エンジニアとして働いているけれど、「現在の収入に満足できていない」「自分のスキルを活かしきれていない」と感じている方もいるでしょう。そんなエンジニアにおすすめとなるのが、「副業」という働き方です。エンジニアのスキルや経験は、副業でも有効活用が可能です。収入やスキルアップにもつながるため、多くのメリットを得られるでしょう。
本記事では、エンジニアが副業を始めるためのポイントやメリット、注意点などについて解説します。現在の待遇に満足していないエンジニアは、この機会に副業を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
目次
1.エンジニアは副業がしやすい?
現在は副業を解禁している企業も多く、さまざまな業種で働く人が労働外の時間を使って収入を得ています。そんななかで、「エンジニアは副業がしやすい職業なのか」という点について解説します。
ITエンジニアの副業率は高い
エンジニアの副業率は、高い水準にあると言えます。「LAPRAS株式会社」が行った「ITエンジニア副業実態調査」によると、「副業の経験あり」と回答したエンジニアは約55%です。実に2人に1人のエンジニアが、副業をしている結果になりました。
調査対象の半数以上が、実際に副業をしている・したことがあるのです。副業の見つけ方に関しては、「知人からの紹介」が約半数となっています。
本業をしながら、空いている時間を使って職場などの知人経由で副業の案件を獲得していると想定されるでしょう。エンジニアとして高いスキルや実績を持つ人材の場合、周囲から声をかけられる機会が増えるのかもしれません。
「やってみたい」と考えているエンジニアも多い
「ITエンジニア副業実態調査」を参考にすると、「副業をやってみたい」と興味を持つエンジニアの割合も高いことが分かります。「転職候補先企業に副業することに興味ありますか?」という問いに対して、「ある」と回答したのは71.3%にもなっています。
特に転職を検討しているエンジニアは、まず副業を通して候補先企業の雰囲気や、自分との相性を確かめたいと考えているのでしょう。
また、「レバテックフリーランスが行ったITエンジニア・クリエイターを対象とした「副業に関する調査」でも、「あなたは、休日や業務時間後などの空いている時間に副業をしたいと思いますか。」という問いに、66.7%が「思う」と回答しています。雇用形態別で詳細をみると、正社員が58.5%、フリーランスが75.2%となり、どちらも高い割合になっています。
同調査では、「副業をしたい」と回答したエンジニアの約6割が、「既に副業をしている(35.5%)」「副業先を探している(24.6%)」と回答しています。こちらも雇用形態別に確認すると正社員が16.1%、フリーランスが51.3%の割合で「既に副業をしている」と答えました。
フリーランスの方が自由な働き方を実現しやすいため、副業に割く時間を作りやすく、結果的に正社員よりも副業をしやすい状況にあると考えられます。
未経験・初心者でも副業でエンジニア業務は可能?
結論から言えば、未経験・初心者のエンジニアでも副業で稼ぐことは可能です。副業の案件・求人のなかには、「初心者OK」「未経験者歓迎」といった条件のものもあります。特別なスキルが必要のない作業などは、エンジニア経験がなくてもツールやクライアント側のマニュアルを参考にすることで、対応できるケースも考えられます。
エンジニアとしてまだ実績がないけれど、「IT系の副業をしてみたい」方は、未経験・初心者でも対応できる簡単な仕事から始めてみましょう。
エンジニアはリモートでの仕事も多いため副業がしやすい
エンジニアはリモートで働けるケースが多いため、比較的副業がしやすいと考えられます。地方で働いているエンジニアも、リモート案件なら場所に拘らず副業を開始できるでしょう。なかには一部リモートで、週に数回は直接会って進捗を確認する案件・求人もあります。
一方で、完全在宅・フルリモートの案件・求人もあるため、自分の環境に合った仕事を探すのがポイントです。
2.エンジニアが副業をすることで得られるメリット
エンジニアが副業をする場合、その過程・結果において多くのメリットを得られる可能性があります。以下では、エンジニアの副業で得られる主なメリットを紹介します。
総収入が増える
副業で仕事の時間が増えれば、単純に総収入が増加します。副業の分、従来よりも年収アップが臨めるため、収入面で不満を抱えているエンジニアにとってはメリットになるでしょう。
一方で、副業に多くの時間をかけたからといって、高額の報酬につながるとは限りません。自分のスキル・経験と照らし合わせて、効率良く稼げる案件・求人を見つけることが収入アップを実現するコツです。
スキルアップにつながる
エンジニアの副業で経験したことをきっかけに、スキルアップにつながることもメリットの1つです。もともと得意だった業務をさらに効率化したり、新しく仕事の領域を拡大したりすることで、より「稼げるエンジニア」になれるでしょう。
ただ与えられる副業案件・求人をこなすだけでは、効率良くスキルアップにつながらない可能性もあります。自分が伸ばしたいスキルや能力を明確にして、その成長に良い影響を与えてくれる案件・求人を選別することも重要です。
人脈を広げられる
副業で出会った人間関係が、将来につながる人脈になる可能性もあります。本業では接触する機会がなかった別領域のエンジニアやクライアントと、副業でつながれるケースも考えられます。培った人脈は副業の現場だけでなく、その後別のシーンで活かされることもあるでしょう。
例えば人脈を頼りにまとまった案件をもらい、フリーランスとして独立することもあり得ます。将来的にフリーランスエンジニアを目指すのなら、積極的に副業による人脈作りを進めるのがおすすめです。
3.週1日・土日のみでも副業は可能?
副業に興味があるけれど、本業が忙しくて時間がないという方も、いるのではないでしょうか。そこで週1日や土日のみの短い時間だけで、副業ができるのか解説します。
短期間・短時間だけでも副業で働ける
エンジニアの副業は、週1日や土日のみの対応でも可能です。短時間だけの仕事や、小規模プロジェクトが終了するまでの短期間だけの副業もできるので、無理のない範囲で仕事を増やせます。勤めている会社が土日休みの方や、本業の終業後に少しだけ働きたい方でも、副業という選択肢は考えられるでしょう。
週1日・土日のみの副業を探す方法
週1日や土日のみの副業を探す際には、エンジニア向けのエージェントサービスや、副業案件・求人を検索できるサイトの活用がおすすめです。エンジニア向けのエージェントサービスは多数あるため、短時間の案件・求人が充実しているものをピックアップし、複数登録して利用すると良いでしょう。
例えば週10時間程度から働ける「シューマツワーカー」や、週1からの案件・求人が豊富な「Anycrew」などは、短時間の副業をしやすいです。その他、「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングから、単発の仕事を請け負うのも1つの方法です。
また、フリーランスエンジニア向けの案件・求人を簡単に検索できる「フリーランスボード」を使い、副業の仕事を探してみるのもおすすめです。
4.エンジニアの副業はどれくらい稼げる?
エンジニアが副業をする場合、「どのくらい稼げるのか」を事前に把握しておくのも大切です。以下では、エンジニアが副業で稼げる収入面について解説します。
5万円未満が多い
レバテック株式会社が実施した「IT人材の副業に関する実態調査」によると、月収が「5万円未満」と回答したのが32.6%と最多になっています。週あたりの作業時間においては、「5時間以上10時間未満」が最多の回答数であることから、週1日や土日のみの場合にも5万円程度の収入が想定されるでしょう。
スキルや経験によっては高単価の案件・求人で収入を増やせる
エンジニアは自身のスキル・経験などによって、収入を増やせる可能性があります。それは副業においても同様で、高単価の案件・求人に応募できれば、週1日や土日のみでも高収入を実現できるでしょう。
先と同じ「レバテックの調査」では、約半数のIT人材が10万円以上の月収を得ていることも分かっています。スキルアップして高単価の仕事に採用されたり、労働時間を延ばしたりすることで、月収を高めることも可能です。本業だけでなく副業にも力を入れたいと考えているのなら、高単価の案件・求人を探しつつ、自身の能力向上に励むと良いでしょう。
また、フリーランス求人・案件を掲載している「フリーランスボード」で週1日・週2日稼働を検索すると、週1日稼働で月額単価20万円や週2日稼働で月額単価40万円などの高単価案件が多数掲載されております。
スキルや経験によって参画できる案件は異なりますが、上記からみても高単価を獲得できることがわかります。
関連記事
フリーランスの年収とは?エンジニアの平均年収や会社員との比較、税金なども解説!
5.エンジニアが副業をするときの注意点
エンジニアが副業を始める際には、いくつか注意しておくべき点があります。以下では、エンジニアの副業において注意が必要なポイントを紹介します。
本業に支障が出ないスケジュールを組む
副業をする場合、本業に支障が出ないように注意が必要です。副業の方に時間と体力を使いすぎる結果になると、本業が疎かになる恐れがあります。エンジニアとしての評価が下がったり、職場の人間関係が悪くなったりと、さまざまなデメリットに悩まされる可能性もあるでしょう。その他、睡眠や運動不足になり、健康を損なうリスクも考えられます。
まずは本業を優先しつつ、副業をしても無理のないスケジュールを組んでみるのがおすすめです。
いきなり大量の案件を受けない
エンジニアが副業をする際には、いきなり大量の案件・求人を請け負わないのも重要です。副業を始めたてのころは、「作業にどのくらいの時間がかかるのか」「どの程度の体力を使うのか」が自分でも分かりません。そのため「この程度の仕事量なら大丈夫」と安請け合いをすると、納期に間に合わずトラブルを招く恐れがあるでしょう。
当然、副業でも仕事をきちんとこなせないと、評価が下がってエンジニアとしての将来に影響します。副業を続けられなくなる可能性もあるので、最初はペースをつかむために、仕事量は抑えめにしましょう。
プライベートの時間を削りすぎない
副業を生活に組み込む場合、プライベートの時間を削りすぎないことも大切です。副業は基本的に、これまで自由に使っていたプライベートの時間を仕事に当てる形になります。そのため仕事量によっては、趣味の時間や心身を休める時間が短くなってしまうでしょう。
プライベートの時間がすべてなくなってしまうと、本業で溜まった疲れをとる機会が減り、ストレスに悩まされる可能性もあります。生活リズムが崩れることも懸念されるので、「数週間に1回は長めの休みを取る」「副業の仕事量を抑える期間を定期的に作る」など、プライベートを大切にする意識も持ちましょう。
確定申告の準備をしておく
副業で得た収入は、本業とは別に確定申告を行って納税する必要があります。所得税を滞納していると、延滞税を加算したより多くの税金を納めなければなりません。悪質と判断されると、より重い罰が科せられることもあります。
確定申告に必要な作業は、すべて自分で対応する必要があります。そのため事前に詳細を確認し、期日までに申告と納付ができる体制を整えておくことが重要です。確定申告については、最寄りの税務署にいくことで細かい部分まで教えてもらえます。ただし、確定申告の期限が迫る2〜3月の時期は税務署が混み合うため、必要であればなるべく早めに相談するのがおすすめです。
関連記事
副業禁止の規則は守るべきか?副業禁止の企業で本業以外に収入を得る方法も解説
6.エンジニアの副業を成功させるポイント
エンジニアが副業を成功させるには、ポイントを踏まえたうえで対応するのが重要です。以下では、エンジニアが副業を成功させるためのポイントについて解説します。
副業の目的を設定する
副業を行う際には、軸となる目的・目標を設定するのが1つのポイントです。目的や目標がないと、継続のためのモチベーションが上がらず、副業に対してストレスを感じるようになる可能性があります。
「収入を〇万円増やしたい」「〇〇のスキルを身につけたい」など、目標・目的を設定することから始めてみましょう。
副業の目的・目標を決めるときには、エンジニアのキャリアや将来の生活につながる内容にしつつ、具体的な数値を定めるのがコツです。
フリーランスを目指すのなら少しずつ副業の時間を増やしていく
将来的にフリーランスエンジニアを目指すのなら、副業をきっかけにする方法がおすすめです。副業から新しい仕事を始めて、少しずつ本業以外で働く時間を増やしていくことで、フリーランスとして活動する下地を作れます。
フリーランスエンジニアとして働くことに興味があっても、いきなり本業を手放すのは躊躇してしまうでしょう。だからこそ1度副業を試してみて、本業以外の働き方に挑戦する機会を作るのがコツです。副業の仕事を参考にすることで、「自分がフリーランスに合っているのか」「独立して働いていけるのか」を判断できます。
今後の将来に悩んでいるエンジニアは、副業をスタート地点に設定することも考えてみてはいかがでしょうか。
関連記事
週末起業での副業を考えている方へ|週末起業成功の秘訣・適するビジネスを解説!
副業(ダブルワーク)の年末調整|確定申告が必要な場合と注意点
7.副業が探せる!おすすめのエンジニア副業サービス5選
副業を探す際には、専用の「エンジニア向け副業サービス」を利用することも1つのポイントです。以下では、おすすめのエンジニア副業サービスを5つ紹介します。
フリーランスボード
「フリーランスボード」は、フリーランスエンジニア・ITフリーランス向けの仕事検索サービスです。フリーランスエンジニア向けの案件・求人をまとめて検索できるため、スムーズに求める条件にマッチする仕事を見つけられます。
2024年11月30日時点で、「フリーランスボード」に掲載されている案件・求人の数は183,374件です。「おすすめキーワード」や「職種・経験・スキル・都道府県・業界」ごとで検索をかけられるため、多くの案件・求人からでも自分に合った副業を探せるのが「フリーランスボード」の魅力です。複数サイトを横断して仕事を探す手間が省けるため、隙間時間でも副業の準備ができるでしょう。
ギョーテン
「ギョーテン」も、フリーランスエンジニア・ITフリーランス向けの副業を探せる便利なサービスです。副業から業務委託まで、幅広い労働スタイルの仕事を探せるのが特徴です。正社員としての転職も検討できるため、あらゆる選択肢を考慮してエンジニアとしての将来を探せるでしょう。
副業から各企業のことを知り、そこから本格的な転職に移ることも可能です。案件・求人を安定して確保できれば、フリーランスエンジニアとして独立する道も考えられます。また、「ギョーテン」にはフルリモートや週3案件など、多種多様な仕事がそろっています。掲載している企業もスタートアップから上場企業まで幅広いため、自分に合っている職場を選びやすいでしょう。
クラウドワークス
短期・短時間の副業を探すのなら、「クラウドワークス」のようなクラウドソーシングサイトもおすすめです。個人・法人問わずに多くのクライアントが登録しているため、さまざまな案件・求人を見つけられます。仕事をこなしていくことで評価が高まり、サービス内で高単価の案件・求人に採用されやすくなります。
納品して仕事が終わるまで、クライアントは「仮払い」という形で報酬を一時的に預けているため、未払いなどのトラブルを未然に防げるのも特徴です。初心者・未経験向けの案件もあるので、まず実績を作りたい場合にも適したサービスだと言えるでしょう。
また、同社が提供する「クラウドワークス エージェント」では、スキルや経験にマッチした多数の求人・案件を直接紹介してくれます。
ランサーズ
「ランサーズ」は、国内最大級の規模を誇るクラウドソーシングサイトです。350種類以上の仕事カテゴリがあり、エンジニア向けの副業案件も多数見つけられます。エンジニアとしてのプロフィールやポートフォリオを登録することで、クライアント側からスカウトが来るケースもあります。もちろん興味のある案件・求人にこちらから応募することも可能なので、複数のパターンで仕事を探せるのが魅力です。
ランサーズにもエージェントサービスがあり、職務経歴書を提出して登録すれば、専任エージェントによる最適な案件・求人紹介を受けられます。
ココナラ
「ココナラ」は、得意なスキルや経験をアピールして、自分を売り込んでいくサービスです。例えばエンジニアなら「〇〇の言語が扱えます」「〇〇の業務経験が豊富です」と得意分野を軸にサービス内容を出品し、それに興味を持ったクライアントと交渉して副業を行うスタイルになります。
「ココナラ」には450種類以上のジャンルがあり、それぞれの分野のプロフェッショナルが独自のサービスを展開しています。エンジニアとして高い能力や実績があるのなら、「ココナラ」で自分から仕事を提供していく方法も考えられるでしょう。
「ココナラ」にもITエンジニア向けのエージェントサービス「ココナラテック」があり、高単価で安定した仕事の紹介に期待できます。
関連記事
Webエンジニアにおすすめの副業とは?求められるスキルや報酬について分かりやすく解説
8.まとめ
エンジニアとして働きつつ、同時に副業を行っている方も多いです。「自分のスキルをもっと活かしたい」「新しい仕事に挑戦したい」といった理由があるのなら、この機会にエンジニアの副業を試してみると良いでしょう。
エンジニアの副業は、能力や経験次第で収入アップも見込めます。仕事を通してスキルを向上させたり、人脈を作って新しい案件・求人を得たりもできるでしょう。エンジニアとして働くうえで多くのメリットがあるため、積極的に挑戦することを推奨します。
エンジニアの副業案件・求人を探すのなら、「フリーランスボード」の利用がおすすめです。「フリーランスボード」なら職種やスキルなどの条件から、簡単にITエンジニア向けの案件・求人を見つけられます。週1・土日のみといったキーワードを使って検索もできるため、条件にマッチした仕事を探しやすいでしょう。
ぜひ「フリーランスボード」を利用して、副業を始める準備を進めてみてください。