Ansibleのフリーランス案件・求人

■Ansibleとは Ansibleは、Red Hat社が開発するオープンソースの構成管理・自動化ツールで、サーバーの設定、ソフトウェアのデプロイ、ITインフラの運用タスクを、シンプルかつ効率的に実行することができます。Ansibleは、エージェントレスのアーキテクチャを採用しており、管理対象のノードにエージェントをインストールする必要がありません。 Ansibleの特徴として、YAMLで記述された人間が読みやすいPlaybookを使って自動化タスクを定義できること、SSHまたはWinRMを使ってリモートノードを管理すること、豊富なモジュールとプラグインにより多様なシステムやサービスに対応していること、タスクの実行結果を詳細に確認できること、ロールを使った再利用可能な設定の管理ができること、アドホックコマンドによる1回限りのタスク実行が可能なこと、Ansible Galaxyを通じて共有可能なロールを利用できることなどが挙げられます。 Ansibleを使った自動化シナリオは、以下のようなものが考えられます。 ・複数のサーバーに対する一括設定の適用 ・アプリケーションの構成管理とデプロイメントの自動化 ・ネットワーク機器の設定変更と検証 ・クラウドリソースのプロビジョニングと管理 ・コンテナやKubernetesクラスターの構築と運用 ・セキュリティパッチの適用とコンプライアンスチェック ・定期的なメンテナンスタスクの自動実行 Ansibleを活用している世界的な企業やサービスは、Red Hat、NASA、Splunk、Atlassian、Trivago、Alibaba Cloud、nordcloud、Juniper Networks、Epic Games、Lockheed Martin、Rakuten、JAMF、CyberArk、Microsoft Azure、Intel、Apple、IBM、Googleなど、ITインフラの運用自動化に積極的に取り組んでいる組織が多数あります。また、オープンソースプロジェクトやDevOpsコミュニティでもAnsibleが広く利用されており、ベストプラクティスの共有や知見の蓄積が進んでいます。 Ansibleは、シンプルさと使いやすさを重視した設計思想が特徴で、Pythonで記述された軽量なツールです。YAML形式のPlaybookは、プログラミングの知識がなくても理解しやすく、インフラエンジニアだけでなく、アプリケーション開発者やシステム管理者にも親しみやすいツールとなっています。また、AnsibleはCI/CDパイプラインやGitOpsのワークフローとの親和性が高く、Infrastructure as Codeの実践を支援します。 近年では、Ansible Towerと呼ばれる商用版の管理ツールや、Ansible Automationプラットフォームなどのエンタープライズ向けソリューションも提供されており、大規模な環境での利用を支援しています。クラウドネイティブな環境での自動化ニーズの高まりを受けて、Ansibleのコミュニティは拡大を続けており、Red Hatによる継続的な開発とサポートが行われています。DevOpsを推進する上で、Ansibleは重要な役割を果たすツールの一つであり、インフラの自動化とアプリケーションデリバリーの効率化に貢献することが期待されています。 ■Ansibleを活用するメリット この章ではAnsibleを活用するメリットについて説明します。 Ansibleを導入することにより、具体的に以下のようなメリットがあります。 ・YAML形式で記述された人間に分かりやすいPlaybookにより、構成管理タスクのコード化を実現できる ・エージェントレスのアーキテクチャにより、導入・運用の手間を大きく削減できる ・SSHを介した疎結合な実行モデルのためクラウド、オンプレミス、ネットワーク機器などマルチな環境の一元管理が可能 ・タスク実行時の冪等性が保証されているため、設定ずれを気にせずに繰り返し適用できる ・Jinja2テンプレートにより動的な設定ファイル生成が行える ・Ansibleの採用により、オープンソースで良質な構成管理ツールを利用可能 ・Red HatがAnsibleを買収したことでサポート面の安心感が向上した Ansibleは構成管理ツールとして広く普及しており、Linux/Unixサーバの構築自動化を中心にネットワーク機器の設定管理やクラウドリソースのプロビジョニングなどにも用いられています。上記導入する上でのメリットを踏まえて、導入可否を検討することをおすすめします。 ■Ansibleを活用するデメリット この章ではAnsibleを活用するデメリットについて説明します。 Ansibleを導入することにより、具体的に以下のようなデメリットがあります。 ・Playbookの設計思想への理解とYAML記法の習熟に学習コストを要する ・大規模な並列実行処理を苦手としスケーラビリティに制約がある ・WindowsやネットワークデバイスなどLinux以外の管理対象をカバーするには工夫が必要 ・設定ファイルの記述ミスに起因する実行時エラーのデバッグが大変な場合がある AnsibleはメリットがAnsibleはメリットが多いですが、学習コストの高さや並列処理の弱さなど注意すべき点がいくつかあることを理解しておきましょう。 Ansible導入を今後検討している企業はAnsibleを活用するメリットデメリットを比較した上で決めると後悔が少ないでしょう。