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40代エンジニアは転職できる?男性・女性の年収など転職市場の現実と成功のポイントを解説

公開日:2024/11/24最終更新日:2024/11/24

40代になるとエンジニアとして、今後の生き方に迷うことがあるかもしれません。現在のキャリアに行き詰まりを感じていたり、ライフスタイルの変化に合わせて働き方を変えたいと考えたりする人もいるでしょう。


40代から転職活動をするには、多くの情報を収集したうえで適切な準備をする必要があります。事前に転職成功のポイントや、40代エンジニアの転職事情について確認することが重要になるでしょう。


本記事では40代エンジニアが転職できるのか、転職を成功させるにはどんなポイントを理解して、どのようなスキルを身につけておくべきなのか解説します。フリーランスエンジニアとして独立する方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。


1.40代エンジニアの転職は難しい?

40代からの転職には、「やめた方がいい」「みじめ」「地獄」など、前向きとは言い難いことばが使われることがあります。そのため転職活動を始めるのが怖くなり、不満を抱えたまま働くことになるケースもあるでしょう。


以下では、40代エンジニアの転職は難しい・厳しいのか解説します。

40代の転職率の現状

40代からの転職について知るには、現状をデータから見てとることも重要です。厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、転職入職者の状況をグラフ化した「年齢階級別転職入職率」の現状は以下のようになっています。


(出典:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf)


転職入職者とは、「入職前1年間に就業経験のある入職者のこと」を指します。例えば 新規採用や転職、再就職によって就労した人が転職入職者となります。上記データで40代の現状をみると、男性の40〜45歳が6.3%、45〜49歳が5.3%となっています。女性の場合には40〜45歳が11.4%、45〜49歳が8.9%と、男性より高い結果になっています。


男性も女性も20代前半をピークに下降し、男性に至っては40代後半でもっとも転職入職率が低下していることが分かります。そのため40代で転職を実現するのは、現状難しいことだと言えるでしょう。

一方、女性は同年代でも男性より転職率が高い傾向が見られます。この理由としては、女性特有のライフイベントや柔軟な働き方への移行を伴う転職が影響している可能性が考えられます。


また、就業形態別に転職入職率をみると、男女で以下の結果になっています。


(出典:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf)


男女ともにパートの方が転職入職率が高く、男性の40〜45歳が15.6%、45〜49歳が16.8%、女性の40〜45歳が18.2%、45〜49歳が10.7%となっています。パートでの転職入職率に関しては、男性の方が高いことが分かります。これは正社員への転職・再就職が難しくて妥協したケースやライフスタイルや健康など何らかの理由でフルタイムで働くことが難しくなったケースが考えられます。


これらのデータをもとに考えると、40代での転職は性別や雇用形態により異なる課題があることがわかります。特に正社員の転職は難しい場合は多く、自身のスキルや経験をもとに、活躍できる企業を探す必要があります。

また、パートタイム労働の選択が男性にも増えている点から、柔軟な働き方が転職市場での重要な要素となっていることがわかります。

40代からの転職も可能

結論から言えば、40代エンジニアも転職は可能です。40代という年齢に至るまでに得た知識や経験を次の職場で活かせるとアピールできれば、高待遇で迎えられる可能性もあるでしょう。


年収アップにつながるケースもあり、例えば「転職動向調査2024年版(2023年実績)」を参考にすると、「転職で年収は上がった」と回答した人が40.5%となっています。逆に「年収は下がった」と回答した人の割合は16.9%であるため、転職をきっかけにこれまで以上の収入を得られる可能性もあります。


また、同調査での転職前と転職後での年収の差では、男性40代が26.5万円アップ、女性40代が24.6万円アップとなっており、年代別では男女ともに40代の年収の上がり幅が最も大きいこともわかっています。

エンジニアを含めたIT人材の不足は今後も続く

経済産業省が行った「IT 人材需給に関する調査」によると、2030年には最大で約79万人ものIT人材が不足すると予想されています。中位クラスのシナリオでも、約45万人のIT人材の不足が懸念されているため、エンジニアを確保する企業も増えるでしょう。


40代のエンジニアにもチャンスがあり、特に経験豊富な人材を求める企業とマッチしやすいです。一方で、若手エンジニアを採用して育てたいと考える企業もあるため、適切な求人の絞り込みが必要になるでしょう。

未経験の場合には厳しい場合も

40代でエンジニア職が未経験の場合、転職は厳しくなることが予想されます。エンジニアとして即戦力で働けない場合、もっと若い年齢層を優先して採用する企業が増えると考えられるでしょう。


一方で、IT関係のスキルや知識を持っていたり、チームをまとめられるマネジメントの実績があったりすると、未経験でもエンジニア枠で採用される可能性があります。その場合、転職後にはプロジェクトのマネジメントなど対応できる業務をこなしつつ、ITエンジニアの基本から学んで経験を積んでいくのが重要です。


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2.40代エンジニアが転職を成功させるポイント

40代エンジニアが転職をスムーズに成功させるには、いくつかのポイントがあります。以下では、40代エンジニアの転職成功を導くポイントについて解説します。

転職先は分析を重ねて慎重に選ぶ

40代エンジニアの転職でも、情報収集は欠かせません。転職先選びに失敗すると、再び自分に合った職場を探す必要が出てしまい、キャリアに大きな傷となる可能性もあるでしょう。若いころと違って複数回の転職を行う余裕がないケースが考えられるため、転職先企業の情報は正確に把握する必要があります。


企業分析を重ねて、「自分の求める条件にマッチしているか」「職場環境は良好か」などの点を、しっかりと確認しておきましょう。

面接対策や職務経歴書の作成など基本から始める

40代エンジニアが転職活動をする際には、面接対策や職務経歴書の作成方法など、基本的な部分をおさらいするのも成功のポイントです。40代になるまで転職をしたことがない人や、最後に転職してから時間が経過している人は、改めて基本について学ぶ機会を設けると良いでしょう。


転職の基本は、書籍やネットの情報を頼りに学ぶことができます。しかし、実際に対面で練習した方が高い成果を得やすいため、転職エージェントなどを活用する方法も検討されるでしょう。

転職活動における方法とスケジュールの考案

40代エンジニアが転職をする際には、転職活動の方法やスケジュールについての詳細を、事前に考案しておくのもポイントです。具体的にどのような方法で転職を進めるのか、転職活動のスケジュールにはどのくらいの期間を使うのかなど、なるべく細かく設定すると良いでしょう。


「転職動向調査 2024年版(2023年実績)」によると、転職を考え始めてから内定を得るまでの期間は「2ヵ月未満」が4割程度、「2ヵ月~半年未満」が4割程度となっています。そのため平均として、転職には3ヶ月程度の時間はかかると計算しておくのがポイントです。


自己分析・企業分析を行い、書類を作成して求人を探して応募し、内定後の引き継ぎなどの流れを実践するには、最低でも3ヶ月程度の時間は求められるでしょう。また、40代のエンジニアは若手と違い、マネジメント業務などによって、転職に避ける時間が少なくなるケースもあります。転職活動が長期化する可能性もある点は、事前に考慮しておきましょう。

過去の実績やスキルを棚卸しする

40代エンジニアの転職時には、過去の実績やスキルをいかにアピールできるかで成否が決まります。そのため事前に自分の武器になる実績やスキルを棚卸しして、どういった点を前面に出してアピールしていくか考えておくのも重要です。


自分が経験してきた業務や実績、習得しているスキルをまとめることで、他の求職者との差別化もしやすくなります。自分を採用するメリットを企業側に伝えやすくもなるため、自己分析も含めて過去の詳細を確認しておくと良いでしょう。

40代であることを自覚する

40代エンジニアは、「自分が40代であること」を改めて自覚する必要もあります。若い気持ちを持って働くことも大切ですが、自分の年齢に対する認識が現実と極端にズレていると、転職活動に支障が出る可能性もあるでしょう。


例えば若いころと違って体力が落ちているため、仕事をしてから転職活動を行う気力を保てないケースが考えられます。自分が「40代のエンジニア」だという点を把握し直して、転職活動でどんなデメリットがあるのか、どのような点に注意すべきか想像するのも成功の秘訣です。

3.40代からエンジニアとして転職する際に必要なスキル

40代エンジニアから転職を目指す際には、習得しておきたいスキルがあります。以下では、40代エンジニアが身につけておくべきスキルについて解説します。

高度なプログラミングスキル

40代エンジニアとして転職するのなら、高度なレベルのプログラミングスキルがあると便利です。実際にプログラミング・コーディングを行う機会は少ないかもしれませんが、スケジュールの都合や人手の問題で管理業務を担当している40代の人材が駆り出される可能性もあります。


また、若手の育成などに着手するケースもあるため、人に教えられる程度のプログラミングスキルがあれば柔軟に対応可能です。

現場を管理するマネジメントスキル

40代エンジニアとして転職で中途採用する場合、職場・チームを管理するマネジメントスキルは特に重要視されるでしょう。40代エンジニアの多くは、プロジェクトの進捗管理や部下のコントロールなど、事業全体に目を向けた業務を任せられます。


そのためマネジメントスキルを身につけ、周囲と適切なコミュニケーションを取ったり、トラブルの迅速な解決などが行える人材を目指すのがポイントです。

特定の分野に特化した専門スキル

特定の領域に特化した専門スキルがあると、40代エンジニアの転職が成功しやすくなります。専門分野の知識・技術があれば、スペシャリストとして働く道も考えられます。管理職でマネジメント業務をする以外の働き方も検討できるため、専門分野で活かせるスキルを学ぶのもおすすめです。

積極的なコミュニケーション能力

40代エンジニアにおける転職では、コミュニケーション能力も必要になります。特にマネジメント業務を任される場合、まず職場の人たちと打ち解けて、人間関係を構築するのが仕事になるでしょう。そのため遠慮せずに他者と交流し、積極的に関わり合っていく姿勢が重要です。

転職後の環境に馴染むための柔軟性

40代から職場を変えると、これまでの経験や習慣が邪魔になり、上手く転職先に馴染めないケースも懸念されます。職場に馴染めないと仕事がしづらくなり、モチベーションが低下する恐れもあるでしょう。


そこで事前に新しいことに馴染むための柔軟性を磨き、転職後の働き方を意識しておくのがおすすめです。例えば転職とは別に新しい趣味を始めてみたり、新しい交友関係を作ってみたりして、柔軟性を伸ばしておくことが考えられます。


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4.40代エンジニアがこれからの仕事で必要になること

40代エンジニアの転職では、その後の働き方についても考えておくことが重要です。以下では、40代エンジニアがこれからの仕事で必要になることについて解説します。

新しいことにもチャレンジしていく学習意欲

40代は自由な時間も少なくなり、体力・気力面でも衰えが出てくる時期です。しかし、そのまま流されるように仕事をしていると、周囲とスキル面で差が出る可能性があるでしょう。そのため積極的に新しいことを吸収したり、新スキル・資格の取得などにチャレンジしていく学習意欲が重要となります。


仕事に役立つスキル・資格を獲得すれば、その成果はそのまま業務における評価につながります。40代エンジニアとして自信をつけるきっかけにもなるので、定期的に新しいことにチャレンジする期間を作るのもおすすめです。

自分の市場価値を把握してポジションを確保する

40代エンジニアにとって、自分の市場価値を客観的に把握することも仕事につながる要素です。自分が他の40代エンジニアではできない成果を引き出せているか、会社に自分にしかできない形で貢献できているかなど、市場価値を測っておくと良いでしょう。


市場価値が分かっていると、今後どのような働き方をすべきなのか、どんなスキルを優先して学ぶべきなのか明確にしやすくなります。職場における自分のポジションを、確保することにもつながるでしょう。

キャリアパスをより具体的なものとする

キャリアパスをこれまで以上に具体的なものとし、これからやるべきことを明確にするのも40代エンジニアが働くうえで重要なことです。40代になるとこれまでイメージする程度だったキャリアパスが、現実の範疇に収まってきます。想定していた通りの進路を進めている場合には、さらなるスキルアップなどを通してキャリアを構築していくことになるでしょう。


描いていたキャリアプランから外れている場合には、修正を加えて理想の働き方を目指すか、現在の状況を考慮して新しいキャリアパスを考えることが方法となります。

5.転職ではなくフリーランスの道も考えられる

40代エンジニアは転職して別の企業に正社員として勤めるだけでなく、フリーランスとして働く道も考えられます。以下では、40代エンジニアがフリーランスを目指す方法やメリットを解説します。

フリーランスエンジニアとしてもっとも活躍しているのは40代

フリーランスとして働いている人の年齢は、40代がもっとも多い結果になっています。フリーランス協会が行った「フリーランス白書2023」の調査によると、40~45歳未満が19.8%、45~50歳未満が17.3%、合計で37.1%のフリーランスが40代だと判明しています。


そのため40代エンジニアが新しい働き方を求める場合、フリーランスという選択肢は十分考慮するに値します。

40代からフリーランスエンジニアになるメリット

40代からフリーランスエンジニアになる場合、多くのメリットを得られます。これまでの仕事経験が豊富なため、早い段階から高報酬の案件に応募できる可能性があります。また、ワークライフバランスを調整して、年齢に合った自分らしい働き方を実現することも可能です。


フリーランスになることで、会社の人事に関係なく働き続けられるため、人生100年時代と呼ばれる現代に適応しやすくなる点もメリットになるでしょう。

フリーランスエンジニアになる方法

40代からフリーランスエンジニアになるのに、特別な方法はありません。自分がフリーランスとして働くと決意した段階から、フリーランスを名乗ることは可能です。しかし、実態としてフリーランスエンジニアであることを証明するには、クライアントから案件をもらって収入を得た実績が必要になります。


フリーランスボード」では、フリーランスエンジニア向けの案件・求人を簡単に検索できます。自分のスキルなどに合わせて案件・求人をチェックできるので、スムーズに最適な案件を見つけられるでしょう。フリーランスエンジニアに興味があるのなら、ぜひ「フリーランスボード」で案件・求人の詳細を確認してみてください。


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6.まとめ

IT人材の需要は高く、40代エンジニアも転職できる機会は多いです。もちろん、転職に必要な知識や準備は必須になるため、まずは基本的な部分から着手していくと良いでしょう。40代エンジニアは、若年層のエンジニアとは異なる役割を任せられます。そのため必要なスキルなども若手のころとは変わるので、事前に必要なスキルの向上・習得を目指すのもポイントです。


40代エンジニアとして転職を考えているのなら、フリーランスエンジニアになるのも1つの選択肢になります。過去の実績やスキルを活かせれば、スムーズにフリーランスとして働き始めることも可能です。「フリーランスボード」なら、フリーランスエンジニア向けの案件・求人を多数検索できるので、まずはどんな仕事があるのかチェックしてみてください。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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