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面接での長所・短所が思いつかない人へ【回答例】伝える際の注意点や好印象を与えるポイントを解説

公開日:2025/05/21最終更新日:2025/05/22

正社員の転職活動でもフリーランスの案件獲得でも、面接で長所を効果的に伝えられるかが成功の重要なポイントです。長所は自身のアピールポイントであるため、相手から「この人に仕事をお願いしたい」と思ってもらえるように、内容はもちろん、伝え方も工夫する必要があります。


面接では長所を聞かれる可能性が高いため、面接で成功したい人は自身の長所・短所をきちんと伝えられるように準備しておくことをおすすめします。


本記事では、面接で長所を聞かれる理由を確認した上で、長所・短所を聞かれたときの答え方、長所を把握するための自己分析のやり方、面接で長所を伝える際の注意点などを解説します。


1.面接で長所を聞かれる理由

面接官は応募者について限られた時間の中で、自社において活躍してくれる人材かどうか判断しなければなりません。判断方法は第一印象や表情、身なり、話し方、質問の回答内容などさまざまです。


その中でも、応募者の長所に関する質問は面接官が応募者を知る上で重要な要素になります。面接官は応募者から長所を聞くことで、どのような人なのか、自社に貢献してくれそうか、自社の業務に適応できそうかなど判断しやすくなります。


面接官は、応募者が業務に必要なスキルや技術、適性を備えていると判断できれば、安心して内定を出せます。

2.面接で長所を聞かれたときの答え方

面接で長所を聞かれたら、長所をまずは答え、その後に根拠となるエピソードを伝えてください。

例:私の長所は〇〇です。このように考えるのは、前職での△△の経験があるためです。

最初に長所を簡潔に答えることで、面接官に何が長所なのかきちんと伝わります。一方、根拠となるエピソードを先に答えたり、長所を最初から長々と説明したりすると、面接官にとって何が長所なのか理解しづらくなることがあります。


すばらしい長所を持っていたとしても、答え方によっては長所がうまく伝わらず、評価が下がってしまうこともあります。長所だけではなく、答え方についても事前によく準備しておきましょう。


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3.【例文】よくある長所と回答例

面接で長所を聞かれた際に長所としてよく答えられるものと、その回答例を確認しておくことで、面接時に回答の質を高められます。


面接での長所の答え方の例として、以下の5つのケースを解説します。

  • 面接で答える長所が「コミュニケーション力」の場合

  • 面接で答える長所が「協調性」の場合

  • 面接で答える長所が「ポジティブ」の場合

  • 面接で答える長所が「忍耐力」の場合

  • 面接で答える長所が「リスク管理力の高さ」の場合

それぞれ確認していきましょう。

面接で答える長所が「コミュニケーション力」の場合

私の長所はコミュニケーション力の高さです。前職では開発業務のみならず、クライアントとの商談にも携わってきました。クライアントの課題や希望に耳を傾けると同時に、クライアントが言語化しがたい部分を察し、それらを引き出せるような話題を交えたりしました。この結果、クライアントが最も求めている機能を予算内で網羅したツールを開発することができました。クライアントには「自社の抱えている問題を解決できるツールだ」と満足していただけました。

面接で答える長所が「協調性」の場合

私の長所は協調性の高さです。前職では複数人でアプリの開発を行いました。メンバーには私よりも経験年数が浅い人も多くいました。自分の仕事だけではなく、後輩が仕事を問題なくこなせるように、気配りすることも意識していました。


タイトなスケジュールだったため、困っている後輩に自分から声をかけてサポートしたり、悩んでいる後輩を食事に誘ったりしました。この結果、長期にわたるプロジェクトでしたが、メンバー全員が気落ちすることなく働けたと思っています。


厳しいスケジュールの中で、それぞれが自分の力を最大限に発揮するには、お互いに支え合い、助け合うことが不可欠だと考えています。

面接で答える長所が「ポジティブ」の場合

私の長所はポジティブさです。前職では、複雑な課題やバグに直面することが多くあり、メンバーの中には解決の見込みがないだろうと諦めかけた人もいました。しかし、私は、ポジティブな性格であるため、必ず解決できると疑いませんでした。


私自身が粘り強く取り組み、メンバーを励ますことで、一度は下がったメンバーのモチベーションが上がり、課題やバグを解決できました。

面接で答える長所が「忍耐力」の場合

私の長所は忍耐力の高さです。営業職からエンジニアへの転身を目指し、出勤前や休日を使って自主学習を行ってきました。クラウド・セキュリティ分野に携わりたいと思っていたので、RustとGoを独学で取得しました。忍耐力の高さを活かし、試行錯誤が必要な業務においても根気強く取り組みたいと考えています。

面接で答える長所が「リスク管理力の高さ」の場合

私の長所はリスク管理力の高さです。前職ではプロジェクトの計画を主に担当していました。リソース不足やスケジュールの遅延などさまざまなリスクを洗い出し、それらの対策をすることはもちろん、トラブルが生じたときのパターンをいくつも用意しておきました。


各種費用の突然の値上がりで予算オーバーの危機に瀕したことがありましたが、代替案を用意していたためスケジュール通りに進められたことがあります。貴社の業務においても潜在的なリスクを洗い出し、あらゆる事態に対応できるように計画を立てておきたいと考えています。


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4.【例文】よくある短所と回答例

面接において長所だけではなく、短所が聞かれることもあります。面接官が短所を質問する理由は、応募者が自己理解しているか確認し、自社に適した人材かを判断するためです。


面接での短所の答え方の例として、以下の5つのケースを解説します。

  • 面接で答える短所が「完璧主義」の場合

  • 面接で答える短所が「視野が狭い」の場合

  • 面接で答える短所が「プレッシャーに弱い」の場合

  • 面接で答える短所が「消極的」の場合

  • 面接で答える短所が「せっかち」の場合

それぞれ確認していきましょう。

面接で答える短所が「完璧主義」の場合

私の短所は完璧主義なところです。システムのバグの対応をしていたとき、修復が難しく、諦めるべき状況でも、一人残って対応を継続したことがありました。


仕事はこれだけではないことから、時間を有意義に使うためにも、周りに合わせて仕事をしたり、ある程度のあきらめも大切だということに上司の一言で気付きました。

現在は、自分の仕事に全力で取り組みつつも、周囲の状況を感知し、全体と歩調を合わせて仕事をすることを心掛けています。

面接で答える短所が「視野が狭い」の場合

私の短所は視野の狭さです。これまで、開発業務に携わってきたので、営業職や事務職の人の気持ちを考えられず、仕事において無理なお願いをしてしまうこともありました。また依頼を断られても、繰り返し頼んでしまうこともありました。


しかし、副業で営業から開発まで一連の業務に従事してみると、クライアントとの交渉の難しさ、事務職の大変さを身をもって理解しました。さまざまな立場にある人の思いや責任を理解した今、自分の業務の成功だけを考えるのではなく、社内全体で業務を成功させたいという思いが強まりました。

面接で答える短所が「プレッシャーに弱い」の場合

私の短所はプレッシャーに弱いところです。大学院在学時、学会でポスター発表をしたとき、緊張のあまり言葉が詰まったり、話したい内容を忘れたりしてしまいました。失敗の原因を考えてみたところ、発表内容にも理解が不十分な点があり、話す内容を丸暗記していたため、緊張するとうまくいかないことに気付きました。


この失敗を活かし、発表内容について深く理解し、フロアからされる可能性がある質問を事前に考えるなど念入りに準備をするようにしました。私が緊張しやすい性格であることには変わりありませんが、自信をもって挑むことでプレッシャーに強くなったと思います。翌年の学会発表では、教授や先輩から昨年よりも成長したと褒めていただけました。

面接で答える短所が「消極的」の場合

私の短所は消極的なところです。学生時代、サークルでアプリの開発をしていました。自分が提案したアプリの名称をメンバーが受け入れてくれたものの、私は自分の付けた名称ではユーザーにダウンロードしてもらえないと考え、見送ってしまいました。


今でも正直なところ、自分がアプリの名付け親になれていたらと少し後悔しています。私は自分に自信がないことが消極的になった原因だと気付き、アプリやシステムの開発について学んだ他、一人でいろいろなアプリを開発してみました。


成功と失敗を繰り返す中で、以前ならよく抱いていた「自分なんてだめだ」「私が作ったものなんて」という思いが込み上げてくることが少なくなりました。

面接で答える短所が「せっかち」の場合

私の短所はせっかちなところです。前職でプロジェクトリーダーを担当したとき、納期に遅れてはいけないという焦りから、メンバーを必要以上にせかしてしまいました。


予定よりも数日早く完了したものの、メンバーからはもう少しじっくりと取り組みたかった、気が休まらなかったという声があったそうです。今はこの短所を意識し、特に周囲を巻き込まないように細心の注意を払っています。


スケジュール通りの進行を心掛けたり、時間に余裕がある場合は繰り返し見直し不足点がないか確認したりしています。

5.長所を把握する方法

面接では長所を聞かれることが多いものの、自分の長所が分からない人も多いと思います。自分の長所を把握する方法はいくつかあります。これから紹介する方法を実践することで、長所を把握できるだけでなく、それを根拠づけるエピソードも見えてきます。


自分の長所を把握するための方法として、以下の3つが挙げられます。

  • 自分史の作成

  • 周囲の人に尋ねる

  • MBTI診断を受ける

それぞれ確認していきましょう。

自分史の作成

自分史とは自叙伝のことです。生まれてからこれまでのことをまとめたものになります。自分が過去に行ったこと、印象に残った出来事などを書き出し、自分史を作成します。自分史を作成する中で、自分と向き合い、これまで知らなかった自分に出会えます。


例えば、大学時代を振り返り、アプリ開発の経験を思い出したとします。この場合、長所は開発スキルだけでなく、チャレンジ精神や行動力、創造力も含まれます。


自分史を作成することで自分の特徴やアピールポイント、それを根拠づけるエピソードが見えてきます。

周囲の人に尋ねる

自分の長所が分からない人は家族や友人、同僚に尋ねてみることをおすすめします。自分には長所がないと思っていても、他人はあなたの長所に気付いていることがあります。


例えば、自分は何か大きなことをしてきたわけではないと思っている人であっても、周囲はあなたが手を差し伸べてくれたことを覚えていたり、協調性を大切にして仕事をしている姿を高く評価したりしていることもあります。

MBTI診断を受ける

MBTI診断とは質問に回答することで、性格や思考の傾向を把握できる診断です。例えば、起業家(ESTP)タイプは賢く、エネルギッシュで、鋭い知覚の持ち主であるものの、それゆえの危険性もあります。このタイプだった場合、行動力や創造力が強みである可能性が高いです。


診断結果を参照し、自分について再度考えてみることで、診断結果にあてはまるエピソードを思い出せることもあります。


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6.面接で長所を伝える際の注意点

長所の回答は面接官の評価アップを期待できる一方、伝え方や内容によっては長所がマイナス評価につながりかねないので気を付けてください。


面接で長所を伝える際の注意点として、以下の3つが挙げられます。

  • 仕事内容に関係ない長所を伝えない

  • 長所を過小評価・過大評価する

  • 自己PRや強みと長所との整合性がない

それぞれ確認していきましょう。

仕事内容に関係ない長所を伝えない

就職活動の面接やクライアントとの面談において長所を聞かれたとき、仕事に関係ない長所を伝えるのは好ましくありません。


例えば、エンジニアの面接でフランス語で書かれた本を読める、球技が得意といったことが評価されることはありません。面接官は応募者が仕事に活かせるどのような能力を持っているかを知りたいと考えて質問しています。これらの特技はすばらしいものであるものの、自分をアピールする貴重な機会を失うことになりかねません。


また、面接官によってはこうした回答をする応募者に対し、質問の意図を汲み取れない人と評価することもあります。

長所を過小評価・過大評価する

長所を自己評価する際、過小評価するのも過大評価するのも好ましくありません。


自分の長所を過小評価すると、その程度のレベルで仕事に活かせるのかと疑問を抱かれたり、スキルが不足していると誤解されたりすることもあります。


また、過大評価すると、信ぴょう性が疑われたり、場合によっては虚偽の発言をしたことになります。大げさな話は信用が第一とされるビジネスシーンにおいて好ましくありません。

自己PRや強みと長所との整合性がない

自己PRや強みと整合性が取れていない長所を伝えるのもおすすめしません。例えば、自己PRで「一人で黙々と作業をするのが得意。どのようなことも根気強くやり遂げてきた」と伝えたものの、長所で「周囲を巻き込んで何かをするのは得意」と話すと、整合性のなさが感じられます。採用担当者から一貫性がない人だと思われるため注意してください。


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7.面接で好印象を相手に与えるポイント

面接では採用担当者に「この人と働きたい」「この人になら安心して仕事を任せられる」と思ってもらえるように努める必要があります。


面接では面接官の目を見て、口角を上げて、はっきりとした声で話すようにしてください。うつむいて、小さな声で話していると、自分に自信がないと思われたり、クライアントの前に出せないと思われたりすることもあります。面接官の目をきちんと見て話すことで、相手に安心感を与えられるだけでなく、自分の想いがより相手に伝わります。


また、面接官が話しているときは、適度に相槌を打つようにしてください。耳を傾けているだけだと、面接官は声が応募者に届いているのか、応募者は話を理解しているのか不安になります。「はい」や「ええ」といった返事、無言での頷きを適度に交えてみてください。ただし、相槌の頻度が高いと、相手は話しにくくなるので注意しましょう。


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8.まとめ

面接で長所を聞かれる可能性が高いといわれると、どう答えればよいのかと困惑する人は少なくありません。しかし、面接での長所に関する質問は自分をPRするチャンスです。この機会に自分をうまくアピールできれば採用につながったり、好待遇で仕事を依頼してもらえたりします。


面接で長所をしっかりと伝えるために、自己分析をしたり、伝える内容を事前に考えたりしておくことをおすすめします。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。


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目次

1.面接で長所を聞かれる理由

2.面接で長所を聞かれたときの答え方

3.【例文】よくある長所と回答例

面接で答える長所が「コミュニケーション力」の場合

面接で答える長所が「協調性」の場合

面接で答える長所が「ポジティブ」の場合

面接で答える長所が「忍耐力」の場合

面接で答える長所が「リスク管理力の高さ」の場合

4.【例文】よくある短所と回答例

面接で答える短所が「完璧主義」の場合

面接で答える短所が「視野が狭い」の場合

面接で答える短所が「プレッシャーに弱い」の場合

面接で答える短所が「消極的」の場合

面接で答える短所が「せっかち」の場合

5.長所を把握する方法

自分史の作成

周囲の人に尋ねる

MBTI診断を受ける

6.面接で長所を伝える際の注意点

仕事内容に関係ない長所を伝えない

長所を過小評価・過大評価する

自己PRや強みと長所との整合性がない

7.面接で好印象を相手に与えるポイント

8.まとめ