアを希望するのであればITパスポートの受験を検討すると良いでしょう。
IC3(アイシースリー)の合格で身につくスキル
パソコンに関する初歩的な知識
パソコン(OS)の基本操作
ソフトウェアの基本操作
ITリテラシーの基礎知識
ソフトウェアに関する基礎知識
ハードウェアに関する基礎知識
インターネットに関する基礎知識
上記がIC3(アイシースリー)の合格で身につくスキルの一例です。昨今では小学校からもIT教育に関するカリキュラムは盛り込まれているものの、以前では学校で学ぶことはできなかった内容と言えます。
例えば、社会人として働いていたとしても、パソコンを使う環境ではなければ知らなくても問題なかったスキルとも言えるでしょう。
パソコンを使う機会がなかった方でも、IC3の合格に向けて勉強していくことで、これらのスキルが身につくようになれば、新しい職種への挑戦、管理職などの上位ポジションへの昇進、もしくは日常生活においてもさらに便利にIT技術を活用できるようになるのです。
2.IC3(アイシースリー)の詳細情報
次にIC3(アイシースリー)の詳細情報について解説します。
IC3(アイシースリー)の詳細
・グローバルスタンダード5(GS5)
試験名 | グローバルスタンダード5(GS5) | ||
---|---|---|---|
レベル | コンピューティング ファンダメンタルズ | キー アプリケーションズ | リビングオンライン |
試験会場 | 全国のIC3に対応した試験会場 ※試験会場の検索は「試験会場を探す」を参照 | ||
試験日時 | 試験会場によって異なるため、受験可能な試験会場に直接問い合わせ | ||
試験時間 | 50分 | ||
出題形式 | CBT(ComputerBasedTesting)方式 ・選択問題 ・操作問題 ・並べ替え問題 ・組み合わせ問題 ・入力問題 ※上記のいずれかの組み合わせ | ||
出題数 | 45~50問前後 | ||
合格基準 | 1000点満点で600~800点以上が目安 ※科目ごとの合格点は非公開 | ||
受検料 | 一般価格 ・1科目:5,500円 ・3科目一括:14,850円 学割価格 ・1科目:4,400円 ・3科目一括:13,200円 | ||
前提資格 | 特になし | ||
試験結果 | 試験後にパソコンの画面に得点と合否が表示 |
上記がグローバルスタンダード5(GS5)の詳細です。3つの科目に合格することで、グローバルスタンダード5(GS5)として認定される仕組みになっています。内容的にはパソコンを使えるようになりたい方が、パソコンを使うため、もしくはインターネットを適切に利用するために最低限必要な知識が学べるのが特徴です。
・グローバルスタンダード6(GS6)
試験名 | グローバルスタンダード6(GS6) | ||
---|---|---|---|
レベル | レベル1 | レベル2 | レベル3 |
試験会場 | 全国のIC3に対応した試験会場 ※試験会場の検索は「試験会場を探す」を参照 | ||
試験日時 | 試験会場によって異なるため、受験可能な試験会場に直接問い合わせ | ||
試験時間 | 50分 | ||
出題形式 | CBT(ComputerBasedTesting)方式 ・選択形式 ・ドロップダウンリスト形式 ・クリック形式 ・ドラッグ&ドロップ形式 | ||
出題数 | 40~45問 | ||
合格基準 | 1000点満点で600~800点以上が目安 ※科目ごとの合格点は非公開 | ||
受検料 | 一般価格:5,500円 学割価格:4,400円 | ||
前提資格 | 特になし | ||
試験結果 | 試験後にパソコンの画面に得点と合否が表示 |
上記がグローバルスタンダード6(GS6)の詳細です。どれか1つのレベルでも合格すればグローバルスタンダード6(GS6)として認定されます。パソコンの基礎や操作ができるようになった方が、次の段階としてビジネスの現場や実務でさらに活躍するために必要な内容が深堀りされており、パソコンやインターネットを活用するための知識が身につくのが特徴です。
IC3(アイシースリー)GS5の出題範囲
・GS5コンピューティング ファンダメンタルズ
大分類 | 小分類 |
---|---|
モバイル機器 | ・携帯電話の概念 ・セルラーモデルのタブレットの概念 ・スマートフォンの概念 ・固定電話、電話一般の概念 ・インスタントメッセージの概念 ・通知の設定 |
ハードウェア | ・サーバー、デスクトップコンピューター、ノートパソコンの目的 ・メモリやストレージの概念 ・周辺機器の概念 ・イーサネットポートの目的っz ・ワイヤレスネットワークへのデバイスの接続 ・電源管理の概念 ・デバイスドライバーの概念 ・プラットフォームの違い ・プラットフォームによる制約 ・ネットワーク接続の概念 ・インターネット接続の概念 ・ハードウェアの構成要素 ・タッチスクリーンの概念 |
ソフトウェアアーキテクチャ | ・オペレーティングシステムのアップデートについての理解 ・設定変更の及ぼす影響 ・デスクトップ設定およびウィンドウの管理 ・アプリケーションのオプション設定 ・ユーザーアカウントの作成・管理 ・ファイルやフォルダの管理 ・スキャン文書の管理 ・Windowsのメニュー ・ファイルの検索 ・管理者権限 ・IPアドレスの概念 ・ソフトウェアのインストール管理 ・コンピューターの基本的なトラブルシューティング |
バックアップと復元 | ・ファイルのバックアップの概念 ・ファイルのバックアップ ・システムのバックアップ、復元、再フォーマット |
ファイルの共有 | ・ファイル転送の管理 ・ファイルの圧縮と解凍 |
クラウドコンピューティング | ・クラウドの概念の理解 ・クラウドストレージの概念 ・クラウドでのファイル保存管理 ・オンラインアプリとローカルアプリの比較 ・オンラインアプリの種類の判別 |
セキュリティ | ・認証情報の管理方法 ・コンピューターのセキュリティに対する基本的な脅威 ・監視プログラムの概念 ・ネットワーク、ブラウザーのセキュリティ ・ウイルス対策ソフトの概念 ・ファイアウォールの概念 ・e-コマース(電子商取引)のセキュリティリスク バーチャルプライベートネットワーク(VPN)への接続 |
参考元:https://ic3.odyssey-com.co.jp/about/gs5_cf.html
上記がGS5コンピューティング ファンダメンタルズの出題範囲です。主にコンピューター、ソフトウェア、ハードウェアなどの基礎が学べるようになっており、これからパソコンを活用したい方に必要な知識が手に入るようになっています。まずは専門的な用語をどんどん覚えて、それぞれのキーワードがどのように関連しているかを覚えていきましょう。
・GS5キー アプリケーションズ
大分類 | 小分類 |
---|---|
一般的な機能 | ・ショートカットキーの適切な利用 ・コンテンツの種類 ・スペルチェック機能の利用 ・コメント機能の利用 ・Microsoft Officeの[検索と置換]機能の利用 ・コンテンツの選択 ・グラフィックインターフェース(GUI)を使った元に戻す/やり直しの操作 ・マウスを使ったコンテンツの移動 ・読み取り専用ビューの概念 ・保護モードの概念 ・ズームの倍率変更 |
ワープロソフトの利用 | ・文字の書式設定 ・ページレイアウトのオプション設定 ・既存のスタイルの変更 ・ファイルの作成 ・段落レイアウトの設定 ・文書印刷のための準備 ・印刷オプションの設定 ・変更履歴の利用 ・表の作成 ・Microsoft Wordで利用できるファイル形式 |
表計算ソフトの利用 | ・表計算シートの一般的な要素 ・行と列の操作 ・行の高さ、列の幅の設定 ・シート内のデータの並べ替えとフィルター ・関数、数式、演算子 ・シートへのデータ入力 ・Excelのグラフの活用 ・Excelのテーブルの活用 ・セルやセル内のデータの操作 ・セルや文字列の書式設定 ・MicrosoftExcelで利用できるファイル形式 ・ブックのテンプレートの利用 ・別のシートにあるデータを参照する数式の作成 |
データベースの基本概念 | ・データの概念 ・データベースのWebサイトでの活用方法 ・リレーショナルデータベースの要素 ・メタデータの定義 |
プレゼンテーションソフトの利用 | ・Microsoft PowerPointで利用できるファイル形式 ・音声・動画出力デバイスの利用 ・プレゼンテーションの表示 ・アニメーションや画面切り替えの設定 ・スライドの作成と管理 ・スライドのレイアウトや見た目の管理 ・プレゼンテーションの構成の管理 |
アプリの利用 | ・デスクトップアプリ、モバイルアプリの取得とインストール ・アプリのカテゴリー ・アプリ、アプリケーションの長所と短所 |
画像の編集 | ・Office文書への画像の挿入 ・Office文書内の画像のトリミング |
参考元:https://ic3.odyssey-com.co.jp/about/gs5_ka.html
上記がGS5キー アプリケーションズの出題範囲です。主にパソコンを操作する上での基本的な知識が学べるようになっており、パソコンのOSやソフトウェアのユーザーインターフェースを理解しやすい内容となっています。
Windows以外のOSにおいても共通する部分があることから、しっかりと学ぶことで他のOSやソフトウェア、アプリケーションでも使い方を学ぶ段階で困らないようになるでしょう。
・GS5リビングオンライン
大分類 | 小分類 |
---|---|
インターネットの利用 | ・インターネットの概念 |
一般的に使用される機能 | ・Webサイトの閲覧方法 |
電子メールの利用 | ・電子メールソフトとサービス ・電子メール(メッセージ)の概念 ・電子メール管理の概要 ・添付ファイルの概念 ・連絡先管理の概念 |
予定の管理 | ・オンラインカレンダーアプリを使用した予定の管理 ・オンラインカレンダーの共有 ・オンラインカレンダーアプリを使用した複数のカレンダーの管理 ・オンラインカレンダーサービスへの登録(サブスクリプション) |
ソーシャルメディア | ・ソーシャルメディアの概念 ・ソーシャルネットワークの概念 ・情報掲載、投稿プラットフォームの概念 ・ネットいじめの概念 |
オンラインコミュニケーション | ・様々な通信手段 ・SMSテキストメッセージの概念 ・チャットの概念 ・共同作業のためのオンラインツール |
オンライン会議 | ・Web会議の概念 |
ストリーミング | ・ストリーミングの概念 |
デジタル社会の原則 モラル スキル | ・オンラインコミュニケーションの手段 ・デジタル機器を使用する際の健康管理 ・オンライン上のアイデンティティ(人物像)の管理 ・情報発信者のアイデンティティ(人物像)の概念 |
参考元:https://ic3.odyssey-com.co.jp/about/gs5_lo.html
上記がGS5リビングオンラインの出題範囲です。主にパソコンでインターネットを利用する上での基本や操作などが学べるようになっていること、SNSやチャットなどを利用する際の基礎やリテラシーも身につくようになっています。
パソコンを通じてオンラインで他の人と繋がる上で注意すべきこと、インターネット上でのトラブルにならないようにするための考え方も理解できるようになるでしょう。
IC3(アイシースリー)GS6の出題範囲
・レベル1
大分類 | 小分類 |
---|---|
テクノロジーの基礎知識 | ・デジタル環境へのアクセスと環境間の移動を行う ・デジタル機器と接続方法を特定できる ・ソフトウェアの基礎的な概念を説明できる ・ハードウェアの基礎的な概念を説明できる ・オペレーティングシステムの基礎的な概念を説明できる ・ネットワークの基礎的な概念を説明できる |
デジタル社会の一員としての責任 (デジタルシティズンシップ) | ・デジタルアイデンティティを形成し、管理する ・ネットワーク上の評判を築く、管理する、守る ・ネットワーク上の不適切な行動やコンテンツに対応できる |
情報の管理 | ・オンライン検索が利用できる、検索条件を絞り込める ・デジタルコンテンツ内で検索する方法について理解している ・デジタルコンテンツの著作権とライセンス制限について理解している |
コンテンツの作成 | ・基本的な文書やプレゼンテーションを作成できる ・一般的な参照や帰属の方法を理解している ・作業内容の保存やバックアップができる ・印刷の基礎的な概念を理解している |
コミュニケーション | ・デジタルな手段を用いて自分を表現する ・デジタル環境で他者と交流する |
共同作業 | ・デジタルな共同作業の概念を特定できる ・共同作業における標準的なデジタルエチケットを特定できる |
安全とセキュリティ | ・デジタル空間におけるセキュリティの脅威について説明できる ・デバイスやデジタルコンテンツを保護できる ・データ収集テクノロジーについて認識している ・デジタルテクノロジーの利用に伴う健康リスクを特定できる |
参考元:https://ic3.odyssey-com.co.jp/about/gs6_lv1.html
上記がレベル1の出題範囲です。パソコンを使うという段階から、テクノロジーを利用するというもう一つ上の段階を学べるようになっており、デバイスだけでなくオンラインのアプリやサービスを利用する際の知識が身につくようになります。
また、インターネット上に情報を発信する時のポイント、他の方とコミュニケーションや作業する時の内容も盛り込まれており、安全に活用するためのセキュリティについても学べることから、実務の現場でインターネットを利用する場合には受験しておきたいレベルと言えます。
・レベル2
大分類 | 小分類 |
---|---|
テクノロジーの基礎知識 | ・デジタル環境をカスタマイズする ・個人用のオンラインカレンダーを利用する ・より高次のテクノロジーの概念を定義できる ・一般的なハードウェアの設定変更について特定し、説明できる ・プリンターの主な概念について説明できる ・デジタルデバイスと接続方法を特定できる |
デジタル社会の一員としての責任 (デジタルシティズンシップ) | ・複数のデジタルアイデンティティを形成し、管理する ・標準的なデジタルエチケットを適用する ・デジタルスキルの向上を目指す |
情報の管理 | ・デジタル情報に対する必要性や要件を判断する ・個々の検索結果やデジタル制作物の信憑性を判断する ・オンラインでのデータ収集、保存、検索を行う |
コンテンツの作成 | ・デジタルコンテンツを作成する、編集する ・デジタル情報や電子ファイルを管理する ・責任をもってデジタル資源を別の目的に再利用する ・特定の対象に向けてコンテンツを公開または提供する |
コミュニケーション | ・デジタル環境で他者と交流する ・電子商取引の基本について理解している |
共同作業 | ・共同作業によるコンテンツ作成のためにデジタルツールやテクノロジーを利用する ・共同作業において標準的なデジタルエチケットを適用する |
安全とセキュリティ | ・デジタルテクノロジーの利用による健康リスクや身体への健康被害を回避する ・デジタルテクノロジーの利用による心の健康へのリスクを回避する ・デバイスのセキュリティについて理解している ・ファイルのセキュリティについて理解している |
参考元:https://ic3.odyssey-com.co.jp/about/gs6_lv2.html
上記がレベル2の出題範囲です。レベル1よりもさらに情報をデジタルで情報を発信するため、コンテンツを作成するために必要なことがないように盛り込まれています。
現代におけるオンラインサービスやSNS、クラウドなどの技術を利用する上で必要な知識が出題範囲になっており、ビジネスの現場で公式の情報を発信する立場を担う場合に受験しておくべきレベルと言えるでしょう。
・レベル3
大分類 | 小分類 |
---|---|
テクノロジーの基礎知識 | ・ソフトウェアとハードウェアデバイスを評価する ・手助けを受けながら技術的な問題を特定し、対応し、解消することができる ・ソフトウェアに関わる概念について理解している |
デジタル社会の一員としての責任 (デジタルシティズンシップ) | ・他者の個人情報(PII)を保護する方法を理解している ・デジタル社会の一員としてのベストプラクティスについて説明できる |
情報の管理 | ・情報を効果的に検索する ・デジタル情報のソースや複数の検索結果を評価する |
コンテンツの作成 | ・オリジナルのデジタルメディアコンテンツを作成する、編集する、公開・発表する ・データを視覚的に表現する ・デジタル情報や電子ファイルを管理する ・ユーザー補助に関する課題と解決策を認識している ・知的財産に関わる標準的ルールを適用する デジタルプロジェクトにおいて、循環的な設計プ・ロセスを計画し管理できる |
コミュニケーション | ・対人的なデジタルコミュニケーションを適切に行う ・他者とのコミュニケーションを通じて問題を特定し理解する |
共同作業 | ・他者との共同作業によって問題を解決する ・プロジェクトチームに建設的に貢献する |
安全とセキュリティ | ・デバイスのセキュリティを管理する ・デジタルツールやテクノロジーが身体や環境に与える影響について認識している |
参考元:https://ic3.odyssey-com.co.jp/about/gs6_lv3.html
上記がレベル3の出題範囲です。レベル2よりもさらに法的な部分も含めた情報の公開や発信についての内容が盛り込まれており、インターネットを安全に使うため、リスクを低減するため、もしくは他の方に迷惑をかけないようにするための常識が身につくようになっています。
ビジネスの現場でオンライン集客やオンラインマーケティングをする立場の方に役立つ内容となっており、活用次第で利益に直結することからも、インターネットで認知拡大や興味関心の育成をする立場の方が受験すべき内容と言えるでしょう。
IC3(アイシースリー)の受験者数・合格率
IC3(アイシースリー)の受験者数や合格率については公式からの発表はありません。ただし、国際的な検定試験であることから、実施されている国々での認知度は期待できます。
また、受験者数や合格率は不明であるものの、試験の内容的には面接などで問われる「パソコンを使える」というスキルを証明するレベルであることは間違いありません。ビジネスの現場で情報発信をするためのリテラシーが学べることから、日本国内だけでなく海外企業への就職や転職の際にアピールすることで、信頼されるようになる試験であるということは覚えておきましょう。
IC3(アイシースリー)の申し込み手順
上記がIC3(アイシースリー)の申し込み手順です。受験を検討した段階で最寄りの試験会場を探して、一度連絡してどのようなスケジュールで試験が実施されているかチェックしておきましょう。
本人確認に必要な身分証明書は、すべて原本の提示が必要であり、運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、社員証、学生証、在留カードのいずれか1点を受験日当日には必ず持参しましょう。特に学生割引を適用したい場合は学生証を持参しないと割引にならず、受験もできなくなってしまうので十分に注意してください。また、未成年の方の場合は保護者の方の同意が必要であるということも覚えておきましょう。
IC3(アイシースリー)の有効期限
IC3(アイシースリー)の有効期限については特に設定されていません。更新手続きなどの制度もないことから、一度合格することで履歴書にずっと記載することができます。
ただし、インターネットやコンピューターの技術は日々進化していることから、定期的に情報収集を行い、学んだことが最新で正しいかどうかをチェックしておきましょう。
特に昨今ではAIによる文章の作成や画像の生成などが、オンライン上で簡単にできるようになっているため、著作権も含めて法的な部分の理解が必要になります。同様に他の人のコンテンツなどを勝手に利用しないこと、自分自身の個人情報が漏洩しないように注意することなども含めて、オンラインでパソコンを利用する際に注意すべきことをアップデートすることが大切です。
IC3(アイシースリー)の難易度・勉強時間
・グローバルスタンダード5(GS5)
グローバルスタンダード5(GS5)の難易度については、初めてパソコンを使う方向けの内容であることから、難易度的には低く、初めて試験に挑戦する方でも合格しやすいレベルと言えるでしょう。ただし、苦手意識を持ったまま、もしくは簡単だと甘く見てしまうと合格は難しいということも覚えておいてください。
勉強時間については、3つの科目の出題内容的には、おおよそ50時間から100時間程度必要であることが推測されます。受験される方がどれだけパソコンに関する知識があるかどうかで難易度も勉強時間も変わってくることを留意しておいてください。
・グローバルスタンダード6(GS6)
グローバルスタンダード6(GS6)の難易度については、グローバルスタンダード5(GS5)の3つの科目に合格し、試験範囲に慣れたうえでレベル1から順々に挑戦していけば、そう難しい試験ではないと判断することはできます。
ただし、簡単に記憶力頼りで試験に合格したとしても、アピールポイントにはなるものの、実務で活用することが難しくなるということに注意が必要です。
グローバルスタンダード6(GS6) では、グローバルスタンダード5(GS5) の出題内容に加えてモバイルデバイスやクラウド、セキュリティといった新しい技術要素の内容も含まれるため、単なる暗記だけではなく、実践的な理解が求められます。
勉強時間については、おおよそですがレベルや科目ごとに30時間から50時間程度必要になると見込んでおきましょう。グローバルスタンダード5(GS5)とグローバルスタンダード6(GS6)の両方に入れることですが、試験の合格がゴールではないということを覚えておいてください。
パソコンを使うために必要な知識と操作のスキルを学ぶことを目標として、合格だけではなく、合格することでキャリアや実務の現場で役立てることを意識して学ぶことが大切です。
3.IC3(アイシースリー)の資格取得のメリット
次にIC3(アイシースリー)の資格取得のメリットについて解説します。
パソコンの基本的な知識と操作を学べる
IC3(アイシースリー)の資格取得のメリットとして、パソコンの基本的な知識と操作を学べることが挙げられます。特にパソコンを触ったことがない方、パソコンを使ってはいるものの仕組みがよくわかっていない方に必要な知識とスキルが身につくのがメリットです。
例えば、IPAの実施するITパスポート試験やMicrosoftのMOS資格のような試験を受験する前の段階の初心者に向いているということでもあります。まずはパソコンに慣れるために、キーボードやマウスの操作を基礎から学ぶことで、パソコンやインターネットを利用して、さらなるスキルアップやキャリアアップの材料にすることができるようになります。
パソコンの様々なソフトウェアを使えるようになる
IC3(アイシースリー)の資格取得のメリットとして、パソコンの様々なソフトウェアを使えるようになることが挙げられます。IC3の試験はWindowsで行われますが、基本的なOSの操作やメニュー、ソフトウェアについてもユーザーインターフェースがある程度は似通っているのが理由です。
そのため、オフィスソフトやメールソフト、オンラインサービス、クラウドストレージ、その他にも社内ネットワークのデータストレージへの保存など、パソコンでの操作ができるようになればなるほど、他のソフトウェアでも応用できるようになります。
初めて利用するソフトウェア、もしくは違うベンダーの似たようなアプリケーションを覚えたい時にも役立つため、パソコンを使って何か新しいことをしたい時にも大きな助けとなるでしょう。
転職や就職、上位ポジションを狙う際のアピールになる
IC3(アイシースリー)の資格取得のメリットとして、転職や就職、上位ポジションを狙う際のアピールになることが挙げられます。スマホやタブレットが普及したからこそ、パソコンを使う必要がなくなった現代においては、資格の取得によって「パソコンを使える」と対外的に証明できることが強いアピールになるということです。
特に「パソコンを使える」という定義は曖昧であるため、採用する側としても応募者の言葉でしかスキルを判断できず、もし働けたとしてもミスマッチになってしまうこともあります。
そのため、IC3の合格によってパソコンが使えることを証明できれば、転職や就職の際にも有利になりますし、今までパソコンを使う業務に就いていなかった方の場合は、パソコンを使う管理業務などの上位ポジションを狙うこともできるようになるでしょう。
4.IC3(アイシースリー)の資格取得のデメリット
次にIC3(アイシースリー)の資格取得のデメリットについて解説します。
資格の取得に時間や費用のコストがかかる
IC3(アイシースリー)の資格取得のデメリットとして、資格の取得に時間や費用のコストがかかることが挙げられます。パソコンの基礎知識や操作を学ぶ時間、教材や受験料、状況によってはパソコンの購入などのコストが必要になるのが理由です。
ただし、これらのコストは汎用的なスキルである「パソコンを使える」という大事な基礎を身につけるためのものであり、パソコンを使えるようになることで将来的にずっと役立つことを考えると、積極的に投資すべきコストでもあります。単純に就職や転職においても、パソコンを使えるかどうかが採用の可否にポジティブな影響となることを考えると、現代で必須のスキルを身につけるための投資だと覚えておきましょう。
あくまでもパソコンの基礎的な操作を学ぶ資格である
IC3(アイシースリー)の資格取得のデメリットとして、あくまでもパソコンの基礎的な操作を学ぶ資格であることが挙げられます。例えば、エンジニアになりたい方、もしくはオフィスソフトなどをもっと高度に使えるようになりたい方には物足りない資格という意味です。
エンジニアを目指す場合は上位資格のあるIPAのITパスポート試験の受験を検討してみたり、オフィスソフトの場合はMicrosoftのMOS資格などの検定試験の受験に変更したりするなど、自分のキャリアプランと今までの経験、スキルセットに見合った試験に勉強時間などのコストを費やす方が良いと考えてみてください。
実務経験者の実力の証明には向かない
IC3(アイシースリー)の資格取得のデメリットとして、実務経験者の実力の証明には向かないことが挙げられます。例えば、ワードもエクセルも一通り使えて、文書作成や関数の利用なども過不足がない方の場合ですと、IC3の内容では実力を証明しきれないという意味です。
オフィスワークの実務経験がある方なら、MicrosoftのMOS資格の試験に切り替えること、もしくはご自身のキャリアプランに必要となる検定試験を探して挑戦する方が良いでしょう。
ただし、パソコンの利用とは別分野の実務経験がある方で、パソコンのスキルのみを取得したい、管理職などの上位ポジションを狙いため場合は、実務に役立つという意味でも、挑戦すべき検定資格ですので、キャリア形成に合わせて受験の可否を検討してみてください。
5.IC3(アイシースリー)合格のための対策方法
次にIC3(アイシースリー)合格のための対策方法について解説します。
サンプル問題に挑戦して難易度を把握する
IC3(アイシースリー)の合格に向けて、まずは公式ページにある「サンプル問題」に挑戦して難易度を把握しましょう。自分自身がIC3に挑戦すべき初心者なのかどうか、もしくは実務経験者の方が実力を証明するのにふさわしいかどうかも把握できるようになります。
サンプル問題を見て専門用語でわからない、どの答えを選べば良いかわからないという方はIC3の受験に向いている初心者と言えます。サンプル問題を見てすぐに答えが分かる場合、もしくは実務経験があり物足りないと感じた場合は別の検定試験の受験を検討した方が効率的であると覚えておいてください。
公式で紹介されている教材を活用する
IC3のサンプル問題を見て、初心者の自分に向いていると感じた方は、公式で紹介されている教材を活用して勉強を始めましょう。まずは基本的な専門用語を覚えていくこと、そして専門用語の説明の中で出てくる新しい専門用語を調べながら、それぞれの関連性を把握していくことが大切です。
また、ご自宅にパソコンがある場合は試験当日の不安を解消するために教材の内容に合わせて、実際にパソコンを操作してみましょう。
パソコン教室や対策講座を利用することも検討しよう
パソコンで練習や教材で勉強を始めたものの、やっぱり全くわからない、苦手意識があってうまくいかないという場合は、パソコン教室や対策講座を利用することも検討しましょう。
初めて検定試験に挑戦する場合、わからないことだらけで諦めてしまうこともあるため、パソコンの初心者コースなどに通うために投資することで、諦めずに合格に向けて継続的な勉強ができる可能性も高まります。
また、試験の勉強を進めたいけれど、パソコンがなくて購入することに悩んでいる場合は、漫画喫茶やインターネットカフェのパソコン席で練習するのもおすすめです。IC3の内容的には個人情報などを直接入力するような問題はなく、オフィスソフトが搭載されている場所もありますので、情報収集をしながらパソコンに触れる機会を作ってみてください。
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6.まとめ
今回はIC3(アイシースリー)に関する基礎知識や詳細情報、IC3(アイシースリー)の資格取得のメリット・デメリット、IC3(アイシースリー)合格のための対策方法についてお話ししました。
IC3はパソコンを触ったことがない方、これからパソコンを使う仕事をしたい方に適切な難易度の検定試験と言えます。基礎知識と共に基本操作を学ぶことで、OSやソフトウェアのユーザーインターフェースを扱えるようになり、職場のOJTなどでパソコンを使った仕事を学ぶ際にもきっと役立つでしょう。
まだまだこの先にIT技術が進化していくことを考えると、IC3を通じて技術的な部分のスキルが身につくことは、将来的にもプラスになるのは間違いありませんので、是非とも合格に向けて前向きに勉強を頑張ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。