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金融系SEとは?年収、将来性、必要スキルを解説|やばい・やめとけと言われる真相も丸わかり

公開日:2025/04/28最終更新日:2025/04/29

銀行や証券会社などで使うシステム開発・設計を行う金融系SE(システムエンジニア)は、金融業界に欠かせない人材です。社会インフラとしての役割を果たすシステムの開発が行えるため、仕事に対してやりがいを実感できるでしょう。


金融系SEを目指す際には、事前に仕事内容や必要なスキルを把握し、案件・求人を探す準備をすることが重要です。


本記事では金融系SEを目指す人や、フリーランスエンジニアとして金融業界で働きたい人に向けて、仕事を始めるうえでのポイントを解説します。


1.金融系SEの仕事内容・年収について

金融系SEでフリーランスとして働くには、仕事内容や年収などを把握しておく必要があります。フリーランスの生活基盤を形作るための第一歩として、まずは金融系SEを取り巻く現状を知ることが重要となるでしょう。以下では、金融系SEが担う仕事内容や年収事情について解説します。

金融系SEの仕事内容は顧客によって変わる

金融系SEの仕事は、一般的に以下のようになります。

  • 基本設計・開発

  • 進捗管理

  • システム稼働後の運用、インフラ管理 など

上記が基本となりますが、実際の業務内容はクライアントによって変わります。例えば金融系SEは、銀行、保険会社、証券会社などのシステム開発を担当することがあります。システムに関する業務という点では共通していますが、クライアントごとに求める要件は異なるため、各内容に合わせて対応する必要があるでしょう。


例えば銀行の仕事の場合、窓口のサポートを行うシステム、入出金を処理する勘定系システムなどの開発・管理を行います。保険会社であれば、販売チャネルを管理するシステム、保険料の支払い情報などを処理する契約管理システムの開発・管理が仕事になるでしょう。


このように業界・業種ごとに求められる仕事に対応するのが、金融系SEの主な役割になります。

フィンテックと金融系SEの関係

フィンテックとは、Finance(金融)とTechnology(技術)を合わせた造語です。金融サービスと関わるさまざまな技術がフィンテックに含まれていて、例えばスマートフォンによる送金や、暗号資産(仮想通貨)関係のシステムなどが該当します。


金融業界はフィンテックの発展によって業務のIT化が進み、現在も新しい技術の開発が行われています。そのため金融SEのフリーランスエンジニアとして働く際には、フィンテックに関する知識を積極的に学習することも重要です。

金融系SEの年収について

金融系SEの年収は、高めであると言えます。ハイクラス転職を支援しているJACのデータによると、金融SEの平均年収は約750万円で、ボリュームゾーンも700~900万円程度となっています。国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員の平均年収が530万円なので、金融SEは比較的高収入の職業になるでしょう。


また、フリーランスの金融SEの平均年収は、「フリーランスボード」を参考にすると目安は962万円です。月額単価の平均は80.2万円となっているため、フリーランスの金融系SEになることで収入アップの実現にも期待できるでしょう。

金融系SEの大手企業一覧

金融系SEのフリーランスエンジニアが働く際には、年収や経験できる業務内容のことを考慮して、大手金融系企業で仕事をするのがおすすめです。例えば国内には、以下のような大手金融系企業があります。

メガバンク

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ

株式会社三井住友銀行

株式会社みずほ銀行

損害保険

東京海上日動火災保険株式会社

損害保険ジャパン株式会社

三井住友海上火災保険株式会社

生命保険

日本生命保険相互会社

明治安田生命保険相互会社

第一生命保険株式会社

証券会社

野村證券株式会社

大和証券株式会社 など

上記のほかにも、金融関係の企業は多数あるため、最新の求人・案件情報をチェックして、自分の求める条件にマッチする職場を探すのも1つの方法です。また、SIerやSESに所属して金融系の案件に参画し、実績を積んでから大手企業に応募する方法も考えられます。


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2.金融系SEに将来性はある?

金融系SEのフリーランスエンジニアとして働くのなら、今後の将来性について考えておくことも大切です。金融系SEの需要を把握し、これからも必要とされる職業になるのか、仕事を続けるにはどんな努力が求められるのかを知っておくことが、金融系SEとして活躍するためのコツです。以下では、金融系SEの将来性について解説します。

専門性が高いためスキルのある人材は重宝される

金融系SEは、専門性の高い業務をこなす必要があるため、スキルのある人材はさまざまなシーンで重宝されます。DXなどITを活用した事業の変革は多くの組織で進められていますが、金融系企業のすべてが必要な改革を終えるまでにはまだ時間がかかると予想されます。また、IT人材は慢性的な人手不足に悩まされているため、優秀な金融系SEは多くの職場で必要とされる可能性があるでしょう。


金融系の業界はセキュリティを最優先にして動く必要があるため、それ以外のシステムが古くなりやすいという特徴があります。そのため最新の情報システムの導入が進まず、AIやビッグデータなどを活かした業務がしづらい環境に陥るケースもあるでしょう。


そういった問題を解決するIT人材として、金融系SEのフリーランスエンジニアを積極的に採用するケースも想定されます。もちろん事業で活用できる高いスキルを持っている必要があるので、専門的な領域を中心に学習を進めておくのが重要です。

新しい金融サービスの開発・拡大に期待される

金融業界は、新しいサービスの展開や拡大に期待されています。先に紹介したフィンテックを筆頭に、さまざまな金融サービスの開発に向けて、多くの金融系SEが必要になると考えられるでしょう。これからも需要の高い状態が続くと予想できる点からも、金融系SEには将来性があると言えます。


金融系のシステム・サービスは開発だけでなく、その後の運用・保守にもプロのスキルが必要になります。そのため開発案件を終えた後も、運用や保守の仕事で収入を確保できる可能性が高いです。


最新技術に合わせて運用方法を改善したり、システム全体の改修を行ったりするのも仕事になり得るため、幅広い領域で活躍を目指せるのも金融系SEの魅力になります。

フリーランス向けの案件・求人も多い

金融系SE向けのフリーランス案件・求人の多さも、将来性があると言える根拠の1つです。ITフリーランスエンジニア向けの案件・求人を検索できる「フリーランスボード」を参考にすると、金融関係の案件だけでも相当数の仕事を見つけられます。求人・案件数が多いということは、自分の望む仕事に出会いやすいというメリットにつながります。仮に仕事が途中でなくなっても、またすぐ新しい案件・求人に応募できるため、収入を安定させやすいのも魅力です。

3.金融系SEとして活躍するためのスキル

金融系SEのフリーランスエンジニアとして活躍するには、いくつか必要になるスキルがあります。周囲との差別化を図ることで、案件・求人で採用されやすくなる可能性もあるため、積極的にスキルアップに励むのがおすすめです。以下では、金融系SEに必要となるスキルについて紹介します。

金融業界に関する知識

金融系SEのフリーランスには、業界特有の知識が求められます。金融業界のニーズやトレンドがわからないと、クライアントが求める対応がスムーズに行えない可能性も懸念されるでしょう。まずは金融業界の現状を把握し、そのうえで金融系SEとして何ができるのか考えていくことが重要です。


例えば資産運用やリスクヘッジについての知識に加えて、法規制などに合わせての常識をアップデートできる柔軟性なども、金融系SEのフリーランスエンジニアに必要なスキルとなるでしょう。

プログラミングスキル

金融系SEの仕事では、プログラミングスキルを活かす業務にも参画します。そのためシステム開発が行えるだけのプログラミングスキル・ITスキルが必要になるでしょう。例えばC#、Java、COBOLなどのプログラミング言語は、仕事で使用する機会が多いと考えられます。また、システムをテストする際には、WindowsやLinuxといった、OSに関する知識も必要になります。職場によっては、WordやExcelなどオフィス系ソフトを扱うこともあるでしょう。


金融システムは複雑で扱いが難しいケースもあるため、単純なプログラミングの知識だけでなく、そのときに必要な対応を適切に選択する判断力も求められます。臨機応変な対応ができるように、金融系SEとして実務経験を重ねていくことも重要です。

セキュリティ関係の知識や実務経験

金融システムを設計・開発する際には、セキュリティに関する知識も重要視されます。セキュリティの甘さが露呈するようなことがあると、信用が失墜して大きな損失につながることが懸念されます。たった1度のミスでも、金融関係の企業にとっては致命傷になり得るため、セキュリティの重要性を理解しつつ、堅牢なシステムを構築できる金融系SEが必要とされるでしょう。


例えば分散系システムの開発やインフラ基盤の構築経験は、セキュリティ関連の業務に応用できます。フリーランスエンジニアとして幅広い領域の仕事に参画しておくと、結果的に金融系SEとして活躍する地盤を固められる可能性もあります。

新しい知識・技術を率先してキャッチアップするスキル

金融系SEのフリーランスエンジニアになるのなら、新しい知識や技術を自主的にキャッチアップするスキルも大切です。IT業界全体に言えることですが、テクノロジーやそこで使われる知識・技術は日進月歩を続けています。そのため過去に習得したものだけで満足するのではなく、スキルアップを継続していくことが重要となるでしょう。


IT関係の情報を得るには、国内だけでなく海外のトピックをチェックするのがおすすめです。海外から新しく発信される情報も含めて学ぶことで、できる仕事の範囲を広げられます。


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金融系SEにおすすめの資格

金融系SEとして働くときに、取得が必須となる資格はありません。一方で、以下の資格を取得していると、案件・求人への応募時に評価が高まる可能性があります。

上記の資格を取得することで、金融やセキュリティに関する知識を持っていることを客観的に証明できます。

4.金融系SEが「やばい」「やめとけ」と言われる理由

金融系SEについて調べると、「やばい」「やめとけ」といったネガティブなワードが目につくこともあるでしょう。金融系SEがなぜ「やばい」「やめとけ」と言われているのかを把握することで、より仕事についての理解を深めることができます。以下では、金融系SEが「やばい」「やめとけ」と言われる理由について解説します。

ミスが許されない緊張感に悩まされる

金融系SEの仕事には、常に緊張感を持って臨む必要があります。些細なミスによってプロジェクトの進行に支障が出るようなこともあるため、金融系SEは強いプレッシャーやストレスに耐えなければなりません。また、徹底的に調整された厳しいスケジュールになるケースがある点も、金融系SEの仕事の特徴です。税制の改正に間に合うようにシステムを変更するなど、納期厳守のプロジェクトに参画した場合、強いプレッシャーを感じることになるでしょう。


そういった心身の負担を考慮した結果、金融系SEの仕事は「やばい」「やめとけ」と言われることがあります。

夜間や休日に出勤するケースもある

夜間や休日などに急遽出勤しなければならないケースがある点も、金融系SEが「やばい」「やめとけ」と言われる理由の1つです。金融システムは、日中に行われた取引の処理を夜間に行います。そのため処理にエラーが発生した場合、金融系SEは夜間でも呼び出しを受けて仕事を始めなければなりません。


金融機関のシステムを調整する際には、システムが稼働していない休日に行うのが一般的です。そのため金融系SEは休日に出勤して、システムのテストや新しいバージョンの導入を行うことがあります。


このように夜間の急な出勤や休日出勤が増えやすい点も、「やばい」「やめとけ」と言われる理由になっているでしょう。

綿密なコミュニケーションが必要になる

金融系SEはプログラミングなどの業務だけでなく、クライアントとの交渉やチームのまとめ役を担うことがあります。そのため普段の仕事から周囲と綿密なコミュニケーションを取り、良好な人間関係を構築していく必要があるでしょう。


コミュニケーションはクライアントの潜在的なニーズを確認したり、チーム内の問題を処理したりと、さまざまな効果が見込める行為です。また、営業担当者から顧客のニーズを聞き出すなど、職場の人間関係を活かして情報を集める際にも、積極的なコミュニケーションが必要になります。


人によってはこのコミュニケーションが負担となり、金融系SEは「やばい」「やめとけ」となることもあるでしょう。

5.金融系SEに向いている人の特徴

金融系SEのフリーランスエンジニアを目指す際には、「どんな人物が仕事に向いているのか」について確認しておくのも重要です。以下で紹介する金融系SEに向いている人の特徴と、自分の特性を照らし合わせて、実際に働くときのことをイメージしてみてください。

責任感が強い人

金融系SEの仕事にはプレッシャーがつきものであるため、責任感が強い人ほど仕事に向いています。責任感が強いとすべての作業に対して主体的に動けるようになり、必要な行動を迅速に行える金融系SEになれる可能性があるでしょう。


また、責任感が強い人はリーダーとしての素質がと考えられるため、プロジェクトをまとめたりマネジメント業務を担当したりと、幅広い仕事に対応できる点も特徴です。

几帳面で細かな部分まで把握できる人

几帳面で細かい部分にまで目が届く人も、金融系SEの仕事で活躍できる可能性があります。金融システムの構築・開発時には、些細なミスが全体に影響し、大規模なトラブルに発展するケースも懸念されます。普段から細かく観察を行い、素早くミスを発見して対処できる人は、金融系SEに向いている人材だと言えるでしょう。


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6.まとめ

金融系SEは今後も、銀行や保険会社などで求められるIT人材になると予想されます。システム開発や運用を任せてもらえるプロのフリーランスエンジニアになれれば、将来的に高収入を達成できる可能性もあるでしょう。まずは金融系SEの仕事内容や必要なスキルなどの基本を確認し、フリーランスエンジニアになるための準備をこの機会に進めてみてはいかがでしょうか。


本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。


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目次

1.金融系SEの仕事内容・年収について

金融系SEの仕事内容は顧客によって変わる

フィンテックと金融系SEの関係

金融系SEの年収について

金融系SEの大手企業一覧

2.金融系SEに将来性はある?

専門性が高いためスキルのある人材は重宝される

新しい金融サービスの開発・拡大に期待される

フリーランス向けの案件・求人も多い

3.金融系SEとして活躍するためのスキル

金融業界に関する知識

プログラミングスキル

セキュリティ関係の知識や実務経験

新しい知識・技術を率先してキャッチアップするスキル

金融系SEにおすすめの資格

4.金融系SEが「やばい」「やめとけ」と言われる理由

ミスが許されない緊張感に悩まされる

夜間や休日に出勤するケースもある

綿密なコミュニケーションが必要になる

5.金融系SEに向いている人の特徴

責任感が強い人

几帳面で細かな部分まで把握できる人

6.まとめ