フリーランスは賃貸物件の入居審査に通りにくいとされており、「引っ越し先が見つからないのでは?」と心配する方も少なくないのではないでしょうか。会社員と比べて収入が不安定だと判断されやすいことが主な理由です。そのため収入の裏付けとなる書類を提出できれば、審査の通過率は上がると考えられます。
そこで本記事では、フリーランスが賃貸契約時の審査をクリアするためのポイントや万が一審査に落ちた場合の対処法について詳しく解説します。
入居審査に不安を感じている方やこれまでに何度も審査でつまずいている方は、ぜひご一読ください。
目次
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1.フリーランスなりたては賃貸契約のハードルが高い
フリーランスが入居審査に合格するには、過去の収入をしっかり証明できることが重要です。ではフリーランス1年目の場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。
前年度の所得証明書が用意できない
フリーランスが入居審査を通過するためには、安定して家賃を支払える能力を示すことが大切です。
ただし開業して間もない1年目はフリーランスとしての実績や収入が十分に証明できないため、審査がより厳しくなる傾向があります。
特に以前に会社勤めをしていて独立した場合でも、会社員時代の収入はフリーランスとしての支払能力を示す材料にはならない点に注意が必要です。
収入が安定していないとみなされる
フリーランスは収入に月ごとの変動が大きく、会社員や公務員と比べると安定した収入を確保しにくい働き方といえます。そのため、「収入が不安定で、家賃を滞納するリスクがある」とみなされやすい傾向があります。
こうしたマイナスの印象が原因で審査に落ちてしまうことを避けるには、「収入を証明する書類」の提出が非常に重要となります。
信用力が会社員よりも低く評価される
賃貸物件を契約する前には、大家や管理会社による入居審査を受ける必要があります。この審査で特に重視されるのが「収入状況」と「職業」です。ただしフリーランスの場合、これらの点で不利に見られることが多く、審査に通りにくい傾向があります。
フリーランスという働き方は社会的信用がまだ低いとされており、賃貸契約に限らず住宅ローンの審査などでも苦戦しやすいのが現状です。クレジットカードに関しても、カード会社によっては発行を断られることもあります。
フリーランスに部屋を貸した経験がなく不安を感じる
意外かもしれませんが「フリーランスに部屋を貸したことがない」という理由で、入居を断る大家さんが一定数います。フリーランスという働き方自体を十分に理解していないケースが多いのです。
都会ではフリーランスへの理解が広まりつつあり審査に通りやすくなっている一方で、地方ではまだ理解が進んでおらず、審査に通りにくいと言われるのはこのためです。
事務所代わりに使われるのを避けたい
「フリーランスに部屋を貸すと、事務所のように使われるのでは」と懸念する大家さんがいます。そのため、「貸さないほうが安心」と判断されることも少なくありません。
フリーランスは基本的に個人事業主のため、無断で部屋の住所を法人登記に使うことはないのが通常です。しかし、大家さんが特に気にするのは頻繁な人の出入りです。
フリーランスの働き方や業種が理解されていない場合、「人の出入りが多いのでは」「看板を出して営業されるのでは」「他の住民からの苦情が増えるかも」といった不安を持たれやすいです。
こうした理由で「事務所代わりに使われるのは困る」と貸し渋る大家さんの考えには一定の根拠があるといえます。
トラブルを起こさないかどうかの不安
「フリーランスはトラブルを起こすのではないか」と懸念されることがあります。
たとえば事務所のように使われて人の出入りが多くなることや、YouTubeの撮影やライブ配信で騒音問題を引き起こすのではないかあるいは昼夜逆転の生活で近隣から苦情が出るのではなどマイナスのイメージを持たれがちです。
同じライフスタイルの人同士が住むほうがトラブルは少ないと考えられます。昼間働く単身の会社員が住んでいれば、生活リズムが似ているため生活音や騒音のトラブルも起こりにくくなります。
2.フリーランスでも入居審査に通りやすい人の特徴とは?
ではどんなフリーランスの方が賃貸契約の入居審査に通りやすいのか、そのポイントをご説明します。
フリーランス歴が1年以上ある
独立してからの最初の1年間はフリーランスとしての収入を証明する資料がないため、実績不足や過去の職歴も審査の判断材料にならず通常より審査に通りにくいとされています。
一方フリーランスとして1年以上の経験があれば、確定申告書を収入証明として提出できるため入居審査を通過しやすくなります。
家賃が手取り月収内の大きくない割合に収まっている
審査を通過しやすくする方法のひとつとして、家賃が低めの物件に申し込むという選択肢があります。というのも一般的に家賃が高い物件ほど審査基準は厳しくなり、反対に家賃が安い物件では審査が比較的ゆるやかになる傾向があるためです(あくまでも一般的な傾向です)。
家賃が低めの物件であれば、そこまで高い年収を必要とされないため、審査に通る可能性も高くなるでしょう。
十分な預貯金を保有している
ある程度の貯金を確保しておくことも、賃貸審査を乗り越えるうえで大切なポイントです。まとまった預金があることで不動産会社や大家に安心感を与えることができ、審査に通る可能性が高まります。
中には収入があまり多くなくても、貯金が十分にあるという理由で審査をクリアできる物件もあります。
特にフリーランス1年目の場合はまだ確定申告をしていないケースが多く、収入を証明できない状態です。そのため銀行通帳の履歴や残高証明書の提出を求められることが多く、貯金額が審査のカギを握ることになります。
3.フリーランス初期でも賃貸契約をスムーズに進めるポイント
フリーランスになりたての方は前年度の実績がないため、収入を証明するのが難しい状況です。このため、賃貸契約の審査に合格するのがより一層困難だとされています。そこで、フリーランスを始めたばかりの方でも賃貸審査をクリアするためのポイントを解説していきます。
不動産会社には事前に自分の状況を伝えておく
不動産会社には、あらかじめ自分の状況をしっかり伝えておくことが重要です。「私はフリーランスとして働いています」と自分の職業を明確に伝えましょう。
残念ながら、最初からフリーランスの契約を避ける不動産会社も存在します。
もし担当者の反応に違和感を感じたら、別の不動産会社に相談するのが賢い選択です。仲介者がフリーランスに対して否定的だと、その情報が大家さんにも伝わってしまう恐れがあります。事前に状況を説明し親身に対応してくれる不動産会社と共に、入居審査を乗り越えましょう。
職業欄には「フリーランス」ではなく具体的な職種を記載する
賃貸契約の申込書にある職業欄には「フリーランス」とだけ書くのではなく、具体的な職種を記入することをおすすめします。例えばプログラマーなどです。
具体的な職種が記されているとどのような仕事をしているかイメージしやすくなり、仕事内容が不明な場合に比べて信用度が高まる傾向があります。
クライアント先に在籍確認の協力をお願いしておく
フリーランスの中には、クライアント先に常駐して仕事をしている方もいます。常駐先に在籍確認の協力を依頼できれば、信用度が上がり賃貸契約の審査も通りやすくなります。
賃貸契約をする際は常駐先が在籍確認に応じてくれるかを事前に確認し、了承を得られたら申込書の欄外に企業名・住所・連絡先を記載しておくとよいでしょう。
通帳の写しを提出して資金状況をアピール
フリーランスになりたての方が収入を証明する方法のひとつに、通帳のコピーを提出するやり方があります。通帳の明細を示すことで、取引先から報酬を受け取っていることを証明できます。
しかしこの方法では経費を差し引いた正確な所得を示せないため、貸主によっては収入証明として認められず不利になる場合もあるので注意が必要です。
前職の源泉徴収票を事前に用意する
フリーランスになったばかりで収入証明が難しい場合でも、前職の源泉徴収票を用意して収入がほぼ変わらないことを説明する方法があります。
さらに源泉徴収票の提示はフリーランスになる前に安定した収入があったことを示し、貯蓄額の見積もりにも役立ちます。退職して間もない方は、源泉徴収票を準備しておくことをおすすめします。
税務署や市区町村で所得・住民税の証明を取得しておく
フリーランスが賃貸契約をする際には身分証明書や住民票のほかに、所得税納税証明書や住民税課税証明書の提出が求められます。
所得税納税証明書は適切に納税していることを示す書類で、住民税課税証明書は所得の証明に使われます。これらの書類を用意することで、信頼性が高まるでしょう。
ただしこれらの証明書には未納税額も記載されるため、未納がある場合は審査において不利になる可能性があります。
清潔感のある服装や態度で内見・面談に臨む
入居審査では「トラブルを起こす可能性がないか」を見極めるため、借主の人柄も重要な評価ポイントとなります。
不動産会社での対応や身だしなみなどは担当者を通じてチェックされているため、部屋探しの際はマナーに十分気をつけましょう。
特にフリーランスの場合は、収入状況以上に借主の信頼性が重視されます。信頼を示すためにも、常識的な服装や態度を心がけることが大切です。
オーナーが求める借り手の条件を把握する
オーナーが借り手に望む条件を事前に把握しておくことで、賃貸の入居審査に通る可能性が高まります。大家さんや管理会社は入居者に対して特定の希望や基準を持っていることがあるためです。以下は、オーナーが借主に求める代表的な条件の例です。
他の入居者がファミリー層なので、同じくファミリーに入居してほしい
都心に来る若い人を応援したい
収入が安定した連帯保証人を立ててほしい
自身も同じ物件に住んでいるため、静かな生活を望む人に住んでほしい
条件に合致しているなら申し込みをすればよく、合わない場合はこだわらずに別の物件を探すのが賢明です。お部屋探しはマッチングの要素が強いため、合わない物件にこだわり続ける必要はありません。
オーナーが安心できる情報は積極的に伝える
オーナーが安心材料として捉えそうな情報は、できるだけ伝えておくことが大切です。賃貸申込書に書かれている内容以外でも、自分への信頼を高めるために開示できる情報があるかもしれません。
例えばフリーランスとしての実績や長期契約しているクライアントから安定した収入を得ていること、仕事場は別にあり部屋ではほとんど作業しないこと、来訪者がほとんどいないことなどが挙げられます。大家さんとつながる不動産会社の担当者と良好な関係を築き、効果的に自分をアピールしましょう。
4.フリーランスになりたてで賃貸契約に必要な書類とは
この章ではフリーランスが賃貸契約に必要な書類について解説します。
入居審査に必要な主なもの
身分証明書(運転免許証や健康保険証など)
収入を証明する書類(通帳の写しなど)
住民票(現住所記載のもの)
印鑑(認印または実印)
印鑑登録証明書(実印で契約する場合)
契約時に必要な初期費用
フリーランスとして活動を始めたばかりの方が、賃貸契約で準備しておくべき書類をまとめました。申し込み段階では身分証明書と収入証明、そして健康保険証がそろっていれば基本的には問題ありません。
契約時には不動産会社から住民票や印鑑登録証明書などの提出を求められるため、事前に準備しておくとスムーズです。自治体によってはこれらの書類を平日にしか発行していない場合もあるので、余裕をもって対応しましょう。
審査で求められる主な情報
氏名・生年月日・住所・連絡先電話番号
事業の内容・予想される年間収入・開業からの年数
緊急連絡先(連帯保証人)の情報
賃貸物件の申し込み時に必要となる情報をまとめました。ほとんどが本人の基本的な個人情報なので、比較的スムーズに記入できるでしょう。
また、緊急連絡先や連帯保証人は原則として親族の方にお願いする必要があります。申し込み時にこれらの情報が不明だと受付ができない場合もあるため、事前に準備しておくことが大切です。
連帯保証人に準備してもらう書類
身分証明書(運転免許証や健康保険証など)
収入を証明する書類(源泉徴収票など)
実印と印鑑登録証明書
フリーランスとして間もない方がお部屋を探す際は、連帯保証人にこれらの書類を用意してもらう必要があります。連帯保証人の書類は発行に時間がかかる場合が多いため、早めの準備をおすすめします。
申込者本人とは異なり、連帯保証人との契約では実印が必要です。印鑑登録が済んでいないと登録証明書が提出できないため、事前に連帯保証人へ伝えておくことが大切です。
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5.入居審査で見られるポイントとは
この章ではフリーランスの入居審査で見られるポイントについて解説します。
信頼できる連帯保証人を用意する
近年は連帯保証人の提出を求められるのが一般的です。なかには、家賃保証会社の加入と連帯保証人の両方が契約条件となっている物件もあります。親族や兄弟姉妹などで、連帯保証人になってくれる人を探しておきましょう。
ただし収入が少ない方を保証人に立てると審査で断られる可能性があるため、一定の安定収入がある人物を選ぶことが重要です。
家賃保証会社については後ほど詳細を解説します。
滞納歴の有無
入居審査には、滞納歴の有無が大きく影響します。
過去に家賃を滞納したことがあること・クレジットカードの支払い遅延やローン返済が滞りがちであること・携帯料金の支払いに遅れがあったことなど、ここ数年で金融事故を起こしていると家賃保証会社が保証を拒否する可能性が高まります。
もしすべての家賃保証会社から保証が受けられなければ、審査は自動的に不合格となってしまうことが想定されます。
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6.フリーランスが賃貸を借りられないかもしれない不利になる要注意行動
収入や資産を証明する書類を提出しても、審査に通らない場合があることも珍しくありません。ここでは、フリーランスが賃貸審査に落ちてしまう主な理由について考えてみましょう。
経費を過剰に計上して所得が少なく見えてしまっている
フリーランスの賃貸審査では収入や売上の額だけでなく、所得額にも注目されることがあります。節税対策として経費を多めに計上して課税所得を減らす方法を実践している場合でも、やりすぎには注意が必要です。
売上があっても経費が過大だと事業がうまく回っていないとみなされ、家賃の滞納リスクが高いと判断されるため審査に落ちる原因となる可能性があります。
過去に家賃の滞納履歴がある
家賃保証会社を利用した賃貸契約では、家賃の滞納があると「滞納記録」として履歴に残ってしまいます。
手続きの遅れや手違いによるちょっとした遅延は大きな問題にならないことが多いですが、繰り返される場合は話が別です。
延滞記録は保証会社の間で共有されるため他の保証会社での賃貸審査にも悪影響を及ぼし、審査通過が難しくなる原因となります。
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7.賃貸審査に落ちたときの対応策とは?
入居審査に落ちても、あまり落ち込む必要はありません。審査に通らないことはよくある話です。気持ちを切り替えて次に進みましょう。
この章では、審査に落ちたときに役立つ対策をいくつかご紹介します。状況に合わせて適した方法を選び、実践してみてください。
数をこなしてチャンスを広げる
一つの物件で審査に落ちたからといって、「やはりフリーランスは賃貸契約が難しい」と悲観する必要はありません。いくつか申し込むうちに、入居可能な物件に出会えることが多いです。
不動産会社も状況を考慮して適切な物件を提案してくれますので、引き続き相談しながら積極的に物件を紹介してもらいましょう。
家賃の希望額を見直して下げる
設定している家賃が収入に比べて高すぎるために審査に落ちた場合、希望家賃を下げない限り結果は変わらないかもしれません。家賃を下げることで、早く物件が決まる可能性があります。
ただし、都心などの地域では家賃を下げると生活環境が大きく悪くなることもあります。その場合は、後ほど紹介するシェアハウスの利用を検討してみてください。
信用力の高い会社員・公務員を保証人にする
年金受給の親が連帯保証人になっていることで審査に落ちている場合は、保証人の見直しが必要です。会社員や公務員の近親者がいれば、その人に連帯保証人を変更してもらいましょう。
連帯保証人が見つからない場合は、保証料はかかりますが保証会社の利用を検討してください。
近年では管理会社が連帯保証人ではなく保証会社の利用を契約条件としていることが通常です。
オーナーと直接やり取りできる物件を選ぶ
大家さんと直接契約できる物件もあります。大家さんと直接話すことで、「この人に貸したい」と思ってもらえる可能性が高まります。
こうした物件はその地域の不動産会社が情報を持っていることが多く、商店街の人たちが詳しい場合もあります。数は少ないものの、大家さんが直接募集している専用のサイトも存在します。
長期間空室の物件に注目してみる
長期間空室の物件は、とにかく入居者を早く決めたいという事情がある可能性があります。そうした物件に注目して申し込むと、審査に通りやすくなることがあります。
しかし、長く空いている理由がある場合もあるため注意が必要です。なぜ空室が続いているのかよく調べ、問題がなければ申し込みを検討しましょう。
フリーランスの事情に理解のある不動産会社に相談する
大家との交渉を積極的に行ってくれる不動産会社を見つけることも、賃貸契約の審査を通過するためには重要なポイントです。同じ物件でも取り扱う不動産会社が異なれば、A社では審査に落ちたのにB社では通るというケースも実際にあります。
「審査に通りやすい物件を熱心に探してくれる」「大家に対して自分の信用力をしっかり説明してくれる」といった対応ができる不動産会社に出会えれば、審査を通過できる可能性はぐっと高まります。
一時的にホテルなどで生活しつつ探す
理想の物件に妥協したくても審査が通らず困っている場合、焦って決めるよりもウィークリーやマンスリーのマンション・ホテルに一時的に滞在しながらじっくり探す方が賢明かもしれません。
マンスリーやホテルは賃貸より家賃が高くなることが多いですが、短期間の仮住まいと割り切って、納得のいく物件探しに集中できます。
シェアハウスという選択肢も検討する
審査のハードルが比較的低い物件を選ぶというのも一つの方法です。その代表的な例が「シェアハウス」です。シェアハウスではフリーランスであっても連帯保証人や保証会社が不要な場合があり、入居のハードルが下がる傾向があります。近年では、フリーランス同士が交流しやすい環境を提供するシェアハウスも増えてきています。
また通常の賃貸物件でも、築年数が経っている物件や交通の便があまりよくない物件など入居者が集まりにくい条件の物件では大家側が早く契約を決めたい事情から審査基準が緩和されるケースもあります。
代理契約を検討する
賃貸契約がどうしても難しい場合は、代理契約を利用する方法もあります。代理契約とは、家族などの第三者に代わりに賃貸契約を結んでもらう形です。代理人に十分な支払い能力や信用があれば、スムーズに契約できるでしょう。
ただし代理契約を行う際は、事前に不動産会社へその旨を伝える必要があります。契約者と実際の入居者が異なることが後で判明すると、契約違反となり違約金や契約解除のリスクがあります。
必ず事前に代理契約の意向を伝え、了承を得たうえで契約してください。
事務所ではなく住宅として借りる
通常の住宅用賃貸物件は、事務所利用が認められていません。そのためオフィスとして借りたい場合は、事務所専用物件や事務所利用可能な物件を探す必要があります。
しかし事務所用や事務所可物件は、事業の信用力が厳しくチェックされるためフリーランスになりたての方は審査を通るのが難しい場合が多いです。
そんな場合は、SOHO利用可の物件を選ぶのがおすすめです。SOHO可物件は登記できないなどの制限はありますが、住居として借りつつ事務所としても使えます。
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8.連帯保証人がいない場合の対応策
収入が安定している連帯保証人がいれば、賃貸物件の審査を有利に進められます。しかし、身近に連帯保証人を頼める人がいないケースもあるでしょう。そんなときは、家賃保証会社を利用する選択肢があります。
ここでは、家賃保証会社の仕組みについて詳しく解説します。
家賃保証会社の仕組みとポイント
家賃保証会社は、連帯保証人の代わりに貸主に対して家賃を保証するサービスを提供しています。万一借主が家賃を滞納した場合には保証会社が大家さんへ家賃を立て替え、その後借主から回収する仕組みです。保証内容は会社やプランにより異なりますが、退去時の原状回復費用まで保証してもらえるケースも多いです。
家賃保証会社を使う際の注意事項
連帯保証人がいない場合、家賃保証会社のサービスは非常に便利です。ただし、利用時には契約時に保証料の支払いが必要になる点に注意してください。
契約時には初回保証料、さらに1年ごとの更新時に更新料を支払うのが一般的です。また、すべての賃貸物件で保証会社が使えるわけではありません。
保証会社の利用可否は貸主や管理会社の判断によるため、連帯保証人以外の方法が認められない場合もあります。
保証人に不安があるなら、事前に「保証会社利用可」の物件に絞って探すのが安心です。
9.フリーランスの賃貸審査に関するよくある質問
この章ではフリーランスの賃貸審査に関するよくある疑問点を紹介します。
審査に落ちた場合、その理由を教えてもらえますか?
基本的に、審査の詳細や結果の理由は公開されません。不動産会社の担当者は大家さんと連絡を取り合っているため、審査に落ちた理由を把握しています。
その情報をもとに別の物件を提案してくれるので、担当者を信頼して物件探しを続ければ良い物件に出会えるでしょう。
フリーランスになりたてで収入証明がない場合、どうすればよいですか?
不動産会社に相談し、その指示に従うことが大切です。
状況によっては前職の源泉徴収票や預金残高を証明する書類や現在の仕事の契約内容を説明することで、「安定して家賃を支払える」と認めてもらえる可能性があります。
10.まとめ
賃貸物件を貸し出す側である大家さんや管理会社の立場から見るとフリーランスは「収入が安定していないのでは」「仕事内容が把握しにくい」「事務所利用でトラブルにならないか」など、否定的な印象を持たれることも想定されます。そのため、フリーランスが入居審査で不利になるのは現実として存在します。
こうした状況でも提出書類をきちんと準備し、大家さんが不安に感じる点を事前にフォローすることで信頼を得やすくなり審査通過の可能性が高まります。
不動産会社には事前に自身の職業や働き方を丁寧に伝え、申込書の職業欄には具体的な仕事内容を記入しましょう。また身だしなみやマナーにも気を配ることが重要です。
最近では保証会社の利用が必須の物件も多いため、条件に応じて柔軟に対応する姿勢も大切です。安心して住める物件を見つけて、フリーランスとしての活動にさらに弾みをつけましょう。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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